【呂布 side】
戦いが起きた。
月が悪いことをしてるってみんなが攻めてきた。
月を守るために、霞と華雄と一緒に戦ったけど負けてしまった。
みんなバラバラになって恋はねねと一緒に逃げた。
途中で街で悪いことをしていた張譲を見つけたら体が熱くなって、気が付いたら張譲を殺してた。
そのあとみんなと走って山の中に砦を見つけた。
砦に住んで森の中で狩りをして暮らしてた。
けど、ある時ねねが慌ててやって来た。
「た、大変ですぞ~!曹操がこの徐州に攻めて来ました!」
曹操……あいつ、強い。
攻めてきたときに見たけど、力は強くないけど強い。
そう感じた。
あいつは危険。
「……ちんきゅー、逃げる……」
「何故ですか!恋殿の力があれば曹操などちょちょいのちょいですぞ!」
「(フルフル)……曹操、危険…だから逃げる」
「む~~~~。了解であります」
そう言うと陳宮は逃げる準備をしに行った。
南に向かって逃げてると、前の方に砂塵が見えた。
「呂布殿~。どうやら劉備の隊が曹操の兵に追われているようです」
曹操は危険。
でも追っかけてる曹操の兵の数は少ない。
「ちんきゅー……攻撃準備……」
「了解でありますぞ!全員攻撃準備!」
ここで数を減らさなくちゃ駄目。
そう思った。
曹操の隊に一当てして混乱させた後、恋たちは一気に逃げた。
クンクン……なんかいい匂いがする。
匂いのする方に行くとそこにはご飯があった。
周りにどこかの兵が居たけど、見回りが離れた隙に忍び込んだ。
ご飯を食べてるとこっちに男がやって来た。
「…君は?」
「もきゅもきゅ…ごっくん……?…恋」
「それって君の真名だろ?真名じゃなくて名前のほうだよ」
男からは危険な感じがしなかったから真名を名乗ったら、困った顔をした。
「……呂布…」
そう答えると男は引きつった顔をして固まった。
「……?」
【呂布 side end】
「……呂布…」
目の前の女の子はそう名乗った。
え?今なんて言った?
呂布。
元董卓軍の将軍で、その天下無双の武勇は前漢の武将、李広になぞらえ飛将軍と呼ばれている。
虎牢関の戦いでも関羽と張飛、趙雲の三人を相手にしても引くことなく互角に戦ったそうだ。
その猛将が頬いっぱいにご飯を詰め込んでいる目の前の女の子だと。
そう考えていると、
「恋殿~!どこですか~!恋殿~!……恋殿!やっと見つけましたぞ!」
そう言って小さな女の子がこちらにやって来た。
「……ちんきゅー……」
「恋殿~!」
呂布と名乗る女の子は今陳宮と言った。
陳宮と言えば呂布と同じく元董卓の軍師である。
ということは本当にこの娘は呂布なのだろうか。
「……え~と、呂布。ちょっと良いかな…」
「むっ。貴様何奴ですか!」
そう言い両手を上げ威嚇する陳宮を呼ばれた少女は、
「さ、恋殿帰りますぞ。
こんなところに何時までも…「帰らせると思うのか」、ひっ!」
思春に鈴音を突きつけられていた。
陳宮は周りを見るとようやく自分が俺達に囲まれているのに気が付いた。
「れ、恋殿~!どういう事ですか~!?」
「………ご飯くれた…」
「別にあげた訳じゃないけどね」
陳宮が剣を突きつけられているのに呂布は冷静だな。
「ねね、大丈夫。……嫌な感じしない…」
へえー、思春が本気じゃ無いって気がついているのか。
ぐぅ~~~~~~~~~~
その時、呂布のお腹が盛大に鳴った。
「思春、もう良い。呂布、お腹空いてるのか?よかったら俺達についてこないか?」
思春に剣を下ろすように指示し、呂布に提案を持ちかけた。
「……ご飯食べれる?」
「ああ、君の仲間もお腹いっぱい食べれるよ」
「……お腹いっぱいご飯食べられることはいいこと…わかった、ついてく……」
「恋殿~。大丈夫なのですか~」
「大丈夫…こいつ悪い奴じゃ無い…」
こいつって…そういえば
「自己紹介がまだだったね。俺は孫権だ」
「そそそそそ、孫権ー!!」
俺の名前を聞くと陳宮は自分の頬を両手ではさみ叫んだ。
唇をタコのようにしながら陳宮は、
「と言うことはここは呉なのですか~!」
「ああ、そうだ。ここは呉と徐州の境界付近だ。
