「ふぎゃっ!」
昼の紅魔館に情けない悲鳴が響いた。
その声はもちろん紅魔館のメイド長にも届いており、
「……何をやってるのかしら、美鈴は」
そう言って彼女は溜息をつきながらも様子を見に行った。
そうして先ほど情けない声をあげた門番が居るところまで来てみると、
頭から煙を出して気絶している紅魔館の門番と同じく気絶している一人の少年がいた。
「美鈴はまた寝ていたのかしら。それはいいとして。人間?こんな所に?」
(紅魔館に好き好んで近づく人間は、居ないはず。魔理沙とかは別として)
しばし考えるが、悩むだけではどうしようもないと思ったのか、
「こんな所に置いといてもアレですし、とりあえず館まで運びましょうか」
そう呟き、妖精メイドを呼ぶと、その青年を運ばせた。
彼女はというと、妖精メイドとともに館に戻ろうとしたが、
あ、と何かを思い出したのかその場に立ち止まり、一瞬消えたかと思うと再び館の方へ歩を進めた。
消えた瞬間に「ひぎっ!」と美鈴の小さな悲鳴がしたのは気のせいだろう。多分。
「……というわけで美鈴のそばに少年が倒れていたので、とりあえず部屋に運んで手当をしておきましたが、良かったでしょうか?」
紅魔館の主の部屋で咲夜はその主、レミリア・スカーレットにこれまでのいきさつを話した。
「まぁそれはいいんだけどね。何者かは分からない、と」
少し顔をしかめて、レミリアは咲夜に聞くように呟いた。
「はい。どこから来たのかもわかりませんし、服も里の者ではないようでした」
困惑した顔でそう返すと、レミリアの方は少し思うところがあるのかニヤリと笑い、
「じゃあ外来人かな?どこからきたか分からない、服も里の者ではない、と当てはまる条件もあるしねぇ」
そう話すと、咲夜は少し考えているような顔をした。
「外来人、ですか」
「そう。外来人」
ここで少し説明すると、外来人とはある拍子に外の世界からたまたま幻想郷に迷い込んだ者のことである。
理由は神隠し、結界の隙間からなど様々だ。
「それでは少し様子を見てきますね」
「あぁ。と、そうだ。咲夜、そいつが起きたら真っ先に私の前に連れてきてくれ」
「承知しました」
そう答えると、一瞬で彼女は部屋から消えた。
「さて……これから面白くなりそうだ」
レミリアは窓の外に目を向け、再びニヤリと笑った。
---あとがき---
うぐおおおおぉぉぉおぉぉぉお!!!!
書いてみて改めて分かったのが、セリフ難しいぃぃぃぃ!
人数少ないのに、こうなんだからこれからどうなるのか……。
各キャラの原作等のセリフを見ながら、四苦八苦しております。
描写もそこまでかけてないし、かけないし。
うん、頑張ろう。
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とりあえず壱。
いきなりな感じですがご了承ください。