No.227827

真・恋姫無双「新たなる地と血」第13話

残念なお知らせがあります。あのフリーダムおねーさん、当分出番がありませんorz書いてて一番楽しかったのに…またの出番にご期待下さいw
話を戻して、今回で黄巾の乱編終了です。

2011-07-13 23:00:36 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:5279   閲覧ユーザー数:4150

この作品は恋姫無双の2次創作です。

 

作者の勝手な解釈もある為、若干キャラの性格等のズレが生じる場合が御座いますが

そこらへんはご容赦のほどを。

 

では気になる方は「次」を押してお進みください.

~黄巾党~

 

天幕には男達が慌ただしく出入りしていた。中に居る少女達に助けを求めるために。

だが中にいる少女達はうんざりしていた。と言うのも此処に来たもの達ほぼ全てが彼女達を頼りに来た事がである。

頼られること自体悪い気はしない、しかしこの場合はまったく嬉しくは無い。なぜなら頼ってきたもの達全ては自分達で考える事をせず、こちらの指示を当てにするばかりの無能。

やり取りも同じ事の繰り返しで、まったく拉致が明かない。なぜこんな事になったんだろう?だが少女達は自分達がどこでどう間違ってこうなってしまったのかを振り返り見る余裕は今は無い。

 

男達の出入りがようやく落ち着いた頃、青い髪を横に纏めた少女が口を開く。

「はぁ~ようやく落ち着いた~、あいつらちぃ達頼りすぎぃ~」

「地和姉さん、誰が聞いてるか分からないからもう少し声を抑えて。」

紫色のショートヘアーの少女が青い髪の少女を注意を促す。地和と呼ばれた少女はえ~、とぶうたれるがそれが拙い行為であるとすぐに理解をし周りに人の気配が無い事に安堵する。

「でもでも本当にお姉ちゃん疲れちゃったよ~。」

「…そうね、いい加減この馬鹿騒ぎにうんざり。そろそろ潮時ね。」

ピンクのロングヘアーの少女もうんざりしていた。二人の言うとおりいい加減飽きてきたこの馬鹿騒ぎ。

最初の方はただ自分達の歌を披露していただけなのだが人が増えだし人気が出たと思いさらに調子に乗って歌い続けていたら何時の間にやら黄巾党なるものの御輿となっていた。

純粋に彼女達の歌を指示している者達はいまや半数どころか三分の一にも満たない状態。自分達の目が届かない残りの三分の二はというと各地で暴れて略奪を繰り返している始末。

それによるツケが溜まりに溜まって朝廷から討伐の指示が出ている事を知ったのはついこの間。そして連日連夜此処に助けを求めてくるものが後を立たないという状態。

流石にこの状態で何時までも居られるとは思っておらずいい加減見切りをつけようと思っていたが中々その隙が出来ずにいたのである。

 

そして黄巾党討伐の連合が組まれた事を知り近々決戦になると読んだ紫色の髪の少女張梁こと人和はこのどさくさに紛れて逃げようと既に考えていた。

だが二人の姉にはぎりぎりまで告げないでいた。というのもこの二人の姉、何も考えず喋ってしまうため事前に告げようものなら、特に一番上である姉の張角こと天和なんかは何時何処でついうっかり口を滑らしてしまうか分からず、そうなってしまったら計画が潰れて下手をしたら暴徒と化した連中に何をされるか分かったものじゃない。

そして今日が決戦になるとふんだ人和は此処を逃げ出そうと提案、二人とも特に異論は無くこれに従う。

~曹操軍~

 

「じゃあ一刀、季衣、手筈どうり張角達は生け捕りにしてね。」

季衣が張角の名前を聞き、見た事があると言い出しそれを華琳に報告に行った。それは季衣がまだ華琳とで出会う少し前、張角たち三姉妹は歌と踊りをしていたと言う、そして特徴等を説明すると噂と色々違う所が出てきだした為若干の混乱が生じた。

だがそんな中で一刀が纏めた答えは旅芸人の歌のお披露の会、今で言うライブという結論に達した。

最初華琳たちはわけが分からないといった様子だったが一刀がライブによる集客性と効果を説明すると完全にとは行かないまでも納得するに至った。

そしてその集客性と効果を華琳は手に入れ利用しようと考え、張角達の顔を知っている季衣と補佐につけられた一刀達へ生け捕りにせよとの命令が下された。

 

そして一刀と季衣は曹操軍属する黄巾党討伐連合軍と黄巾党がぶつかり合ってる最中に黄巾党本陣に潜入する事に成功。そして張角達が居るであろう天幕に入るが既にもぬけの殻となっていた。