俺達はこの後国境の警備の為近くの砦にとどまるんだけど、まあ詳しい話はそこでしよう」
とりあえず呂布は抵抗する様子もなく俺達について来た。
しかし俺達は知ることとなる、天下無双の本当の力を……
防衛の為の砦に着き、そこで約束通り呂布とその兵達に食事を振舞うこととなった。
もきゅもきゅもきゅ
もきゅもきゅもきゅ
呂布の口いっぱいに食料を頬張り食べる姿はまるでリスのようである。
正直言ってとても可愛らしい。
横で甲斐甲斐しく呂布の世話をする陳宮も幸せそうな顔をし、俺と一緒にその様子を見ている亞莎も呂布の姿に和んでいる。
思春はそっぽを向いて無関心を装っているが、チラチラと呂布の方を見ては顔がふやけていた。
その場にいる皆、呂布の姿を微笑ましく見ていた。
しかしそれがいけなかった。
「た、大変です!食料がそこを尽きそうです!」
「「「なにっ!?」」」
あまりにも呂布が美味しそうにご飯を食べるものだから俺達は次々と彼女に食料を与えてしまった。
その結果、今回の出兵でもってきた食料が残り僅かとなってしまったのである。
「お、恐るべし呂布……さすが天下無双……」
「な、何行ってるんですか~!とりあえず雪蓮様に物資を送ってもらいましょう」
亞莎はそう言うと、追加の物資の要求と呂布の事を書いた竹簡を姉さんの城へと送らせた。
あと近くの街に兵を走らせ、食料の買出しを行い急を凌ぐこととなった。
「済まない呂布。もうそろそろ終いにしてくれないか」
「もぐもぐ……ん、わかった。…恋、お腹いっぱい」
そう言い呂布は食べるのを終えた。
気がつくと呂布の周りにはたくさんの食器の山が出来ていた。
食料がなくなった事により俺達は動くに動けず、結局予定よりも大幅に遅れて城に帰還することになった。
城に着くと劉備たちはもう出発した後であった。
俺は呂布と陳宮を連れ、姉さん達のところへ向かった。
「貴方達が呂布に陳宮ね」
「そうですぞ。この度の援助、誠に感謝しますぞ」
そう言い陳宮は姉さんに頭を下げた。
「それは一刀が勝手にやったことよ。礼なら私じゃなくて一刀に言いなさい。それよりもあなた達これからどうするの?」
「はぁ~、それが宛がなく……」
陳宮はしょんぼりとした様子で、小さい体をより小さくしてしまった。
「だったら、私たちの仲間にならない?」
「「「は~!?」」」
姉さん以外のその場に居た者ぜ全員が聞き返した。
「ちょっ、どういう事だ雪蓮!」
「え~、だって面白そうだし。
それに最強の武を持つと言われている呂布を仲間にすればきっと力になるはずよ」
冥琳の反論に姉さんは答えた。
「確かにそうだが……」
「それに一度、呂布と戦ってみたいしね」
それが本音であった。
「で、どうする?出来る限り貴方達の要求は受け入れるわよ」
姉さんは呂布を見て尋ねると、
「ご飯…ご飯ちゃんと食べれる?」
「ええ、お腹いっぱいたべれるわよ」
「……だったら…仲間になる」
呂布はうなずき答えた。
ということで第17話でした。
今回はとても難産でした。恋を呉の仲間にしたいなと考えたのですが、城には今桃香達がいる状態。
桃香達がいるということは当然月と詠もいることに。
そうすると元董卓軍の恋は月達について行くと思われます。
なので桃香達とブッキングしないように一刀君達を兵糧攻めに。
仲間になる理由もいいのが思いつかなかったので、ゲームの蜀√と同じで食べ物で釣りました。
話は変わるのですが、私はブラウザゲームの「Web恋姫†夢想」をやってるのですが、そこのトップページが大変なことに!
なんと朱里、月、小喬の水着絵になってたのです!
考えてみれば本編で水着はでてこなかったので大変貴重では無いのでしょうか。
朱里は紺のスク水。小喬は白スク。
そして月は何故か赤いスク水。そんな色のスク水ってあるの?
大変貴重な恋姫の水着姿。興味が有る方はぜひ?
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第17話です。
今回は難産でした。
なので変なところもあるかもしれませんが勘弁を…