「お姉さま!お姉さま!!」
放心したわ。まさか城の中でこんな……
「私は大丈夫よ、蓮華。落ち着きなさい」
「早く医員に見せなければ…私が直ぐに行ってきます!」
「待って、蓮華!」
そんなことをしている暇がない。
こっちがこうなったということは、外は既に……
これ以上遅くなれば相手を迎え撃つことができなくなる。
せめてあの子が……
「私はまだ大丈夫よ。だからあなたは、冥琳にこの事を話して戦の準備をなさい。もうすぐ来るわ」
「まさか……!」
「多分、曹操軍よ」
「あいつら……!こんな卑怯な真似を!」
「戦争に卑怯も何もないわ。私が放心していた……あなたは早く迎撃の準備をなさい。私は自分でなんとかするから」
けど、まさか曹操あの娘がこんなことをするだなんて…もう少し堂々とした英雄だと思っていたのに…
「駄目です!私も…」
「孫仲謀!」
「!!」
「現状を見ろ!今お前がするべきことがなんなのか、孫呉のためにすべきことがなんなのか自分の頭で考えろ!私一人の側に居ることよりお前にはもっと重要なことがある!」
今は蓮華を奮い立たせるしかない。
ほんとはもうちょっと後でこんなことを任せたかったんだけど、今は状況が違う。
もう私は……
「早く皆を動かしなさい。今頃冥琳たちも気づいているはずよ。早くこの事を知らせてあなたが冥琳と一緒に皆を率いて」
「……わかりました」
「いい子ね。さあ、早く行きなさい」
「直ぐに明命たちをこっちに行かせます!無理をなさらないでください!」
タッタッタッ
私を近くの岩にもたれるようにしておいて蓮華は走っていった。
目に蓮華が二人に見える。
ああ、ほんとにマズイわね……
「…さてと……」
バサッ
向こうの茂みから音がする。
「……まだ残りがあったようね」
持っていた剣を持つ。
一人で立とうとしたけど、どうもうまくいかない。
こんなんで剣を振るうことは出来るのかしら。
バサッバサッ……
「毒にやられたとして私を甘くみたら困るわよ。姿を表した途端に殺してあげるわ……」
バサッ
「こっちだよね?」
「はぁああっ!」
「!!」
「!?」
子供!?
「っ!」
駄目、いきなりのことで身体が……!
倒れるっ!
「危ない!」
スッ
「……え?」
「大丈夫?」
「え?ええ…大丈夫……」
「無理しちゃ駄目。今直ぐ助けてあげるから」
この子は…見たことがある。
どこで見たかしら……
「結以お姉ちゃん!」
「孫策さまですか?」
「……あなたは?」
「孟節と申します。詳しい話は後ほどに…今はあなた様の身体を犯している毒を制することが先です」
「……どうして……」
「あまり話さないでください」
そう言った孟節といった人はマントを外した。
そしたらなんと人の顔とは思えない化物のような姿がそこにあった
「!!」
「一刀様、あそこの川から水を汲んでください」
「うん、分かった!」
子供が女(声から察するに女だと思う)から器をもらって川の方に向かった。
「気を失わないでください。あなた様はこんなところで死んではいけない方です」
「………」
こいつらは私に何をしようとしているのかしら。
いや、それより、私は何をしているのかしら。
もしかしたらこんな風して私を確実に殺そうとしているのかもしれないのに。
早く剣で目の前のあの化物の首を斬らないのは何故?
………勘?
