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真・恋姫無双アナザーストーリー 蜀√ 桜咲く時季に 第22話

葉月さん

汜水関と虎牢関の間のお話です。

前回からのあらすじ
汜水関を落とし、雪蓮たちに一番乗りを譲った一刀たち。
勝利に喜ぶ横でうな垂れる優未。それを笑ってみたい星も直ぐに優未のようにうな垂れるのだった。

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2011-09-20 23:09:46 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:11740   閲覧ユーザー数:6479

真・恋姫無双 ifストーリー

蜀√ 桜咲く時季に 第22話

 

 

 

 

【一時の休憩】

 

 

 

《菫視点》

 

数刻前……

 

汜水関が落とされたと報告を聞き、わたくしたちは汜水関へ向かいました。

 

そして一刀さんとお話をする為に、わたくし達の軍は一番最後に入城をしました。

 

「お疲れ様です。一刀さん」

 

汜水関に入り、兵に指示を出している一刀さんを見つけ労いの言葉を送りました。

 

「菫さん!いえ、俺は何もしてません。皆ががんばってくれたから汜水関を落とせたんですよ」

 

「ふふっ。ではそう言うことにしておきましょう」

 

一刀さんは謙遜なさっていますが一刀さんが居たからこそ落とせたものだとわたくしは思っています。

 

力だけが全てではありません。誰かの支えになれる存在が戦には一番大事なんのですから。

 

「ふふっ。それに聞きましたよ。一刀さんのお仲間の関羽さんが華雄を討ち取ったと」

 

「あっ!そのことで一つお願いしたいことがあります」

 

一刀さんは思い出したようにわたくしにお願いがあると言ってきました。

 

「ええ。一刀さんのお願いでしたら喜んで」

 

「あ、ありがとうございます」

 

わたくしは微笑みかけると一刀さんは顔を赤くしてお礼を言ってきました。

 

ふふっ。初々しい反応ですね。今までわたくしの周りに居なかった殿方ですね。

 

ますます一刀さんに興味が沸いてきました。

 

やっぱり翠には勿体無いかしら?まあ、そのお話はまた何れ考えておきましょうか。

 

「それでわたくしは何をすればよろしいのですか?」

 

「はい。それはですね……」

 

………………

 

…………

 

……

 

現在……

 

「どうぞ。入ってきてください。菫さん」

 

一刀さんに呼ばれ天幕の中に入る。

 

「なっ!その真名は!」

 

「お久しぶりね華雄。あの子が洛陽に向かう時以来かしら?」

 

天幕の中へ入るとそこに居たのは討ち取られた華雄でした。

 

今は一刀さんの治療により傷は塞がっている様で安心しました。

 

「馬騰殿!やはりあの噂は本当だったのですか!」

 

わたくしを見るなり華雄は身を乗り出しそうな勢いでわたくしに問いてきました。

 

「ええ。わたくしも反董卓連合軍に参加しています」

 

「なぜです!董卓様が檄文に書かれているようなことをなさらないと分かっておいでではないですか!」

 

「そうね。あの子はあんな酷いことをする子じゃないわね」

 

わたしはさらりと答える。

 

「ではなぜです!」

 

「少し落ち着きなさい華雄。そんなに苛立っていては分かるものも分からなくなりますよ」

 

「落ち着いてなど居られるか!馬騰殿は我が主、董卓様を裏切ったのですか!」

 

「落ち着きなさい華雄!」

 

「っ!」

 

わたくしの声に華雄は驚き叫ぶのをやめました。

 

「華雄。あなたが取り乱して良い結果が得られましたか?取り乱した結果が汜水関を奪われたと分かっていますか?」

 

「そ、それは、武人として己の武を貶されれば当然の事!」

 

「そのせいであの子が殺されてしまっても。ですか?」

 

「そ、それは……」

 

言い淀む華雄。

 

「わたくしはあの子が檄文に書かれているようなことはしないとわかっています」

 

「ではなぜ。我々ではなく。袁紹に手を貸すのですか!」

 

「それは……確信が持てなかったからよ。いいえ違うわね。あの子がそんなことをしないという確信はあって信じられなかった。ということかしら」

 

「なっ!」

 

わたくしの答えに華雄は絶句する。

 

「あの子がそうであっても、周りがそうとは限らない。もしかしたら脅されていたのかもしれない」

 

「董卓様が脅されているなどありえん!」

 

「それは一緒に居たからわかることよ。周りの諸侯にはそんなことは分からないわ。それに洛陽に向かわせた間諜も誰一人として戻っては来なかった。こんな状態では信じられるものも信じられなくなるわ」

 

「そして、洛陽の街の状況は反董卓連合に参加してから横にいる一刀さんに教えてもらい始めて知ったの。その状況ではもうどうすることも出来なかったのよ」

 

「くっ!なんということだ……」

 

華雄は悔しそうに歯を食いしばっていた。

 

「華雄さん」

 

「……なんだ」

 

横にいた一刀さんが華雄に話しかけると華雄は一刀さんを睨み付けた。

 

