No.260344

真・恋姫✝無双~獅子を支える者~凪√6

karasuさん

投稿です。
過度な期待はせずに生暖かい目で読みましょう。

2011-08-05 15:25:25 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:11297   閲覧ユーザー数:8330

この作品はキャラ設定が崩壊しております。原作重視の方はご注意ください。

 

時代背景等がめちゃくちゃです。

 

一刀くんがチートです。

 

それでも良い方はどうぞ。

 

一刀「うわ。もう始まってるよ…」

 

一刀が玉座の間につく頃には一刀以外の将は集まっており、すでに何か話し合っていた

 

一刀「どうするかな…。お?」

 

顔だけ覗かせて中の様子を窺っていた一刀は、凪の隣が人一人分空いていることに気が付き、腰を曲げ身を屈めながら凪の隣にまるで最初からいたかのような態度で立った

 

華琳「いつも一刀が最後ね」

 

一刀「誰かさんが俺の部屋を玉座から一番遠いところにしてくれたからな。むしろ俺なしで始まってたことに驚きだよ」

 

荀彧「あんたなんて居ても居なくても同じなんだから当たり前でしょ!!」

 

夏侯惇「そうだ!! この役立たず!!」

 

李典「隊長の役立たず~」

 

于禁「立たず~」

 

華琳の皮肉に皮肉で返すと一部の将から一斉攻撃を受けた一刀。そんな一刀は、がっくりと肩を落としながら李典と于禁の二人を指差し

 

一刀「そこのあほ二人。次の訓練で地獄みせたる」

 

李典「はわわ」

 

于禁「あわわ」

 

華琳「んんっ。そろそろ本題に入っても?」

 

咳払いと共に薄っすらと黒いオーラを纏った華琳が全員に笑顔を向けると、一気に玉座内は静かになった

 

華琳「さてと…話は本人から直接聞いてもらったほうが早いでしょう」

 

華琳がそう言うと、夏侯淵が頷き返し一旦玉座の外に出て行く。そして、一人の女性を連れて戻ってきた

 

 

夏侯惇「お、お前は」

 

驚いたような表情で夏侯淵と共に入ってきた女性を指差す夏侯惇

 

他の将も驚いたような表情をしていた中、一刀一人だけピンときていないようであった

 

一刀「あの人だれ? どっかで見たことあるような顔なんだけどさ」

 

凪「劉備軍の関羽です。劉備軍内で一、ニを争う実力だとか」

 

一刀「ふ~ん。美人さんで武にも優れると……」

 

凪「………」

 

一刀「……凪さん。無言で足を踏むのは止めてください。踏まれてる理由も分かりません」

 

苦笑を浮かべながら凪の方を見てそう小声ささやいた一刀だったが、凪にキッと睨まれると苦笑を浮かべたまま正面に向き直る

 

一刀「(何がアウトだったんだ!! わからん!!)」

 

華琳「じゃあ関羽。あなたが此処に来た理由を説明して貰えるかしら?」

 

関羽「はい。私達の領土に攻めてきた袁紹から逃げ切るために、曹操殿の領地を通過させて頂きたいのです」

 

夏侯惇「な!?」

 

程昱「おやおや~」

 

郭嘉「まさに単刀直入ですね」

 

関羽の発言に軽くざわつくがすぐに静かになり、華琳が立ち上がり

 

華琳「さて、皆意見があるとは思うけど話は劉備に直接会ってからにしましょう。着いてきたいものはは私に着いてきなさい。ただし、一刀は強制的に来るように」

 

一刀「拒否権は…」

 

華琳「あるわけないでしょう?」

 

一刀「はぁ……」

 

一刀の無駄な抵抗をばっさりと切り捨てる華琳に一刀は、大きなため息を吐いた

 

関羽「曹操殿。感謝します」

 

華琳「あら、感謝するにはまだ早いわよ。桂花」

 

桂花「はっ。すぐに部隊を準備します」

 

華琳「すぐに出るから急いで準備をしなさい」

 

華琳は桂花の言葉に満足そうに頷くとそれだけ言って、さっさと玉座を後にした

 

 

華琳の素敵で不敵な笑みに一刀は嫌な予感を感じつつも、自室に戻り出陣の準備をしていると、詠と月の部屋の扉が開き中から詠と月の二人が出てくる

 

月「こんな深夜に出陣ですか一刀さん」

 

寝巻きに身をつつんだ月が目を擦りながらそう声を掛ける。そんな月の頭をポンポンと撫でながら

 

