桔梗√ 全てを射抜く者達 第11射
視点:一刀
今、俺は馬騰さんの軍と共に馬に乗って馬騰さんの城へと向かっている。
馬の上で特にやることも無いので、俺は今回の戦いを振り返ってみることにした。
黄巾党の党首である張角たちを逃してしまったのは痛いところだが、杏里の考えた策のおかげで戦死者は出すこと無く、五胡と黄巾党の両方を討伐出来た。やはり、杏里…徐庶という軍師はすごいな。
ってか、張角もこの世界じゃ、女性なのかよ。曹操や孫権、董卓といった英雄達が女性だと覚悟しておいた方が良いんだろうな。
とまあ、この戦での俺個人の収穫はこんなところかな。
問題は馬超さんだ。なんでか、口を聞いてくれなくなった。だが、それだけならまだ良い。
馬超さんは顔を赤くして俺に向かってガンを飛ばしてきたり、話しかけると問答無用でビンタしてくる。
馬岱ちゃんや馬騰さんに聞いてみたが、アレは照れ隠しだと言う。そのうち俺を殴ろうとしなくなるらしい。
俺が馬超さんに殴られる理由について二人に聞いてみたが、二人は知らないと答えるが、どうも嘘くさい。ニヤニヤしながらそう答えるし、だいたい、照れかくしって知っているんだから、理由も知っているだろう。
何とも厄介な叔母と姪だな。俺を殴ってくる馬超さんに同情してしまった。
殴られる人間が殴ってくる相手に同情するって変な感じだな。
とりあえず、左頬がものごっつ痛い。すっげーヒリヒリする。見なくても赤くなっているのが分かる。
それに、杏里に『一刀さん、顔にもみじが出来ていますよ♪きゃわわ♬』と笑われてしまったしな。
「……北郷、……頬に手の跡があるが、大丈夫か?」
左の方から知っている声が聞こえた。
だが、その声が誰のものか俺は知っているので、声の主の方を見ることが出来ない。
なぜなら、その人とは昨日気まずい状態で分かれてしまったからである。
そのため、何となくその人の方を見ることが出来ず、頬を指でかき、右斜め上の方に視線を送りながら、その声に答える。
「えぇ……まぁ、大丈夫です//////。」
「そ…そうか。」
「はい……//////。」
うおぉーーーー!何をやっている俺!
折角桔梗さんが俺に話しかけているのに、何でもっと言葉のキャッチボールになるような会話をしないんだ!?
もっと、空気読めよ!ここは『いやいや、大丈夫ですよ。桔梗様こそお怪我はありませんか?』ぐらい返せよ!
それだったら、会話が続くのに!オレって馬鹿なの?死ぬの?
あぁ、折角この気まずい状況を打開するような展開が合ったのもかもしれないのに、自分でその可能性を潰してどうするんだよ?俺はフラグクラッシャーか!
この気まずい状況を打開するなら、まず相手の状態を知る必要があるな。
俺は勇気を振り絞って、左の方を見ようとする。だが、やはり俺はこういうことに対してはかなりビビリでヘタレなので、首を動かさず、目を動かして桔梗さんの居る左の方を見ようと試みる。
すると、桔梗さんと目が合ってしまった。桔梗さんは瞬時に明後日の方向を見る。
俺はがっくりと項垂れてしまう。
「………北郷。……お前の気持ちは分かった。その…ひとつ聞いて構わんか?」
「はい。なんでしょう?」
「何時からそんな気持ちを儂に対して抱いた?」
「最初、桔梗様が戦場で賊と戦っている姿を見たときから……です//////。
桔梗様の臣下になって、色々知るともっとその気持ちが強くなりました。」
「そ、そうか//////。」
「………//////。」
「…………………//////。北郷よ。」
「その……儂がその気になったら、恋仲になっても良い//////。
だから、お前が儂一筋なら、儂を口説き落としてみせろ//////良いな!」
「……はい//////。……ど…努力します//////。」
うおぉぉぉ!!感動して死にそうだ!やっぱり桔梗さんは優しい!俺、桔梗さんに惚れて良かった!
しかし、こんな反応をされると脈があると思って良いのか?どうなんだ?