「俺達に協力して欲しいんだ」

 

「はっ、董卓様をおびき出す手助けか?ふざけるな!」

 

「ちがっ!落ち着いてくれ、俺達は!」

 

「煩い!貴様の話など聞きたくないわ!」

 

「……はぁ」

 

一刀さんの言葉にまったく耳を貸そうとしない華雄に思わず溜息を吐いてしまいました。

 

「すいません。一刀さん。少し二人きりでお話させてはいただけませんか?」

 

「構いませんけど。大丈夫ですか?」

 

「ええ。大丈夫ですよ。伊達に武威郡を治めてはいませんわ」

 

「わかりました。何かあったら直ぐに呼んでください菫さん」

 

「よろしくお願いします馬騰殿」

 

「はい」

 

一刀さんは笑顔を見せると関羽さんと共に天幕から出て行きました。

 

「さあ、これで少しは落ち着きましたか華雄」

 

「……」

 

「あらあら。今度はだんまりですか」

 

困ったわね。今はそれほど時間が無いというのに……

 

「……なぜだ」

 

「はい?何か仰いましたか?」

 

「なぜ、馬騰殿は賊軍に組しておいでなのですか」

 

「賊軍、ですか……」

 

華雄の言葉に少し胸が痛くなりました。

 

勿論わたくしは董卓……いいえ、月を裏切るつもりはありません。それは真名を交換しあったのもありますが。それ以上にわたくしはあの子を娘のようにも思っているからです。

 

「わたくしは賊軍になった覚えはありませんよ」

 

「ではなぜ董卓様の下へ来てくださらないのですか!馬騰殿が来てくだされは董卓様はっ!」

 

「それではダメなのです」

 

わたくしは華雄の言葉に首を振る。

 

「何がダメなのですか!」

 

「月が悪いことをしていなかったとわかった以上、月と同じところに居ては助けることが出来ないからです」

 

「っ!それはどういうことです馬騰殿」

 

「少しは落ち着いて聞いてくれる気になりましたか?」

 

「……(コクン)」

 

「わかりました。では、詳しい話をする前に……一刀さん。そこにおいでなのでしょ」

 

わたくしは天幕の出入口に向かい声を掛けました。

 

「あれ。分かっちゃいましたか?」

 

一刀さんは鼻を掻きながら天幕へ入ってきました。

 

「ふふっ。一刀さんの事ですからきっと近くに居ると思いました」

 

「菫さんが心配だったので」

 

「なっ!また馬騰殿の真名を!貴様は一体何なのだ!」

 

一刀さんがわたくしの真名を呼んだことに驚き華雄は声を張り上げた。

 

「一刀さんは命の恩人なのですよ華雄」

 

「命の恩人?一体馬騰殿に何があったというのですか」

 

わたくしは華雄に自分が病に犯されていたこと、それを一刀さんが治してくれた事を話しました。

 

「まさか、そんなことが……」

 

「信じられませんか?」

 

「当たり前だ。そんなことで病が治るなど聞いたことがないぞ」

 

「でも、あなたの傷は一刀さんのお陰で治ったのよ?」

 

「それではあの水が?……」

 

「ええ。あの水は傷の治りを早くしてくれるのよ」

 

本当はそれだけではありませんが今重要なのはそこではないので話さないことにしました。

 

「なるほどな。それで馬騰殿の真名を呼んでいたことはわかった」

 

「そう。なら本題に入りましょうか。一刀さん、続きをお願いできますか?」

 

「わかりました」

 

わたくしは一刀さんにお願いして一歩後ろに下がりました。

 

「その前にまず、謝らないといけないね」

 

「なんだと?」

 

「華雄を愚弄したことにだよ。ごめん」

 

「なっ!」

 

一刀さんは華雄に向かい頭を下げました。

 

「……頭を上げろ。お前は仮にも関羽らの主だろ。主なら毅然とした態度でいろ」

 

「俺はそう言うのが苦手なんだよ。だから俺は自分なりにみんなの主であろうとしてるだけさ」

 

「変わった奴だなお前は」

 

「よく言われるよ」

 

一刀さんは苦笑いを浮かべて華雄が言った事を否定しませんでした。

 

「もう謝罪はいい。話を続けろ」

 

「あ、うん。実は菫さんに協力してもらって董卓を救い出そうと考えてるんだ」

 

「なんだと、それは本当か?」

 

「ああ。間諜を使って洛陽の街を調べさせてもらった。けど、戻ってきたのは一人だけ、多分、誰か、と言っても多分袁紹なんだろうけど、情報操作をされてる事を気づかれないようにする為に見つけては殺してるんだと思う」

 

「先ほども言ったけれど、わたくしの所も何人か洛陽へ向けて間諜を向かわせたわ、けれども戻ってくる者はいなかった。そして、連合軍に参加していた一刀さんに洛陽の状況を教えていただいたのよ」

 

「なら、連合軍の大多数がその事実は知らないということか!」

 

「多分そうだと思う。あと知ってる所だと。孫策、それと曹操の軍だと思う」

 