一刀「劉備の軍が領地を通りたいと言ってきてね。今から直接会いに行くことになったんだ」

 

月「へぅ…。大変ですね」

 

詠「ふわ~。私も着いて行くからちょっと待ってなさいよ」

 

部屋から顔だけ覗かせてそう声を掛ける詠。そんな詠に月の頭を撫で続けながら、一刀は意外だといった顔をする

 

一刀「詠のことだから結果だけ教えろとか言ってくると思ったんだが…」

 

詠「それでもいいんだけど…。直接みて聞いたほうが分かることもあるのよ」

 

一刀「そうか。なら急いで準備してもらっていいか?」

 

詠「はいはい」

 

そう詠が返事をしてから数分後。いつもの格好をした詠と共に、一刀は月に見送られながら部屋を出て、城門へと向かった

 

城門付近ではまだ、隊列を組む者や兵站の準備など兵士たちが慌しく出陣の準備をしていた。一刀と詠の二人は兵士の間を通りながら、華琳たちが居るであろう先頭へと向かう

 

一刀「あれ? 張遼はまだ来てないのか?」

 

華琳たちを発見した一刀は、その場に張遼がいないことに気がつきそう華琳に聞いた

 

華琳「霞なら桂花の準備を手伝ってるわよ」

 

一刀「そうか。あ、今回詠も連れてくから」

 

華琳「かまわないわよ。さて、準備も出来たみたいね」

 

そう言う華琳の視線の先では、先ほどまでの慌しさが嘘のように静かに隊列を組んでいる兵士達の姿があった

 

 

~一刀side・始~

 

 

行軍してからしばらくすると、薄っすらと明かりが見えてくる。あれが劉備の陣だろうが……なんか明かり多くないか? 劉備の軍ってあんなに規模大きかったか?

 

そんな俺の疑問は劉備の陣につくとすぐに解決した。なんてことはない、劉備は自分を慕って着いてきた民と一緒に逃げているのだ。確かに袁紹の支配下になれば、重税に苦しむ確率は上がるが……

 

華琳「………」

 

華琳も何かを考えているのか、陣に入ってからずっと難しい顔をしている。この光景に危機感を覚えるか、呆れるか。分からんな

 

そのまま関羽のあとに続いて陣内を進んでいくと、ついに劉備たちの居る天幕まで辿りついた

 

劉備軍の面々を見ていると、一人の野人と目が合った。その野人は俺と目が合うとなんとも嬉しそうな顔をしながらこちらによってきた

 

雲義「久しぶりだな。一刀」

 

詠「あ、髭のおじさん」

 

「よう、髭」

 

雲義「髭以外の印象はないのか!!」

 

俺と雲義はそのまま華琳たちと少し距離を置き、詠は華琳たちの話を聞くためにその場に残った

 

「袁紹に攻められたらしいな。そんなに酷い兵力差か?」

 

雲義「向こうが三万でこっちは二万と少し。勝てなくはないが、袁紹軍の総兵力を考えると無駄な損害を出す前に逃げたほうがいいだろうという、我らが軍師殿の考えだ」

 

「なるほどね~。今の大陸の情勢で逃げ込むとしたら益州の辺りか。無事に逃げれたらの話だが……」

 

雲義「まったくだ。まずはここを通り抜けて次に孫策。その後は成都まで戦いの連続といった流れだろうが……そちらの主が素直に通してくれるとは思えないからな」

 

「むしろ俺がさせないさ」

 

雲義「昔の好ということでなんとか」

 

「断る」

 

雲義とそんな会話をしていると、詠が急ぎ足でこっちにやってくる

 

詠「一刀。曹操が呼んでるからちょっと来て」

 

「はいはい。じゃ、また」

 

雲義「おう」

 

雲義と軽い挨拶を交わした後に別れ、俺は自分を呼んだ華琳のところへと向かった

 

「なんか用か?」

 

華琳「劉備に私の領地を通ることに対する対価を貰おうと思ったのだけど…何がいいかしら?」

 

いきなりの質問に少し戸惑ったが、華琳のこめかみに血管が浮いていることから、かなりご立腹であると見て取った俺は無駄に茶化したりせずにさっさと答えることに

 

「普通なら将を一人借りるとか、貰うのが普通だが……この状況から察するに劉備がそれを拒否したんだろ? なら通してやればいい。ただし、俺を含めた適当な将が追撃するけどな。無料で人の領地を軍を率いて通過させて貰おうなんて馬鹿なこと考える奴には、少し苦しんで貰おうじゃないか」

 

