部屋
一刀視点
バイトも順調で店主にも客足が良くなったと喜ばれ、生活も安定してきた
と、思ったらもう夏休みだった
そして今
「暑い」
「暑いね~」
「暑いのだ」
暑さにだれていた
男子寮には冷房設備なんて扇風機ぐらいしかない
だから特に暑い
俺は上半身裸、桃香は上下共にちゃんと着ているが着崩れてる、鈴々に至っては全裸になりそうな所を止めて下着姿だった・・・・・・俺は裸でも構わなかったけど
そして愛紗は
「一刀様も桃香様もだらしないですよ!特に鈴々!!武人が暑さぐらいで軟弱だぞ!!」
武人としてのプライドなのか単に負けず嫌いなのか愛紗はきちっと着た上、着崩れてもいない・・・ただ言葉とは裏腹に汗が溢れてるけど
「そんなこと言っても暑い物は暑いのだ」
「まったく・・・心頭滅却すれば火もまた涼しと言う・・では・・・ない・・・・か・・」
バタン
「「「愛紗(ちゃん)!?」」」
倒れた・・・まったく無理するから
俺達は倒れた愛紗を出来るだけ涼しい所に運んだ
「うっ・・・ん・・・ここは?」
「愛紗ちゃん!!よかった~」
「桃香様・・・私は?」
「暑さで倒れたのだ!愛紗はだらしないなのだ」
「鈴々!そう言うなって・・・でも愛紗もこれからは無理はしないでくれよ?」
「・・・・・・・・はい」
「それじゃ~それそろ昼飯にでも」
♪~♪~♪~
「ん?」
「一刀様!ケータイ・・だっけ?鳴ってるよ?」
「そうみたいだな・・・・・・はぁ」
ディスプレイに写っている表示は親だった
「ん!何か用?・・・・・いや今年ちょっと忙しいんだよ!・・・・・バイトとか・・・・分かったよ帰るよ・・・でさ、ちょっと友達も連れて行きたいんだけど・・・・・・・・・///ああ!そうだよ彼女!!出来たの!!」
「「「///」」」
「・・・・・んじゃ!いろいろ準備あるから明日行くから・・・・じゃ!」
「え?え?え?結局どういうことなの?」
「ん?3人も実家に行くことになった」
「わーい!お兄ちゃんのととさまやかかさまに会えるのだ!」
「「//////」」
「出発は明日だから今日中に荷造りしといて」
「「「はい(分かったのだ)」」」
次の日 電車内
「わーすごいのだ!」
「これが電車・・・ですか」
「すっごく速いんだね」
「そうだな・・・改めて文明の差を感じるよ」
そして電車を降りて少し歩くと
「着いた」
「ここが」
「一刀様の家」
「おっきいのだ」
「いや、大きさ自体は普通だよ・・・・寮に比べれば大きく見えるだろけど」
俺の家はあの学園に行けるだけあってそれなりの金持ちではあるが家のサイズはそれほど大きくなく使用人が居る訳でもない・・・が
「ちょっと待ってね・・・」
『ピーピー・・・・・モウマクニンショウ、テヲカザシテクダサイ!・・・シモン、ジョウミャクニンショウ!コエヲダシテクダサイ』
「あー」
『セイモンニンショウ!・・・ホンゴウカズトトハンダン・・・カイジョウシマス』
家の作りの方に力が注がれている
「じゃ、入ろうか」
「な、な、な、何ですか!?妖術ですか!?」
「扉が喋ってたよ!?」
「すっごいのだ」
「う~ん・・・とりあえず中に入ろうか ここだと暑いし」
「「「はい」」」
家の中
「「一刀!」」
「あ!父さん!母さん!ただいま」
俺の父さん、北郷刀矢 ほとんど裸一貫から人望と人脈だけで会社を成功させた人
俺の母さん、北郷沙姫 大抵のことでは動じないが父さんの女関係には針小棒大に反応する
「おかえりなさい・・・あなたも元気にやってたみたいね」
「それについに彼女が出来たか うん!息子をよろしく頼むよ」(にこっ)
「///はい 私は水地桃香です」
「///はい 瀬木愛紗です」
「///分かったのだ!鈴々は登張鈴々なのだ」
「刀矢・・・一刀の彼女を口説くのは止めなさい」
「「は?」」
「何言ってるんだ?沙姫!口説いてないし、何よりこんなおじさん魅力ないだろ?」
「そうだよ!母さん」
「「「はぁー・・・」」」
「「(本当に親子なんだな)」」
「「??」」
何故か溜息をつかれた
「そうだ!刀矢!私はこの子達と話がしたいから一刀と外行って来てくれない?そっちは男同士、こっちは女同士ということで」
「え?何で?」
「いいね?」
「・・・・・・はい 行くぞ!一刀」
「あ、うん」
追い出されてしまった
外
「そういえば、父さん仕事は?」
