No.226814

真・恋姫夢想 ある金木犀の秘密日記 七夕編

狭乃 狼さん

所要時間三十分の即興ネタ。

一応、七夕ネタです。


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2011-07-07 20:22:07 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:12918   閲覧ユーザー数:10484

 今日は七月七日。

 

 あいついわく、今日は七夕とか言う、天の国の催しの日、らしい。

 

 竹に短冊という紙切れをつるして、そこに願い事を書いておくと、それが叶う・・・かもしれないそうだ。

 

 その七夕の由来も一応聞いてみた。なんでも、ある一組の仲睦まじい夫婦神がいたそうなんだけど、あまりにも仲が良すぎて、ぜんぜん仕事をしなくなったらしい。なもんで、それが天帝の怒りに触れたらしく、二人は天の川を挟んで別れ別れにされ、年に一度しか会うことをゆるされなくなったそうである。

 

 それがなんで願いが叶うという話に繋がるのか分からないけど、華琳様を始め、みなそろって願いを書いた短冊を、和気藹々としながら吊るしている。

 

 

 まあ、一応。わたしも願いを書いて吊るしておこうかな?

 

 

 「・・・・・・どうせ、叶いっこないけど」

 

 

 そう。

 

 

 私の願いなんて、絶対叶うはずがない。

 

 

 とはいえ、これをみんなに―とくにあいつには絶対見られるわけにいかない。

 

 だから、ちょっと小細工しておいた。

 

 

 短冊を、こっそり二枚用意して、それぞれに別の願いを書いた。

 

 それを二枚重ね合わせて、のりでくっつけて、竹の枝に吊るした。

 

 

 

 

 

 

 

 一枚目。みんなに見える表面には、私らしいと思わせる、こんな願いを書いた。

 

 

 

 「華琳さまに、毎日可愛がってもらえますように」

 

 

 

 と。

 

 

 

 

 そして、その下のもう一枚に書いたのは、あいつへの、この私の真実の想い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「一刀が、私だけの、“ぺっと”に、なりますように♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 


 
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