「兄ちゃん、誰も居ないね。どこ行ったんだろう?」

誰も居ない天幕の中を見ながら季衣は呟く。

「まだそう遠くに行ってはい無いだろう、戦闘が始まってそんなに時間は経って無いし。」

一刀も天幕の中を見ながら何か残してはいないか見るが特に役に立ちそうなものは無い。だが部屋の隅の一角に不自然に荷物の引きずられた跡を見つけた。

「兄ちゃんあれ!」

季衣も気付いたらしく二人でそれを退けると床にはぽっかり穴が開いていた。どうやら此処から逃げたらしく、二人は顔を見合わせると追いかけるためその穴に入っていった。

~張角・張宝・張梁~

 

ちょうどその頃三人は逃走用の穴から出てきた頃であった。この穴、どうやら近くの廃棄された井戸と繋がっていたらしい。

そして張梁は縄梯子も用意しており辺りを窺い誰も居ない事を確認すると、まだ井戸の中にいる二人に合図をし登って来るように伝える。

「此処まで来れば一安心ね。」

「お姉ちゃん疲れた~」

「姉さん、まだ安心出来ないわよ。さっさとこの場を離れましょう。」

一応戦場からは離れたがまだ気を抜けない為、この場を立ち去ろうとする三人。だがそんな三人に声を掛けた人物がいた。

「張角様、張宝様、張梁様、良くご無事で。」

三人は一瞬警戒するが声を掛けてきた方向に目を向ければ三人が良く知る男。この男は初期の頃から三人の歌の純粋な追っかけをしていた人物で張梁が信頼に足るものとし、今回のこの穴の製作を任されていた。

三人はその男が現れると安堵した。なぜここに居るか聞いて見た所、ここで馬を用意し待っていたとの事。

そんな遣り取りをしていた為、一刀達が現れたのに気が付かずに追いつかれ見つかってしまった。

「見つけた。季衣、この子達が張角で合ってる?」

「うん、間違い無いよ。」

三人は一刀達の姿を見て慌てて馬に乗ろうと、男は張角達を護ろうと一刀達に襲い掛かってくる。

だが一刀は男に鳩尾に拳を放ち失神させ、張角達は季衣の鉄球の鎖によって足止めを喰らい逃げられずに捕らえられた。

~曹操陣営~

 

華琳の前に三人が連れて来られていた。

「一刀、季衣良くやったわ。あなた達が張三姉妹ね?」

「…どうして殺さないんですか?」

人和が返事の変わりにどうして生け捕ったかを聞いてきた。

「質問に質問で返すなんて中々良い根性してるじゃない。良いわそれに免じて答えてあげる。あなた達私の為に働かない?」

「どういうことです?」

人和は真意が掴めずにいた。

「簡単よ、私の領内で好きなだけ歌わせてあげるわ。その代わり兵の徴収と士気の高揚をしてもらうのよ。」

ようやく理解した人和、だが姉の地和はそれに反発する。

「じょーだんじゃないわよ!何であんたの為には働かなきゃならないのよ!おこt「地和姉さんは黙ってて。」なんでよ!?」

「この場で断れば私達は殺されるのよ。生かしてくれる上に歌わしてくれるんだから良い条件じゃない。それに曹操さんはこれから領地を増やしていく、そうすれば私達の活動の場は広がる。でしょ?」

「ふふ、理解が早くて助かるわ。どう、悪い条件じゃ無いでしょう?」

「分かりました、受けましょう。」

「え!?受けるの!?」

勝手に話を進められて受けてしまうことに地和は難色を示す。

「じゃあ、地和姉さんは断って殺されますか?」

「うっ…、ちょっと天和姉さん!何とか言ってやってよ!」

「zzz…、うにゅ~お姉ちゃん難しい話わかんないもん。人和ちゃんに任せるよ~zzz」

地和は長女である天和に援護を求めたがまったく役に立たず再度寝てしまった。しかも立ったまま…それを見た面々は(器用な)と誰もが思った。

結局、人の言い成りに働かされるのが嫌であったが、それ以上に殺されるのはもっと嫌な為地和は渋々承諾する事となった。

 

「で、一刀この男どうするつもり?」

三姉妹と一緒に連れて来られ今はまだ気絶している男を指差しながら華琳は尋ねてきた。

「考え無しで連れて来たけど、いっその事三人の世話をしてもらおうかと思う。」

「あなた本気?黄巾党の生き残りよ?三人が生きてるのがばれたら後々厄介よ。」

「大丈夫じゃないかな?というのも話を聞くとこの人、純粋に三人の歌を支持しているみたいだし、ばれる事は無いと思うよ。一緒に居させている方がむしろ安全なんじゃないかな。」

「…あなたがそう言うなら良いわ。でもその辺は徹底させておいてね。」

「了解。」

こうして男には張三姉妹が生きている事を黙って貰う代わりに傍において世話するように命じられた。

あとがき

 

これにて黄巾の乱編は終了~です。

 

これで一刀親子の魏での滞在は終了し次回からは旅立ちます。

 

さてさて何処に行くのやら、それは次回以降のお楽しみですw

 

ではまた次回ぃ~


 
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