No.247763

真・恋姫無双 ~降りし御遣い伝~ 第27話

rin1031さん

大変遅くなりました。
すみませんでした!
それでは第27話お読みください。

2011-07-30 16:46:14 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:11465   閲覧ユーザー数:8190

 

第27話 激突そして・・・

 

 

鈴々「出てこないのだ・・・」

愛紗「猪ではなかったのか?」

星「ふむ。おそらく張遼あたりが抑えているのだろうな」

愛紗「やっかいな・・・。これではいつまで経っても汜水関を攻め落とすことは出来んぞ!?」

鈴々「早く出てこい弱虫ーなのだー!!」

???「結構苦戦しているようね~。良かったら私が助太刀しましょうか?」

愛紗「孫策殿!?どうしてこちらへ?」

雪蓮「どうしても何も、あなた達が苦戦しているようだったからね。私だったら華雄を誘いだせると思うけどな♪」

星「ではお願いしてもよろしいですかな?」

雪蓮「もちろん♪」

 

スゥー・・・

 

雪蓮「聞こえるか華雄!我が名は孫伯府!貴様はまだそのようなところで静観を決めているのか?猛将が聞いて呆れるな!それともまだ我が母孫文台によって付けられた傷が痛むのか?そんなに治りが遅いのか?貴様は武だけでなく身体も弱いのだな!それとも出てきて今度は娘の私に負けることが怖いのか?身体だけではなく心も弱いと見える!そのまま我らに怯えて震えながら籠って我らをやり過ごすが良い!我らは貴様など全く怖くも無いし、貴様に負けるような弱将はいない!兵士でも貴様など余裕だろうな!わざわざ将が出る必要もないわ!今回の戦も貴様が相手であれば我らに勝利をもたらしてくれよう!貴様が我らの勝利を運ぶ者となってくれるとは誠にありがたい。感謝する!」

 

 

愛紗たちが罵倒し、華雄を挑発して誘い出すという朱里の策に孫策が乗った。

そして華雄を過去に打ち破ってみせた孫策の母、孫堅の名を出すことで華雄の怒りに触れることに成功させる。

 

 

一刀「くっ・・・華雄はどこだ!?」

霞「言われんでも、取り押さえてるわ!!」

華雄「離せー!離さぬか!!」

純「ちょっと華雄、落ち着いて!!」

霞「そうやで!さっきも耐えられたんやから今回ももちっとだけ耐えてみんかい!!」

華雄「無理だ!!奴は私を侮辱したのだ!!孫策はこの手で息の根を止めてやらねば気が済まん!」

一刀「ふぅ~・・・。なぁ、華雄」

華雄「なんだ!」

一刀「そんなに打って出たいか?」

華雄「当たり前だ!だから今すぐ離せ霞!」

霞「だから離さへんってさっきから言うてるやろ!一刀も華雄を乗せるようなこと言うなや!」

一刀「はははっ。でも霞も悔しいでしょ?」

霞「当たり前や!でも今はここを動くわけにはいかへん!月っちを守るためにはな!」

一刀「おれも月を守りたいからな。だから・・・」

 

 

 

雪蓮「・・・出てこないわね」

星「ここまで言われて出てこないとは、張遼の抑えは凄いですな。それとも、もはや華雄は猪では無いのでは?」

雪蓮「う~ん・・・。私と母様の名前を出せば出てくると思ったのに・・・」

愛紗「孫策殿でも出てこないとは・・・」

 

ギギィ・・・

 

鈴々「愛紗!城門が開いたのだ!」

愛紗「なんだと!?」

星「やはり孫策殿の挑発が効いたのですな」

孫策「・・・そうね。(本当にそうなのかしら・・・)」

 

 

城門が開く前

 

一刀「・・・だからおれ達はここで一当てするぞ!」

霞「なんやて!?正気か、一刀!」

一刀「当たり前だ。あれが作戦でも仲間を馬鹿にされて良い気分でいる程おれは愚か者じゃないよ。それにだ、いくらこの戦が勝つことではないとしても、ここでただ籠城を決め込み、虎牢関に下がっても兵の数は減らずに向こうは万全の状態で虎牢関に雪崩込んでくる。そうすれば虎牢関でも苦戦は必至だ。ならば、ここで一当てして兵数を減らしてやろう」

