ここは、夏口に駐屯している黄祖の支配下の一つの町である・・・
そこでは一人の男が、都督を務めていた。名を、蘇飛・・・
この蘇飛は、文武両道のお手本とも言え、武は孫策にも匹敵するとも言われ、智は周喩にも劣らず、その上優しさもあるため、この当たり一帯では、かなりの評価を得ていた・・・
・・・!・・・!・・・!
蘇飛「騒々しいな・・・何の音だ?」
甘寧「うーん・・・どうした?」
じっくり聞いてみると・・・カンッ!カンッ!カンッ!、鐘の音?・・・
バダン!!タッタッタ!!・・・
魯粛「はぁ、はぁ、蘇飛様、大変です!」
走ってきたようなので、息が乱れている・・・
蘇飛「何があった?」
魯粛「それは、移動しながら話しますので、早く!そこのあなたも!」
甘寧「私もか?」
カチャ、と鍵をはずして牢屋から外に出る道をひたすら走る・・・
門の近くまで来ると・・・
蘇飛「これは・・・」
報告書のようなものを預かった、それには用件だけが簡単に書いてあり・・・
【孫堅軍が突如襲撃!至急、襄陽に救援求む!!】
蘇飛「しかし、何故この時期に・・・」
魯粛「恐らく、袁術の差し金でしょう・・・」
しばし考えた後・・・
蘇飛「まぁいい!それより、兵の準備は整っているか?」
魯粛「はい!ですが、即席の軍ですのであまり良い状態ではありません・・・」
蘇飛「仕方あるまい、甘寧!「なんだ?」お前には今から俺と一緒に襄陽に向かってもらう!」
甘寧「わかった・・・」
蘇飛「魯粛は一応、此処の防衛をしていていてくれ、敵が来たときに指揮官がいないと困るからな・・・」
魯粛「はい!」
馬に跨り、掛け声を出す・・・
蘇飛「よし!では今から、我らは襄陽に向けて強行軍で出陣する!」
一同「おう!」
時間が経ち・・・・・・・・・・・・・・・
蘇飛「あと少しだ、急げ!」
兵士「はい!」
甘寧「(此処まで兵の指揮が取れているとは・・・)襄陽に着いたらどうするつもりだ・・・」
蘇飛「現場で判断する・・・だが、あの内容からして恐らく撤退しか道は無いだろう・・・」
甘寧「そうか・・・」
ふと視線を上げると・・・
蘇飛「見えてきたぞ!」
味方の軍の旗が見えた・・・
兵たちは傷だらけであった・・・
蘇飛「黄祖様!ご無事でございますか!!」
黄祖「おお!やっと、来たか!ならば、これより反g「お待ちください!」どうした?」
蘇飛「失礼を承知で申し上げますが、この状態ではとても戦にはなりません・・・」
黄祖「撤退しろと?「はい・・・」ならん!そのような事は断じてならん!!」
蘇飛「しかし!「くどい!」っ!わかりました・・・」
黄祖「ならば、反撃するぞ!!」
蘇飛は最後まで反対した・・・
甘寧「・・・・・・・・・・」
味方兵士「ぐわっ!」(ズシャ!)
味方兵士「ぎゃ!」(スパッ!)
孫堅「この程度か?つまらん・・・一気に攻め立てるぞー!!」
孫堅軍兵士「おぉーーー!!!!」
あっという間に、自軍は壊滅寸前・・・
蘇飛「やはりこうなったか・・・全軍撤退!!」
黄祖「くっ!こうなっては仕方ない・・・」
味方兵士「敵の凌操が、単独で追撃してきます!!」
蘇飛「分かった!俺が足止めをする!」
甘寧「私も行こう!戦場に来たのに戦わずして徹底というのは御免だ・・・」
蘇飛「いや、お前は殿を頼む!「だがっ!」これは命令だ!甘興覇!「っ!・・・わかった」
そういって、自分が出て行く・・・・
甘寧「・・・っ!」(ダッ!)
兵士「あ!甘寧様!弓を持ってどこに!?」
黄蓋と容姿が似ている女性が・・・
凌操「逃がすか!黄祖!」
数機の騎馬隊と共に黄祖を追いかける・・・
すると前方から・・・
蘇飛「そこのお前たち此処から先は通さん!!」
凌操「餓鬼か?・・・」
蘇飛「うるさいぞ・・・お・ば・さ・ん」
凌操「前言撤回だ・・・容赦はしないぞ!」(ダッ!)
そういって、凌操がこちらに向かってきたとき、『ヒュッ』空気を切り裂いて何かが飛んできたそれは、凌操の胸に刺さった・・・
凌操「グッ!?伏兵か!」
蘇飛「なんだと!」
後ろを振り返ると・・・
甘寧「・・・・・・・」
甘寧が弓を構えて立っていた・・・
蘇飛「(これで、足止めが出来た)退くぞ、甘寧!」
甘寧「何故止めを刺さない!今なら「『俺』の目的は足止めだからだ・・・」・・・・」
蘇飛は甘寧の腕を掴むと走り去った・・・
『さてこれから・・・』
【続く】
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頑張れ!頑張れ!俺!ゴホッ!・・・
そろそろ・・・あれかな?・・・