その前に、口説き落とすってどうすればいいんだ?とりあえず、巴郡に戻ったら、デートにでも誘ってみるか。
巴郡でデートするなら何が良いんだろう?沙和にオススメの店か何か聞いてみよう。
何かヒントになるかもしれない。それをもとに桔梗さんが喜びそうなデートプランを考えておこう。
イレギュラーが発生した時のことも考えて、30通りぐらいは考えておいた方が良いのかもしれないな。
どうせ俺デート中にテンパってしまうだろうし。それぐらい想定した方が良いだろうな。
ただ、これまで彼女を作ったことが無いから、そんな簡単に30通りのデートプランなんて思いつくだろうかと俺は心配になる。ただ、俺には現代日本の知識がある。この知識を活用すれば、向こうの世界ではデートプランに入らない様な普通なイベントでも、デートプランになるかもしれない。
俺は必死に向こうの世界の事を思い出し、デートプランに組み込めるかどうかを考えてみた。
そんなことを考えている内に馬騰さんの城が見えてきた。
町に着くと馬騰さん達は戦後処理があると言って城の方に向かった。紫苑さんはどうやら馬騰さんの手伝いをするらしい。俺と桔梗さんと杏里は鍛錬場の桔梗さんの陣営の天幕へと向かった。
俺達は天幕に戻るといつものように『勝ち戦飲み会』の準備を始めた。
酒を大量に準備し、兵のみんなに酒をふるまって戦の勝利の美酒に酔いしれる、そんな飲み会だ。
えぇ?そんな大量の酒は何処から湧いて出てくるのかって?もちろん国営事業で酒造りをやっているからだ。
ただ、この酒は種類には乏しく、紹興酒と白酒の2種類しかない。
なぜなら、兵全員に飲ませる為に作っているのだ。どうしても質や種類より量を重視してしまう。
飲む量が作る量に追いつかなくなった時は残った酒を売って国の財布を潤すと言う面白い手法を取っている。
国が作った酒を兵に無料で飲ませることによって発生する財政の支出を酒販売事業で完全に補填できている時もある。おかげで、毎回酒を買い込んで兵に飲ませるよりも経済的だ。
今回は他国への出兵だった為、輜重隊の荷車にも当然酒が積まれている。
たしか荷物の3割は酒だったと記憶している。
ただ問題はつまみだ。そう、つまみになりそうな物が少ない。
なぜなら、戦の時は新鮮な魚介類が食べられる訳ではなく、保存食ばかりだ。
どうしても、酒に合うモノが少ない。巴郡まで酒宴お預けと言うのも酷な話なわけで、酒宴用のつまみを俺が準備するように桔梗さんから命令を受けていたのだが……。
「では、これより、天の御遣いの北郷一刀と幼女毒舌軍師の徐庶による料理対決を行う!」
「「「「「「おおおおぉぉぉぉぉ!!!」」」」」」
「……なぁ、杏里。料理対決って知っていたか?」
「きゃわわ!私は何聞かされずに、酒宴のつまみを用意しろとだけ聞かされていたので……。」
どうやら、桔梗さんは杏里にも同じ事を命令し、この料理対決を考案したようだ。
桔梗さんに異議を二人で言いに行ったら……、
「戦場では北郷と一緒に居られないのじゃ。
こういう時に、少し気になる男の格好良い所を見たかったのじゃが、北郷が嫌と言うなr…。」
と、桔梗さんが俺の耳元で囁いたので、俺は異議を取り下げ、杏里に宣戦布告した。
正面の杏里は頭を抱え、後ろにいる桔梗さんから笑いを必死にこらえる声が聞こえてきたが、俺はあえて無視する。本気で頑張って桔梗さんに格好良い所見せてやるわ!!
その後に桔梗様は料理対決のルール説明をしていく。
ルール1:鶏肉を使った料理をすること(安かったから!)