「結以お姉ちゃん、水!」
「ありがとうございます」
「孫策お姉ちゃん、聞こえる?ボクのこと見える?死んじゃ駄目だよ」
「……」
水を汲んできて、わたしを見下ろしている子供の顔が朦朧として映る。
「……思い出したわ」
「うん?」
「あなた、確か一年前に洛陽で消えた……」
天の御使い…
「華琳さま、孫呉の軍が動きました」
前線に居た稟が戻ってきて報告した。
「ずいぶんと遅かったわね。もう私たちがここまで来て結構時間が経ったけれど…孫策は何をしているのかしら」
「何かあったというべきだろうか…」
「何かって何よ」
稟の独り言に桂花が問い返す。
「それはわかりませんが、流石にここまでだと何か普通では起こりかねる状況があの中で起こっているのではないかと」
確かに、あの孫策がただでこのような反応をするのであれば、私の目も相当狂っていたとしか思えないわね。
けれど、
「何はともあれ、私たちが相手の状況に合わせてあげる必要はないわ。私たちは私たちが持っている全てを持って、正々堂々とぶつかるのよ」
「その通りです、華琳さま」
そう、これは私の覇業のための第一歩。
孫策と孫呉はその贄となるのよ。
手加減なんて不要なり。
見ていなさい、一刀。
これが私の生き方。覇道を歩む者としての有様。
あなたが好きだと言った人の姿よ。
「申し上げます!」
今度は前から伝令が来た。
「敵戦線に異常あり!周瑜が前に出ました!」
周瑜?孫策ではなくて?
「どうなさいますか、華琳さま?」
稟が疑問に満ちた顔で聞いた。
「…孫策の様子は?」
「孫策はまだ見つかりません」
そんなはずがない。
まさか、本当に何かがあった?
「…とりあえず様子を見てみましょう。私たちも前線に移るわ」
「「御意!」」
その時だった。
「華琳さまー!!!」
「大変です!華琳さま!」
休んでいた季衣と流琉が戻ってきた。
二人とも私と一緒に忙しかったので戦いが始まるまで少し休んでおくように言っておいたんだけど、丁度いいところに戻ってきたわね。
「丁度いいわ。季衣、流琉、付いてきなさい。これから前線に…」
「それどころじゃありません!!」
「ちょっと、どうしたのよ。少し落ち着きなさい!」
桂花がそう叱ったが、息を漏らしながらこっちを見ている季衣と流琉の顔は尋常ではなかった。
一体何が…
「落ち着きなさい。流琉、何があったの?」
「一刀君が…一刀君が部屋に居ません!」
「なんですって?」
「またどこかをうろちょろしているのではないのですか?」
稟がなんともないような顔で言った。
確かに一刀なら一場所にずっと居た方がおかしい。
だけど、
「それが、周りでも見たという兵士さんたちも居なくて、部屋から出たのを見たという人も見当たりません。それに、孟節さんも一緒に消えてしまいました」
「!」
まさか…!
「腕が焼くように痛いでしょうけど、少し我慢してください」
女は矢を打たれた腕の手首に布をで縛ってその端をくさびに通らせて土に埋めて固定させた。
そして私の腕に刺さってある矢の胴体を掴んだ。
「ぐはぁっ!」
「行きます!」
ずぶっ、としながら矢が腕から外される。
一緒に腕から血が吹っ飛ぶ。
痛い!暴れたい!