華雄「その策乗った!」

一刀「まぁ、待て華雄。まだだ。最後まで聞いていけ」

華雄「う、うむ」

一刀「いいか?ただ兵を減らしては駄目だ。連合の兵は・・・ただ死なない程度に傷つけろ」

純「一刀様!?それでは結局兵の数を減らしていないではないのですか?」

雫「・・・そういうことですか。さすがはご主人様です!」

霞「どういうことや?」

雫「つまりはですね、殺さずに怪我に留めるということは、まだ兵は生きていますよね?」

華雄「それはそうだな」

雫「生きているということは、怪我をしている事以外はそれまでと同じですよね?」

純「だから、どういうことよ!?」

雫「はぁ~・・・。これだから脳筋は「誰が脳筋だ!!」うるさいです。・・・つまり、生きている以上は兵糧はどうなりますか?それに怪我人の手当てもしないといけません。その人員は?」

霞「なるほどな~」

純「さすがは一刀様です!」

華雄「うん?」

一刀「華雄、殺さないで怪我させれば結果として勝利に繋がるということだ」

華雄「そうか!ならばさっそく出陣しようではないか!」

一刀「だから、まだだってば!」

霞「ちょっとは落ち着き~や」

華雄「す、すまないな」

一刀「大丈夫だよ。おれも華雄の気持ち分かるからね(ニコッ)」

華雄「一刀・・・//////」

純「か、一刀様?私たちはどうすればいいのですか?(華雄も落ちたか・・・)」

霞「そうやで!早く教えんかい!(華雄はこういうのに疎いから大丈夫やと思っとったけど一刀のあの笑顔の前では無理やったか!)」

雫「ギリィィィ・・・・・(一刀様の馬鹿・・・)」

一刀「そ、そうだね。え、え~っと・・・(なんだかみんな怖い・・・)」

 

 

一刀「相手はおれ達が出てこないで籠城をすると思って若干なりとも油断はしているはずだ。あそこまで挑発をしてきたのに未だに華雄は出陣していないのだからね。だからその油断を突く為に、霞と華雄がまずはその機動力と突破力を生かして連合の前線を混乱させてくれ」

霞「まかせとき!うちの騎馬隊は大陸一やで!」

華雄「我らの隊はもちろん、孫策に当たらせてもらうぞ!」

一刀「なるべく突出しないようにしてくれな?それから深追いはしないようにね」

霞「当然や」

華雄「うむ。善処しよう」

一刀「次に純は、槍隊を霞と華雄が出て行った後に城門前に展開させて城門前に敵兵を張りつかせるな」

純「はい!」

一刀「雫は弓隊を城壁上に展開し、援護を頼む。それから、上から見て戦場の展開を見て銅鑼で撤退の合図を頼む」

雫「お任せ下さい」

一刀「おれは霞と華雄に着いて前線に行くから、後方支援は頼むぞ2人とも!」

純「一刀様の為ならば!」

雫「全身全霊を持って頑張ります!」

一刀「うん。よろしくね」

 

なでなで

 

純「へへへっ///」

雫「ご主人様///」

霞「・・・なぁ一刀?さっきから純と雫だけ良い思いしておらへんか?」

華雄「うむ。これは差別ではないか?」

一刀「差別!?またそんな大袈裟な・・・」

霞「大袈裟じゃあらへんよ!なぁなぁ一刀?この作戦が上手くいったらなんか褒美頂戴?」

華雄「そうだな。私も欲しいな!」

一刀「褒美?そうだなぁ・・・お酒とかか?」

霞「ちゃうよ~。あのな、ゴニョゴニョ・・・がいいんよ♪」

一刀「なっ!?///」

華雄「駄目か?」

一刀「い、いや、駄目っていうか何ていうか・・・本当にそれがいいの?」

霞「これがええんよ」

一刀「本当に?後悔とかしてない?」

霞「する訳あらへん!」

華雄「一刀だからな」

一刀「・・・そっか。素直に嬉しいと思うよ。ありがとう(ニコッ)じゃあ、この作戦って言うか、この戦いが無事終わったらな。だから今はこれで勘弁な」

 

なでなで

 

霞「これ気持ちいいわ~///」

華雄「うむ///」

 

こうして一刀らしい寄り道をしながらも作戦を話し、実行に移す。

 

 

時は戻り

 

