No.286228

真・恋姫無双 魏が滅亡した日 Part46 潜入

見習いAさん

華琳に会うため味方と戦う一刀達

2011-08-27 17:37:41 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2462   閲覧ユーザー数:2143

「敵にも味方にも、決して身分を明かしてはいけませんよ」

 

何があっても戦うな、逃げて逃げて晋に紛れ込め

風の指示はそれだけだった

 

「何があっても戦うな・・・・か」

 

例え関羽さんや呂布さんと遭遇しても、例え、かつての仲間が殺されそうになっても

戦ってはいけない

 

「そろそろだ北郷」

 

「・・・・うん」

 

晋の兵装を着込んだ俺達3人は、マントを羽織り馬に乗って追撃される晋の最後尾を目指していた

ついに見えてくる最後尾、そこにあったのは

 

「うわぁ・・・・」

 

季衣の部隊と関羽さんの部隊に追い回される晋の兵達

数ではこちらが少ないようだけど、晋の兵は突然の奇襲に動揺し逃げる一方になっていた

 

「俺達あれに飛び込むのか・・・・・」

 

「時間がない、行くぞ北郷、白蓮」

 

秋蘭はマントを放り投げると先頭を切って晋の部隊に突撃した

 

「私がついてるんだ心配いらんさ、はーーはっはっは」

 

白蓮さんはテンションあがりっぱなしだ

 

「よっし、行こう!」

 

両手で顔を叩いて気合を入れる

意を決した俺はマントを放り投げ秋蘭の後を追った               

「追え!一人も逃がすな!!」

 

最後尾に追いついた俺らを待っていたのは追撃の先頭に立っていた関羽さんだった

 

「いきなり関羽さんかよ!!」

 

関羽さんの本気の殺意を背中に感じるこの恐怖

背中をびっしりと冷たい汗が覆っている

華琳を助けた時は煙幕で騙せたけど今回は無理だ

 

「こ、殺される!」

 

「もっと馬を飛ばすんだ北郷!」

 

だめだ、多少乗りこなせるようになったとは言え関羽さんの馬術にかなう訳がない

このままでは追いつかれる

 

「逃げるな下郎!!」

 

関羽さんの声がはっきりとすぐ後ろから聞こえた

終わった・・・・・・

 

「そうはさせんぞ!」

 

白蓮さん!?

 

白蓮さんが俺と関羽さんの間に入ってくれた

 

「邪魔だー!!」

 

ガキーン

 

「ギャン!!!」

 

「白蓮さーーーーーーーん!」

 

白蓮さんはどこか遠くへ飛んで行ってしまった

白蓮さんをなんでもなかったように排除した関羽さんは尚もこちらを狙ってくる

秋蘭が馬の速度を落とし助けに来ようとしてくれてるけど間に合わなさそうだ

 

「もらったー!」

 

青龍偃月刀が俺に振り下ろされた

 

華琳ごめん、だめだった

 

ズドンという音が地面からしたのと同時に金属が始まれる音がする

 

「くっ!」

 

俺に刃があたる寸前、大砲の弾のようなものが関羽さんの偃月刀を弾き飛ばしたみたいだ

 

「あ、あれ・・・・僕どうして」

 

「何をする季衣、どういう了見だ!」

 

「ごめんなさい、僕そんなつもりじゃ・・・・」

 

「ええーい!」

 

季衣の鉄球が守ってくれたんだ

 

「季衣・・・・・」

 

「今のうちにここを突破するぞ、さあ!」

 

秋蘭に引かれ俺達は二人を振り切ることに成功した            

運に身を任せる

そこからは運との勝負だった

 

馬超さんと小蓮のコンビは途中馬超さんが離脱(トイレ?)したおかげで振り切れた

次の趙雲さんにいたっては

 

「はっはっは、王と言うのも大変ですな、して白蓮殿は?」

 

なんて言ってきた

完全に見抜かれてる・・・・・今はありがたいけど

沙和はあまり兵を切りたくなかったのか姿を見なかった

 

次は真桜と魏延さんコンビ

 

「ちょ、まちーや!」 「まてー卑怯者!!」

 

真桜も魏延さんも一度振り切ってしまえば武器が大きすぎて追撃できない

 

「うむ、これは問題だな。一度華琳様に相談してみよう」

 

今気づいたのか秋蘭・・・・・

 

そして、ついに来てしまった

前方に立ちはだかる最強の人

その周囲には倒された晋の兵が山積みになっていた

 

「恋殿は最強ですぞー!」

 

「・・・・・ん」

 

方天画戟を振るうたびに空を舞う兵達

馬を並べる秋蘭の表情も固くなっていた

 

「道幅が狭いな、あれでは左右に別れ、恋を抜こうとしてもうまく行くかどうか・・・・」

 

小さな渓谷状になった場所に呂布さんは陣取っていた

無理な追撃をせず逃げて来る兵を確実に処理する

陳宮さんの作戦だろう

 

それでも

 

「やるしかないんだ。俺は右、秋蘭は左、いいね」

 

秋蘭は頷いた

 

「行こう!」                           

並行して走る、そして呂布さんとある程度の距離に近づいたら左右に散開

どちらが突破できるかは運だった

 

「あっ・・・・・」

 

「一刀!!」

 

呂布さんの横を通り抜けようとしたそのとき、馬が転倒してしまった

馬術のうまくない俺の乗っていた馬にかかる負担は秋蘭の乗る馬よりも遥かに大きい

呂布さんの覇気を感じた馬の負担が限界を超えてしまったんだ

 

「イテテテ・・・・・」

 

吹っ飛んだ俺を呂布さんが頭上で見下ろしていた

 

「くそ!!」

 

「一刀ー」

 

「・・・・消えろ」

 

呂布さんの方天画戟が俺ではなく俺を助けに入った秋蘭に向いた

やばい、秋蘭がやられる

こちらに手を差し出す秋蘭

目にも映らない速さで武器を振るう呂布さん

なぜかスローモーションで見える光景の中で、秋蘭の体を方天画戟が切り裂いた

 

と思った

 

「・・・・姉者」

 

「グゥゥゥゥゥゥウウウウゥゥゥ」

 

突然現れた春蘭に呂布さんも困惑している

 

「・・・・・春蘭・・・・・・どうしたの?」

 

春蘭の七星餓狼と呂布さんの方天画戟がぶつかり合い火花を散らしている

 

「ガァアアァァァアァァアアアアアアアアア」

 

「うぐっ!」 「恋殿!」

 

あの呂布さんが・・・・・・つば競り合いに負けて引いた

 

「春蘭!」

 

「乗れ!」

 

秋蘭に腕を掴まれるた俺は秋蘭の後ろに飛び乗った

秋蘭と俺の二人乗りの馬が呂布さんを突破した

後ろを振り返ると、春蘭と呂布さんのが戦っているのが見えた         


 
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