「大変!血が…!」
「一刀様、近づいちゃ危ない!」
「!」
あまりの痛さに目の前にいた、天の御使いに傷ついてない手を伸ばして彼の首を絡んで肩にしがみつく。
死ぬほどの痛みを耐え抜こうと、私は彼の肩が潰れるほど強くしがみついた。
「一刀様!」
女は驚いて私の腕の力によって私の上に抱きしめられたような姿になった子を私から外そうとした。
だけど放すせない。
今この子を放すと気を失ってしまいそう。
「ぼ、ボクは大丈夫だから。結以お姉ちゃんは早く治療を……」
「…分かりました」
御使いの少年がそう言ったら女もそれ以上何も言わず私の視界から消えていった。
「…痛い?」
声をかける少年の顔は私の顔の直ぐ側。
少年の声が私の耳に直接ささやくように聞こえてくる。
「痛いわ……死ぬほど」
「死んだら駄目…お姉ちゃんが死んだら、悲しむ人たちが沢山いる」
「そうね……」
「……痛い」
「あなたは痛むことも別にないでしょ?」
と思ったら、私の爪の彼の肩に食い込んでいたことに気がついた。
「大丈夫だよ。孫策お姉ちゃんほどじゃないから」
「そう……」
正直人の痛みなんて気にしていられる状態じゃないんだよね、今。
だけど、確かにこうしていると少しは落ち着く。
「あんた、確か曹操のところのの天の御使いという子だったわね。前反董卓連合軍の時に消えてた」
あの時この子を見たときは特に思ったことはなかった。
あんな子供を連れてくるなんて曹操は何を考えているのかしらとかは思っていたけど、それはこの子に対しての評価ではなかった。
「……え、あ、うん…」
「あの時は曹操軍の連中が都の復旧にも参加しないであなたを探そうと屍の一つ一つまで探しまわってたのよ?」
それだったのに洛陽が落ちた後の曹操軍と来たらそれは見物だった。
曹操が涙の跡が残った顔で軍議に出たときは笑いを我慢しようと必死だった。
あの時笑ったらよこにいた水色の子に殺されてたかも知れない。
彼女は凄く不安そうにしていたけど、この子がそんなに大事だったのかしら。
「でも分からないわね」
「なにが?」
「どうしてあなたがここで私を治そうと必死こいてるのかよ。だって私は今あなたのところの敵の大将なのよ?だから曹操が私を暗殺しようとこうして…」
「違う!」
「?!」
その否定の声がとても大きくて私はちょっとびっくりした。
「華琳お姉ちゃんがそんなことするはずがない……あれは、あの人たちが勝手に…」
「曹操が自ら命じたのかどうかは問題にならないわ。彼女の兵士がそんなことをしたのは、彼女に原因がある。それが国の王としての責任で、戦場の大将としても責任よ」
「それは………」
そこで私たちの話は腰を絶たれた。
ガチャン!
「あぁっ!」
「雪蓮さま!!ご無事ですか?!」
「きゃっ!」
「結以お姉ちゃん!」
現れたのは明命だった。
これはまた余計に厄介なことになりそうね……
「華琳さま、もしかして…!」
「…私が愚かだったわ」
相手が紗江の差し入れだとばかり聞いて放心していた。
「こうなってしまうだなんて……」
「直ぐに捜索隊を…」
「…いいえ、今はそんなことをしている暇がないわ」
「!」
戦が目前だ。今一刀のために兵を分けることは出来ない。
「どういうことですか、華琳さま!一刀のことを放っておくわけにはいきません!」
「落ち着きなさい、桂花!目の前に敵と対面している時です。今子供一人のためにそんなことをしている暇なんて……」
「あんたは知らないなら勝手にその口から言葉漏らしてんじゃないわよ!!」
稟の言葉に桂花は憤怒して大声を出す。
「あんたにはどうでもいい子供なのかも知れないけどね。私たち魏にとってあの子の存在はなによりも大事なものよ!」
「国事と個人の事情を一緒にしないでください!今あなたが言っていることは、単にあなた一人の私欲のために言っていることに過ぎない」
「何ですって!」
桂花と稟が戦っている中、私は考えていた。
心では桂花の言う通り一刀を探しに行きたい。
だけど、今の状況はそれを許さない。
待ちに待っていたこの時だった。
でも、一刀は……
………
「二度も言わないわ。捜索隊は駄目よ」
「華琳さま!」
「これは命令よ、桂花。私と一緒に前線に出るわ」
「!!」
桂花が私を睨みつける。
今まで桂花がこんな風に私を見たことはなかった。
でも、どこかで見たことがある。このような目つきを……
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「触んないで」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「!」
駄目よ、しっかりしなさい、華琳!