ルール2:妨害してはならない(杏里がやりそうだから…。)
ルール3:時間は1刻(2時間)で1001人前を作る事。(兵と桔梗さんでが1001人居るから。)
ルール4:杏里の助っ人は『徐庶様に罵られ虐められ隊』の総勢90人と、俺の助っ人が『天の御遣い様を見守り隊』の40人だった。(杏里の助っ人は男ばかりだったから人数が多め。)
ルール5:投票者は兵総勢1000人と桔梗さんで、兵は一人一票。桔梗さんは一人で101票。
(総合計が奇数にさせる為に桔梗さんは101票。)
というのが、今回の料理対決のルールだ。
ってか、いつの間に『天の御遣い様を見守り隊』とか『徐庶様に罵られ虐められ隊』なんてできたの?ちょっと、これ初耳なんですけど!てか、『天の御遣い様を見守り隊』40人も居るの?
集めてみたら、女性兵士ばっか…。桔梗さんの陣営の女性兵士全員じゃないだろうか?
うわぁ……、鮮花も居るし。隊員内の話を聞いてみると、この『天の御遣い様を見守り隊』の隊長が鮮花らしい。
……すっげぇー困るんですけど…。どうしよう?
とりあえず、作戦会議をしないことには料理対決で勝つことが出来ない。
助っ人の中で料理が得意だと言う人の数を数えてみたが、幸いにも半分はいた。
料理をやった事のある人は、一人暮らしで自炊しているか、夫や子供に料理を作っているからだという。
半分料理できるということは、残り半分は料理できないと言う事だよな?
ということは、料理は簡単なモノが好ましいな。簡単な鶏料理で酒に合うのは……。
焼き鳥だ!あれなら、誰でも出来る。
さっそく、俺は鮮花と話をして調理法を教え、役割分担を決める。
まず、必要なのは焼き鳥を焼くかまどが欲しいから、かまどを組み立てて火を起こす係り。
次に必要なのは、鶏肉と葱を一口サイズに切る係りと、串に刺す係り、タレを作る係りも必要だ。
今はこの4つを同時並行で進めて行こう。焼くのは40人ですれば良い。
役割分担は隊長の鮮花がしてくれた。さすがは隊長。誰がどういった仕事に向いているのか、よく分かっている。
すぐに役割分担をしてくれた。かまど制作班に、どんなかまどが必要なのか言う。
俺はそれが終わると鮮花の居る鶏を切る係りと串に刺す係りの所に行き、焼き鳥の下ごしらえを実演する。
それが終わったころにかまど制作班の娘が来て、1つ出来たから観て欲しいと言ったので、そっちに向かう。
これでバッチリだと言うと歓声が上がり、班全員の娘が作業を始めた。
俺は一人でタレを作り始める。タレと言っても塩ダレだ。材料的にどうしても塩ダレになってしまう。
塩ダレは酒とごま油、塩、みりんがベースで色々な材料を好みで足していく。
みりんの代用品として、酒と蜂蜜を混ぜたモノを使う。俺は桶にこれらの材料を入れて混ぜていく。
今回はかけダレにする為、出来たタレを水で薄める。これで完成だ。
後は焼く直前と焼いている最中に焼き鳥にタレを掛けるだけだな。
かまど班の娘が串刺し班の手伝いをしているので、俺は材料を切る係りの手伝いをすることにした。
視点:杏里
「何なんですか?貴方達は?私に罵られたい?きゃわわ♫正気の沙汰とは思えないです♪この愚民♪」
私は一緒に異議を唱えに行った一刀さんに何故かいきなり裏切られ、訳の分からない変態集団に囲まれてしまい、すごく不安になりましたが、逆に開き直ってこの状況を楽しんでみることにしました。
あぁ…やっぱり楽しいです。人を罵るのは楽しくて仕方がないです。
とりあえず、料理は無難に野菜炒めと考えていたのですが……。
「徐庶様!野菜が焦げました!」
「徐庶様!切ったはずの野菜が繋がっています!」
「徐庶様!火が消えてしまいました!」
「ホント、どうしようもない馬鹿達ね!頭に蟲でも湧いているんじゃないの♪きゃわわ♪」
「「「すみません……ハアハア」」」
と、ほとんどの連中が料理下手で私に罵られたいのか、失敗する度に報告してくる。
その度に私はその連中を罵る。そして、罵られた変態達は恍惚な笑みを浮かべて謝ってくる。
私に罵られて悲しそうな顔をしたり、嫌がるのも楽しいけど、これはこれで楽しいわね。
さて、どうしましょう?どうやって北郷さんに勝ちましょうか?
