No.261227

真・恋姫無双~2人の飛将軍~ 第16話

cavalさん

袁紹との戦いが終わり一刀達は長安に戻った。しばらくは平和だった大陸だがあらたな戦乱の幕明けはすぐそこまで近づいていた

2011-08-06 00:30:25 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:13674   閲覧ユーザー数:11399

本編に入る前に皆様へ謝罪申し上げます。

 

 

前回投稿から10日ほど経過してしまいました。バイトやテストの関係で早朝に家を出て深夜に帰宅するという生活で先輩方の小説すら読めない忙しさでしたorz

 

テストも終わりすこし生活に余裕ができましたので投稿を再開していきます。

 

次に前々回にあった拠点シリーズのリクエストですが、なかなかいいネタが思いつきません(´・ω・`)そのため申し訳ありませんが本編の続きを先行して描いていきます。

 

また今回拠点シリーズの実験として一刀以外の一人称視点を実験的に取り入れています。それがいい感じならば今後も導入していこうと考えております。

 

エンディングに向けて執筆をしていきますのでこれからも応援よろしくおねがいします。

                                           caval

 

                                           

第16話 戦後処理

 

陳留での戦いの3日後に一刀たちは氾水関へ帰還した。一刀たちを迎えた詠と風は体中に包帯を巻き、恋の肩を借りてる一刀の姿を見て、

 

「「無茶しないでっていったでしょうが(のですよ)!」」

 

と怒鳴った後に2人はやさしく一刀を抱きしめて「「おかえりなさい」」とつぶやいたのだった。

 

 

洛陽 

 

董卓軍の武将と協が玉座にあつまった。ほかの文官や武官は協の親衛隊を除いて退室している。

 

「全員集まったか?」

協が玉座に座りながら声を出す。

 

「武官、軍師全員そろってる。」

閃華を杖代わりに立っている一刀が協に答える。

 

「それにしても一刀。お主また傷が増えているのではないか?」

協は一刀の包帯姿を見ながらあきれたように答えた。

 

「アハハハハ・・・」

ほかの仲間からの鋭い視線に苦笑いでしか返事できない一刀君であった。

 

「それはそうとなんで一刀たちがあの場所にきたんや?氾水関とか虎牢関はどうしたん?」

一刀がそれらの視線に泣きそうになっていると霞が口をひらいた。

その言葉を聞いた詠と風はまた鋭い視線を一刀に送る。

 

「そこのバカが『なにかいやな予感がする』っていって聞かなかったのよ」

詠が不機嫌な声をあげる

 

「おれの近くで2つの星が闇に染まっていくという夢を見てね・・・。袁紹自身も陳留に向かったと間者からの報告もあって、大丈夫と思いこもうとしていたけど、どうしても悪寒がして、風と詠の反対を半分押し切る形で陳留に向かったんだよ」

一刀の言葉に翠と華雄が続ける。

 

「氾水関、虎牢関には涼州からの後続部隊が到着したのでな。馬岱や龐徳が守将に付いてくれてな。北郷の護衛として私と馬超、それに華陀が同行する形になったのだ」

 

「そんで陳留に向かってる途中で各地に放った偵察部隊からの報告で、鳥巣にあたしの部隊。官渡に華雄の部隊が救援に向かって、ご主人は華陀と陳留に先行してもらったんだよ」

最後に一刀が締める。

 

「霞と恋は知ってるとは思うけど、陳留城の東門に向かってたときに『袁』の旗を掲げた攻城部隊を見つけて、華陀にムリいって鍼を打ってもらったあと華陀には部隊を率いて陳留に入ってもらい、おれは攻城部隊との戦闘状態になった。っていうのが今回のうごきかな」

 

「そういうことやったんか・・・」

 

「それでいまの一刀の容態はどういったものなのじゃ?」

包帯だらけの一刀を見ながら協が尋ねる

 

「華陀の鍼の副作用であちこちの筋肉が傷ついてるし虎牢関での戦闘時の傷もあって立ってるのがやっとの状況だ。そんなだから戦闘はしばらくムリかな。できても後方支援ぐらいだろう」

 

「そんなにひどいのか・・・」

一刀の言葉に協、風、詠、月は顔を伏せる。

 

「・・・ご主人様、今度は休む」

恋が一刀に歩み寄り、顔を一刀に向けて話す。

 