華琳「そうね、それなら通してあげましょう。追撃をする将は秋蘭と一刀、凪、風、それに霞でいいわね。追撃を始めるのは五日後にしましょう」

 

張遼「おっしゃ!!」

 

劉備「曹操さん……」

 

華琳「もうあなたと話すことはないわ。好きに通りなさい」

 

華琳はそれだけ言うと、劉備たちに背を向けて早足で歩いていった。それに続くように俺や他の将も曹操のあとに続いて、その場をあとにした

 

荀彧「北郷」

 

「わざと逃がす気なんかないよ。殺す気で行く…それでいいんだろ?」

 

荀彧「ふん。わかってればいいのよ」

 

近づいて声を掛けてきた荀彧にそう答えれば、荀彧はまたすぐに華琳の側へと戻っていった

 

詠「民を連れて行軍する時点で、追撃部隊から無事に逃げ切れるはずがないわね。民はどうする気?」

 

「劉備の足止めをするならそれが一番有効だが、風評を考えるなら手は出せないな。ただし、むこうから手を出してきたなら別だがな」

 

詠「出来れば民に手をだすことなく終わればいいんだけど」

 

「どうだろうな…」

 

俺は隣にいる詠とそんな会話をしながら、俺たちは劉備軍の陣から出た。その後、劉備軍の追撃の命じられた俺たちは一旦城へと戻り、華琳への増援部隊を送ると、軍を率いて劉備軍の追撃へ向かった

 

 

~一刀side・終~

 

 

城を出た一刀たちは、張遼、一刀、凪が率いる騎馬隊を先行させ、夏侯淵、風が率いる本隊が後詰めという形で劉備軍を追撃していた。五日間追撃を行わなかったとはいえ、劉備軍は民を率いて逃げているため追いつくのにそれほど時間はかからなかった

 

しかし……

 

詠「川を使って逃げる気ね。どうやって船を調達したかは知らないけど、船に乗られたら追撃できないわよ」

 

手元の地図を見ながら詠はそう呟いた。それを聞いていた他の三人は、僅かに表情を歪める

 

張遼「ちゅうことは、本隊の到着を悠長に待ってわけにもいかんってことか」

 

凪「私達で仕留める気で行くということですね」

 

そう言って張遼はなんとも嬉しそうな顔を、凪は緊張感を含んだ顔をした

 

一刀「(ここで本来なら曹操軍は劉備を討ち取れないんだよな。さてさて、ここで俺が討ち取ったらどうなるか……)」

 

凪「大丈夫ですか、一刀隊長。何か悩んでいるみたいですが」

 

一刀は一刀で、歴史を思い出してさらに苦い表情をする。そんな一刀に気が付いた凪が、心配してそう声を掛ける。それに対して一刀は大きく首を振ると

 

一刀「問題ない。民を傷つけるようなことにならなければと思っただけさ」

 

一刀の答えに三人が頷き返す。それからしばらくすると、四人は小高い丘の上に出る。そこから見えたのは劉備軍とそれに付き従う民の長蛇の列

 

凪「すごい……」

 

一刀「これが劉備に作り出せて、華琳に作り出せない光景だ。劉備は自分に関わる多くの者を魅了する、不思議な魅力を持っている。そして、自分に付き従う者を向かいいれるだけの器もある。あの民の中の何百人もが後々劉備の兵となって俺たちの脅威になるだろう。ただ…その器は未完成。今なら叩き潰すことも容易だ」

 

一刀の言葉に凪は唾を飲み込みながら、もう一度目の前に広がる異様な光景を見つめる

 

張遼「まぁその辺は正直どうでもええわ。ウチはただ強い奴と戦いたいだけやからな」

 

詠「霞はほんとに変わらないわね」

 

張遼の言葉に詠がつっこみをいれれば、場の空気がすこし和やかなものになる。そして、張遼は体を捻って後方の部下達を見ると

 

張遼「突撃――――――!!!」

 

大きな号令と共に四人を先頭に部隊は一気に速度を上げて、劉備軍に突撃を開始した

 

 

どうもkarasuです。いかがだったでしょうか? 楽しんでいただけたでしょうか?

 

袁紹さんとの決戦に参加させてもよかったのですが、ちょっと変化が欲しかったので変えてみました。

 

短いながらも投稿です。次回は長くなるかもなと思いつつ、どうなるかは書いてみないと分かりません。

 

次の更新は学園モノの続きを完成、投稿してから書くことになります。

 

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

これからもほそぼそと続けさせていただきたいと思います。


 
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