No.217943

真恋姫無双 天遣三雄録 第二話

yuukiさん

ようやく、女の子が出てきた。
長かった、、、遂に覇王様が登場です!

2011-05-21 16:12:57 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:6132   閲覧ユーザー数:4955

 

始めに、主人公を始めとした登場人物の性格にズレがあるかもしれません。

 

そういうものだと納得できる方のみ、ご観覧ください。

 

 

 

 

第2話 一晩限りの友情 by于吉

 

 

 

「ふんふんふ~ん♪」

 

「御機嫌ですね、アニキ」

 

「ああ、何せ天和ちゃんに御礼言われて手まで握られちゃったからな~♪」

 

「い、いいな~」

 

スキップしながら横を歩くおっさんがいる。

吐き気がした。

 

「おい、アニキ。止めろ!くねくねするな!左慈並みに気持ちがわるいぞ!!」

 

「す、すいやせん。頭」

 

「まて、北郷!俺があれと同じだっていうのか!?」

 

定食屋を出たあと、夜道を歩きながらアニキに蹴りを入れる。

左慈は後ろで泣きそうになっていた。

 

「元気出してください、若頭。きっと頭も本気で言ったんじゃねえっすよ」

 

「あ、ああ。わかっている。俺様がこの程度で落ち込むものか!」

 

左慈は握りこぶしで夜空を見上げる。

チビは拍手を送っていた。

 

「か、お頭たちが本当は楽しそうな人たちでよかったんだな。旦那、三人より六人の方が楽しそうで嬉しいんだな」

 

「ええ、私達も人手ができて助かりましたよ。なにぶん、まだこの時代のことには疎いですから、貴方達に色々ご教授いただきましょう」

 

取りあえず、思った通り仲良くやっていけそうで何よりだ。

というより、頭だの若頭だの旦那だのと、こいつらは俺達を盗賊団にでも仕立て上げるつもりか?

まさかの北郷盗賊団ルート突入なのだろうか?

もしそうなら、張角と同盟結んじまおう。

 

 

 

 

そんな未来を思い描いて、歩いていると目の前に黒い鎧を着た兵士の一団が居た。

中から、赤い鎧と青い鎧を着た女性が声をかけてくる。

 

「おい!お前達!止まれ!」

 

「少し聞きたいことがあるのだが」

 

無視してみた。

というか、タイプじゃない。もっとこう、気の強そうな子じゃなくて大人しい子が俺としては好きだ。

 

「自分の思い通りになる女の子が良いって思うけど、やっぱ間違ってるかな?」

 

「間違っていますとも。自分の思い通りなどとは、人格を否定しているようなものです。そういう趣味は感心できませんよ、一刀君」

 

于吉は珍しく強い口調で俺を叱る。

 

「でもさ、メイドとか男の夢だろ?『ご主人様の命令には逆らえません、、』とか言ってもらいたいだろ?」

 

「それはですね、無理やり言わせるセリフではないのですよ。メイドの子が心から、主人を慕い愛し、本心から言ってもらえてこそ、素晴らしい物でしょう?」

 

「確かに、、、その通りだ。良いことを聞いたぞ、于吉。俺、今日から選好みせずにあらゆる属性の女性をメイドにするために努力しようと思う」

 

「はい、それが良いと思いますよ」

 

俺と于吉は笑い合いながら、兵士たちの一団を通り過ぎて行った。

左慈も横で、『猛琥襲撃波!』とかやっている。

 

「で、」

 

「で?」

 

「でりゃあああぁぁぁ!!!!」

 

「ぬおおおおおお!!!!」

 

「無視するなああああああ!!!!」

 

「ば、死ぬ、死んだらどうする!?」

 

妙な声が聞こえ、後ろを振り返った瞬間、女がいきなり斬りかかって来た。

いきなりだぞ!俺達、何もしてないのに!ただ少し、シカトしただけなのに!?

 

「い、いきなり斬りかかってくるなんて、なんて危険人物だ!?警備兵、警備兵―!この滾った犯罪者をとっ捕まえちゃってください!」

 

「私達がその警備兵だ」

 

女の隣に居たもう一人が目をつぶりながらそんなことを言う。

俺は赤い女を見ながら呟いた。

 

「くそっ、腐ってやがる。(お前に警備兵は)早すぎたんだ」

 

「うるさーい!」

 

「もう止めなさい、春蘭」

 

滾った殺人鬼に襲われる俺を金色クルクルな子が助けてくれた。

そういえば、春蘭っていうのはさっきアニキ達から聞いた真名って奴なんだろうか?