この戦い。全票が1101票だから、551票獲得した時点で勝ちですね。
だとすれば、失敗料理をこの連中に食べさせて、成功料理を他の連中と超乳オバケにあげましょう。
成功料理が少ないなら、確実に一刀さんに票を投じるであろう『天の御遣い様を見守り隊』の連中と『徐庶様に罵られ虐められ隊』の連中から聞いた隠れ同属に与えましょう。
『徐庶様に笑顔で罵られ虐められ隊』の連中は私に虐められたと思って失敗料理を食べたのにもかかわらず私に票を投じるでしょう。気をつける点は私がその失敗料理に接することが重要。
配膳の時に私が変態達に一声かければ、十分です♪
『徐庶様に罵られ虐められ隊』の変態達の話によると隠れ変態は50人以上居ると言っていた。
『天の御遣い様を見守り隊』の連中に失敗料理をあげるのは、貴重な成功料理を私に票を入れないと決めている連中にあげるのは勿体ないからです。負けと決まっている所では手を抜く。
そして、勝てそうなところでは全力で戦う。つまり、中立と超乳オバケには成功料理を渡す。
失敗した料理でも満足する変態達が総勢130人。一刀さんよりの人が40人。
兵のほとんどは男性なので総合的に考えれば、こちらが有利です。一刀さんはこういった姑息な策を考えるのは苦手そうですし、この勝負貰いました!
「徐庶様!お鍋の中身をこぼしてしまいました!」
「このクズ!何やってんのよ?こんな簡単な事も出来ないの♪ほんと駄目人間ね♬きゃわわ♫」
「す、すみません……ハアハア」
………成功料理を最低限度用意できるでしょうか?
やっぱり不安になってきた。この勝負勝てるのでしょうか?
視点:桔梗
ふむ。遠目で見た感じだが、杏里も北郷も助っ人と上手くいっているようじゃな。
将と兵達の交流で結束力を高めるために、儂が考えたこの料理対決はうまくいきそうじゃ。
杏里はいつも通り笑顔で罵倒し、兵はそれで喜んでおる。
北郷は女性兵士と上手くやっている。だが……北郷と兵が仲良くしているのもどうなのじゃろう?
北郷は儂一筋では無かったのか?後で問いただしてみるか。
「あらあら、何やら楽しそうね。」
「おう、紫苑。戻って来たか。」
「蒼、翠ちゃん、蒲公英ちゃんも一緒よ。」
「桔梗よ。何やら楽しそうだな。何をやっているんだ?」
「杏里と北郷が料理対決をやっている。」
「料理対決?面白そうだな。
翠!お前は今日の戦いの慰労会をすると言って兵を集めろ!俺達の兵にも酒を飲まさんとな
蒲公英!お前は国庫の食料と酒を此処に持って来い。タダ酒というのも桔梗に悪いしな。」
「はいはい。どうせこうなると思っていたよ。」
「分かったよ。おば様。」
翠と蒲公英は走って城の方へと向かった。半刻も経たないうちに、蒼の兵達が集まった。
追加で作る量を増やさしても良かったが、それでは少しばかり時間がかかりすぎる。
そのため、料理対決が終わってから、蒼の臣下の料理できる者に手伝って大量生産してもらうことになった。
だが、蒼や蒲公英、紫苑も審査に参加したいと言ってきたので、料理対決の規定を変更することになった。
作る量は1005人前で、紫苑、蒼、翠、蒲公英の1票は20票に相当し、儂は21票となった。
つまり総票1101票じゃな。
さらに司会と進行は蒲公英がやると言い。
「では、審査をするよ。最初の審査は徐庶ちゃん。これは野菜炒め?」
「はい。鶏肉入りの野菜炒めです。その前に兵の皆さんに言いたい事があるのですが、良いですか?」
「?………良いよ。」
「『徐庶様に罵られ虐められ隊』聞きなさい!