「曹操も知っているのですか?」

 

「多分ですけどね。曹操は頭の回る人ですから。それに袁紹とは知り合いみたいでしたから考えてる事もわかるんじゃないかと」

 

なるほど。わかっていて連合軍に参加しているとなると曹操は風評や名声。そう言ったものが欲しいのでしょう。まあ、そう考えるのは至極当然だとは思いますが。

 

「話がそれたね。それで董卓を助ける為に華雄に力を貸してもらいたいんだ」

 

「……どうすればいい」

 

「うん。まず華雄には……」

 

一刀さんは華雄にどう月を救い出すのかを説明し始めました。

 

わたくしはその詳しい内容を聞いていなかったので聞いたときは正直驚きましたがそれが最善の策で、しかし、とても危険だということもわかりました。

 

「なるほど……承知した。その事については教えよう。だが最後の一つだけは了承する事はできん」

 

「どうしてだ?」

 

「私は董卓様を危険な目に遭わせてしまった。そんな私が董卓様と共にお前達と行動することはできん」

 

華雄の性格から考えるとそう言うのではないかと思っていましたが、やはり言いましたね。

 

「そこまで深刻に考えなくても」

 

「いや。これはけじめだ。武人としてこれは譲れん」

 

「一刀さん。華雄の好きにさせてあげてください。わたくしも武人です。華雄の考えている事は分からなくは無いのです」

 

「わかりました。でも、華雄が自分自身を許せるようになったら俺達の所に来てくれると嬉しいな。それにきっと董卓さんも喜ぶだろうしね」

 

「ああ。その時はよろしく頼むぞ」

 

一刀さんと華雄はお互い手を差し出し握手をしました。

 

「それじゃまずはわかってるだけでいいから洛陽の状況を教えて欲しいんだ」

 

「うむ。まず、街だが……」

 

こうして天幕ではわたくしを含め三人で話し始めました。

 

華雄の話から洛陽は月と詠の政策のお陰で以前の様に腐敗していないことがわかりました。

 

わかっていたことですが実際に話を聞いて安心します。

 

そして、城内にいても月たちに安全な場所が無いということも。

 

「ありがとう。董卓がどういった状況か分かったよ。それで華雄はこれからどうするんだ?」

 

「そうだな。暫くは大陸を渡り歩き傭兵としてやっていこうと思っている。……それと出きればで良いのだが、私の兵たちを」

 

「ああ。連れて行ってもらっても構わないよ。もともとは華雄の部隊の兵なんだからそんな遠慮する事無いよ」

 

「ホントにお前はおかしな奴だな。自分の軍に組み入れようは思わんのか?」

 

「う~ん。そうしてもいいけど、でもやっぱり今まで従っていた人と一緒に居たいって思う方が普通だと思うんだよ。だから俺はそれを尊重したいんだ」

 

一刀さんの考えは今の時代には無い考え方ですね。普通、一刀さんのようなことをする人は居ないでしょう。

 

「早死にするぞ北郷」

 

「死なないよ。みんなを残して俺だけ先に死ぬわけにはいかないからね」

 

その時の一刀さんの顔はとても穏やかで、愛おしい人を見守るような表情をしていました。

 

「……」

 

わたくしは思わずその顔に魅入ってしまいました。

 

そして、その眼差しを向けられている人たちが羨ましくもありました。

 

わたくしもあのような眼差しで見つめられてみたいものですね。

 

「菫さん」

 

「……」

 

「菫さん?」

 

「え?あ、はい。なんでしょうか一刀さん」

 

「ボーっとしてたけど大丈夫ですか?疲れているようなら戻ってもらってもいいですよ?」

 

「いいえ。問題ありません。少々考え事をしていただけですので」

 

「でも、顔が赤いですよ?熱があるんじゃないですか?」

 

「え?あっ……」

 

そう言うと一刀さんは徐にわたくしの額に手を当ててきました。

 

久々に感じる殿方の温もり……一刀さんの手が触れられている額から熱が顔全体に広がっていくようでした。

 

ああ……きっとわたくしの顔は今赤くなっているのでしょうね。頬がとても熱いです。

 

「熱はないみたいですね。でも、無理しちゃだめですよ菫さん。まだ病み上がりなんですから」

 

「え、ええ……そうですわね……あ、あのそろそろ手を離していただけませんか?」

 

「あ、す、すみません」

 

一刀さんは額から手を離し恥ずかしかったのか頭を搔きながらわたくしから顔を背けてしまいました。

 

「えっと……なんだったっけ?」

 

「……私はこんな君主のいる相手に負けたのか……」

 

「こ、こんなとは失礼だな。たしかに俺はだらしないけど、愛紗はすごくしっかりしてるよ」

 

「そ、そうか。ならそういうことにしておこう。……ふぅ、今日は疲れた私はこれで休ませてもらっても構わないか?」

 

「あ、うん。長くつき合わせてごめん。ゆっくり休んでくれ。それじゃ華雄の兵にはさっきのことを伝えておくね」

 

