No.216587

にゃー

tanakaさん

原作四巻にて出てきた、シャルとラウラのネコパジャマを受けてのこのお話です。
セシリアさんマジ天使!

2011-05-14 00:10:32 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2117   閲覧ユーザー数:2025

 ネコ耳姿――シャルロットさんとラウラさんがネコ耳パジャマで一夏さんに会った時に

好評だったらしいですわね……

 つまり、ネコのような可愛らしい姿で一夏さんに会うと可愛いと褒めてもらえると。

「ネコ耳……」

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!

 は、恥ずかしすぎますわ! ただ、頭にネコ耳をつけただけですのに、あの二人はよく

こんな恥ずかしい物がついたパジャマを着ましたわね。

 こんな状態で一夏さんに会うだなんて、とてもじゃないですが無理ですわよ。

 ネコ耳をつけて『にゃー』なんて――

 

「セシリア? 入る……ぞ!?」

「……にゃ?」

「せ、セシリア……? 何をして――」

「~~~~~~~~~~~~~っ!?」

 い、いい、一夏さん!? ど、どうして一夏さんがわたくしの部屋に!?

 いえ、そんな事よりも――

「それ……ネコ耳か?」

 うわ~~~~~~~っ!? み、見られましたわ! こんな恥ずかしい恰好を一夏さんに!

「あの、その……これは、えっと――」

 け、決してわたくしの趣味とかではなくてですね……シャルロットさんとラウラさんが

一夏さんに可愛いって言われたという、噂を聞きまして――ちょっとだけ興味が湧いたと

言いますか、わたくしも一夏さんに可愛いって言ってもらいたいと言いますか。

 と、とりあえずですね。その……あーう~。

「大丈夫かセシリア。言葉が出てきてないぞ」

「う~~~~~~~っ」

 どうして、どうして、このタイミングで入ってくるのですか!?

 ――と、いうより勝手に人の部屋に入ってくるのはマナー違反ですわ!

「な、なに怒ってるんだよ? 返事も待たずに部屋に入ったのは悪かったけど、そこまで

睨まなくてもいいだろ」

「に、睨んでなんかいませんっ!」

 ただ一夏さんに呆れているのと、わたくし自身に呆れているだけです!

「せっかく、可愛い恰好してるんだから、笑ってた方がいいと思うけどな」

「――か、可愛いですか!?」

「お、おう……可愛いぞ」

 可愛い。一夏さんが可愛いって言ってくれました。

 わたくしのネコ耳姿を見て可愛いと!

「えへ、えへへ……」

「急に上機嫌になったな」

 それはそうですわ。だって好きな男性に可愛いと言っていただいたのですから。

 機嫌もよくなりますわよ♪

「せっかくだし、ネコっぽく鳴いてみてくれよ」

「ネコっぽくですか……?」

「おう。にゃーって鳴いてみてくれ」

「……うっ。にゃ、にゃー?」

「にゃー」

 

「にゃー♪」

 あ、あああああ、あ、恥ずかしすぎますわ!

 な、何なんですかこれは!? 今のわたくし、絶対に顔が真っ赤になってますわ。

 はは、恥ずかしい。逃げ出したくなるくらい恥ずかしい。

「はは、ほんと可愛いな」

「―――――――――っ!?」

「ここまで可愛いと飼いたくなるな」

 

 ――ボンッ!

 

「せ、セシリア!?」

「…………」

「お、おい! セシリア!? 急に倒れてどうし――セシリア!」

 あ、あぁ……あまりの衝撃的、発言で倒れてしまいましたわ。

 うぅ……嬉しすぎて意識が遠の――

 

「セシリア――っ!」

「きゅ~」

 そのまま倒れたわたくしは、ネコ耳をつけたまま保健室で目を覚ます事になりました。

 うぅ……皆さんの視線が痛すぎましたわ。

 ぐすんっ。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
9
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択