「……華琳さま、申し訳ありません。私は一刀を探しに行きます」
「桂花、あなた本当に!」
稟が咎めることも聞かずに、桂花は私に背中を向けて走っていった。
「…華琳さま、ごめんなさい!」
「あぁっ、季衣!」
季衣も桂花に付いて行ってしまった。
「……流琉、あなたは行かないの?」
「…一刀ちゃんのことも心配だけど、ボクまで行っちゃうと華琳さまと春蘭さまが困りますから」
「……そう、それじゃあ、流琉、稟、付いてきなさい」
「桂花のことは…」
「放っておきなさい。戦う気を失った者を無理矢理たたき起こしても意味がないわ」
一刀が危険に攫われるはずがないわ。
いつの時にも自分が望まなければ人に触れることさえも出来ない子を攫うことなんてできない。
きっと彼一人の力で戻って来れるわ。
「結以お姉ちゃんを放して!」
蓮華か冥琳が連れてきたのか突然現れた明命は、どうやらこの子とあの女を敵と見たようだ。
普通なら自分の王を囲んでいる知らない者をそう見ることは正しい判断だろうね。
でも、今は状況が違った。
「明命!剣を控えなさい!」
「!雪蓮さま!こいつらは……!」
「幼平!!」
「!は、はいっ!」
まったく、蓮華もあなたたちも病者に大声出させるんじゃな…
「くふっ!」
「雪蓮さま!」
「孫策お姉ちゃん!」
血を吐いた。
御使いの子が私から放れたら、明命が血を吐く私の上半身を起こした。
「いけない…もう毒が体中に広がってしまった」
「どうするの?」
「……薬は完成されてたんだけど……」
「…あ」
女が指してる場所を見ると、薬湯が割れて薬が地面に吸い込まれていた。
「!そんな……私のせいで……」
明命は自分が何をしたのか気付いて顔が真っ青になった。
そう、もう私は……
「また作れないの?」
「…また作るまで、孫策さまの身体が持たないでしょう」
「そんな……ここまで来たのに救えないなんて……」
「ごめんなさい……!ごめんなさい…!!」
もう、救われない身体と知ったなら、こうして無様に逝くわけにはいかない。
「っ……」
「雪蓮さま!」
「明命…私を蓮華たちのところまで」
「……はい」
「待って!まだ何か方法があるはずだよ!」
天の御使いの子が私を止めた。
そう、そういえば、
「あなた、お名前は…なんだったかしら」
「…一刀。北郷一刀だよ」
「そう。一刀君、私は呉の王よ。私には守らなければならない人たちがある。例えこの身が穢され散っていくとしても、せめて最後だけでもあの人たちの力になる」
「生きて守ればいいじゃない!死んだら誰も守られないよ!」
「そんなことはないわ。例え死ぬとしても、我が魂は孫呉と共にある」
「………」
「ありがとう、一刀君。あなたが頑張ってくれたわ。けど、これでお別れよ。あなたはあなたの軍に戻りなさい。曹操があなたを探している筈よ」
敵城の中で敵軍の王を助けようとしていたと知ったらびっくりするでしょうけどね。
「………わからない。どうして皆そこまでして戦おうとするの?」
「……」
一刀君。それを知ってしまって時は、あなたはもう子供では居られなくなるでしょうね。
そして、曹操はそれを望んでいない。
なら、私があなたを大人にしてしまったら、私が彼女に穢されてしまったこの事のお返しになるのかしら。
「どんな犠牲を出してでも手に入れる。どれほどの血を流そうと絶対上に立つ。それが覇道よ。曹操も私も、その覇道を目指していた」
「…それは、そんなに大事なものなの?」
「……さあ、どうかしらね」
「!」
「それを知ってしまったら、誰もそれのためにこんなことをしなくなるでしょうね。そんなことつまらないもの」
「………」
一刀君は頭をうつむいた。
「……この戦い、しなくちゃ駄目なの?」
「しかけて来たのはあなたたちの方よ?それに、もうこの戦は始まってしまった」
「…やめて、くれないの?」
「やめないわ。私のためにも、孫呉の未来のためにも……」
「………」
一刀君は震えていた。
この天下で一番誇り高き場所、同時に一番黒い場所に触れてしまった子供は、子供のままで居られるのかしら。
「……結以お姉ちゃん」
「……申し訳ありません、一刀様」
