少女が二人。
「ねえ、死んで」
「なんで?」
「死んで欲しいから」
「嘘、死んで欲しいなんてこれっぽっちも思ってない」
「当たり」
「当たった」
「いなくなってほしいの」
「引っ越そうか?」
「それじゃあだめ、私のいる世界からいなくなって」
「月や火星に行ってもだめ?」
「だめ」
「一瞬で済むから」
「これって拳銃? 思ったより軽いね」
「プラスチックの安物だもの。でも普通に使えるわ」
「安全装置も無いね、そういえば今日は土曜の夜だっけ」
「違う違う、金曜の夜。しかも13日」
「わあ、なんか大昔にそういうのあったね」
「じゃあ、早く私の世界からいなくなって」
「どうしても?」
「うん、どうしても」
「じゃあ仕方が無いね」
「仕方が無いね」
ぱんっ ぷしゅっ どさっ ふわっ
「いなくなっちゃった。さよなら」
「うん、望み通り私は貴方の世界からいなくなったよ」
「ばいばい」
ガチャリ
「あ、おかえりなさい」
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