No.221380

己の信ずる道を行け

銀雷さん

ふっふっふ・・・疲れた(>_<)

(・-・)n、うぱ~・・・

2011-06-07 22:23:25 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:1131   閲覧ユーザー数:1054

ここは、夏口に駐屯している黄祖の支配下の一つの町である・・・

 

 

 そこでは一人の男が、都督を務めていた。名を、蘇飛・・・

 

 この蘇飛は、文武両道のお手本とも言え、武は孫策にも匹敵するとも言われ、智は周喩にも劣らず、その上優しさもあるため、この当たり一帯では、かなりの評価を得ていた・・・

 

呉軍本陣(天幕)にて・・・

 

孫策「・・・」

 

黄蓋「・・・」

 

周喩「・・・」

 

凌操「・・・」

 

魯粛「蘇・・飛・・・様・・・?」

 

誰もがそれを見つめる・・・

 

蘇飛「・・・・・・・・・・・」

 

目を閉じている蘇飛を・・・

 

甘寧「くそっ!!」(ゴンッ!)

 

孫策「甘寧、あなた・・・」

 

悔しさを、地面にぶつける・・・

 

甘寧「くそっ!くそっ!くそっ!」(ゴンッ!ゴンッ!ゴンッ!)

 

何度も何度も、血が出ているにもかかわらず・・・

 

甘寧「くそっ!」(スッ)

 

次に拳を振り上げたとき・・・

 

魯粛「もうやめてください・・・」

 

魯粛が甘寧の腕を掴んだ・・・

 

甘寧「ふざけるな!!コイツは私のせいで「だから何も言わないでください!蘇飛様のためにも・・・」・・・・・・」

 

仕方なく、腕を下げる・・・

 

孫策「いつまでも悲しみに、浸っている暇は無いわ・・・行くわよ・・・」

 

甘寧「はい・・・わかりました・・・」

 

魯粛「・・・・・・・・・」

 

各々が天幕から出て行く・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄祖軍本陣・・・

 

黄祖「蘇飛は死んだか?」

 

鄧龍「まず、間違いないでしょう・・・」

 

黄祖「そうか!やかましい敵兵と裏切り者を葬ることが出来て一石二鳥だ!!」

 

鄧龍「全くです・・・では、あなたにはそろそろ消えてもらいましょうか、呂公殿」

 

黄祖「はっ?お前は何を・・・」

 

ガチャ、と扉を開けて入ってきた・・・

 

呂公「・・・・・・・・・」

 

喋らない、違う・・・喋れないのだ・・・

 

鄧龍「では、殺しなさい」

 

呂公「・・・・・・・・・」(スッ)

 

剣を鞘から抜き、おもむろに剣を振りかぶる・・・

 

黄祖「や・やめ・・・ギャアアアアア!!!!!」(ストン)

 

ころりと『それ』が転がった・・・・

 

鄧龍「おや?抵抗するかと思いましたが?まぁ、いいでしょう・・・自害しなさい」

 

また命令通りに動く、人形でしかない・・・ズシャ!・・・・・・

 

鄧龍「ふむ・・・一応『アレ』を回収しておきますか・・・」

 

そして、スゥゥ・・・と消えた・・・・・・

 

呉軍本陣・・・

 

蘇飛「・・・・・・・・・・・」

 

鄧龍「呆気ないものですね・・・大きな力には大きな代償が必要と・・・」

 

先ほどからかなり離れた場所に現われた・・・

 

鄧龍「ですが、貴方の場合『魔眼を使う代わりに、記憶を失う』といったところでしょう・・・」

 

ある意味独り言のように、感じるが・・・

 

鄧龍「どちらにしろ、危険物ですね・・・」

 

そういって近づいていき、目に触れようとした瞬間・・・

 

蘇飛「食らえ!!」(ヒュン!)

 

隠していた暗殺器具を投げた・・・グサッ!という効果音を立てて、鄧龍が崩れ落る・・・・・・

 

蘇飛「やったk!?、グハァ!!!」(ドボドボ!!)

 

口からすごい勢いで血を吐いた・・・

 

蘇飛「ゲホッ!ゲホッ!」(・・・ポタポタ)

 

鄧龍「おやおや、そんなに死に急がなくても・・・」

 

蘇飛「!?」

 

振り返ろうとしたが・・・ブシャァァ!!、と背中から血が噴出して、前向きに倒れていく・・・

 

蘇飛「く・・そ・たれ・・・が・・」(ドシャ!)

 

鄧龍「いけませんね、私としたことが・・・ですが、後は時間の問題でしょう」

 

血だまりの中で、苦しそうにもがく蘇飛・・・

 

蘇飛「ヒュー・・・ヒュー・・・」

 

鄧龍「おや?そんな顔で見ないで下さいよ・・・」

 

蘇飛は鋭い目つきで睨む・・・

 

鄧龍「ここにいても、もう意味はありませんね・・・それでは、さようなら・・・」

 

スゥゥ・・・と消えていく、後に残ったのは死に掛けの人間だけ・・・

 

蘇飛「ヒュー・・甘・・ヒュー・・・・寧・・」

 

僅かに出した小さな声・・・それに反応したのか定かではないが・・・天幕の入り口が開き・・・

 

甘寧「蘇飛!!」

 

愛しい人が駆け込んできた・・・・

 

 

 

 

 

 

少し前・・・

 

甘寧「孫策様、少し遅れていきますので・・・・」

 

孫策「・・・わかったわ、だけど早くしなさいよ・・・」

 

魯粛「あなた・・・」

 

魯粛が甘寧を呼び止めようとしたが・・・

 

甘寧「大丈夫だ・・・だから少し、落ち着かせてくれ・・・」

 

