2話
王座
桜 「で、結局彼をどうするの?」
劉裕「仲間に誘いこむか。」
劉淵「見せしめのために殺すか?」
阿貴「どうしたらいいのか。」
於仇賁「そうね。」
しばらく続くと思われた。
楓 「失礼します。」
劉淵「楓かどうした・・・っつ。」
桜 「何であんたが?」
劉裕「ほう、」
劉淵「これは、これは。」
阿貴「なかなか。」
於仇賁「いい男ね。」
そこには、楓と北郷がいた。
劉淵「楓、何で連れてきた?」
楓 「彼が、母さんたちと話がしたいと言ってきたから。」
桜 「話?」
一刀「北郷一刀と言います。早速ですが、俺の提案を聞いていただきたいのです。」
先ほど部屋で楓に話していたことを話していた。
桜 「なるほどねぇ。」
阿貴「事情はわかったわ。」
劉裕「なかなか、」
於仇賁「面白いことを考えるのね。」
劉淵「つまり、貴方がしたいことするには、まず私達に勝たなくてはならない。」
一刀「そうです。」
桜 「私は、賛成やけど、君はそれでいいのか?記憶を取り戻した時に向こうに戻りたくないのかね。」
一刀「そのことなら大丈夫です。彼女と一緒にいたいのと向こうは向こうで大丈夫だと思います。」
於仇賁「そうか。」
阿貴「ところで、彼女とは?」
劉淵「一体誰のこと?」
一刀「えっと、楓さんのことです。」
楓「えっ」
王達「「「「「・・・・・・何――――――。」」」」」
楓(うそ、嘘でしょう。私を選んでくれるなんて)
と思っていると、
劉淵「楓はやらん。どうしても欲しいなら私に勝ってからにしろ。」
劉淵以外の王は
(親馬鹿だ。)
と心が一つになっていた。
一刀「わかりました。」
桜 「試合については一週間後の中庭でやりましょう。」
一刀「ところで俺の武器は?」
桜 「それなら武器庫に預けてあるわよ。あとで持ってこさすわ。」
一刀「わかりました。」
阿貴「さて、このことを皆に知らせておかないと。」
劉裕「楽しくなるね。」
於仇賁「では、一週間後に。」
それから一周間後
ザワザワ
審判「えーこれより試合を行います。」
観客「ワッ――――」
審判「試合方法ですが、一対五、つまり挑戦者対五胡の王全員の試合を行います。」
ザワザワザワ
審判「お静かに、この試合は普通のとは違います。挑戦者は勝てば我らを束ねる王になるのです。これに勝たなければ王を名乗る資格などありません。そして挑戦者が負けた際には、五胡の王が目にかなったところに行くことになっています。それでは、試合をはじめます。」
一刀「さて、勝ちにいきますか。」
桜 「手加減するなよ。」
阿貴「全力で行く。」
劉裕「早めに終わらす。」
劉淵「殺す。」
於仇賁「絶対勝つ。」
審判「なお、勝敗のほうですけど武器がおられるか、もしくは、降参した場合が負けとなります。では、試合開始。」
カァ―――ン
桜 「いくぞ、炎帝。」
阿貴「敵を切りきざめ、風神双。」
劉裕「土よ、押しつぶせ地扇」
劉淵「凍れ、水弓。」
於仇賁「轟け、雷、雷神槍。」
一刀「目標を全力でたたく。」
ドーン
キン、ヒュッ、バコ
試合が始まってから一刻後
たっているのは北郷と桜の二人だけだった。
桜 「強いと思っていたけどここまでとはね。」
一刀「貴方も強いですよ。」
桜「そろそろ終わりにしようか、次の一撃で。」
一刀「ええ、いいですよ。」
そういった瞬間一刀の体から膨大な気があふれてきた。
桜 「まだ、隠していたのね。」
一刀「出す機会がなかったのさ。」
桜 「言ってくれる。」
両者が動いた。
キ―ン。
桜 「私の負けか。」
審判「勝者、挑戦者。よって北郷一刀の勝利。」
観客「・・・・ワッ―――――――――。」
王座
劉淵「ふん、少しは認めてやってもいい。」
劉裕「そういうこと言わないの。」
阿貴「さて、改めて自己紹介と行きましょうか。」
桜 「私は王莽、真名は桜。 匈奴の王」
於仇賁「於仇賁、真名は奏。 鮮卑の王」
阿貴「うちは、阿貴、真名は美咲。 氐の王」
劉裕「わいは、劉裕、真名は燈。 羌の王」
劉淵「俺は、劉淵、真名は沙希。 羯の王」
劉雷「私は、劉雷、真名は楓。劉淵の娘。」
一刀「俺は、北郷一刀。真名はない。かつては、天の御遣いなんて呼ばれていたが、そんな記憶はない。今の俺は、五胡を束ねる王になった。例えどんなことになっても俺は、大切にしていきたい人たちがここにいる。だから皆、俺についてきてくれ。誰もが安心して暮らせるために!」
全員が臣下の形をとり
全員「御意。」
今国号は五胡になり、三国と並ぶ国になってきた。このことを三国は見過ごすわけにはいかないので戦の準備をしているところに五胡からの使者がきた。
あとがき
次回予告
五胡からの使者がきた。五胡からの提案を受け入れるかどうかによって運命が変わろうとしていた。
次回を待て。
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遂に五胡の王と激突