「ああ、重ね重ねすまないな。この礼は何れ必ずさせてもらうぞ」

 

「はは、それじゃ期待して待ってようかな。それじゃ菫さん、行きましょうか」

 

「ええ。華雄、元気でいてくださいね。きっと月もそれを望んでいるのですから」

 

「わかっている。もう無茶はしないさ」

 

「何か困ったことがあったらいつでもわたくしの所に来てくださいね。歓迎しますよ」

 

「感謝する馬騰殿」

 

わたくしは微笑み天幕を後にしました。

 

「ありがとうございました。一刀さん」

 

「いえ。お礼を言いたいのはこっちですよ。菫さんが居なかったら華雄を説得できなかったとおもいますから」

 

「いいえ。わたくしは少しお力をお貸ししただけですよ。華雄が協力してくれたのは一刀さんの董卓を助けたいという気持ちが華雄にも伝わったからでしょう」

 

「そうだと嬉しいんですけどね」

 

「ふふっ。きっとそうですよ」

 

華雄の性格からして本当に信用した人物でなければ握手はしないでしょう。と言う事は華雄は一刀さんのことを信用したということ。

 

「ふふふっ。やっぱり一刀さんは凄い人ですね。翠には勿体無いかしら?」

 

「何か言いましたか?」

 

「いいえ。何でもありませんよ。ところで一刀さん」

 

「はい?なんでしょうか」

 

「少々不躾なご質問をしてもよろしいでしょうか?」

 

「?別にいいですよ」

 

一刀さんは笑顔で了承してくれました。

 

「では……こほん……一刀さんは今、意中の女性はいらっしゃるのですか?」

 

「は?……はいぃ!?」

 

「ですから。意中、つまりお好きな女性はいらっしゃるのですか?」

 

「す、好きな女性……い、いません……よ?」

 

迷うところからして少なからず居るのかしら?

 

「あら。そうですの?」

 

「は、はい」

 

「なるほど、なら……わたくし、立候補しようかしら?」

 

「は、はい?……今、なんと仰いましたか?」

 

一刀さんは目を丸くして聞き返してきました。

 

「ですから。一刀さんの夫としてですわ」

 

「お、夫!?」

 

(ドドドドドドドッ!!)

 

一刀さんが驚き大声を出した時でした。何処からとも無く地響きが聞こえてきました。

 

「な、なんだ!?」

 

「あら?あれは何かしら?」

 

地響きが聞こえてくる方へ視線を向けると何かがこちらへ近づいてきているようでした。

 

「え?え?と、桃香?愛紗もどうかしたのか?」

 

現れたのはもう一人の主である劉備さんと先ほどの関羽さんでした。

 

お二人は一刀さんの両腕をそれぞれ抱きしめ、わたくしを睨みつけてきました。

 

「「ご主人様は」」

 

「渡さないんだから!」「渡しません!」

 

「行きますよご主人様!」

 

「うんうん!それとどういう事か説明してもらうからねご主人様!」

 

「ちょ!え?ええ!?あ、あの菫さん!お、お休みなさあぁぁいいぃぃぃ!い、痛いよ!じ、自分で歩くからぁぁぁ」

 

一刀さんはお二人に引き摺られながら連れて行かれてしまいました。

 

「……あらあら。どうやら一刀さんよりもあのお二人の方が一刀さんの事を好きでいるみたいですね」

 

わたくしは離れていく一刀さんを見ながら微笑み。また、わたくしも自分の軍へと戻ってきました。

 

《一刀》

 

「ふあああぁぁぁっ!……眠い」

 

「ご主人様。兵が居るのですよ。少しは抑えてください」

 

大きな欠伸をしながら進軍しているとわざわざ愛紗は馬を寄せて注意してきた。

 

「ごめん。でもさ、あんなに夜遅くまで寝かせてくれなかったのは愛紗だろ?」

 

「私は眠くありません。ご主人様は気合が足りないのです。少しは主としての自覚を持っていただきたい。そう思いませんか桃香様」

 

「ふあぁぁ……こくん……こくん」

 

桃香に話を振る愛紗だったが、当の本人である桃香は大きな欠伸をして頭は舟を漕いでいた。

 

桃香は愛紗と一緒に夜遅くまで俺に説教をしていたんだから眠いのも当たり前だよな。

 

……それにしても良く落ちないな……

 

「……桃香様!」

 

「は、はい!……わわっ!」

 

(ドシーーンッ!!)

