― 侍女は見た!! ―
『よし』
と小さくガッツポーズする思春を・・・・・・。
以上。
― 周泰Side ―
本日はお日柄もよく・・・・・・。
蓮華様が到着される少し前に私達は建業に付きましたのです。
私は小蓮様の護衛としての任務を請け負っていました。
え?はい・・・・・・それは大変だったのです!
何せあの小蓮様ですから・・・・・。
招集が掛かりその事を伝えた聞いた小蓮様は我先にと城を飛び出し・・・・・・。
仕方が無いので玲さんに兵を任せて先行して来たのです。
そしてあの宴会。
蓮華様のお嫁さん立候補発言はそれはもう驚きましたです!!
あの後はいつもの孫呉の宴会よりも更に激しく騒がしかったのは言うまでもありません!!
嵩さんも最高でした!!
時は変わって翌日の今、私と思春殿は冥琳殿に呼び出されて執務室に来ています。
私達はそれぞれ報告を終えたところであの一刀様が部屋にとこられました!!
(はぅぁ~、お近くで見てもやはり凛々しいお方です!!)
「失礼しま~す。冥琳、用事って?・・・あ、二人ともこんにちわ」
「来たか北郷。あれだ、この間北郷が部隊を編成するにあたって要請してきたことがあっただろう?」
「あぁ、目処が付きそう?」
「その事なのだが、あれに関してはこの二人が専門なのでな」
「なるほど・・・・・・」
私達の専門ですか?
思春殿と私と言う事は細作に関しての事なのかもしれません。
「冥琳様、あれとは?」
「あぁ、すまん、北郷は自分の部隊に細作を組み込みたいらしくてな」
「そう言うこと。それで何処かにいい人材いないかと思ってさ、甘ね「思春だ」・・・思春と明命は誰か心当たりない?」
「ふむ」
「そうですね~」
「でわ、私g「思春・・・・」・・・・いえ、冗談です」
はうわ!?
思春殿が冗談を言いました!?
や、やはり昨夜の思春さんの言葉は本気なようです・・・・・。
それはさておき、誰か良さそうな人材ですかぁ~。
「あ」
「どうした明命?」
「心当たりでもあった?」
「思春殿!!あの人なんてどうでしょうか?」
「あの人?・・・・・・あぁ、あいつか。ふむ、それはいい案かもしれん」
「あの人とは誰の事だ?」
「冥琳様、前に私が話したあいつの事です」
「ふむ、確か思春に妙に突っかかってきたとか言うやつか」
そうなのです。
思春殿の部隊は物凄く規律が厳しいのですがその中に何故か思春殿に反抗する人がいるのです。
実力があるので尚更目だってしまってなんと言いますか・・・・・同じ隊員によく思われていないらしくて・・・・・。
「確か、隊で浮いていると言っていたな?・・・・・・実力の方はどうなのだ?」
「それは保障します。腕がある分部隊から外すのは正直惜しいですが、このままだと隊の連携に影響を及ぼしかねません」
「あのさ、その人って性格が悪いの?」
「そんな事はありませんよ一刀様!普段は気さくでいい人なのですが何故か思春殿と相容れないようなのです・・・・」
「・・・・・・・あのさ、その人ってもしかして凌統公績って名前だったりして・・・・・なわけないか」
「「!!!」」
「っき、い、いや!!一刀殿!!どうしてそれを知っている!?」
「え!?思春!?」
「はうあぁ~!?」
思春殿は凄い表情で・・・・・一瞬はっとした顔になりましたけど・・・・・一刀様に詰め寄りました。
思春殿が動かなければ私が動いていました。
私達細作の隊は基本的に隊員の名を関係者以外明かしません。
それは此方が各地に細作を放つにように敵も此方に細作を放ちます。
なので此方の細作の身元が割れてしまうと細作として行動する事に大きな支障をきたす事になるのです!
「待て思春。・・・・・北郷、それは例の天の知識なのか?」
「あ、あぁ。とりあえず思春、その剣を首からどかしてくれないか・・・・・な?」
「っ!?も、申し訳ありません一刀殿・・・・・・」
「ふぅ、生きた心地がしなかった・・・・・・。ごめん、突然で驚かせちゃったか」
「い、いえ。此方こそ一刀殿に剣を・・・・・・」
「いや、もう気にしなくていいから!?」
「皆、話を戻すぞ?・・・・・お前達にはどちらにしろ伝えるつもりだったから丁度良い。
北郷の・・・・・・「少々お待ちを。明命」「ハイ!!にゃ~ん」・・・・・」
「ん?え?なんで猫の鳴きまね?・・・・・え?何この音!?」
「にぃゃ~ぁぉ」
「ご苦労、終わったようだな」
「ハイ!ネズミ捕り終了しました!!」
「ネ、ネズミ取りって・・・・・・」
なんだか撫でられるのを嫌がるお猫様を髣髴させる表情で一刀様がなにやら唸っています。
(はうぁ~・・・・・・ッハ!?)
