No.297385 真説・恋姫†演義 北朝伝 幕間の十六狭乃 狼さん 2011-09-10 21:27:23 投稿 / 全6ページ 総閲覧数:18864 閲覧ユーザー数:11783 |
それは、姜維と徐晃が久々に非番が重なった、そのとある日の事だった。その早朝、日がまだ昇り始めて間もない時間に、突然徐晃の部屋に姜維が飛び込んできて、いまだ夢の中にいた彼女を叩き起こした。そして、いきなりこんな事を、半分寝ぼけている徐晃に言った。
「……蒔ねえ!うちらこのままやと、カズの後室に入れてもらえへんくなるで!」
「……なんだと?」
いきなり自分の部屋に朝駆けをかまし、また唐突にそんなことを叫んだその栗色の髪の少女に、徐晃は思わずその目を点にして問いかけていた。
「……一体何の話だ、由?こんな朝っぱらから、何をわけの分からん事を」
「……うち、夕べ聞いたんよ。厠に行ったその帰りに、カズの部屋の前を通ったら、輝里と命はんの、その、“あの”声をな」
「……別にそれ自体は不思議でもないだろう?あの二人が、私達同様一刀とそういう仲なのは、お前だって十分承知だろうが」
「……ほな聞くけど、蒔ねえ最近、いつ、カズと閨を共にした?」
正直、朝っぱらからうら若い女性がする会話ではないとは思うが、姜維にそんなことを問われた徐晃は、ん~?と、頭をひねってここ最近の事を思い出していく。……で、その結論はと言うと。
「……一月ぐらい前……か?」
「……うちも似たようなもんや。なあ、蒔ねえ?もしかしてうちら……カズに飽きられたんとちゃうん?」
「う゛。……い、いやまさか、一刀に限ってそんなことは……」
「……絶対無いって言い切れる?……最近、な~んか影薄い気ぃするしさ、うちら」
「……」
確かにここ最近、自分が一刀の閨に伽の相手として呼んでもらえる回数は、徐庶や李儒に比べると減っていると徐晃も思ってはいた。しかし、如何せん
「……せやからな、このままじゃあかんと、うちは思ったわけよ。……でな?ちとうちに協力しいひん?……カズの気を引くための、ええ策があんやけど」
「……分かった。で?あたしは何をすればいい?」
「そう来なくっちゃやで♪ほんなら昼からちっとばかし、うちに付きおうてえや。下準備をしに、街にでるさかい」
「了解だ」
と言うことで、午後から二人揃って出かけた徐晃と姜維が向かったのは……。
「……おい、由」
「ん~?
「……な・ん・だ・こ・れ・は?」
「……水着やけど?」
「嘘付け!こんなものが水着なわけがあるか!これはどう見たってひ、紐じゃあないか!」
街の一角にあるとある衣装屋。そこは一刀御用達の特注品専門店なのだが、二人は現在そこを訪れ、姜維が以前から発注していたと言う、『特殊なタイプ』の『水着』を受け取りに来ていた。で、そのうちの一つが、徐晃が現在、その顔を真っ赤にしてその手に持っているもの。……水着とはほとんど名ばかりの、ちょっとでもずれたら見えてはいけない部分が見えてしまうような、超スーパーウルトラデリシャスハイレグ水着であった。
「それでも立派に水着やで~?姐さんのそのぼんきゅっぼん!な体型を活かそう思うたら、そのぐらいがちょうどええよ。それに……カズ、絶対そういうの好きやで?」
「……まあ、それは確かに、一刀が好きそうではあるが、だからと言ってこれは/////」
「……富める者が贅沢いうたらあかんで?うちじゃあ絶対似合わへんしな……」
「……そ、それで?お前はどんなのにしたんだ?」
どーん、と。自分と徐晃それぞれの体型を比較して、思いっきり落ち込む姜維を気遣ってか、話を彼女が選んだ水着のものへと振る徐晃。
「……うちが頼んだ奴?……これや♪」
「……お前……それはそれでどうかと思うぞ?」
「そう?前にるりるりが着とったんと、色違いなだけやけどなあ?」
そう言って首をかしげつつ、改めて姿見の前に立って自身の体にそれを当てる、姜維がその手に持っていたのは、白いスクール水着である。もちろん(?)胸の部分にはしっかりひらがなで、『ゆい』と書かれている。……なんで彼女がひらがなを知っているかというのは、色々理由をつけて一刀から聞き出したためであること、一応この場にて注釈させていただく。
「まあ、なんにしても、や。これで後は、夜を待って作戦を決行するだけ。……見とれよ、カズのやつ。今後はうちら無しじゃ生きて行けへん体にしたるで~。ふっふっふ~」