 

愛紗に怒鳴られた桃香は驚きバランスを崩して馬から落ちてしまった。

 

「うぅ……お尻が痛いぉ」

 

桃香は涙目になりながらお尻を擦っていた。

 

「大丈夫か桃香?」

 

「う~ん……ご主人様がお尻を擦ってくれれば平気だよ」

 

「へっ!?さ、流石にそれは……」

 

「何を考えているのですか桃香様!」

 

「え~。だって、馬騰さんに負けたくないし……ご主人様に触ってもらえるならいいかなって♪」

 

「で、ですがこれはやり過ぎです!」

 

「愛紗ちゃんはそれでいいの?馬騰さんがご主人様の夫になっても?」

 

「うっ!そ、それは……」

 

「だよね~♪」

 

何を話してるんだ?ここからじゃ全然聞こえないけど。

 

「愛紗。どうかしたのか?もしかして怪我でもしてたのか!」

 

「ち、違います!なんでもありません!」

 

「ならいいけど。取り合えず桃香は眠いなら誰かの後ろに乗せてもらったほうがいいんじゃないか?」

 

「では、私の後ろに」

 

「それじゃ私はご主人様の後ろに乗ろっと♪」

 

「なっ!」

 

「えっ……さ、流石にそれは……ちょ!と、桃香!?」

 

「うんしょっと……えへへ~♪」

 

桃香は俺の話を無視して馬に乗ってきた。

 

「俺も寝不足だから危ないぞ」

 

「そうです!桃香様は私の後ろに乗ってください!」

 

「え~。折角乗ったのに~。それにね愛紗ちゃん」

 

「な、なんですか?」

 

「ご主人様の背中、大きくて温かくて凄く気持ちがいいんだよ」

 

「なっ!わ、私だってご主人様の背中に寄りかかりたいのに!」

 

「「え?」」

 

「はっ!な、なんでもありません!忘れてください!」

 

「くっくっく……桃香様。ここは私の方へお乗りください。そうすれば万事収まりますぞ」

 

星は笑いながらも俺から桃香を離そうとしてくれた。

 

「え~……まあ、星ちゃんがそう言うなら……ごめんねご主人様」

 

「い、いや。別に大丈夫だよ。謝らなくても」

 

「では桃香様。こちらへお移りください」

 

星は馬を寄せて自分の後ろへと桃香を乗せた。

 

「ところで朱里」

 

「はい?なんですかご主人様」

 

「先に向かった袁紹からなにか報告は来てるの?」

 

「そのことでしたら……雛里ちゃんお願い」

 

「うん……袁紹さんたちはただいま虎牢関に向けて進軍中です。予想ですとあと2、3刻ほどで虎牢関に着くかと思います」

 

「雛里ちゃん。虎牢関に居る将って誰なのかな?」

 

「まずはご主人様と戦った張遼さん。そして、飛将と謳われる呂布さんです」

 

桃香の質問に答える雛里。

 

「呂布、か……愛紗、鈴々、星。分かっていると思うけど」

 

俺はもう一度、確認するように三人に声をかけた。

 

「はい。一人では戦うなと言うことですよね。心得ています」

 

「う~。鈴々は一人で戦いたいのだ。でも、お兄ちゃんがそう言うなら我慢するのだ」

 

「主の命とあらば従わなければいけますまいな。ですが、本音を言わせて頂ければ」

 

星はそこまで言って言葉を切る。星の言いたいことは分かってる……

 

「ああ、分かってるよ。三対一は卑怯だし、一騎打ちで討ち合いたいってこともね。でも、俺は星たちに怪我をして欲しくないんだ」

 

「ほう……その言い様。我々が一騎打ちをすれば呂布に負けるとそう聞こえるのですが」

 

「ああ。そう言ったつもりだよ」

 

星の言葉に俺は頷いた。

 

「俺に一撃も与えられてない以上、呂布には勝てないと思ってる。それに以前、俺と三対一の勝負をした時だって勝てては居ないだろ?」

 

「うぬぅ。それを言われてしまうと返す言葉がないではございませんぬか主よ」

 

「ごめん。でも、それくらい呂布は強いってことだよ。いや、もしかしたら俺よりも強いかもしれない」

 

「そんな!ご主人様より強い者など居るはずがありません!」

 

「そんなことはないよ。それじゃ愛紗に聞くけど。俺と会うまでは自分の事が一番強いとか思ってなかったかい?」

 

「そ、それは……」

 

愛紗はそこで何も言えなくなった。

 

「そう。それでいいんだよ。誰しも自分が一番強いって思ってるんだからね。俺の場合は、爺ちゃんが居たからそんなこと思うことは無かったけど、その爺ちゃんですらいつも言ってたよ」

 

「なんと仰っていたのですか。ご主人様の祖父殿は」

 

「『己の力を過信評価するな。過信は何れ気の緩み、隙につながる。対峙する時はいつでも己より上の相手と心得よ』ってね。だから俺は、爺ちゃんに言われたことを守って、いつも相手と対峙する時は全力でする」

 

「そこまで言われては何も言えませんな。主よ、先ほどのご無礼お許しください」

 

星は礼をとりながら謝ってきた。

 

「そこまでしなくていいよ。正直に言っちゃえば、星、愛紗、鈴々には怪我をして欲しくないだけなんだからさ」

 

「まったく。あなたと言うお人は……」

 

星は呆れたような。でも、嬉しかったのか。少し複雑な顔をしていた。

 

「はは。こんな優柔不断な主でごめんな」

 

「まったくです。もう少し我々に勇ましい姿を見せて頂かなければ。なあ、愛紗よ」

 