ふと視線に気づき振り向くと思春殿がなぜだか私をじっと見つめていらっしゃいます!!
な、なぜでしょうか!?
「さて、話の続きだが・・・・・・・」
冥琳さんの話はこうでした。
一刀様は本当に天の国からいらっしゃったようだと言う事。
一刀様は今より遥か先、1800年ほど後の世界から来たと言う事。
天の知識の中に私達と同じ名前の人物が書き記された歴史書があると言う事。
「で、俺の知る此処とは似た世界の人物で甘寧と仲が悪いかったらしい人で凌統と言う人物がいるんだよ」
「なるほど、そう言う理由なのであれば納得できます」
「す、すごいです一刀様!!」
「甘寧、周泰。この事は他言無用だと肝に銘じておいて欲しい」
「「御意(ハイ!!)」」
「でわ、早速呼んで貰っていいかな?」
「その必要はないぜ」
やっぱりあの泣き声は凌統さんでしたか。
流石は凌統さん!!あの様に卓越したお猫様の鳴きまねが出来るなんて尊敬です!!
― 一刀Side ―
マジでびっくりした!!
突然声が聞こえてきた瞬間耳に息を吹きかけられた・・・・・。
「やはりお前か凌統・・・・・・なぜここにいるのか説明しろ・・・・・」
「おぉ~怖い怖い。姉さん、あんま怖い顔してっとこの兄ちゃんに嫌われちまうぞ?・・・・・いいのか~?それでもいいのか~?」
「っく!」
っちょ、思春さん?そこ引き下がるところじゃないよね?
っていうか早くこの人引き離してくれ!!
「凌統とかいったな?北郷から離れる事だ・・・・・・じゃないとそろそろ私の後ろで寝た振りをしている虎が目を覚ますかもしれん」
「おぉっと、そりゃ勘弁願います!さすがに食い殺されたくないんでね」
やっと離れた・・・・・・・。
って言うか雪蓮寝た振りしてたのか・・・・・・。
まったく何やってんだよ。
「って言うか何この人!!思いっきりいろんなところ撫で回されたんだけど!!特に尻とか尻とか尻とか!!!」
「お、落ち着け北郷!!」
「か、一刀様落ち着いてくださ~い!」
「っな!?凌統貴様!!!!」
ん?ちょっと待て、なんか聞き覚えのある声が・・・・・・・
『・・・・・・・・・・・・・・るるるるるるるるるるるるるるるるるるるぅぅぅぅぅぅぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!』
っは?いや、まさか!?
その瞬間執務室の扉が物凄い音を上げて開く。
「ご主人様の危機を感じてただ今参上ぉ~ぅ♪泣く子もだまるぅ~傾国の漢女!!その名は貂・蝉ちゃんよぉ~ん♪」
「やっぱりか・・・・・」
「!!」
「っな、何者だ貴様!!」
「ば、化け物です!!!!」
「って、何なのよアンタ!」
「あ、貴方様は!!!!」
ん?
最後なんかおかしい台詞が混ざってなかったか?
そんな事より・・・・・・『侵入者だ!!各門を封鎖しろ!!』・・・・遠くからなにやら拙い声が聞こえるな・・・・・。
「あ~、すまん冥琳。こいつ俺の知り合いなんだ・・・・ミトメタクナイケド」
「あぁん、久しぶりの登場なのに相変わらず冷たいのねぇご主人様ったらぁん♪」
「「「「「ご主人様ぁ!?」」」」」
「あ、いや、勘違いしないでね?貂蝉が勝手にそう言ってるだけだから。
で、何しに来たんだ貂蝉?」
あぁ~あ、皆固まってるよ・・・・・・。
そりゃ、この外見じゃ無理もない・・・・・・か。
「そんなの簡単よん?ご主人様が襲われてる気がして飛んできたのよん♪」
「も、もしかして貴方様は・・・・・・・いや、間違いない・・・・・・肌のてかり具合!!、そのピンクのビキニ!!そして誰もが憧れる見目麗しい三つ編み!!
