~ある場所~
暗闇の部屋の中、男たちの謀議が行われ・・部下と思われる男からの報告を受けていた。
「まずは計画の第一段階終了し、第二段階も実行されました。
引き続き第三段階が実施する方向で、しばらくして噂を流布させてから、最終段階ということで宜しいでしょうか?」
主が報告を聞いて
「うむ、それで頼む。最終段階にあっては流布の広め具合等を見て判断する。
また来るので、引き続き準備を頼みますよ」
と言って、暗闇に消えた・・・。
星ら4人が一刀の捜索に出発準備していたところに、桃香と朱里の元に1通の手紙が・・
「北郷一刀が居なくなったことを、魏と呉に知らせるな。通報すると命がないと思え」
という怪文書が届けられた。
この手紙を見て、桃香は星ら4人と朱里、雛里を集め、緊急の会議を徴集した。
皆が手紙を見て、桃香が朱里に
「この手紙って、どういう意味かな?」
と朱里に尋ねると、朱里は
「今の段階では手紙を差し出した人の意図が分からないですが、現状では魏や呉への連絡を差し控えた方がいいでしょう。まだ我が国でも我々しか知らない状態なので体制をもう少し整えてから、民や魏、呉に知らせたいと思っていましたので、こちらにとっては今のところ問題はないです」
と答えると、星が
「しかし今回の主のことは我々や上位の文官や武官しか知られていないし今も緘口令を引いている状態で、なぜこのような手紙が送られてきたのか?そこが問題ではないか?」
愛紗が
「この手紙を送った人物はどんな人物か分かるか?」
と確認するも雛里が
「はい、こちらで調べましたが、残念ながら手紙は町に住む子供が持ってきたのですが、依頼した人物は知らない男が子供にお駄賃を上げて依頼したので、男の正体はちょっと・・」
と答えると、難しい顔をして朱里が
「今回の一件、そうなると何者かがご主人様を何らかの方法で消したということになりますね」
と言うと、蒲公英が
「ちょっとそれって、術者が部屋に来てご主人様を消したということなの?」
翠が
「蒲公英、あの時部屋にはご主人様と私ら2人しかいないのに、他に人がいたら気づくだろう」
と翠が言うと蒲公英も状況を思い出して納得した。
すると物音を立てずにいきなり、皆の前に筋肉ダルマの紐パン姿の一見変態姿の貂蝉が現れた。
すると貂蝉が
「あら皆お揃いで元気?、皆でご主人様のことを相談してたのね」
と言うも、いきなりの登場で驚き、皆は
(相変わらずこの人物は何者なのだ・・)と呟いていた。
星が貂蝉に
「ちょうどよいところに来てくれた、今、お主が言ったように確かに主のことを相談していたが、お主何か知っているな?」
と貂蝉に鋭い視線を向けると貂蝉が
「あら星ちゃんするどいね、ちょうど説明するから聞いてね」
と説明を始めた。
「今回の件だけど、大変申し訳ないけど、昔の私らの仲間だった人間がやったことなのよ
私らのことについては省略するけど、そいつがこの間、重大な規則違反をしたために仲間
から追放したのだけど、追放した時にある鏡も一緒に持って逃げたよ。その鏡というのが
今回ご主人様を消した時に使った道具なの。」
すると朱里が
「そ、それってさっき蒲公英ちゃんが言っていた術者が術を使って、ご主人様を消したということなのですか~?」
と尋ねると貂蝉が
「そうなのよ、そいつは、奸智に長け、武はまったくダメだけど、術に関しての能力は高いわ。今回はご主人様の髪の毛か血を何らかの形で手に入れ、そして術と鏡を使ってご主人様を消したの」
と言うと、星が
「ではそいつを倒して、鏡を取り返すことができたら、主が帰ってくることができるということか?」
と貂蝉に確認すると貂蝉は
「そうよ、鏡を取り返すことができたら、あなた達がご主人様の世界に行って、ご主人様をこっちの世界に取り戻すことができるわ」
と言うと皆は一刀の発見に希望が高くなったので、場の雰囲気が多少明るくなった。
翠が
「じゃあ今から兵を集めて、その鏡を取り返しに行こうぜ」
と言うも貂蝉が
「それはダメよ、そうするとそいつの仲間が街中に潜んでいるから、そいつに通報されて逃走や計画が中止になったりして、最悪ご主人様が殺される恐れがあるわ、だからここにいる4人の武将だけで、密かに動き、そいつを倒して鏡を取り返すのよ」
と説明した。
すると雛里が
「貂蝉さん、さっきから一つ気になるのですが、なぜそいつと言って名前を出さないのですか?何か理由があるのでしょうか・・」
と呟きながら言うと、貂蝉が
「あ~ら、雛里ちゃん、いいところで気が付いたわね。実はね、そいつって実は本当の名前が分からないの」
と言うのと皆が頭の上に?マークが付いているような顔になり、貂蝉が更に説明を続け
「説明が悪かったわね、名前があるにはあるのだけど、仕事の度に名前を変え、更に顔も変装して、顔と名前が一致しないのよ。だから以前から一緒に仕事している私たちですら
会う度に変わっている上、本当の名前が分からないし、変に先入観を持つと困るから、こういう説明にしたのよ、分かった?」
と言うのと皆は怪訝そうな顔をした。
蒲公英が
「それじゃあどうやって探せというのよ~」
と叫ぶと、貂蝉は
「まず何らかの動きがあるから、それを調べなさい、そして今まで過ごしたご主人様との愛情等を信じ、常に「擬」と「偽」を意識しなさい。それを意識したら、今回のことはすぐに解決するわ」
と貂蝉が締めくくると星が、
「貂蝉よ、礼を言うぞ。あとそいつらの拠点は分からないか」
と確認すると貂蝉は
「詳しい場所は分からないが、取り敢えず剣閣の方に向かいなさい。近いうちに何らかの動きがあるかもしれないわ」
と話を聞くと星は愛紗・翠・蒲公英に出発準備を確認すると、3人ともいつでも出発でき
るので、星と愛紗がお互い頷きあい、愛紗が
「桃香様、朱里、雛里、我らはご主人さまの捜索に行ってまいりますが、後のことよろしくお願いします」
と言って、4人とも頭を下げ、桃香が
「よろしくお願い、何か応援が必要な時は必ず言ってね、必ず応援を出すから。そして皆無事に帰ってきてね」
と言い、朱里と雛里も
「「皆さん、ご主人様を連れて無事に帰って来て下さいね・・」」
と4人に捜索の無事を祈った。
そして4人は部屋を出て、まもなく一刀捜索のため、成都を離れ旅立ったのであった・・・。
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駄作の第5話ですが、話が続けるのが難しいですね。
皆、書くのが上手いな・・