「な、なに!?そ、そこで私に振るのか!?」

 

愛紗は星に話を振られて慌てていた。

 

「何をそんなに慌てているのだ。愛紗も主のかっこいい姿が見たいであろう?」

 

「そ、それは、そう……だが……い、今のままでもご主人様は十分かっこいいと」

 

「良く聞こえなかったぞ愛紗よ」

 

「~~~っ!な、なんでもない!それよりもさっさと行くぞ!こんな所で道草を食っている暇は無いからな」

 

愛紗は顔を赤くして馬を操り先に行ってしまった。

 

「まったく。愛紗は素直じゃありませんな。そうは思いませんか桃香様」

 

「そうだよね。もう少し素直になればもっと可愛くなると思うのにね」

 

「星、また愛紗をからかったのか?ほどほどにしてくれよ?とばっちりが来るのは俺なんだからさ」

 

「おや、それはすみませんな主よ。ですが、その一旦は主にも関係しているのであながちとばっちりではないのですがな」

 

「?それってどういう意味だ?」

 

「さあ、どういう意味でしょうな。では、参りましょうか桃香様」

 

星は含みのある笑いをするとそのまま馬を操り行ってしまった。

 

「うん。ご主人様ももう少し愛紗ちゃんの事を考えてあげないとダメだよ!もちろん私もね♪」

 

その後ろで桃香は大きな声で俺に向かい話してきた。

 

「う~ん……いつもみんなの事を考えてるつもりなんだけどな」

 

「ご主人様の考えていると桃香様の仰った考えるとでは結構違いがあると思いますよ?」

 

俺の横で朱里はそんなことを言ってきた。

 

「どう違うんだ?」

 

「はわわっ!そ、それはでしゅね……雛里ちゃん!」

 

「あわわっ!?えと、えと……雪華さん!」

 

「ふえぇぇっ!?わ、私ですか!?」

 

朱里に聞いたはずなのにいつの間にか雪華に回っていた。

 

「え、えっとですね。その……ふぇ」

 

答えられないからなのか雪華は目じりに涙を溜めてしまった。

 

「む、無理に答えなくてもいいぞ。だから泣かなくても良いんだ!」

 

「す、すいません。ご主人様のお役に立てなくて」

 

「そんなこと無いよ。雪華は十分に役に立ってるぞ」

 

「本当ですか?」

 

瞳を潤ませて見上げてくる雪華に思わず胸がキュンっとしてしまった。

 

う~ん。どうして女の子の涙はこうも凶器になるんだ?

 

「あ、ああ。本当だとも。そうだよな、朱里、雛里」

 

「はい。雪華さんが居るおかげで政務もはかどります」

 

「雪華さんにはお世話になりっぱなしです」

 

「ふえ~。そ、そんな、私の方こそ朱里先生や雛里先生に色々と教えてもらっているのに」

 

「はははっ。お互い持ちつ持たれつってことだよ」

 

「そんなことより愛紗たちが先に行っちゃったのだ!」

 

「はっ!そうだった!早く追いかけないと!行くぞ皆!」

 

「「「はい!」」」「おうなのだ!」

 

こうして、鈴々に言われ慌てて愛紗たちを追いかけた。

 

なんだか忘れてる様な気がするけどまあいいか。忘れるってことは対したことじゃないって事だしな!

 

《雪蓮視点》

 

「あ~う~~~」

 

「何だらしのない声出してるのよ。こっちの気も抜けちゃうでしょ?」

 

馬に跨っていた優未だったけど、跨っているだけで馬に寄りかかり手足をぶらーんとして唸っていた。

 

「だって~。折角雛里ちゃんのスリスリ権を手に入れたのにさ、あのつり眼鏡が邪魔したんだよ!優未の至福の時を邪魔されたんだよ!」

 

つり眼鏡って冥琳が聞いたら無事じゃすまないわよ?

 

「はぁ~。それにさ。明命ちゃんにスリスリしようと思ったのにさ~。明命ちゃんも居ないし」

 

「明命なら先行している袁紹たちの偵察に行ったわよ」

 

「ぶ~ぅ」

 

「そう不貞腐れないの」

 

優未は口を尖らせて不貞腐れていた。

 

「まったくもう。気分屋なんだから」

 

「その言葉、そっくりそのまま雪蓮に返すよ」

 

「あら、言うじゃない。でも、私の場合は気分じゃないのよ?」

 

「どうせ、最初からやりたくないって言いたいんでしょ。分かってるよ雪蓮の考えてることなんてさ」

 

「まね~♪」

 

呆れる優未に私は片方の目を瞑り少しおちゃらけてみせた。

 

「ねえねえ。ところでさ雪蓮」

 

「ん?天の御遣い、一刀君のことだけどさ」

 

「ええ。一刀がどうしたの?」

 

「かっこいいよね~♪」

 

「はい?」

 

優未は突然声を弾ませて顔を緩ませていた。

 

「雪蓮もそう思わない?」

 

「突然何を言い出すのよ。どこか頭でも打ったの?」

 