「せやな、一刀はムリしすぎや。涼州の将たちも合流したみたいやし、しばらくは怪我治すのに専念しいや」

霞も肩をすくませながら口を開く。ほかのメンバーも一刀を見ながら頷いたりしている。

その空気にいたたまれなくなった一刀が無理やり話題を変える。

 

「そ、それは安静にするとして今後のことを決めようぜ」

 

「そうですねーあんまりお兄さんをいじめてもいけませんしー」

 

「袁紹の残党は降伏。河北4州は曹操が統治する形になったみたいだけど・・・」

詠の言い切らない言葉に翠が問いかける

 

「なにかまずいことでもあるのか?」

 

「今回の戦いで一番の傷を負ったのはどこだと思いますかー?翠ちゃんー」

詠ではなく風は翠に返事する。

 

「どこって・・・連合組んでいたんだしどっこも同じじゃないのか?」

翠の言葉に横にいた蒲公英があきれるように声を出す

 

「お姉さま・・・よく考えてみなよー戦いってどこでおきた?」

 

「どこって陳留だろ?」

それがどうしたといった感じで翠が答える。蒲公英は顔に手を当てて「やれやれ」といった感じの顔をしている。

 

「じゃあ、お姉さま陳留はどこの領地?」

 

「そりゃ曹操・・・あ、そういうことか!」

頭の上に「!」が出ているような驚愕の顔をしている翠。

 

「ええ、今回曹操は多くの領地を袁紹軍に奪われたわ。袁紹軍が降伏したためにその領地を取り替えすことはできたけど、一度別勢力に制圧された城はなにかしらの処置が必要よ。それに河北の統治入れ替えも行わないといけない。それらのためには将や兵が多く必要になるけど、今回の戦いで曹操は予備兵力にも被害が出てるわ。連合のなかで一番の被害を受けたのはどうみても曹操ね」

 

「曹操軍はしばらく動けないでしょうねー。それに孫呉も独立したばかりで国内安定を優先するでしょうしー。そうすると残りは荊州と益州になるのですよ」

風が続けで翠も答える

 

「涼州にいたころ益州は跡継ぎ争いの内乱中と聞いたな」

 

「荊州にはいま劉表の下に劉備がいるんだっけ?」

一刀が詠に尋ねる

 

「ええ、でも荊州の劉表はいま病に臥しているから劉備たちもうかつにはうごけないはずよ」

 

「ということはしばらくは戦はないということじゃな?」

協が話しをまとめる。

 

「そういうことね。一刀の怪我の治療もあるし、ボクたちにとってもいい準備期間になるわ。とりあえずは長安に戻って、内政や徴兵、兵の調練に力を入れましょう。それでいいかしら?月」

 

「ええ、それでは皆さん長安に戻って今後に備えましょう」

月が皆の前に出て話す。

 

「「「「「ハッ!」」」」」こうして一刀達は一路洛陽を離れ、長安に帰還することになった。

月√

長安に戻った私たちを城下町の人達は宴の用意して出迎えてくれました。

霞さんや華雄さん、翠さんは町の人たちと酒飲み勝負をするといって広場の中央へ。

多くの料理に囲まれ幸せそうに食べている恋さんに蒲公英ちゃんとねねちゃん、詠ちゃんがうれしそうに料理を恋さんに渡しています。

 

「月?」

私はというといま一刀さんと一緒です。

あまり自分で動けない一刀さんは皆様の輪からすこしはなれたところで1人お酒を飲んでいたので勇気を出して横にいってみました。

 

「月~!」

一刀さんの横に座っているとすごく安心します・・・へぅ・・・

でも包帯だらけの一刀さんを見るとすごく悲しくなります。私が怪我させたのではないけれど間接的には一刀さんは私たちを守ろうとして怪我をしてるのですから・・・もっと私がしっかりしていれば怪我しなくてすんだかもしれないのに・・・

 

「月さ~ん?」

 

「へぅ?!」

いままで一刀さんから話しかけられているのに気が付いてませんでした・・・恥ずかしいです・・・へぅ・・・

 

「話していると突然難しい顔をしたからさ、ちょっと心配になってね」

 

「へぅ・・・すこし考えことをしてました」

 

「月。もしおれの怪我のことを気にしてるのなら気にしないで」

 

「!」

口に出してないのに一刀さんは私の考えていたことを当ててきました。そんなに顔に出てたのでしょうか・・・

 