貴方達のような愚民にはこんな豚の餌みたいな失敗料理で十分です。私がせっかくよそってあげたんだから、票を入れてくれないと、一生罵ってあげないわよ♪
『徐庶様に罵られ虐められ隊』以外の人も、私がよそってあげたんだから、私に票を入れてくれると嬉しいな♫きゃわわ♬」
「これ失敗料理なのか?徐庶よ?」
「いえいえ、馬騰様達に配ったのは当然成功した料理です。
ただ私に虐められ隊の人達には、失敗料理を私が盛ったモノを渡したんです♪
私に虐められたいみたいなので、失敗料理で虐めてあげる事にしました♬」
「………そ…そうか。では、この成功料理頂くぞ。
パク……ふむ。確かに美味いな。それに、香りも良い。香草を使っているな?」
「美味いな。これならあたし三食二十日続いて良いぞ。」
皆、杏里の料理をほめたたえている。
それだけの事はある。確かに美味い。野菜は焦げておらず、火が通り柔らかくなっている。
箸が進むな、これは。
「杏里ちゃんの料理はかなり好評だったみたいだね。
では、御遣いのお兄さんの料理の審査だよ。……これは、鶏肉と葱を串に刺して焼いたの?」
「あぁ。俺の国の焼き鳥という料理で、酒のつまみとして有名な料理です。
味付けは酒と蜂蜜、ごま油、塩でしました。」
ほう、酒のお供として有名な料理か。
うむ。蜂蜜の甘みがほんのりとするが、塩が効いている。焼き具合は丁度良い。
箸を持たずに、直接肉にかぶりつく事が出来るのが良いな。溢す心配も無い。
「審査員の皆さんも双方の料理を楽しんだようです。
では、投票と行きましょう。審査員の皆さんは前の1組の箱の方に移動して下さい。
杏里ちゃんの料理がおいしかったと思う人は『徐庶』と書かれた箱に、御遣いのお兄さんの料理がおいしかったと思う人は『北郷』と書かれた箱の中に御遣いのお兄さんの料理で使われた串を入れて下さい。
では、投票開始!」
兵達は数か所に設置された箱へと移動する。不思議な事に何名か投票箱にたどり着けずに倒れている。
その周りで何人かが、『アイツら無茶しやがって…。』と呟いている。
その者にどうしたのかと聞いてみたのだが、どうやら倒れた者は杏里への愛を全て受け取ってやると言って失敗料理を何人前も食べたらしい。儂の軍は大丈夫だろうか?少し心配になった。
「投票もう終わっていいかな?じゃあ開票するね。
…………杏里ちゃんが473票。御使いのお兄さんが465票。62票足りないけど…、倒れた人の殆どって『徐庶様に罵られ虐められ隊』の人だよね?大丈夫?
では、特別審査員の投票に入るよ。審査員は一言、言ってから投票をお願いします。
まずは、蒲公英から。蒲公英はね、杏里ちゃんに投票。柔らかくて食べやすかったから。
次は義姉様!」
「えぇ、あたしかよ。そうだな。あたしも徐庶の方かな?
少し北郷の方は塩味が強くて喉が渇いたのと、徐庶の方は量が多いからあたしは好きだったな。」
「これで杏里ちゃん王手だね。3人のうち1人でも投票した時点で杏里ちゃんの勝利が確定だね。
もし、さっきの一般兵の投票で『徐庶様に罵られ虐められ隊』の人がちゃんと投票していたら、もう勝っていたのに、残念だね。杏里ちゃん」
「ホント、役立たずの愚民です!私の気持ちぐらい受け切りなさいよ♫きゃわわ♪」
「では、おば様。お願い!」
「俺は北郷だな。鶏に塩を掛けて焼いただけっていう、野生的な料理が好きだな。」
「お!まだ杏里ちゃんの勝利確定ならず!では、次は紫苑さん。お願い!」
「私は一刀さんかしら。一刀さんの料理は串に刺さっていたから、食べやすかったのが良いと思ったわ。
璃々でも溢さず食べられるから一刀さんの方に一票入れます。」
「おぉ!ってことはだよ。
杏里ちゃんが493票で御遣いのお兄さんが485票だから桔梗様の投票で全てが決まるよ。
では、桔梗様、最後の投票をお願いします!」
「儂はな。こっちに投票する。」
「えぇ!御遣いのお兄さんですか!何で何で?桔梗様、一言お願いします。」