「打ってないよ!失礼しちゃうな~」

 

「だって突然優未が男を褒めるんですもの、私じゃなくても同じことを思うわよ」

 

「ぶーぶー!別に私は男の人が嫌いなわけじゃないよ!ただ、周りにいる男が私の趣味に合わなかっただけだし」

 

「はいはい。それで、一刀があなたの趣味にぴったりだったってわけね?」

 

「そうそう!強いし~、優しいし~、なにより偶に見せる子供っぽさがいいんだよね!」

 

こりゃかなりご執心ね。まあ、私も一刀の事は気に入っているから人のこと言えないんだけどね。

 

「あ~。一刀君に頭なでなでされてみたいな~」

 

「……」

 

「それでそれで!私がお返しにぎゅ~って抱きしめてあげるの!」

 

「……」

 

「抱きしめて、恥ずかしさで顔を赤くした一刀君を堪能するの!」

 

「……変態?」

 

「ひどっ!雪蓮、ちょっとそれひどいよぉ!」

 

「だってホントのことだもの」

 

「ぶ~。雪蓮だって見たでしょ?雪華ちゃんや雛里ちゃんたちが一刀君に頭をなでられて気持ちよさそうにしてたの!」

 

「まあ、見てたけど。それほどかしら?」

 

「わかってないな~。雪蓮もなでられればきっとわかるよ!」

 

「はいはい。そのうちにね」

 

力説する優未を適当にあしらう。

 

「もう、適当なんだから雪蓮は」

 

ぶつぶつといいながら前を向く優未。だけど……

 

「……あ~ぅ~~~~~」

 

はぁ、このだらけきった優未を誰か何とかしてくれないかしら。

 

「雪蓮様っ!ただいま戻りました!」

 

「っ!」

 

「お帰りなさい明命。前方の様子はどうだったのかしら?」

 

前方に出していた明命が戻ってきた。それと同時に優未の目も光った。

 

「その前に……優未。報告が先だから邪魔しないで頂戴ね」

 

「あぅ!……あ、あはは~。当たり前だよ!うんうん!」

 

今にも明命に抱きつこうとしていた優未は慌てて離れた。

 

「ごめんなさい明命。続けて頂戴」

 

「あ、はい!先方は曹操軍と袁紹軍のようです。ですが……」

 

そこで明命は困惑した表情になる。

 

「まさか、また策も無しに突っ込んでいるとかかしら?」

 

「は、はい……」

 

呆れたわ。策も無しに突っ込むなんて……

 

「曹操軍はどうなのだ?明命よ」

 

兵に指示を出していた冥琳が戻ってきた。

 

「いいところで戻ってきたわね」

 

「明命が戻ってきたと報告があったからな。それでどうなのだ明命よ」

 

「はい。曹操軍は策も無しに攻撃を仕掛けている袁紹軍からの被害を最小限に抑える為かあまり兵を前には出していないようでした」

 

「なるほどな……雪蓮。あなただったらどうする?」

 

「ん?策も無しに攻めてくる相手にどうするかってこと?」

 

「ああ」

 

「そうね~。私なら一度打って出て袁紹軍の出鼻を挫くわね。それで士気も下がるだろうし」

 

「やはりそれが最良か……となると出てくるのは」

 

「ええ。十中八九、飛将軍呂布と神速の張遼、二人とも出てくるでしょうね」

 

「まずい状況だな」

 

「ええ。このままだと数だけの袁紹軍は持たないでしょうね。大した調練もしていない兵が呂布、張遼の兵に勝てるとは到底思えないもの」

 

「ああ。少し急ぐか」

 

「その方がいいでしょうね。明命」

 

「は、はい!」

 

「この事を劉備軍にも伝えてきなさい。伝えた後はそのまま劉備軍の指示に従って行動をしなさい。それ以外は自由にしなさい」

 

「え、ですが劉備軍は……」

 

明命は私の言葉に戸惑っていた。

 

『それ以外は自由にしなさい』、この言葉にはある意味が含まれていた。

 

それは『気づかれずに情報を手に入れろ』ということだ。

 

「かまわないわ。どうせ一刀もその事は承知しているでしょうしね。そう簡単には尻尾を出さないわよ」

 

「わかりました!では!」

 

そう言うと明命は音もなくこの場からいなくなった。

 

「あ~~~!明命ちゃ~~~~~ん!」

 

そのとたん、優未は奇声をあげた。

 

「今はそんなことをしている暇は無いのよ。終わるまで我慢しなさい」

 

「うぅ~。雪蓮の意地悪~。こうなったら暴れてやるんだから!」

 

「ああ。虎牢関についたら、存分に暴れてもらうぞ。その後は私と先ほどの件について話し合おうではないか」

 

「さっきの件?なんだっけ?」

 

「ほう。もう忘れたのか?『つり眼鏡』の件についてた」

 

「き、聞こえてたの!?」

 

「ああ。つい先日、耳掃除をしたばかりだからな」

 

「あ、あはははは……地獄耳……」

 

