~一刀side
前の町から出発して二日は経った。
ちなみに俺達の雰囲気は・・・
一・管「「じゃんけん・・・ぽんっ」」
一刀「ま、また負けた・・・。」
管輅「勝った、次の休憩まで荷物持ち。」
と、まぁこんな感じで以前より和やかムードである。
じゃんけんの対戦成績だが今のところ全戦全敗である。
でも荷物といっても簡易用占い店セットだけなのでそこまで重くはない。
一刀「それにしても町見えてこないなー。」
管輅「・・・後もう少し。」
そう言って管輅は少し歩くスピードを上げた。
・・・管輅が急ぐという事はきっとなにかが起こる。
俺は嫌な事が起きないよう願いながら歩を速めた・・・・・
歩くスピードを上げたためかしばらくしたら目的の町まで着く事ができた。
町に着いたので早速占い店準備をすると思ったら管輅は大通りのほうへ歩いていった。
しばらく歩くと人だかりができている場所に着いた。
何事かと見てみると・・・・
司会「さぁっ!やって参りましたこの時がっ!!杏仁豆腐大食い大戦がっ!!!」
観客達「「「ヒュー!ヒューっ!!」」」
司会「それでは挑戦者の紹介ですっ!!」
そう言って司会のような男が紹介を始めた。
司会「まずはこの人!肉まん一筋二十年っ!でも本当は肉まんより杏仁豆腐が好きな肉まん屋のおっちゃん!!」
肉まん屋のおっちゃん「うおぉぉー!!!」
司会「続いてはこの人!顔は怖いが中身は乙女っ!!服屋のあんちゃんっ!!」
服屋のあんちゃん「頑張るぞ♡」
司会「そして次は乱入者の紹介だーっ!仮面を被った謎の挑戦者ー!甘露仮面ーっ!!」
甘露仮面「・・・。」
司会「最後はこの方っ!前大会王者っ!自称ゴロツキ、本当はだだの無職、旦那っ!!」
旦那「ガッハハっ!!今回も賞金は頂いたっ!!」
司会「おっと早くも王者から勝利宣言がーっ!!」
・・・あれ?なんで管輅が?
俺はさっきまで横にいた管輅を探すが、姿は見えなかった。
いつのまにあんな所まで?
一刀「管輅・・・、なにやってんの?」
管輅?「ぼ、・・・私の名前は甘露仮面、管輅ではない・・・。」
いや、あきらかに管輅である。
司会「さぁー、準備はいいか!?それでは・・・始めっ!!」
司会のスタートの合図した瞬間、挑戦者達は一気に食べ始めた。
いや、飲んでると言ったほうがいいかもしれない・・・
ほんの少しの時間だけで杏仁豆腐が入った器がどんどんと積み重なっていく・・・・
一刀「すごいな・・・管輅は大丈夫か??」
俺は心配になり管輅の方を見た。
・・・器の塔ができていた。
は?いやいやないだろーあれは。断トツの一位である。
観客「なんだアイツはっ!?食うのが早すぎて見えねー!!」
観客2「化け物だ・・・」
男「おぉーと甘露仮面早すぎるーっ!!旦那追いつく事すらできないーっ!!」
旦那「ちっ!・・・ついにあれを使う時がきたか・・・」
そう呟き前王者は椅子から立ち上がり・・・
旦那「うおぉぉー!!!!!」
杏仁豆腐をかきこんだ。いや身体中に浴びているといったほうが正しいか・・・
観客「す、すげぇーっ!!なんて食い方しやがるんだっ!?」
旦那「ふっ!これで五分五分だぜ!?甘露仮面ようっ!!」
正直あきらか反則だという事は分かる。だって口に入ってる量より身体に浴びてる割合のほうが多いし・・・
だが空気を読める男、北郷一刀はそれを言う事はなかった。
旦那の身体に浴びるペースはさらに上がり器が甘露仮面と並んだ。
旦那「俺様の勝ちだぁー!!」
そう言い旦那はさらにスピードを上げる。
誰もが旦那が勝利すると思った・・・
一刀「負けんな・・・負けんなよっ!甘露仮面ーっ!!!」
気づかないうちに俺は叫んでいた。
甘露仮面の手が光った、そんな気がした。
そう思った一瞬、甘露仮面の前にいきなりとてつもない量の器が出現した。
観客「な、なんだなにが起きているんだっ!?」
誰もが理解する事が出来なかった。
だが俺にはわかる。管輅は・・・甘露仮面は・・・
人間には見えない速度で杏仁豆腐を食べているっ!!!!
旦那「馬鹿なっ!?この俺様より早く杏仁豆腐を喰うだとぉ~っ!?」
勝負は甘露仮面の勝利で幕を閉じた。
司会「今回の優勝者は甘露仮面だぁー!!優勝者に金一封が贈呈されまーす!!」
観客達「「「わぁーーっ!!!!」」」
旦那「何故だっ!?何故この俺様が負けたっ!!!」
甘露仮面「・・・お前は杏仁豆腐を味わう事を忘れただひたすら食べようとした・・・」
旦那「なんだとっ!?」
甘露仮面「杏仁豆腐を味わい食べる事を忘れたお前が私にかなうはずがない。初心に帰れ・・・」
旦那「・・・ふふ、ははははっ!!気にいったぞ貴様ぁっ!俺様の嫁になれーっ!!」
甘露仮面「・・・・破。」(ボソ・・
甘露仮面が何かつぶやいた瞬間・・・・
ドガァーンっ!!!!
旦那の足元が爆発し旦那は吹き飛んでいった。
ーこうして杏仁豆腐早食い大会の幕は閉じた・・・・・
そして今俺達は店で夕食を食べているところである。
管輅「・・・・。(もぐもぐ)」
一刀「あんだけ食べておいてよく食えるな・・・。」
管輅「・・・?」
一刀「杏仁豆腐いっぱい食べてたからさ。」
管輅「・・・何を言っているのか理解ができない。」
あくまで白を切るつもりですか・・・
その後は俺も深くは追求せず二人で静かな時を過ごした。
食事を済ました俺達は宿に向かった。
―――――そして部屋―――――――
一刀「う~ん・・・」
俺は悩んでいた。
管輅「・・・どうしたの?」
一刀「いや・・・俺って無職だなって。」
そう俺は無職。食事から宿のお金まで全て頼っている状態である。
これは流石にマズい。これではまるで・・・・
管輅「ヒモ。」
一刀「やめてっ!心の中を読まないでっ!!」
管輅の言葉が俺のに突き刺さる。
一刀「という事でなにか仕事をしたいと思います。」
管輅「・・・何をするの?」
一刀「どうしよう・・・ちなみにこの町にどれくらい滞在する予定?」
管輅「・・・二週間?」
一刀「そうか・・・よし決めたっ!俺・・・杏仁豆腐屋になるっ!!」
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~どこかの町~
二つの影がある。
???「北郷一刀はすでにこの外史に降り立ったみたいですね――――。」
???「北郷・・・一刀っ・・・!今度こそこの手で貴様をっ!!」
その声は夜の闇へと吸い込まれていった・・・・
運命の歯車は少しずつだが動き始める。
どうだったでしょうか?
皆さんに楽しんでもらえるような作品にできればそれはとってもうれしいなって・・・
ごほんっ!
次回からお話を少しずつ進めていきたいと思います!!
一刀は杏仁豆腐屋になれるのか!?
謎の人物はいったいだれなのか!?
コメント、感想、ご希望お待ちしております!!
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ちわです、コイケヤです。
この小説を読んでくれる人が増えて狂喜乱舞のコイケヤです!