 

「見ろよ!これを、お前ら!」

 

「へっ?」

 

「うん?」

 

「、、なにかしら?」

 

俺を助けてくれた金色クルクルな子を指さしながら、俺は叫ぶ。

 

「こんな子供が!お前らの間違いを正そうとしてんだぞ!!こんな小っさい子だぞ!!お前ら、恥ずかしいとは思わないのかよ!!!こんな小さい金色クルクルな子でさえ、お前らの間違えに気づいてるっていうのに!!!お前らは気づけないのかよ!馬鹿ヤロー!!!!」

 

俺は肩で息をしながら、斬りかかって来た女を見る。

于吉は苦笑いで、感動でプルプルと震える少女を見ていた。

左慈は『猛琥襲撃波戒!!』とかやっている。

 

「ち、ちいさな、、女の子か」

 

「小さくないぞ!ちゃんと華琳様にだってちゃんとあるんだぞ!」

 

「、、、、、こ、、、ころす」

 

「ふっ、わかってくれればいいんだよ。これからは急に斬りかかったりしちゃ駄目だぞ?」

 

酸素が足りないせいか、著しく耳覚が低下していた俺は、人の話など聞かずにそんなことを言う。

 

「姉者、取りあえず謝っておいてやれ。せめての情けだ」

 

「あ、ああ、なんか、、、すまん」

 

「ああ、世間には殺されかけたらキレる人もいるからな。気を付けろよ。じゃっ、もう行くから」

 

爽やかな笑顔でそう言って去ろうとするが、

 

「春蘭!秋蘭!その男達を殺しなさい!」

 

「「御意に!」」

 

「ええええええ!!!」

 

さっき助けてくれた子に、殺されかけることとなった。

 

 

 

 

「でりゃあああ!!!」

 

「真猛琥襲撃波!!!」

 

迫りくる斬撃と左慈の飛び蹴りが交差する。

 

「なっ、、、ふ、やるではないか!」

 

「ふん、お前の方こそな。女のくせになかなかやる!」

 

はじき合った両者は構えなおし対峙する。

 

「よくやった、左慈!流石は左慈!痛いだけじゃないな!」

 

「当然だろう!俺様を誰だと思ってやがる!」

 

「姉者の攻撃をはじき返すとは、、、何者だ。あの男」

 

「あの三人、ただの不礼者という訳ではなさそうね」

 

というか、左慈の飛び蹴りを弾き返すあの女はなんだ?

中国だし。実写版らんまかな?だとすれば、元は男。あの乱暴さも頷ける。

 

「于吉!お湯だ!お湯!敵のコンプレックスに爆笑しネチネチと精神攻撃を開始するぞ!」

 

「一刀君。よくわかりませんが、多分、それは最低の男のすることですよ」

 

俺の天才すぎる作戦は天才すぎる故に却下された。

 

「くっそ、女、俺が本気を出さないことに感謝するんだな!」

 

「お前は何もしてないだろうが!何を偉そうにしている!」

 

そんなことをしている内に、気づけば兵士たちに囲まれていた。

まあ、当然だよな?

 

「此処までのようね、春蘭の攻撃を防いだその男の武には驚かされたけれど。大人しく縛に付きなさい」

 

「ちっ、緊縛プレイが好きなのか?その年でその趣味は終わっていると思うぞ。もっと健全に、月刊ちゃ○でも読んでろよ!ガキはガキらしく、手を繋いだだけで顔を赤くしてやがれ!!」

 

「于吉、ちゃ○って何だ?」

 

「月一で出ている、少女マンガ雑誌ですよ。不良の左慈が知っていたらキャラ崩壊を起こす代物です。一刀君には妹がいますし、その繋がりで言ってみたのでしょう」

 

「ふん、何を言っているか、意味も不明、、それに、その服、普通じゃないわね。その辺のことについても牢屋の中で聞かせてもらおうかしら」

 

挑発して隙を作ろうと思ったが、無駄だったようだ。

金色クルクルは余裕たっぷりの邪悪な笑みを浮かべている、さながらゾーマ。

 

