私(わたくし)はその人を勝手におっさん先生と呼んでいた。
だからここでもただおっさんと書くだけで本名は打ち明けない。
これは世間を憚(はば)かる遠慮というよりも、その方が私にとってアートだからである。
私はその人の顔文字を見るたびに、すぐ「おっさん!」といいたくなる。
キーボードを打(う)っても心持は同じ事である。
よそよそしい横文字(よこもじ)などはとても使う気にならない。
私が先生のことを知ったのは蒲田(かまた)である。
その時私はまだ若々しいレッサーパンダであった。
黄金週間を利用して学園祭(がくえんさい)に行った里民から
ぜひ来いというレス(かきこみ)を受け取ったので、
私は多少の金を工面(くめん)して、出掛ける事にした。
私は金の工面に古書買取店(ぶっくおふ)を利用(りよう)した。
ところが私が蒲田に着いて三時間と経(た)たないうちに、ミニ四駆(よんく)が飛んだ。
アニメじゃない!ホントのことさ!と言い張ったが友達はそれを信じなかった。
友達はかねてから女装喫茶へ行くよう勧(すす)められそれを楽しみにしていた。
しかし彼は現代アートを理解するにはあまり年が若過ぎた。
それに肝心(かんじん)の女装「」のアートに絶望していた。
それで当然帰るべきところを、わざと避けて壁際のお習字アートの前で遊んでいたのである。
彼はお習字を私に見せて「大」と言った。
私にはどうしていいか分らなかった。
けれどもとなりの人が「空」と書いたので彼はうれしそうだった。
それで私は「阻止」と書いた。
私は一人取り残された。
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ふ○ば学園祭&某おっさんネタです
※夏目漱石先生「こゝろ」のリスペクトです
学園祭とおっさんについて知らないとまったく面白くありません(汗
おっさん出てこないじゃん!等のツッコミ歓迎
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