「…帰ろう。華琳お姉ちゃんに話してみる」
「はい…」
女は一刀君の腕を掴んだ。
一刀君は無言のまま明命に支えられてやっと立っている私のことを悲しい目で見つめてから、
スッ
「消えた!?」
「へー……」
その場から居なくなった。
「…明命、急ぐわ。もう…時間が少ない」
「は、はいっ」
一刀君、あなたがしたいことは分かったわ。
けど、それを成し遂げる力があなたにはない。
スッ
「!」
「一刀殿!」
前線に向かってる最中、突然目の前に消えてた一刀と孟節が現れた。
「一刀ちゃん!」
季衣が安堵しながら一刀に抱きつこうとした時、
スッ
「…え?」
「………」
一刀はそれを拒否した。
「一刀ちゃん?」
「……華琳お姉ちゃん」
そしてゆっくりと目線を上げて私を見た。
「今直ぐ軍を撤退させて」
「……」
「一刀殿、突然何を仰っているのですか!」
稟が前に出て言ったが、一刀はいつもと違う落ち着きさで話を続けた。
「もう戦うことが、人が人を殺すことが見たくないの」
「…それが今あなたが私の前を塞ぐ理由なの?」
「…………」
一刀ちゃんがこんなことをするのは初めてではなかった。
何度も何度も私に訴えてきたこと。
だけど、今回ばかりは何かが違った。
この子の目は私に訴えてなどいなかった。
その目は私に「命令」していた。
この無意味な戦いを今直ぐやめろと。
さもなければ………
「あなた一人が今更そんなことを言おうとしたって、止められる戦じゃないわ」
「………っ」
シャイン!
「なっ!」
「一刀ちゃん!」
「一刀様!」
「……」
次の瞬間、一刀ちゃんは私の目前に矢を射ていた。
この距離、子供が撃つとしても外すことはないだろう。
「…一刀」
「……何のために?」
「……」
「何のために華琳お姉ちゃんは人を殺すの?」
「………」
「皆が言っていた。人を殺すことはその人を違う人に変えてしまうと。だからそうならないためにボクのことを必要としてくれるといった。じゃあ、どうして人を殺すことをやめようとしないの?どうしてこんな戦争なんかをやり続けようとするんだよ!!!!」
叫ぶ一刀の腕は震えていた。
けど、目には涙がなかった。
そんなもの、もうとっくに枯れてしまったかのように。
「覇道というのはほんとうにそんな大事なの?人をたくさん殺してまでそんなに欲しいの?それは本当に人何十万分の価値があるの?」
「あるわ。それにはそれほどの価値がある」
私は即答えた。
それは私の生き様だった。
それは私の全てだと言っても過言ではない私の目標だった。
それをたとえ一刀の前だといえで崩すわけにはいかなかった。
「そこを退きなさい」
「………」
一刀はそこから動かなかった。
私は一刀を通りすぎて前に出ようとした。
「じゃあ………じゃあ、ボクも?」
「……………え?」
背中から聞こえる声に私は振り向いた。
一刀はまだ、私がいた場所を見ていて、私から背を向けていた。
「ボクもその何十万人の中に入るの?」
「………何を…」
「じゃあ…いい」
サシュッ!
その戦いで、曹魏は孫策を涜されたことに激怒した呉の死兵たちによって撤退。
戦いは始まった途端に曹魏に敗北と終わってしまった。撤退が早かったため被害が最小限に収めたことだけは不幸中の幸いだった。
曹魏の敗因は何であろう。
孫策の皆への最後の号令か?
孫呉の王を汚された孫呉の者たちの怒りか?
違うであろう。
その原因がそれほど可愛がっていた一人の男の子のせいだと言うと、君主はどう感じるだろう?
裏切られたことに怒るか?
悲しみに満ちて叫び出す?
己の間違いに懺悔の涙を流す?
どうでも構わないだろ。
その事が過去を変えることはできないのだから。
「一刀おおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!」
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一人を助けるために一人が死ななければならないというのならそれは間違ったことだと言えるだろう。
でも万人を助けるために一人が死ななければならないとしたら、あなたはそれが間違ったと言えるか?