愛紗「敵が来たのか?」

雪蓮「そのようね」

鈴々「やっと出てきたのだ!」

星「やはり猪武将だったというわけか」

愛紗「これも孫策殿のおかげですな」

雪蓮「そっ。でも感謝はこれから来る敵を倒してからにして頂戴ね」

愛紗「それもそうですな。ではご武運を」

 

汜水関の扉が開くと前線の劉備軍、呉軍の孫策はもう来ないと思っていたのか、撤退の準備をしていたが、いきなり汜水関の扉が開いたので急いで戦闘準備を始めた。

 

華雄「いいかお前たち!奴らは董卓様を討とうとするだけでなく、我らの武をも愚弄した!しかし、今まであれだけ罵倒されても我慢をしてくれたことに感謝する。だが、もう我慢する必要は無い!今から奴らに馬鹿にされた我らの武を見せつけ、蹴散らしてくれよう!」

華雄隊「「「「「うぉおおぉおおおぉぉおおおぉおおおおぉっ!!!!!!」」」」」

 

霞「ええか!今からうちらの速さを持って敵を叩く!わいらを愚弄したことを後悔させてやろうやないか!」

張遼隊「「「うぉおおぉぉおおおおおおぉぉっ!!!!!!」」」

 

こうして華雄、霞が連合軍前線に向けて突撃していった。

 

華雄「どけどけどけどけどけぇぇぇ!」

 

華雄は猪のように力強く、だけど一刀に言われたことは守るようにしながら敵を倒していく。

 

霞「せやせやせやせやせやぁぁぁ!」

 

霞はその神速をもって敵をみごとに戦闘不能へとしていく。

華雄隊、張遼隊もそれぞれの隊の持ち味を出しながら華雄と霞の後に続いていく。

 

愛紗「張遼!これ以上は進ませんぞ!」

霞「関羽か!」

愛紗「我は関雲長!いざ尋常に勝負!」

霞「ええで!前から戦ってみたかったんや!かかってこんかい!!」

 

霞は高揚していた。

今目の前には前から戦ってみたかった関羽がいる。

義勇軍として各地で名を轟かせていたのを聞いて一度戦ってみたかったのだ。

そんな霞は軍神関羽相手に互角以上の戦いを見せていた。

 

愛紗「くっ!なかなかやるではないか張遼!」

霞「関羽もな!でもまだまだこんなもんやあらへんよ!おりゃぁぁぁ!」

 

霞は神速をもって愛紗を攻め、反撃の隙を与えない。

対する愛紗は霞の神速の突きなどを避け、無理なら青龍偃月刀で流し、受け止めていく。

まさに一進一退の攻防。

そんな2人の周りでは兵士が戦っていたが、張遼隊が押していた。

殺さずに傷つけることを前提としたとても難しいこの戦ではあるが、それを忠実にこなす兵士の練度は大したものである。

対して関羽の隊は義勇軍として募った者達であり、以前から鍛錬していた正規軍の張遼隊と比べるのは些か無理がある。

 

華雄はその突進力をもって敵部隊に突撃をかけていた。

そんな華雄の目的は1つ。

己の武を汚した憎き孫策を見つけて叩きのめすこと。

だが華雄の前には孫策はおらず、趙雲と張飛が自分の武器をかまえていた。

 

星「このまま被害を増やすわけにはいくまい」

鈴々「そうなのだ!ここから先は行かせないのだ!」

華雄「ふん!孫策ではないのは残念だが・・・面白い。我が武の恐ろしさ、その身体に刻みつけてくれる!」

 

1対2。

普通に考えれば不利なこの状況。

以前の華雄であれば負けていただろう。

その武は純と仕合をした頃とは段違いである。

その後、一刀に教えを乞い、純との仕合を重ね、一刀とも仕合った。

元々まだまだ強くなるだけの実力はあったのだ。

ただ、どういった鍛錬がいいか分からなかった。

だから一刀が来て、一刀に教えてもらったことで伸びた。

一刀には感謝しているのだ。

だからこそ一刀を失望させたくないし、裏切りたくない。

一刀のおかげで強くなった今の武をもって目の前の敵を叩き、一刀に勝利を与えたい。

まるで恋する女性のようである。

 

鈴々「てりゃてりゃてりゃてりゃーーー!」

華雄「ふん!」

 

ガキン!

