No.205036

真・恋姫無双 萌将伝 外伝 ~漢女変~

狭乃 狼さん

はいはい。

お酒ネタ、第六弾ですよん。

今回メインはタイトル通りでございます。

続きを表示

2011-03-05 16:10:15 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:16457   閲覧ユーザー数:13209

 「お酒~。甘くておいしいお酒はいらんかね~」

 

 とある町の大通り。

 

 背中に大きな瓶を背負い、「お酒あります」と書かれたのぼりを背負って俺は歩いていた。・・・・・・次なる獲物を見つけるために♪

 

 「世に二つとない珍しいお酒だよ~。今なら一瓶たったの一文だよ~。安いよ~。いらんかね~」

 

 けど、この町には来ないほうがよかったかもしれない。まあ、被害にあうのは主にあいつなんだが、”この二人”が相手だと、さすがに同情を禁じえないわけで。

 

 「あ~ら、一文とはずいぶん安いじゃな~い?」

 

 「へ~い。ただいま格安御奉仕期間中に・・・・・・ぎゃー!化け物ー!!」

 

 「どぅあれ~が、この世のものとも思えない、異世界からの物体エックスですって~!?」

 

 「おまえだー!」

 

 そう。

 

 ピンクのひもパン一丁の筋肉だるまが、この世のものとは思えないおぞましさでそこにいた。

 

 「貂蝉よ。なにをやっておる」

 

 「あら卑弥呼」

 

 「変態増えたーーーーー!!」

 

 「ふぬうううううん!誰が変態かーーーーー!!」

 

 今度はふんどしがきたーーーーーー!!やめてくれーーーー!目がつぶれるーーーー!!

 

 「や~すいお酒を売ってるんですって。ご主人様に持っていこうかと思って」

 

 「ふむ。確かに手ぶらでは、だーりんに失礼というものか」

 

 「そゆことよん。商人さん、そのお酒、くださいな」

 

 「へ、へい、まいど・・・・・」

 

 ・・・・・・・まずい。

 

 こんなところにこいつらがいるとは。

 

 正体がばれないうちにさっさとずらから無いと。

 

 「じゃ、じゃあ、お代の二文、たしかに。それではこれで!」

 

 たったかたー、と。その場をさっさと立ち去る俺さま。

 

 「妙な商人じゃな。・・・どこかで見たようなオーラをしておったが」

 

 「いいじゃないの、卑弥呼。さ、ご主人様のところに急ぎましょ♪ぶるああああああ!!」

 

 「それもそうじゃな。今行くぞ、だーりん!待ってておれ!ふんぬううううう!!」

 

 ・・・とりあえず、助かったな。・・・まあ、あいつには、ご愁傷様、ということで。

 

 

 

 「ご主人様~!あ~いしてるう~~~~!!」

 

 「やめろーーー!ひっつくなーーー!頬ずりすなーーー!股間をまさぐるなーーーー!!

 

 「ええ~い!貂蝉よ、だーりんから離れぬか!師匠に譲る気概というのは持っていないのか!」

 

 「も~ってるわけないでしょ!?あんたみたいな褌、師匠とは思ってな~いわよ!!」

 

 え~。ごほん。

 

 現在の状況。

 

 この俺、北郷一刀に引っ付いている二人の漢女。さらには、普段見たことのない、この二人の口喧嘩が、俺の上で飛び交っております。

 

 ずいぶん冷静だなって?

 

 ・・・・・・なんか、突き抜けちゃいました。

 

 それはともかく、この二人から漂ってくるこの匂い。

 

 例の酒独特のほのかな香り。

 

 うん。間違いないですね。

 

 「いい加減離れろお前ら!・・・酔っ払ったまんま人に迫るんじゃない!」

 

 いやまあ、ぶっちゃけ、しらふでも絶対お断りですが。

 

 

 

 「わ~たしは、よ~ってなんかいないわよん?ひっく」

 

 「わしも酔って等おらんぞ?・・・うい」

 

 いやいや、思い切り酔ってますから。

 

 「例の性格反転酒ですかね、これは」

 

 「まあ、そうでしょうね。・・・けど、言動はまったく変わってないわね。人によって効果が違うのかしら?」

 

 「冷静に分析してないで助けてー!!」

 

 「いいじゃないの、一刀。あの酒を飲んでその行動ってことは、この二人、中身は正真正銘のおんなだったってことで」

 

 「そうね~。よっ!この女殺し♪」

 

 「そーゆー問題じゃないってー!!」

 

 みんな人事だと思って~!あとでおぼえてろ~!

 

 

 「・・・貂蝉よ?どうあっても退かぬか?」

 

 「退かぬ!譲らぬ!それこそ漢女道継承者の名にかけて!」

 

 「その意気やよし!・・・なれば久々に、馬鹿弟子に見せてくれよう!前・漢女道正式継承者の名にかけて!」

  

 え?え?え?お二人さん。何をなさる気で?

 

 

 

 『漢女の股間が真っ赤に萌える!〇〇〇を貫けといぃぃぃきりたああぁぁぁぁっつ!!』

 

 

 

 

 ちょ!やめて!それ以上やったら放送禁止になるから!!

 

 

 

 

 『ばあああくねつ!!おっっっとめ(ぴーーーーー)がああああっっ!!』

 

 

 

 

 らめえーーーーーーーーーっっっ!!

 

 

 

 

 

 

 

ただいま映像が乱れております。暫くお待ちください。

 

 

 

 

 

 

 「おい聞いたか?」

 

 「ああ、都での話か?」

 

 ん?なんだなんだ?

 

 街道を歩いていた俺様の耳に入ってきた、通りすがりの人の話し声。

 

 「なんでも、都で大惨事があったらしいじゃないか」

 

 「ああ。なんか、桃色の空気が都中に充満して、人間や犬猫までもが、正気じゃなくなっていたとか」

 

 ・・・・・・は?

 

 「それだけじゃないらしい。空を飛んでる鳥まで全部気絶して墜落したとか」

 

 「城のほうから『アッー』って言う絶叫が聞こえたと思ったら、一瞬後にはもう、そうなっていたらしい」

 

 ・・・・・・え~・・・・・っと。

 

 これは・・・・・・・あれかな?

 

 うん。

 

 多分そうなんだろうなー。

 

 ちょっと責任感じるな~。・・・・・・けど。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・ま、いっか♪

 

 「さてっ、と。今度こそこれを明命に売りつけに行ってこないとな♪まあ、なんとなく結果は予想つくけど、それはそれで面白そうだし・・・・・・・・フヒーヒ♪」

 

 人の気配が無くなったところで、俺はかりそめの姿から本来の姿に戻る。うむ!今日もわが牙は立派だ。毛並みも好好。

 

 「やっぱこっちの姿のが落ち着くわ~。さ~て。とっとと行くべかね~♪ガアオオオン!!」

 

 

 

 

 

 ~続く・・・はずwww

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
54
2

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択