No.317642

真・恋姫✝無双 帰って来た者 十九話

DOWANNGOさん

こんにちわ~
今回はあの人が出てきます。
『え~』とか思う人が居るかもしれませんがよろしくお願いします。
では、始まり~

2011-10-13 15:22:53 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:3273   閲覧ユーザー数:2848

「これで……終わりだ!」

 

そう叫んで俺は刀を振り下ろす。

白装束の奴は砂となって消えた。

 

「全くしつこい奴等だ……」

 

刀を消しながら周りを見る。

周りには白装束達の元であったであろう砂がたくさんあった。

 

「もう二ヶ月も経つのか……」

 

俺が魏から出ていくと言ってもう二ヶ月が過ぎた。

何でも解放軍の刺客は現れ魏の兵達も追って来る。

いや、魏だけじゃない……蜀も呉も華琳が頼んだらしく

どこに居ても追って来るんだ……

 

「だから、山に住むしかなくなったんだけどな……」

 

一週間に一度住む山を変えて猪や熊を狩って生活してる。

師匠には本当に感謝だよ……

 

「しっかし……あの時の皆は本当に苦労したよなぁ……」

 

俺はそう呟きながらあの時にことを思い出した。

時は戻り玉座の間

 

「か、一刀?何を言ってるの?」

 

「そ、そうやで。冗談きついわ」

 

華琳と霞は戸惑いながらそう言った。

 

「冗談じゃないさ。

この戦は俺とあいつ等の戦なんだ。

だから、皆を巻き込みたく無い」

 

「だが、北郷。

お前一人では……」

 

「秋蘭の言う通りだ!

一人で戦えるか!」

 

「隊長!」

 

皆俺を引きとめようとしてくれてる……

それでも皆を巻き込む訳にはいかない……

皆を巻き込むくらいなら俺は……

 

「うるさい!」

 

「「「っ!?」」」

 

最低な奴になっても構わない……

 

「いい加減にしろよ!

お前等全員足手纏いなんだよ!

お前等全員俺に依存してるんだろうが!

お前等絶対俺の邪魔すんなよ!

足手纏いなんだからよ!」

 

俺はそう言って玉座の間から立ち去った。

時間は戻り今

 

「はぁ……流石に言い過ぎたよなぁ……」

 

多分戻ったら……

 

「斬首だろうな」

 

「!?」

 

後ろに居たのは黒いマントを羽織りフードで顔を隠した男だ。

そいつが居るだけで周りの存在は威圧される。

俺はこいつを知っている……

 

「黒矢……」

 

『黒矢』啓雅の片腕……

一度戦ったことがあるが俺とこいつでは決着が付かなかった。

 

「お前が来るとはな……

啓雅も余程焦ってるのか……」

 

黒矢はほとんど表舞台には立たない。

啓雅が命じない限り何もしない。

そんな奴が来るなんてちょっときつい……

 

「北郷一刀、何で貴様はここに居る?」

 

「は?」

 

こいつは何を言ってるんだ?

どうしてそんなことを……

 

「お前は彼女達と共に居る為に解放軍から抜けたのではないのか?」

 

「そんなの……」

 

そんなの……

 

「そんなのお前等が俺を追って来たのが悪いんだろうが!

お前等がここに来なければ『ならば何故!』!?」

 

「ならば何故彼女達と共に戦わん!

戦えばお前と彼女達の明るい未来が待っていると言うのに!

お前は本当に『北郷一刀』か!?」

 

「っ!」

 

分かってる……俺は……皆と一緒に居たいんだ……

それでも……

 

「彼女達を巻き込みたく無いんだよ……!」

 

そう言った俺の言葉に黒矢はこう言った。

 

「お前が守ればいい」

 

「なっ!」

 

俺がずっと悩んだ末に出した答えに対してそんな簡単に……!

 

「でも、悪くないか……」

 

「ならば、行け。

啓雅は五湖を使って魏を攻めるぞ」

 

「何!?」

 

そんな……

 

「五湖の兵数は百万。

魏の兵数は三十万。

どうやっても勝ち目は無いが……お前が居れば大丈夫だろう?

俺もあとから仲間も連れて行こう」

 

「何?お前は味方なのか?」

 

「さぁな」

 

黒矢は悪戯な笑み浮かべる。

すると、その場に白装束が現れた。

 

「っ!」

 

俺は気で刀を創り出そうととするが……

 

「北郷、この場は俺に任せろ。

それよりこの近くに馬小屋がある。

その中に相当早い馬が居るからそいつを使え」

 

「……分かった」

 

俺は頷いてその馬小屋に向かって走った。

第三者視点

 

一刀が居なくなって

 

「ふっ、本当に面倒な奴だ……」

 

そう言って黒矢はマントを脱いでフードを外し顔を晒す。

その顔に威圧感は無くただ面白いと言ったような表情を浮かべている。

黒矢は胸ポケットから眼鏡を取り出し顔にかけた。

 

「ま、それが『かずぴー』らしいんやけどな」

 

黒矢は弓を創り出し構える。

 

「さて……こいつ等を全員倒せるかのぉ……」

 

そこに居る白装束は百万はくだらない。

 

「いや……倒さないけんなぁ」

 

及川は微笑んだ。

そしてこう叫んだ。

 

「行くで!親友の為や!

頑張ってやろうやないか!」

後書き

 

今まで及川が活躍した小説をあまり見なかった様な気がするので

これからも及川に活躍してもらいます。

次回予告は特にありません。

では、次回です。


 
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