「詠や風の反対を押し切って行ったからね・・・自業自得さ。でもね、怪我しても戦いの後にみんなの笑顔を見れたら怪我してたとしても『戦って良かった』と思えるんだよ」

一刀さんは笑顔で私に話してくれました。その笑顔に胸がすごくドキドキして、顔が赤くなってしまいそうです。

 

でもこのように一刀さんに言ってもらえるとすこし肩の荷が落ちました。私はお礼としてできる限りの満面の笑顔で一刀さんに向きました

 

「お帰りなさい。一刀さん」

風√

長安に戻って早くも1週間が過ぎたのですよ。

きょうは半日非番なので、お兄さんの部屋にでも遊びにいってみるとしましょうかー。

お兄さんの部屋について「のっく」とやらをすると中から返事があったので風は中に入りました。するとおにいさんは寝台ではなく机に向かってなにか書簡に書いていました。

「おにーさん安静にしてないといけないと華陀にも言われたでしょー」

 

「寝てるだけだとすることなくてさ。思いついたことがあったらメモするようにしてるんだよ」

 

「けが人は寝るのが仕事なのですよ?」

風が睨むとお兄さんは「ごめんごめん」といいながら寝台に向かっていきました。それに風も続いていき、一緒に寝台に入り込みました。

 

「えっ~と・・・風さん?」

 

「なんですかーお兄さん?」

 

「どうして風さんも寝台に入ってるのかな?」

 

「ぐー」

 

「寝るな!」

 

「おおぅ!あまりの暖かさに睡魔が・・・」

お兄さん、風は知ってるのですよ。最近お兄さんの様子がおかしいことを。

そして、人気のないところにいって血を吐いていることを・・・。

風は気がついたらお兄さんがいなくなるような気がしてならないのですよ・・・だからいまはこうしてお兄さんの存在を感じれるところに風は居たいのです・・・

 

だからお兄さん勝手にどっかにいったら怒りますよ?

長安に一刀たちが戻ってから2ヶ月が経過したある日。董卓軍の頭脳陣である詠、風、一刀はある案件で頭を悩ませていた。

「まさか・・・荊州が孫呉に下るとはねぇ・・・」

 

「そうですねーこれはやっかいなことになりましたねー」

 

―――桃香たちは益州へ向かってるそうだけど今回は町人は連れずに愛紗や星たちだけを連れている・・・やはりいろいろなことが違ってきているな・・・これが歴史に介入した影響の1つか・・・

 

「一刀どうしたの?」

 

「いや、詠なんでもないよ。荊州が孫呉に落ちた以上、現状北東の曹操、南東の孫策、そして北西のおれたちの3強になったと見ていいだろうね」

 

「そうね、それで今後だけど益州はまだ内乱中だから監視でいいとしても東側の防衛線を広げる必要が出てきたわね」

 

「でもうちの武将には猪さんが多いですよー?」

 

「それはいわないで・・・風・・・」

 

「アハハハ・・・」

遠くで数名がくしゃみをしたのが聞こえた気がした一刀だった。

 

「それで詠今後の防衛線はどういった形を取る予定?」

 

「いまのところ氾水関に華雄と霞にいってもらってるわ。そして南の剣閣に翠と蒲公英。五胡対策で涼州の騎馬隊に動いてもらう予定よ」

詠が名前が入った小さな駒を地図上においていく

 

「関がある分防衛はしやすいかな・・・それで攻める場合はどちらにいく?」

一刀の問いに風が答える

 

「そうですねー東がいいと思いますよー」

 

「東というと曹操か」

 

「董卓軍の主力は騎馬隊なのです。南は川が多く水軍の用意が必要になり進軍速度は遅くなるのです。そうするとその間に曹操や益州から攻められる可能性もでてくるので呉は最後にしていくのがいいでしょうねー」

 

「早期決戦で終らせるということか・・・風の案でいいとおもうけど詠はどう?」

 

「私も同意見だからかまわないわよ。よしそれじゃあ曹操との戦の準備に入るわ」

そして一刀たちは各地に散ってる武将たちへの伝令や、月、協への説明のために執務室を後にした。

 

 

 

 

 

董卓軍対曹操軍・・・・新たな戦乱が幕を開ける。

あとがぎ

 

いろいろ書いてたのにエラーで消滅したでござる(´・ω・`)

 

次回は日曜日の夜投稿予定


 
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