 

鈴々「にゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

鈴々の攻撃を戦斧でもって防ぎ、鈴々を吹き飛ばす。

一瞬の油断が招いた結果だった。

 

星「鈴々!?」

華雄「燕人張飛とはこの程度なのか。お前はどうだろうな?常山の趙子龍よ」

星「ほう。我らのことを知っていたとは。そこまで有名であったか。まぁ、我らのような武人を世間が放っておかないだろうがな」

華雄「まだ喋るだけの余裕があるか。ではその余裕も無くしてやろう」

星「やれるものならな!」

 

ガキィィン!

 

華雄と星の得物がぶつかり合い、火花を散らす。

力の華雄と速さの星。

しかし、今の華雄には速さに負けない動体視力がある。

それでもお互いに攻め手にかけていた。

こちらも一進一退が続く。

鈴々がいれば違ったのだろうが。

 

鈴々は華雄に投げ飛ばされた衝撃で後方に落ち、混乱する戦場から華雄たちのところに戻れないでいた。

 

鈴々「そこを退くのだ!邪魔なのだぁぁぁ!!」

 

 

一方の一刀は純と一緒に城門前で戦況を見ていた。

霞と華雄の方への援護は不必要と判断してのことだった。

 

一刀「それにしてもここまで兵の練度が違うとは・・・連合軍って弱くないか?」

純「仕方ありません。こっちはこの日の為に毎日死ぬような鍛錬を続けてきたのですから。それに一刀様がいるだけで士気が段違いです!!」

一刀「そうなの?まぁ、素直に嬉しいよ。ありがと」

純「えへへ///」

 

2人がここまで余裕なのは、霞と華雄隊のおかげで城門前にほとんど敵兵が来ないのだ。

来ても純の槍隊の持つ長い槍を掻い潜ることが出来ずに城門に辿り着くことなく終わる。

「おれの出番無いのでは?」と思える程の兵士たちの頑張りに感動すら覚える一刀。

しかし、そんな時、ある1人の将が兵士をなぎ倒すかのように近づいてきた。

見覚えのある綺麗な桃色の長い髪。

どうしてあれで胸がちゃんと隠れているのか疑問に思うあのチャイナドレス。

そして何よりも戦いながら「あははははっははははは」と戦狂いのような笑い。

もうお分かりだろう。

あの酒を愛し、自由を愛する孫呉の王、雪蓮である。

 

一刀「あちゃ~。雪蓮が来ちゃったか・・・」

純「誰ですか?」

一刀「あぁ。そっか。え~っと、孫呉の王、孫策だよ」

純「あの方がですか!?どうして孫呉の王が1人でここまで!?」

 

純の疑問も納得である。

普通一国の王がこんな戦場の奥まで1人で突出はしてこないはずである。

 

一刀「雪蓮は・・・何というか、特別なんだよ」

 

一刀も純にどう説明していいか分からなかった。

そして雪蓮が来ているということは純の復讐の相手である思春もいるということ。

だとすれば、以前純と約束したように純に相手をさせるべきなのだろうが・・・。

本当に相手をさせていいのか迷う一刀。

純のことを信じていないわけではない。

ただ、純を大切に想っているがゆえに、心配してしまう。

 

一刀「純、おれは今から雪蓮を止めにいかなくちゃいけない。だからここは純に任せる。その前にこれだけ聞かせてほしい」

純「何でしょう?」

一刀「ここに復讐の相手が来ても、自分を抑えてあの時のおれとの約束が守れるか?」

純「・・・私は一刀様に絶対の忠誠を誓いました。その一刀様が悲しむことは絶対に致しません!」

一刀「そっか。どうやらおれは心配しすぎたみたいだね」

純「心配してくださるのはとても嬉しいことです!」

一刀「あはははは。じゃあ、そろそろ雪蓮を止めにいかないとね」

純「ご武運を!」

一刀「ありがとう」

 

一刀は純に礼を言うと雪蓮の元へ急いだ。

 

雪蓮「どんな精強な兵かと思ったけど、この程度か。つまんないわね・・・」

一刀「雪蓮!」

雪蓮「えっ?」

 

 

あとがき

 

大変遅くなりました!

汜水関編とても難しいです・・・。

戦闘シーンとか物足りないところが多々あると思います。

今後余裕が出てきたら修正していきたいと思います。

それではまた次回。

 


 
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