「覚悟しろ!お前ら!」

 

「華琳様の命だ。大人しくしてもらおうか」

 

「左慈、今こそ神聖猛琥襲撃波斬を発動する時だぞ」

 

「すまん、まだそれは習得していない」

 

「、、、こんな時までいつもと変わらない一刀君と左慈が頼もしすぎて、涙が零れ落ちてしまいそうです」

 

泣きそうな顔の于吉。

迫りくるゾーマの手下。バラモスブロスとバラモスゾンビを前にして俺は余裕の笑みを浮かべる。

 

「安心しろ、于吉。俺が何のために、アニキとチビとデクを仲間に引き入れたと思ってるんだ」

 

「なぜです?」

 

「こう言う時の為に、生贄に捧げる為だよ!ならず者傭兵部隊を生贄に捧げ、軍隊アリを破壊!行け、おまえ、、、たち?」

 

振り返ったが、誰もいなかった。

 

「貴方の後ろに居た黄色い服の男たちなら、とっくに逃げていたわよ」

 

「何時頃ですか、、、」

 

「秋蘭の、『少し聞きたいことがあるのだが』の辺りからね」

 

「あいつらあああああぁぁ!!ま・ん・ま、最初っからじゃねえかよ!!」

 

なんて奴らだ!さっきまで楽しくやってた仲間を裏切りやがって!

誰かを犠牲に逃げるなんて、やっぱ盗賊なだけあるよ!最低だよ!

生贄なんて一番やっちゃいけないことだろうがよ!

くそっ、悲しい世界に涙が出てきた。

 

「何故お前は泣いているのだ?」

 

「ぐすっ、、聞いてくれるか、、世界は悲しみに満ちているんだ。戦争は絶えないし、裏切りと嘘は絶えることなく繰り返されるし。あげく、信じてた仲間に裏切られたんだ」

 

「なんと、お前も不憫なやつだ」

 

「ああ、だよな。仲間を生贄にして逃げるとか、一番やっちゃいけないことだぜ!人として!」

 

「同感だ!そんなことをする奴は屑以下、ゴミだな!」

 

春蘭とか呼ばれていた女と俺は、この時敵同士の垣根を越えてわかりあっていた。

正に、平和への第一歩だ!

 

「お前も生贄にするだ、何だと言ってはいなかったか?」

 

「え?そうだっけ?」

 

平和への道、頓挫。

 

「はぁ、もういいわ。早く連行なさい」

 

「「御意に」」

 

「なあ、于吉。中国の取調室ではカツ丼じゃなくて中華丼が出るのかな?」

 

「いえ、残念ながら中華丼、あれはれっきとした日本料理なのです。中華丼は出ないと思いますよ」

 

「え~、中華丼なのに中華料理じゃないのかよ。詐欺じゃん。、、、にしても嫌だな、カツ丼も中華丼もでない警察署なんて」

 

「安心しろ、北郷!捕えられしとき、俺の第三の目は開眼する!」

 

左慈は何時ものキメ顔でなにかほざいている。相変わらず頭のおかしな奴だ。

 

「はいはい、その開眼した第三の目で女湯でも覗くんだろ?変態さんめ」

 

「の、覗き!?ふざけるなよ、北郷!そんなことする訳がないだろう!」

 

「左慈は助平ですねー」

 

「う、于吉までそんなことを、、、くそっ、、いじめ、かっこ悪い」

 

座り込んで泣きそうになる左慈、あい分からず苛めがいが、、

 

「早く来なさい!!!!」

 

「「「、、、はい、すいません」」」

 

はいはい。行きますよ。

金色クルクルさん。

 

 

 

    後書き

 

 

遂に男性率100パーセントを脱した第三話!

覇王様とその従者が登場!黄色い三連星の出番は終わりました、、、

そして覇気に当てられながらもふざけ続ける御一行。

 

やり過ぎた感はありますが後悔はしません。

 

まあ、真に入ってからの一刀くんは従順になってましたけど、

無印の時はこれくらいの度胸があったと思うんですよね?

 

 

ちなみに、読んでくれた方は一言でもコメントしていただけると、

やる気が出て更新速度が維持できるかも。

 

とか言ってみたり。、、、ごめんなさい、うざいですね。

 

ではこれにて、、、また次回、、、

 

 

    ドロン

 

 

消えてみたいな


 
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