No.285362

袁・恋姫+無双 奪われた御遣い

流狼人さん

麗しき羽と華々しき宝石のじゃれ合いと天女と守護神のいがみ合い。この者たちに討たれる哀れな賊たち。その結末がどう変るかは、天すらも分からない

2011-08-26 17:47:43 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:3977   閲覧ユーザー数:3286

「あ~ら?お久しぶりですね、華琳さん・・・すこし、老けました?」

 

「久しぶりね、おばさん・・・貴女と違って私は忙しいのよ。」

 

 

・・・どこか寒い風が吹き荒れる陣中。

 

此処は、黄布賊討伐連合の本陣の中。麗羽こと袁紹とその馴染みで陳留の太守曹操が当たり前のように罵詈雑言を言い放っていた。本来は賊をどう討つか会議し合う場なのだが・・・。また各諸侯の中、天の御遣いと称される『宮川天子』・江東の守護者『孫権』等が居た・・・その二人も険悪な雰囲気であった事は間違いない。

 

 

「ふん、良くその面が出せたな。卑怯者!」

 

「あの、何度も言ってますが前の御遣いさんとは何の関係も無いと、再三に渡ってお返事したのですが?」

 

「だまれ!何度言おうが天の御遣いが、母様と姉様を殺したのは事実ではないか!」

 

「それだって、貴女の軍が賊と組んで村を滅ぼしたのが原因では無いですか・・・さっきから黙っていれば逆恨みばっかり・・・本気で怒りますよ?」

 

「ッハ!出来るならやってみろ!」

 

「「ガタッ!!」」

 

「お、落ち着け!宮川。こんな所で私闘なんて見っとも無いぞ。」

 

「蓮華様、落ち着いてください。」

と、宮川の盟友公孫賛と孫権近衛長甘寧が間に入って私闘を止めている状態で本人たちはガチでガン飛ばし真っ最中であった。

 

 

「は~・・・いいわ、兎に角麗羽。この状態、どうすんのよ。」

 

「そうですわね・・・取り敢えず二方で先陣斬って貰いましょうかしら?」

 

と麗羽が突拍子も無い事を言うが誰も彼もが二人の間に入って私闘を止めている状態であった。

 

 

とてもじゃないが麗羽がまた馬鹿を言ったと曹操は思っていたが、麗羽の中には曹操すら知らない程の狂気に満ち溢れていた。

 

「一刀さんの人生をめちゃくちゃ孫一族、一刀さんの居場所を無くさせた女御遣い・・・いっその事、賊と繋がっていたと流して討伐しようかしら。」と何やら黒い事を考えていた・・・が。

 

 

「フォフォフォ・・・まぁまぁ落ち着きなさい。」

 

「「きゃぁぁぁ!!」」

 

袁紹軍の知恵袋、田豊の登場でその思考を吹き飛ばした・・・宮川と孫権の尻を触り続けているのを見なかった事にしながら。

 

 

「「フン!!」」

 

「げふぅ!!」

 

無論二人の報復を受けた翁は吹き飛びながら宙返りして、何事も無かったように麗羽の傍に立った。

 

「やれやれ全く、たかが尻を触ったくらいで紅葉を繰り出すとは・・・もっと麗羽様を見習いなさい!最近じゃあ蹴りが出てきて昇天しそうに気持ちがy「翁?そろそろ。」そ、そうじゃな!うむうむ。」

 

太陽のような慈悲深き笑みを翁の後ろでしながら麗羽は翁を止めた・・・翁の冷や汗は一向に納まらなかった事は各諸侯達が黙る事で無かった事になった。

 

「オホン。では、此れより軍議を始める。まず、連合の大将は何進大将軍閣下より承りし勅書を受け取った我らが姫君、袁紹様にする事。依存は無いか?無いなら次に賊達の処分等は・・・

 

・・・・じゃ。異論は無いかね?」

 

 

「「「・・・」」」

完全な出来レース。完全に流れを袁紹軍に流し尚且つ他の諸侯達に喋る隙も与えない。矢張り、袁紹の知恵袋の異名は伊達ではない事を各諸侯たちは思い知り、曹操も油断無く翁の言葉を聴いていたのだった。

 

「・・・では、姫君、お言葉を。」

と田豊は一歩下がり袁紹は周りを見渡し宣言する。

 

「では、これより黄布の賊軍。通称黄巾党の殲滅を宣言します!各諸侯のみなさん、存分に力を振るいなさい!!我が袁家の名の下に、この戦い。必ず勝利致しますわよ!!」

 

「「「「オウ!!!」」」」

 

 

 

画して曹操軍の火刑が必中し、先陣を切った宮川軍・孫権軍の猛攻で黄巾党本陣が落ちたのだった。

 

此れにより黄巾党の賊は逃げ出し、張角は焼身自殺を図ったものの途中で引張り出され首を刈られ、張宝は逃げる者達に紛れるも同じ黄巾の者に通報されてしまい捕らえられて其の場で斬首になった。張梁は見付らず、尚且つ決戦前に病死したという噂が流れていたので病死と判断された。

 

此れにより漢に刃向かった黄巾党は滅亡をしたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尚、諸侯の一兵士が、桃色髪の女性を袁紹が助けたのを目撃したが、連れ出された村娘と思い上司に報告しなかった。

此れが後に大乱を呼び込むとは誰も気付かなかった。

 


 
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