No.205107

真・恋姫†無双 ~死んでも俺は叫び続ける~ EPISODE 01『琴音』

futureさん

最新作投下です。

予め申し上げておきますと、これからの私の作品は基本「台本形式」で投稿させていただきます。
私の文才力(笑)では、誰が話しているのかが分からなくなってしまうからです。
ご了承ください。

続きを表示

2011-03-05 21:13:22 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:4332   閲覧ユーザー数:3581

 

こんな理不尽があってもいいのか。

 

 

 

 

 

 

俺の家族は両親と俺、そして妹の四人で構成されていた。

 

だが実際家族とは名ばかりで、毎日遊び呆けていた父の代わりに、母が俺達兄妹を支えてくれていた。

 

しかしその生活も俺が中学生の頃に幕を閉じた。

 

父とその賭博仲間が母を襲ったのだ。

 

母はその事を嘆き、その場で舌を噛み切り死亡。父は罪から逃れるために、別の女と海外逃亡を図ったらしい。

 

憎んだ。俺達を置き去りにした父を。母を殺した父を。そして、一切俺たちに手を差し伸べてさえくれない神様を。憎んだ。

 

けれどもいつしか、その気持ちも薄れていった。

 

俺達は路頭に迷った。学校も途中退学し、家も引き払った。碌な物も食べられず、後は人生の終わりを待つだけ。

 

そんな生活の中、妹は言った。

 

 

 

 

『お兄ちゃん・・・学校って楽しかった?』

 

『学校か・・・そうか。本当なら今頃、お前も小学生だもんな。』

 

『うん・・・・・』

 

『・・・学校に行きたいのか?』

 

『うん・・・・』

 

『そうか・・・・』

 

 

 

 

この一連の会話が俺に光を与えてくれた。

 

なんとかして妹だけでも学校に行かせてやりたい。

俺とは違い、まだ現実の世界に希望を持っているのだ。

 

その日から俺は働き始めた。一般的な物から、非合法的なものまで。

仕事の合間には、妹に教えるため独学までもを始めた。

働いた。自らの体力が許すまで。時間間隔が狂うほど働いた。

 

そして数年後。妹は中学校への入学を果たした。

 

その時、妹は俺にこう言った。

 

『ありがとう』と―――――――――。

 

 

 

 

世界が一転した。

 

今までのような陰惨な生活は終わり、陽の光を毎日浴びることが出来る生活。

過去を振り払い、今を生きていこうと決意したのだから。

 

そんなある日、妹は俺にこんな誘いを持ちかけた。

 

 

『お兄ちゃんも一緒に学校に行こうよ!』

 

 

妹の学校は、昨年少子化問題により閉鎖されていた。代わりに、都内でも一・二を争う名門校“聖フランチェスカ学園”に編入されることとなった。

 

聖フランチェスカは中学から高校までのエスカレーター式らしく、中三の妹と、本来ならば高校二年生になっている筈の俺が一緒に登校することも可能。という訳だ。

 

断る理由なんて、何処にも無かった。

 

 

 

 

入学手続きも済ませ、俺は晴れて高校生となった。

 

バイト時代の独学が役に立ち、学費なども成績による特待制度で打ち消しておいた。

 

順風満帆。まさに今の俺たちがその状況だろう。

 

けど――――――――

 

 

 

『神様は最後まで笑ってくれはしなかったんだ』

 

 

 

 

 

学校からの帰り道。妹と一緒に電車に乗っていた時の話だった。

 

妹「~~~~♪」

 

妹はいつも決まって、帰り道は俺の手を握って離さない。

重度のブラコンだろう。まぁ俺も人のことは言えない気がするが・・・・・。

 

俺「・・なぁ、琴音(ことね)。もうそろそろ手を繋ぐの止めないか?」

 

妹――――琴音の名前を呼んでみる。だけど返事はどうせ・・・

 

琴音「ん? いやだ♪」

 

俺「ですよね―――――――ん?」

 

不意な違和感。ふと天井を見上げてみる。

 

 

その時だった。

 

 

キイイイィィィィィ―――――――――――ドゴン!!!!

 

 

重い衝撃音と共に、大きく揺れる車両。

 

乗客A「うわぁぁぁぁぁ!!!!」

乗客B「きゃああああああああっ!!!」

 

車両内に響き渡る、乗客の叫び声。

 

俺「な、何だ!? 何が起こっ――――――――――――――――――――――――」

 

 

ギイイイィィィィィ――――!!!!

 

 

車両が傾く。その時、俺は確かに感じた。

 

決して離れることの無かった、妹の手が、離れていくのを。

 

俺「こと――――――」

 

 

ドォォォォォォォォン!!!!!!

 

 

 

 

次に目覚めた時、俺は言葉を話せなかった。

 

頭部打撲による脳梗塞。原因は、電車が転倒した“あの”事件だった。

 

幸いにも妹は無事だったが、俺はこの有様だ。

 

何処にも逃げられなかった。聞こえるのは、泣きながら俺の名前を呼び続ける妹の声だけ。

 

俺の人生は幕を閉じた。こうも、あっさりと。

 

 

 

 

『『『運命を呪った――――――――――』』』

 

 

 

 

                                     TO BE CONTINUED

 

 

 

あとがき

 

 

書いていて思った。展開速すぎて、誰もついてこれないんじゃね・・・・?

 

・・・・ゴホン!!あ。どうも。予告どおりに帰って来ました。futureです。

 

・・・・特に話すことが無いです。イヤ、本当に(汗)。

 

あ、お知らせの為の二作品は削除をしておきました。これも予告どおりですが。

 

・・・・・・終わった。

 

あ、無駄にページ数が多くなってしまいましたね。・・・・・・うん。

 

しかし、ちゃんと無事にTINAMIに帰ってくることが出来てよかったです。応援のメッセージやコメントをくれたTINAMIユーザーの皆様。

 

 

本当に、有難う御座いました!!未熟者ですが、これからも宜しくお願いします!!

 

 

よし、ではこの辺で。

次の作品でまた会いましょう。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
24
7

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択