No.252095

痴話げんか

侑炬さん

ただのバカップル。

俺の中で岳人はノーマル。

2011-08-01 01:50:32 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:844   閲覧ユーザー数:812

俺は氷帝学園3年向日岳人。むかひがくとって読むんだぜ?ガックンって呼んでくれよな♪

 

所で俺のテニスパートナー忍足侑士は変わってる。

どこが変わってるかと言ったら・・・・・

 

「けーいちゃーん、明日休みやんか?部活も休みやろ~?一緒にお出かけしよやぁ。」

 

景ちゃんと呼ばれてるのはうちの部長。跡部景吾の事。彼にお熱なのだ。その跡部も跡部で・・・

 

「しょうがねぇな・・・・、俺様が付き合ってやるよ。」

 

侑士にお熱なのだ。

 

「どっこいこか?楽しみやなぁ、デートやで、デートvv」

「あ~ん?そうだな、行きてぇとこあるか?」

「行きたいとこ・・・? あ、俺本買いたいねん、新しいのが入ったらしいん。」

「よし、俺様が連れてってやる。」

 

ちなみに今は部活のミーティング中・・・のはず。なのに部長の跡部と実質副部長の侑士はこうだし、その横では鳳と宍戸、日吉とジローがいちゃついている。

前言撤回、俺の所属するテニス部は変わっている。

でもまぁ、今回は跡部と侑士の話しだな。

 

結局この日のミーティングは何も進まず、解散となった。相変わらず侑士と跡部は明日のデートの計画を立てているらしい。着替え終えて、帰り際、今日は各々の家に帰るらしい二人は別々の方向ゆえ校門の前でディープキスを交わしている。馬鹿だ・・・・。とは言え明日は俺もデートがあっからツッコミは入れねぇけどな。あ、ちなみに俺の恋人は彼女だからな。

 

 

 

「はよー・・・・・・・っす・・・・ッ!?」

翌々日、一日デートのおかげで気分の良かった俺は意気揚々と部室の扉を開ける。と、俺の自慢の髪を掠め戸の横に刺さったのはカッター。

「・・・・・ッ・・!?!?」

俺が呆然としていると、机を防御壁にしている先に来ていた面々に手招きされ、そそくさとそちらへ移動する。

「おい、何が合ったんだよ?昨日デートしに言ったんじゃねぇの?」

「なんかしんねぇけど、デート先がなんか問題あったらしいぜ?」

「・・・・?」

確か行き先を決めていたはずの二人、何をもめてんだ?

 

「景ちゃんはなんもわかってねんのやっ・・・・・!!」

「なにがだよっ!テメェが行きてぇつったんだろ?」

「俺が行きたかったんはあそこちゃうもんッ!」

「お前はどこでも良いつったじゃねぇか!」

「今まで言ったとこのどこかでええやろ?何もわざわざ新しいとこ行かんでもええやんかッ!」

「あそこが一番品揃えがあるって聞いてたんだよっ!」

 

この感、侑士達はその当たりにあるものを手当たり次第投げ合ってる。あ、跡部が投げたボールが壁に跳ね返って侑士の頭に直撃した。

 

「いったっ・・・・。景ちゃんは・・俺がどうなってもええんや・・・っ」

「・・・!? なんでそうなんだよ?」

「やって俺・・あそこ行くと・・・・・・」

 

あれ?侑士が大人しくなった・・・・。

 

「あれな、大阪にも支店があんねん・・・・、俺も向こうにいた時は偶に行ってたんやけど・・・・」

「どうしたんだよ・・・?」

「あそこ行くと、なんかしらあんねん、財布すられたり、痴漢におぅたり・・・」

 

あ、シュンとしてる侑士は俺から見てもちょっと可愛いかも。

そんな馬鹿な事を考えていれば、ガンッ・・・・と、鈍い音がして跡部を見れば、安い壁だったら確実に凹んでいるであろう程に力を込めて壁を殴ったらしい。握り締めた手がふるふると震えている。

 

「侑士ッ!どこのどいつだ!!俺がぶっ飛ばしてやるッ!!」

「景ちゃん・・・・、そんなん誰だったかなんて覚えてへんよ・・つか、わからんし・・。」

「クッ・・・・、安心しろ侑士、これからは俺がいんだから誰にも手ぇださせねぇよ。」

「景ちゃん・・・・」

 

抱きしめあう二人、これ以上見てても当てられるだけだから俺たちは二人に背を向ける。

どうやら決着が付いたらしい。にしても、部室がひでぇ事になってんな・・・。

 

「本屋さんで痴漢に合うものなんですね?あーでも宍戸さんなら可愛いからありえるかも・・・」

「長太郎ッ!でもどうせ普通の本屋じゃねーんだろ?」

「あー、侑士の趣味の方か。」

「あふ・・・侑ちゃん、この間のイベント行き損ねたーって、騒いでたもんねぇ・・」

「・・・ウス・・」

 

さて、そろそろ落ち着いただろうと業とらしく物音を立ててから立ち上がる。と、目に入ったのは悲劇の惨状と化した部室と、抱きしめあったままの二人、そして、どうやら侑士達のイチャラブのみをみて固まっている日吉。つくづくタイミングが悪い奴だなぁ・・・。

 

「侑士、跡部、これお前らが片付けろよなー。俺らは部活に行くぜ。」

ひらひらと手を振って俺はジャージへと着替える。

「これ、今日のメニューだよな、俺らが仕切っといてやんから、綺麗に後片付けしとけよ?」

宍戸はやけに綺麗に、にアクセントを付けて言うと同じく着替え始める。

「よろしくお願いします・・・。」

その横で着替えている鳳はすまなさそうに頭を下げている。

他の面々も今の内・・とばかりに着替え初め、コートへと出ていく。

 

 

 

多分今頃あの二人はヤって居るに違いない。俺は侑士がいねぇと練習できねぇっつーの!!

 

これが俺ンとこの部の日常。

 

こんな俺の部ってどうなんだ?

 

こんな事はしょっちゅうで、ただそれが人が変わるだけ。

 

ちらりと楽しげに練習をする鳳と宍戸、寝かけているジローとそれを起こす日吉に視線を向けるが誰一人として気が付かない。

 

 

・・・・・・いいもんね・・。

今日も俺は女子高の彼女と放課後デーとだっ!!

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
0
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択