「うむ。確かに杏里の料理は美味かったが、酒飲みとして意見を言うなら、量が少しばかり多いな。
腹が膨れて酒が飲めなくなってしまう。
北郷の料理は紫苑が言ったように食べやすく、調理法が簡単だから誰でもできる。
一番すごい所は、塩が効いていることじゃ!確かに翠のように塩が効きすぎて喉が渇く。
だが、儂の場合、喉が乾けば酒を飲めば良い!この焼き鳥のおかげで酒が進む!だから、北郷に投票した。」
「ということで、料理対決は天の御遣い、北郷一刀さんの勝利だ!」
こうして料理対決は北郷の勝利に終わり、蒼のところの料理できる者が焼き鳥と野菜炒めを作り始め、いつもより規模の大きい酒宴が始まった。
なんせ1万人の酒宴だ。この規模の酒宴は儂も初めてじゃ。だが、これで終わらなかった。
なんと、西涼の民達も参加し始めたのじゃ。ドンチャンワイワイの大はしゃぎとなった。
儂は北郷を見つけたので隣に座る。
「北郷よ。料理対決ご苦労じゃったな。」
「ホント無茶ぶりすぎます。桔梗様。」
「はは、勝ったから良いではないか。そうだ!勝者には褒美を与えねばならんな。何が欲しい?」
「えぇーっと、急に言われても、その……。」
「儂が欲しいか?//////」
「え?ふぇえぇえええぇえぇぇぇ!?」
「はっはっはっは!驚き過ぎじゃ!冗談じゃ。お前は本当に面白いのう。北郷。」
「俺としては、からかわれるのは面白くも何ともありません!」
「拗ねるな。どうすれば機嫌を直してくれる?」
「もう、からかうのを止めてくれるなら…。」
「それは無理じゃ。北郷をからかうことこそが、わが生涯の生き甲斐じゃからな。」
「どんな生き甲斐ですか?」
「で、褒美は何が欲しい?」
「褒美ですか?んー。」
「ほれ、はよ言わんか?」
「急に言われても困ると言ったじゃないですか?」
「はい。3…2…1…。」
「では、キス!じゃなくて…あ…もう//////」
北郷は急に立ちあがり白酒を一気に飲むと倒れた。
仕方ないな。今日の看病を今日の褒美にしてやろう。
時に『キス』とはなんじゃろう?天の国の言葉か?
へぅ( ゚∀゚)o彡°黒山羊です。
俺は学会前だと言うのに何をやっている?まあ、分析も終わって後はパワポ作るだけだから、大分楽勝何だけど。
そういえば、先日ナマズを食べました。蒲焼で。
美味いね。簡単に言えば、肉厚なウナギだな、うん。
やっぱり2日に1回水かえして1週間の泥抜きしたのが良かったでしょうか?臭みがまったくありませんでした。
しかも産卵直前だったのか、メチャメチャ脂が乗ってて、柔らかい。
俺一生ウナギの代わりにナマズ食えって言われても、全然おkですよ。
誰か、うな重ならぬなま重を売りだしてくれないかな?絶対ヒット商品になるのに。
恋姫の話をしましょう。
料理対決でしたね。コメントで杏里に罵られたいって方がいらっしゃったので、それをネタにしたものを書きたいなと思ったのと、萌将伝で桔梗さんが自軍の予算案に酒代を入れてきたことを思い出したので、この話を書きました。
そして、一刀と桔梗さんとの関係がほんの少し進展しましたね。
書いてて思うのですが、二人ともなんだか滅茶苦茶可愛い!!
何これ?この物語の主人公の北郷一刀、桔梗さんもかなり初だし!
キャラ崩壊し過ぎでしょうwwだが、それが良いと私は思うのですが、どうでしょうか?
皆さんの意見をお聞かせ下さい。
では、最後はいつもので閉めましょう。それでは御唱和下さい。
へぅ( ゚∀゚)o彡°
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学会前でランナーズハイ状態の黒山羊です。
計量経済学バンザーイ!ダービンワトソンばんざーい!!
最尤法バンザーーーーイ!!
あっはっはっはっはっはっは!!
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