「……(ギロリ)」

 

「ひっ!わ、私は先に行くねーーーーっ!!」

 

優未はそう言うと一目散に逃げていった。

 

「もう、あまり優未を苛めないで頂戴」

 

「苛めてるつもりはないぞ。ただ、しっかりと『躾け』をしているだけだ」

 

「冥琳が言うと違う意味に聞こえるわね」

 

「なんだ?雪蓮も『躾け』て欲しいのか?」

 

眼鏡が怪しく光る。ちょっと、それじゃ悪役そのものじゃない。

 

「遠慮しておくわ。さぁ、とりあえず先に行った優未を追いかけないとね」

 

「ああ、そうだな。全軍駆け足!先行する連合軍に追いつくぞ!」

 

「「おおっ!」」

 

《To be continued...》

葉月「ども~」

 

愛紗「うむ。また読んでくれた様で嬉しいぞ。だが……また遅れたな」

 

葉月「うぅ~。い、忙しいんですよ!リアル重視でしょ普通!」

 

愛紗「まあ、それはいいだろう。それよりも、だ!なぜ馬騰殿がいつの間にか恋敵に昇格になっているのだ!」

 

葉月「あ、あ~~……気分?」

 

愛紗「……すまん。聞こえなかったもう一度言ってもらえるだろうか?(ニコリ)」

 

葉月「え、笑顔でもう一度といいながら偃月刀を構えるのは止めて下さい!」

 

ジェライ紗「知ったことか!」

 

葉月「愛紗がジェライ紗に変わった!」

 

ジェライ紗「フ、フフフ……逃ガサンゾ葉月ッ!」

 

葉月「ひーーーっ!あ、愛紗の後ろに般若が般若がーーーっ!!お、落ち着いてください!ま、まだ恋敵と決まったわけじゃないじゃないですか!」

 

ジェライ紗「……」

 

葉月「そ、それに一刀と菫とのやり取りでもあったじゃないですか!菫が好きな子は居ないかって聞かれて、戸惑ったように居ないって答えてたでしょ!あ、アレはきっと居るんですよ!好きな子が!」

 

愛紗「そ、それは本当か?」

 

葉月「も、もももちろんですよ!愛紗なんて有力候補じゃないですか!最初から一緒に居たんですから!」

 

愛紗「そ、そうか?そ、そうだといいんだが……」

 

星「ふむ。まさかの雪蓮殿かもしれんぞ?」

 

葉月「ちょ!じゃ、邪魔しないでください!ってなんでここに星が居るんですか!」

 

星「なに。面白そうな気配を察したのでな、馳せ参じた次第」

 

葉月「馳せ参じなくて結構です!そ、それよりも!愛紗が有力なのは事実ですよ!」

 

星「最初から居たとなると桃香様もその一人だな」

 

葉月「これ以上、場を乱さないで!?」

 

星「はっはっはっ!ではさらばだ!」

 

葉月「い、言いたいことだけ言って逃げた!」

 

愛紗「ご、ご主人様が私のことを……ふふっ」

 

葉月「あ、あの愛紗さん?」

 

愛紗「っ!ごほん!な、なんでもないぞ。それよりもだ!次回の話はどうなっているのだ?」

 

葉月「あ。その前にですね。何人か間違えていた人が居たのでここで訂正させてもらいますね」

 

愛紗「ん?なにをだ?」

 

葉月「はい。実はですね。馬騰の真名を間違えている人が結構居たのでここでちゃんとご紹介しようかと思いまして」

 

愛紗「そう言えば。馬騰殿のぷろふいるが無かったな」

 

葉月「プロフィールですよ愛紗。まあ、と言うことなんでご紹介!」

 

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名:馬

 

姓:騰

 

字:寿成

 

真名:菫(すみれ)

 

武器:金閃(きんせん)十文字槍 馬超の銀閃よりわずかに長い。

 

性格は温厚かつ賢明で民、使用人問わず慕われている。

 

馬騰の夫は既に他界していて独り身。初めて会った一刀に夫の面影を見出し興味を持つ。

 

年齢は**歳。本人曰く、閨でも戦でもまだまだ若いものには負けないらしい。

 

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葉月「まあ、こんなところでしょうかね」

 

愛紗「なぜ年齢だけ書かれていないのだ?」

 

葉月「し、知らない方が幸せな時があるんですよ」

 

愛紗「そ、そうなのか?なるほど……」

 

葉月「さて!次回ですが、次回はやっとこさ虎牢関編に入れそうです!」

 

愛紗「ふむ。反董卓連合軍もいよいよ後半戦だな」

 

葉月「がんばって書いていきますよ!遅れてでも!」

 

愛紗「そこは宣言しなくてもいいと思うのだが……」

 

葉月「と、とにかく!次回もお楽しみください!」

 

愛紗「さらばだ!」

 

葉月「あ、ちなみに優未の一人称が間違っているのでそのうち直します!」

 

優未「なんですとーーーーっ!!」

 

音々「それは音々の口癖ですぞーーーーーっ!!」


 
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