No.241172

貴方のいない世界へ

駄文

2011-07-28 20:31:16 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:574   閲覧ユーザー数:571

 

 

 少女が二人。

 

「ねえ、死んで」

「なんで?」

 

「死んで欲しいから」

「嘘、死んで欲しいなんてこれっぽっちも思ってない」

 

「当たり」

「当たった」

 

「いなくなってほしいの」

「引っ越そうか?」

 

「それじゃあだめ、私のいる世界からいなくなって」

「月や火星に行ってもだめ?」

「だめ」

 

「一瞬で済むから」

「これって拳銃? 思ったより軽いね」

 

「プラスチックの安物だもの。でも普通に使えるわ」

「安全装置も無いね、そういえば今日は土曜の夜だっけ」

 

「違う違う、金曜の夜。しかも13日」

「わあ、なんか大昔にそういうのあったね」

 

「じゃあ、早く私の世界からいなくなって」

「どうしても?」

「うん、どうしても」

「じゃあ仕方が無いね」

「仕方が無いね」

 

 ぱんっ ぷしゅっ どさっ ふわっ

 

「いなくなっちゃった。さよなら」

 

 

「うん、望み通り私は貴方の世界からいなくなったよ」

 

 

「ばいばい」

 

 

 ガチャリ

 

「あ、おかえりなさい」

 

 
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