No.230263 真・恋姫†無双外史をかける一刀 24話2011-07-24 00:58:22 投稿 / 全4ページ 総閲覧数:3415 閲覧ユーザー数:2896 |
黄祖の部隊を退けた一刀達と孫堅軍はついに劉表の城に向け進軍した。
城のすぐそばまで来ると異様な光景が広がっていた。
「・・・これは一体どういうことですか?」
「まあ、普通に考えたら異様だよね。・・・普通に考えたら」
本来なら相手は篭城戦を望むはずだ。現に城門は閉められ城壁の上には多数の弓兵が立っている。
しかし、城門の前に黄祖の部隊が展開されていた。
「普通なら篭城だけどね、劉表軍はそういうわけには行かないんだよね。それを分かっているから黄祖は部隊を展開させてるんだよ」
「??どういうことですか先生?」
一刀の言葉が理解できなかった冥琳はどういうことか質問をした。
「簡単に言うとね、どんな戦い方にも得手不得手がある。その重要な要素が経験だ」
「奴ら劉表軍はほとんど篭城を経験したことがない。いくら基本を知っていてもやったことがないことよりも不利になっても得意な戦い方をしたほうがいいってことだ。だから黄祖は部隊を展開させたってことですな北郷殿?」
「葉錬さんの言うとおりです・・・では、第一陣うごきましょうか」
そういうと一刀は第一陣を任された自身の部隊に指示を出し始めた。
「・・・砂塵が見えました。旗は・・・十文字、先ほどぶつかった相手です。赤曜の姉もいます」
「あの若造か・・・面白い。迎え撃つぞ。徐晃の力は当てにするな。向うにも同じ能力持ちがいる。我らの力見せ付けてやれ!!」
一刀達第一陣と黄祖の部隊が激突した。
一刀達が一刀を先頭に左右の先をマツリと葉雄が配置された偃月陣で突撃してくるのを黄祖の部隊は鶴翼の陣で迎え撃った。どちら共に完勝するか完敗するかの極端な結果になりやすい陣を展開しているので勝敗は各部隊の錬度で決まる。
もっとも危険な先頭で戦っている一刀は十字戟を二つに分け、双戟による連撃で少しずつ相手の兵を削っていった。
けして豪快な攻撃ではないが確実に相手の兵を倒していく一刀に黄祖の兵達が怯んでいると。
「またあったな北郷。今度こそ決着をつけるぞ」
「太史慈さんまたお会いしましたね。・・・一騎打ちという事でいいんですね?」
一刀の問いに太史慈が頷くと周りの兵達は争うのをやめ二人の勝負を見守るように周りを固めた。
「一刀様が一騎打ちをすると!?ならば中央は完全に動きが止まる。私達が攻め立てないと」
左翼を率いている葉雄は一刀の一騎打ちの報告を聞き自分達が攻め立てようとしたが
「ふはは、見覚えのある武器と動きだな。奴の娘か小娘よ。この黄祖自ら相手になってやろう」
「そっそんなまさか!?黄祖がこちらに」
葉雄の前に巨大な狼牙棒を構えた黄祖が立ちはだかった。
一刀と葉雄それぞれが敵将と対峙し手いるとき、残りのマツリが率いる右翼も敵将と対峙していた。
「くぅっ、一刀と葉雄が敵将と戦っているとは、完全に足止めされたか。せめて本隊が来るまでにどこかはくずさねば」
「マツリ様は兵を纏めて突破してください。赤ちゃんは私が倒します。本気でぶつかれば兵が危険です。お願いします!!」
「分かった。無理をするでないぞ黒曜よ」
兵を的纏めてマツリが敵左翼を突破する中、残った黒曜は
「流石に強いね赤ちゃんは。・・・でも今の赤ちゃんじゃ私には勝てない!!」
多数の武器を飛ばしてくる徐晃の攻撃を黒曜は横に飛びながら避け、徐晃に目掛けて武器を放った。
「薬で操られた今の赤ちゃんの攻撃は一人弓兵部隊。ただまっすぐに武器を飛ばしてくるだけ。それなら少しも怖くないよ。・・・これが気を学ぶことで得た「私の本当の力」だよ」
徐晃の攻撃を弾いた黒曜は全身に装備した剣を操り多方向から武器を放った。
「行け、「風闇音流」(ふあんねる)」
黒曜の攻撃は徐晃が操る武器を巧みに避けながら飛んでいき地面に突き刺さった。
「・・・「剣山捕縛陣」これで赤ちゃんの動きは封じたよ。・・・そして!!」
黒曜の攻撃は外れたわけではなかった。元々傷つける目的ではなかったのだ。
黒曜がやったのは剣を徐晃の体ギリギリに次々に地面に突き刺していき体を動けなくさせた。
普通の相手ならこれで勝利が確定しただろう。少しでも体を動かせれば剣に切り刻まれるからだ。
しかし、徐晃には物を操る力がある。
だからこそ黒曜はスグに徐晃に接近し顎に掌底を放った。
もろに掌底を受けた徐晃は気を失い動きを止めた。
「・・・これでやっと終わったんだよ赤ちゃん。・・・後は皆に任せようか」
気を失った徐晃を抱きかかえた黒曜はその場に座り込み静かに目を閉じた。
後書き
いやぁ、まともに戦闘シーンを書こうとするとやっぱり長くなりますね。
次は一刀と葉雄それぞれの戦闘シーンです。
・・・うまくかけたかな?
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