「ん?一刀が彼女連れてくるって言うから有給取った それにしても沙姫の奴・・・俺のこと邪魔者にして!こうなったらグレてやる!ナンパしてやる」
「(おおよそ30代の台詞とは思えないな我が親ながら)父さん・・・」
「何だ!俺は決めたんだ!!お前でも止められないぞ!!」
「父さん、俺は改めてあなたを尊敬するよ・・・母さんの折檻が怖くないなんて・・・俺なんか昔やったら彼女達に肉体的にも精神的的にもリンチ受けてトラウマになったのに・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・そうだな!俺としたことが大人げなかった」
「(やっぱり怖いんだ)」
「そうだ!一刀、飯まだだっただろう?食いに行くぞ」
「そうだね・・・どこ行くか」
この後、(女性陣に着せたい)服なんかを見ながら口論するなどして時間を過ごした
家
第三者視点
一方で二人を追いだした後
「で、単刀直入に聞くけど・・・・どこまで行った?」
こっちもこっちで息子の彼女に最初に聞く質問ではないだろうことを聞く母親だった
「///・・・・・・・」
「//////・・・・・・」
「///にゃんにゃんまでした大人の関係なのだ!」
「「鈴々(ちゃん)!?」」
「なるほど(やっぱりこの子も彼女なんだな・・・・さすがお父様の孫で刀矢の息子だけあって広いな)鈴々ちゃんがってことは・・・二人も」
「「//////」」(こくん)
「なるほど・・・で、どう?一刀は?」
「///かっこよくて」
「///誰にも優しくて」
「///一緒にいると胸がポカポカするのだ」
「「「でも・・・」」」
「鈍くて、節操がなくて・・・少しスケベ?」
「「「はい(うん)!!!」」」
「あ~はっはっ!本当に親子だな!そっくりだよ!」
「お・・・お母様も経験がお有りなんですか?」
「お母様なんて照れるね・・・有るよ!それも掃いて捨てる程ね・・・・・何度、おしおきとか折檻とかしたものか・・・・でもね、その多情のおかげでこんなに裕福になったってところもあるし・・・・何より本気で愛してくれているからそれで良いかって最近は思ってね」
「心が広いんですね」
「いろいろあった結果だよ!あの笑顔とそういう時だけ鋭い女を喜ばせる話術で流されて・・・・///あの床での技を受けると考えるのも嫉妬とかそういうのも吹っ飛んじゃうんだよね 結局惚れこんでいるってことさ」
「「「はい(うん)!」」」
「さてと・・・そろそろお昼にしようかね」
「「「手伝います(手伝うのだ)!!」」」
「そう?あなた達なら誰が娘になっても嬉しいよ」
「「「///」」」
昼食の後、4人で愛する人の愚痴を言い合ったり良い所を言い合ったり、床での最強っぷりを言い合ったりした
時が過ぎ夕方
一刀視点
ガチャ
「「ただいま~」」
「おかえり!」
「一刀様!お帰りなさい!」
「お帰りなさい!」
「お帰りなのだ!お兄ちゃん」
「!三人共その格好・・・」
三人は料理中だったのかエプロンを付けていた
「どうかな?」
「可愛い?」
「・・・似合いませんか?」
「似合ってる!可愛いよ!!」
「///えへへ・・・」
「///にゃは~」
「///」
「甘酸っぱいね~私達にもあんな時代があったんだよね」
「今だって変わらないよ!沙姫」
「///刀矢・・・」
ガチャ
「ただいま・・・ってまた何こんな所でラブコメしてんの?あ!アニキ帰ってた・・ん・・・だ・・」
「あ!沙耶!久しぶり!元気そうだね」
俺の妹 北郷沙耶、女子に人気のある中学生 最近はグレたのか俺のことをアニキって呼ぶ・・・昔はお兄ちゃんだったのに
「そ、そんなことよりそっちのは?」
「あ!・・・俺の彼女」
「!!」
沙耶は驚いた顔したと思ったら部屋に走って行った
「~~~」
そして何か叫んでいた・・・一体何なんだ?
ちなみに沙耶が叫んだのは
「お兄ちゃんが堕ちた!!」
だと言うことは本人以外知らない
補足説明
沙耶が一刀に向ける感情は所詮は兄妹としてのそれに過ぎない
いくら一刀でも妹はおとしてません
『堕ちた』と言うのはようするに女たらしになったと言うことです
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久しぶりです
第6話投稿です
一気に飛んで夏休み突入です
グダグダですが批判はしないでください