ま、まさかこんな所でお会いする事が出来るとは凌ちゃん感激!!!!!!」
は?
「あらん?私のふぁんの子だったのね?仕方ないわね許してあげるのは今回だけよん?
そ・の・か・わ・り、ご主人様に変なことしてみなさぁい?・・・・・・・・・・・・・殺すぞごるぅあ!!!」
「ハイ!!!この凌統公績!!!!誠心誠意命に代えても仕えさせて頂きます!!!!!あ、もしよろしければ背中の一筆お願いします!!」
「もう、仕方ないわねぇん♪」
凌統と名乗る男はどこから出したのかわからない筆記セットで背中に文字を書いてもらっている。
もちろん『漢女』その下に貂蝉、となにやら現代風サインっぽい文字も書いてあった・・・・・・。
と言うか、この人貂蝉と同じ系統の人間だったのか・・・・・・こんな人が俺の下につくのか?
なんかお尻がムズムズしてきた・・・・・・・。
「さて、それじゃ私は帰るわねん♪ご主人様また会いましょうねぇん!!でゅわ!!!!!!」
「モウクンナー」
窓から華麗に飛び立っていく貂蝉。
マジでもうくんな!!!
「ほら、皆正気に戻って!!!もう帰ったから・・・・・・」
「っは!?私はいったい何を・・・・・・」
「っく!!この鈴の甘寧が一歩も動けぬとわ・・・・・」
「はう!?あれ?お猫様がいなくなっちゃいました・・・・・・」
「な、何なのよあいつ・・・・・私の勘が絶対手を出すなって言ってたわ・・・・・」
「はぁ~ん、もう死んでもイイ!!!」
一部脳から記憶を消去した人がいるようだけど思い出させる必要なんて・・・・・・・ないよね?
それよりも・・・・・・
「っていうか、もうわかってるけどお前誰よ?」
「っは!!失礼しました北郷様!!私は姓は凌、名は統、字は公績!!!真名は影(エイ)といいます!!
貂蝉様のご主人なれば不詳この凌統公績、我が身が尽きようとも北郷様の手足となる事を誓いましょう!!!」
「いや、ご主人様じゃないんだけどね・・・・・・まぁ、この際どうでもイイや。
よろしく影。んじゃ早速お願いしたいんだけど」
「っは!!何なりとお申し付けください!!!」
「んじゃ遠慮なく。・・・・・一つ、暑苦しいからそのしゃべり方禁止!出て来た時みたいな口調でいいから。
んで二つ目、北郷じゃなくて一刀でいい。三つ目、これが一番重要・・・・・緊急時以外絶対俺に触れるな!!以上!!!!」
「御意!!」
ふぅ、これで何とか貞操は守れそうだ・・・・・・・。
ん?もしかしてさ、思春に反抗的だったのってそっち系だから?
いやぁ・・・・・まぁかねぇ?
は、ははははは・・・・・・・・はぁ~。
あとがきっぽいもの。
やぁーーーーーっちまったぁ!!!獅子丸です。
いや、またまたオリキャラでました。
早速紹介。
凌統公績 真名 影(エイ)
生粋のゲイ。
見た目はかなりのイケメンなのだがゲイ。
大陸のその筋ではかなり有名な貂蝉の大ファン。
他の細作達とは違ってど派手な服装。
上は丈が短い赤い中華風シャツに下は紺のスキニーパンツ。
ぱっと見拳法家っぽい感じ。
武器は鉤爪。
因みに髪型はウルフカットぽい感じで貂蝉を真似してサイドのもみ上げ付近の髪を髪留めで纏めている。
三つ編みにするにはまだまだ未熟らしい。
これまたどうでもいい話だが、どこで買ったのか下着は貂蝉と同様の物を愛用。
こんな感じでっす!!
えへ♪
今作1p目。
思春に対するコメントが多かったのでお遊びで入れてみました(ぁ
さて、お次は真面目なあとがきw
一刀の率いる事になる部隊。
獅子丸の書く一刀の特徴を色濃く反映させるつもりです。
凌統は別にネタキャラじゃないですよ?w
この時代と言う訳でもないですけど情報は重要なのでしっかりと凌統には活躍してもらいます。
貂蝉?ご期待ください!!(ぇ
作者は遅いGW中。
次の話もちゃっちゃと書きます!!
ってなわけで毎度の一言
次回も
生温い目でお読み頂ければ幸いです。
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第十四話
またまた新キャラ登場。
皆登場望んでたよね?
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