一刀が去った翌日、桃香の元に朝議のため、皆、集まっていたが、全員の目は赤く腫れあがり終始
無言で固い表情をしていた。
そんな中、朱里が元気がない声で辛い表情を浮かべながら、
「ご主人さまがいなくなった、今、今後について考えたいと思います」
と言い終わると同時に、怒りと悲しみの表情を出した愛紗が
「朱里!お前の言いたいことは分かるが、昨日の今日だぞ!、もう少し待つことができないか!」
と答えると横にいた鈴々が
「そうなのだ!、お兄ちゃんがひょこり帰って来るかかもしれないのにおかしいのだ!」
と言うと桃香が
「朱里ちゃん、2人の言うことも分かるから、もう少し先に延ばすことはできないの?」
と言い添えたが、朱里は
「皆さんの言いたいことは、分かります・・
私だってご主人さまに帰って来て欲しいです、ただ国の政治を預かっている私たちに私情で政を停滞させることはできないのです・・分かって下さい・・」
と3人を諭すように説明すると3人は押し黙ってしまった。
そこで星が
「朱里よ、発言いいか?」
と言うと同時に星・翠・蒲公英の3人が桃香の前に出て
「桃香様、我ら3名、主捜索のために今日限りのお暇を戴きたいので許可願いたい」
と言いだすと、
桃香「??」
愛紗「え・・」
鈴々「どういうことなのだ?」
朱里「はわわ・・」
雛里「あわわ・・」
紫苑「・・・」
桔梗「・・・」
焔耶「お、お前ら桃香様を見捨てるのか?」
恋「??」
音々音「・・・」
月「・・・」
詠「・・・」
白蓮「・・・」
と突然の発言に皆が驚き、更に翠が
「昨日最後ご主人様と別れる時に3つの伝言を受けていたのだが、私自身、動揺してしまって悲しみの余りに、昨日、皆の前で言えなかったんだ、申し訳ない。それで3つの伝言だが、1つは皆に申し訳ないということと、2つ目は星に関することだから、直接星から言って貰った方がいいな」
と星に話を振った。星は
「主と以前、話をしていたのだが、万が一、主が天界に帰ってしまった場合、私に皆を率いて天界まで討ち入りに来て欲しいという内容の約束を私に託していたんです。そして主が翠と別れる前に、星約束頼むと託されては、この趙子龍、主の命に殉じたいと思います。そして翠と蒲公英も私と一緒の考えです」
と言い終えると蒲公英が
「桃香様、桃香様にはご主人様がいなくなってもまだこうやって皆がいるからいいけど、ご主人は
今、たったの1人なのよ、私たちが探しに行って、ご主人様を助けたいの!」
と蒲公英が泣きながら言い切ると、再度星が改めて
「桃香様、何とぞ我ら3人の願いを聞いて下さい」
と嘆願した。
すると桃香は
「そうよね、私には皆がいるけど、ご主人様は今、皆がが居なくて寂しい思いをしているかもしれないね・・」
と1度言葉を切ると、そして星らに
「星ちゃん、翠ちゃん、蒲公英ちゃん、これは私からのお願いね、必ずご主人を見つけて、連れて帰ってきてね。
そしてご主人様を見つけることができなかっても、必ず私のところに戻ってきて、これは私との約束、これを守ってくれたら、探しに行くことを認めるよ」
と3人の願いを受け入れることにした。
すると皆の顔が少しであるが、一刀を見つけ出して連れて帰ってくるかもしれないと僅かなら希望
を見出せた喜びの顔になっていた。
すると恋が星の横に来て
「ご主人様・・一緒に探しに行きたい・・」
と呟いたが、星は
「恋よ、連れて行きたいのは山々だが、いつこっちに帰ってくるか分からないし、セキトらと離れ離れになって会えなくなるぞ、だから探すのは私たちに任せて信用してくれないか」
と言うと恋は頷き
「うん・・信用する・・必ずご主人様連れて帰ってきて・・」
と言って納得していた。
すると紫苑が
「星ちゃん、ご主人様を探すと言うけど、何か情報はあるの?」
と確認すると、星は
「情報はないけど、蝶蝉なら今回の件について、何らかの情報を持っているかもしれないから、まずはそこからかな」
と説明すると、
「分かったわ、ご主人様のことよろしくお願いします」
と一礼した。
そして皆が星らに一刀を探しだすようにお願いしていたが、桃香が思い出したかように
「ねえねえ、翠ちゃん、ご主人が3つの伝言と言っていたけど、もう1つは何なの?」
と翠に目を向けると翠は
「あ・・★■※@▼●!?」
と言って顔を赤らめて動揺した顔したので、桃香らが目が笑っていない微笑みで翠に近づき、
一刀とのキスを白状してしまった。
そして皆が思ったことは、最後の最後まで女たらしだなと改めて思い、今度会った時はお仕置きを
してやろうと誓っていたのであった。
しかし、そんな中愛紗のみが、1人寂しい顔をして物思いに更けているのであった・・
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駄作の第3話ですが、よろしくお願いします。