「……あたしらにめろめろに、か?」
「めろめろに、や♪」
で。
時はいよいよその日の夜。
「……あ~……い~湯だなあ~……」
かっぽーん、と。そんな音でも聞こえてきそうな感じで、城の中に設置された風呂で湯につかり、のんびりその手足を投げ出している一刀がいた。
「……ここ最近、いろんな意味で忙しかったからなあ~……。たまにはこうして、一人ゆっくりお風呂に入るのもいいもんだ……ふひ~……」
そんな感じで、湯船の中で一人のんびりとしていた一刀であったが、そこに、
「カズ~!背中流したるで~!」
「一刀!私も付き合わせてくれ!」
「へ?由と蒔さん?……て!……な、何、その格好?!」
件の『紐水着』と、『白スク』を着た姜維と徐晃が、突然一刀の入っている風呂場を強襲し、その傍へと駆け寄ってきたのである。
「ま、蒔さんはまたなんていうものを……!!い、色っぽ過ぎて目のやり場に困るじゃないですか!」
「……でも、嫌いじゃないだろ?」
「もちろんです!」
音速以上の即答であった(笑。
「なあなあカズ~、うちは?うちは~?」
「……決まってるじゃあないか。……とっても可愛いよ、由」
「ほんま?!」
「もちろん。……白いスク水ってところが、もう色々、ぐっじょぶ、です」
グッ!と、親指立てて、満面の笑顔だったそうである。
「……ほんなら、後はもう、何も言わんでも……ええよな?」
「一刀……その、久々に……」
「……これで断る奴は男じゃないだろ?……二人とも、覚悟してよ?」
只今映像と音声が途切れております。暫くお待ちください……。
「それで?なんでまた急にこんな事を?」
ことが一部始終済んだ後、一刀が二人に対してそう問いかけた。わざわざどうして、紐みたいな水着と白スクを特注してまで、こういった行為に及んだのかと。
「……だって。最近一刀さんてば、輝里や命さまばっかり、その、可愛がってばっかりいるから」
「……我々は、一刀に飽きられたのでは無いかと、そう、思ったんだが」
「……ぷっ」
「あー!何でそこで笑うんですか?!私達、これでも真剣なんですよ?!」
「そうだぞ!?私達だって、いずれは一刀と、その、幸せな家庭を築きたいとだな……!!」
「……そっか」
ぎゅ、と。突然二人を抱きしめる一刀。
「か、一刀さん?///」
「一刀?な、なんだよ、急に///」
「……ごめん。俺の配慮が足りなくて、二人に寂しい想いをさせちゃってさ。……大丈夫。俺はちゃんと、二人のことも大事に想ってる。……輝里や命と同じだけ、由も蒔さんも、俺は好きだからさ」
『……一刀(さん)……』
「……何ならその証明、部屋に行ってしようか?……夜はまだ、十分長いからさ」
『……(こく)/////』
そうしてその日の夜も“また”、途切れる事の無い二つの嬌声が、朝方近くまで一刀の部屋から聞こえていたそうである。
……もちろん、次の日の朝、くたくたになって朝議に出てきた一刀と、艶々とした良い笑顔の姜維と徐晃を見た徐庶と李儒からの、針の筵のようなその視線が、朝議の間中一刀に突き刺さっていたことは、まあ、言うまでも無いですね(笑。
~幕間の十六・了~
はい。今回の北朝伝の幕間は、久方ぶりの由と蒔メインのお話でした。
とりあえず、これで二人から、釘バットでO☆SHI☆O☆KI☆、されなくて済みそうですw
まあ、一刀は相変わらず、輝里と命にO☆HA☆NA☆SHI☆、されてますけどね?w
でもって次の幕間は瑠里のお話になる予定です。
この北朝伝で、唯一のお遊びネタを、その基にするつもりですw・・・・・何の事かわかりますよね?wあ、でも一応、先読み出来てもコメはしないでくださいね?お願いしますwww
さて。
前回投稿した天上天下絶品武道会は、参加予定者がようやく出揃いましたので、これからその執筆作業に入ろうかと思ってます。
なので、早ければ週明けの水曜日、14日あたりには、次のお話を投稿できる予定です。
それではみなさん、今度は武道会のほうにてお会いしましょう。
再見~( ゜∀゜)o彡゜
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武道会開催までの暇つぶしがてら、北朝伝の幕間をうpですw
今回のメインは由と蒔。
・・・ちょっとギャグに走りすぎた感があるけど、
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