魯粛「・・・・・戻りなさいよ・・・」

 

甘寧「分かっている・・・」

 

そういって、小走りに去って行った・・・・

 

魯粛「・・・・・・・」

 

孫策「あなたは行かなくていいの?」

 

魯粛「私なんかじゃ駄目ですよ・・・」

 

孫策「負けちゃったみたいね・・・」

 

魯粛「あはは・・・そう、ですね・・・」

 

そして、一滴の雫が流れ落ちる・・・

 

 

 

甘寧「もう一度、アイツの顔を見ておこう・・・」

 

天幕近くまで来たところでそう呟いた、その時だった・・・

 

蘇飛「ヒュー・・甘・・ヒュー・・・・寧・・」

 

甘寧「!!・・・蘇飛!!」

 

もう聞けないはずの声が聞こえた・・・

 

甘寧「蘇飛!!生きて・・・え?」

 

天幕に入ってみると、蘇飛は血だまりで苦しそうにもがいているし、周りは血だらけ・・・

 

蘇飛「ヒュー・・甘・・ヒュー・・・・寧?・・」

 

甘寧「あぁ!私だ!!しっかりしろ!!」

 

しゃがんで、体を抱き起こす・・・

 

蘇飛「ヒュー・・・良・・かった・・無事・ヒュー・・・だった・」

 

甘寧「私よりも、お前が!」

 

蘇飛「は・はは・・・負けた・・ヒュー・・ヒュー・・・・完敗・・だ・・ゴホッ!」(ビシャッ!)

 

甘寧「喋るな!喋らないでくれ・・・」

 

蘇飛「ヒュー・・甘・寧・泣い・・・ヒュー・てい・・る・ヒュー・・か?・・ヒュー・・・・」

 

甘寧「泣いてなどいない・・・」

 

そういって、笑顔を見せる・・・

 

蘇飛「ヒュー・・甘・・ヒュー・・・・寧・・」(スッ)

 

甘寧「蘇飛?」

 

血だらけの手で触れられるがそんなことはどうでもいい・・・

 

蘇飛「・甘・・寧・笑っ・・た・・ね・・・」

 

甘寧「私とて女だ・・・笑うさ・・・」

 

蘇飛「やっぱ・・り・・嫌・・だ・な・・・」

 

甘寧「何がだ?」

 

蘇飛「まだ・・・一緒・・に・い・・たい・・な」

 

甘寧「なら、生きろ!!」

 

蘇飛「あ・・はは・・それ・・は・・無・・・・・理か・・・・も・・・ご・・・め・・・ん・な・・・」

 

息継ぎが難しいようでゆっくりとしか話せない・・・

 

甘寧「死ぬな!!生きてくれ!!」

 

蘇飛「ご・・・め・ん・・な・・・思・・・・・・春」

 

甘寧「え?・・今なんと・・・」

 

蘇飛「お・・・前・・・は・・・俺・・・の・・・こと・・・・を・・・」

 

甘寧「まさか、あの時の・・・・」

 

蘇飛「・・そう・・か・・・・・・思・・・・春・・ま・・・た・・な・・・・・・・・・・・・・・・・・」(フラッ)

 

手がだらんとぶら下がる・・・

 

甘寧「おい!・・・おい!!・・・嫌だ!・・蘇飛!!・・目を覚ませ!!!!」

 

 

 

 

 

 

甘寧「うわぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

甘寧「絶対に強くなって見せる・・・守りたいもののために・・・

 

昔、あるところの子供が・・・・・・

 

男『ほら、鈴やるよ!』

 

女『え!いいの!!』

 

男『いらないか?』

 

女『いる!いるから!!』

 

男『ふっ・・・ほらよっ』

 

ほいっ、と鈴を渡す・・・・

 

女『わぁぁあ・・・そうだ、私の真名をあげる!!』

 

男『あほか・・・』

 

女『いらないの?・・・』

 

男『・・・わかったから!、そんなに見るな!』

 

昔から押しの強い奴は苦手だった・・・・

 

女『えへへ、私の真名は【思春】だよ!///あなたは?』

 

男『そうだな・・・今度会った時に教えてやるよ・・・』

 

女『えぇ~、今がいい!今がいい!』

 

男『頼むから、騒ぐな!俺はな・・・』

 

思春「まさか、あの時の奴だったのか・・・」

 

思い返してみればそうかもしれない・・・

 

だが・・・

 

?「思春~、姉様から【天の御使い】とやらについて書いてあるのだけど・・・思春?」

 

思春「・・・はい、なんでしょうか?蓮華様?」

 

蓮華「貴方・・・今、恋する乙女の顔だったわよ・・・」

 

思春「~~~~~~蓮華様?///////」

 

顔から火が出そうだ・・・

 

蓮華「フフ・・・」

 

思春「え、えと・・・そう!天の御使いなど胡散臭いです///////」

 

蓮華「そうよね!全く、姉様は・・・・・・・」

 

思春「私も大変だな・・・・・・きっとまたお前に会えるかな?」

 

?『会えるんじゃないか?』

 

思春「そうか・・・・またな・・・・慶太・・・」

 

またひとつの物語が終わり・・また一つの物語が始まった・・一つの正史の人間から・・・・

 

【完】

 

あとがき

 

最後は適当にしました・・・

 

文句を言わないで下さいね・・・

 

此処からのお話は、皆さん知ってとおりのやつですので・・・

 

それでは!(・-・)n・・・・

 

 

幾多もの戦場を乗り越え、そしてきっと・・・希望を手に入れろ・・・

 

信じるのは己だけ・・・どんな苦難が待っているかはわからないが・・・・

 

これだけは言える・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

『光あれ』       終わり


 
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