醜いわたし
折れて千切れた腕を、
ぐちゃぐちゃに潰された脚を、
関節の外れた指を、
拾い集めて、必死に縫いとめた
醜いわたし
やっと縫い終わったあと、欠けているものがあることに気づく
わたしの、小指はどこ?
わたしの、左目はどこ?
わたしの、ココロはどこ?
冷や汗が頬を伝う
ざわめく胸を抑えながら必死にさがす
どこ、どこにあるの
小指がなければ、わたしはあなたと約束ができない
左目がなければ、わたしはあなたに顔を見せられない
ココロがなければ、わたしはあなたを愛することができない
さがして、さがして、
小指と左目は見つかっても、ココロだけは見つけることができなくて、
残ったのは、つぎはぎの醜いわたし
脆く壊れやすく、そしてただただ、醜いわたし
あなたを愛せなくなった、そして愛されることもできなくなった、
ココロのない、からっぽなわたし
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今回の詩の腕とかの表現はたとえ、比喩です。 「わたし」が「あなた」に傷つけられ心を閉ざしてしまう、というイメージで書きました。 でも人によったらいろんな解釈ができるんじゃないかなと思います。 なのでもうちょっと具体的なイメージはあるのですが、書かないでおこうと思います。 こういうのに正解はないですし。自分が思うものを想像してください。