この作品はキャラ設定が崩壊しております。原作重視の方はご注意ください
一刀くんの性能はチートです
他にもいろいろgdgdしたところがありますが、それでもいいかただけお付き合いください
一刀「………」
無言のまま左腕の袖をめくって腕時計で時刻を確認する。そして大きなため息を吐くと
一刀「行くか」
そう呟いて歩きはじめた。本来ならばここで一刀は、友人と合流して学園に向かうはずだったが約束の時刻になってもその友人が現れないので、先に向かうことにした
地面に置いたバックを持ち上げると肩に担ぎ、一度自分が歩いてきた方を見る。するとそこには自分と同じ制服に身を包んだ青年が走ってきているのが見えた
むこうからも一刀の姿が確認できたのか、手を大きく振りながらなんとも苦しそうな笑顔を浮かべていた。そのまま一刀のそばまでたどり着くと、ハァハァと乱れる息を整えながら、弱弱しく手を上げる
一刀「どうした及川。寝坊か?」
及川「いや~。目覚まし時計をセットしとくの忘れててな~。おかげで朝から不健康な全力ダッシュや。疲れたわ……」
一刀に及川と呼ばれた青年はそう言いながら一刀の隣に並んで歩き出す。歩き出した二人の話題は今日から新しく通い始める学園。聖フランチェスカ学園のことについてになっていた
一刀「それにしても急な話だったよな。新学期から俺らの通ってた学園の閉鎖。んで新しく通うことになった学園はまさかの聖フランチェスカ学園だもんな」
及川「そうやな。動揺も最初のうちだけで学費は変わらずにあの名門学園に通えるとなれば文句を言う奴はいないやろな」
そこまで言うと及川は持っていたバックの中身をゴソゴソとあさり、一つの手帳を取り出す。そして空いていた左の掌を一刀に差し出す。一刀は差し出された掌の上に10円玉を乗っける
及川「え~。たったの10円かいな。まぁええか。こないな情報誰でも手に入るからな」
そう言いながら及川は手帳を開きページをめくる。目当てのページをひらくと、そのまま読み始める
及川「聖フランチェスカ学園と言えばかなり有名な名門学園や。古い歴史と伝統を持ってる学園やけど、設備については最新式なものばっかりや。学費も同じような設備の他の学園に比べれば安いしな。そしてなにより、一番重要なのが美人なお嬢様が多いってことや。ここが一番重要。わてにもついに春の予感!!」
一刀「お前に春は来ないだろうな。少なくともその下心まんまんな視線をどうにかしないかぎりはな……」
そう言って一刀は横目で及川を見る。見られた及川のほうも自覚があるのか、頭をかきながら苦笑を浮かべていた
及川「で、かずピーも知ってるとは思うけど聖フランチェスカ学園は男子禁制、女子の花園やったろ? だから今回のわてらの学園との合併については反対意見もあったらしいんやけど、学園長直々に反対派を一人一人説き伏せて言ったらしいで?」
一刀「へ~。ずいぶんと気合が入った学園長だな」
一刀の言葉に及川も頷きながら、手帳を次のページにめくる
及川「でもな。その学園長も難点が一つあるんや。それはな…」
一刀「それは?」
及川「ガチホモらしいで」
及川の一言に一瞬一刀が固まる。そしてすぐにこめかみをおさえるようにして首を振る
一刀「またか。俺たちの学園の理事長と同じか……」
及川「その理事長についてなんやけどな。今度は聖フランチェスカ学園の理事長になったらしいで。なんでも学園長と理事長は旧知の仲やそうや」
一刀「はぁ……まぁ……諦めよう」
一刀の呟きに及川は頷き、その顔にまたもや苦笑を浮かべる。二人はそんな会話をしながらしばらく歩いていると、前方に物々しい校門が見えてきた
及川「やっとついたな~。こりゃ学園寮に入って正解や。さすがに毎朝この距離をだらだらと歩きたくはない」
一刀「同じく。そこの掲示板にクラス分けが書いてあるっぽいな。え~っと。俺もお前もA組だな」
及川「お! かずピーと一緒か。よろしく~♪」
及川はそう言いながら手早くクラス分けを手帳にメモしていく。及川がメモを終えるまで一刀も動く気はなく、及川の隣で他のクラスメイトの名前に目をとおす
一刀「前の学園で同じだった奴が何人かいるな。まぁ、ほとんど名前だけ知ってて話したこともない奴ばっかりだけど」
及川「今回同じクラスになったんやからこれから絡んでみればええんやないか? さて、メモも終わったし記念館とやらに行こか」
二人は事前に郵送されてきた学生手帳の地図を開いて、始業式が行われる記念館の場所を確認すると、近くにあった自販機でコーヒーを買い手早く飲み干すと、また適当な話題を話しながら記念館へと向かった
二人が記念館につくころにはほとんどの生徒が到着しており、クラスごとに決められている席にへと着席していた。一刀と及川の二人も空いている席を見つけると、そこに座った
及川「ふわ~。だめや、こういう雰囲気はいるだけで眠くなる。かずピー、終わったら起こしてや」
及川はそれだけ言うとすぐに目を閉じて眠る体制に入った。一刀はそれを呆れたようなような表情で見ると、視線を壇上へと向ける
それからほどなくして始業式が始まる。学園長と新理事長の挨拶が終わり、学園関係者のお話が終わり、ぐだぐだと校歌斉唱が終わる
学園長、新理事長が登場したときは少しはざわめくかとも思われたが、どちらの生徒も見慣れたものであり、ざわめくことはなかった
そして始業式が終わると同時に各生徒は自身のクラスへと向かう。一刀も隣で静かに爆睡している及川の頭をはたいて起こす
及川「んあ。もう終わったんかいな。意外とはやかったな~」
一刀「おはよう。さっさと行こうぜ」
及川「あいあいさ~」
二人は足元に置いてあった自身の荷物を持つとそのまま記念館を出る。そしてそのまま自分たちのクラス。A組へと向かう
及川「そういえばかずピー。それの持込許可は貰ってるんか?」
及川はそう言いながら一刀の手に握られている黒色の布に包まれた長細いものを指差す
一刀「もちろん。俺が前の学園に入学した理由の一つがこれの持込が可ってことだったからね。まさかこの学園でもOKがでるとは思ってなかったけど。なんでもとある部活のおかげだそうだ」
及川「ということは条件としてはその部活に所属することってとこかいな?」
及川の言葉に対して指をさしながら何とも明るいトーンで一刀は
一刀「正解♪ でも入部には部員の厳しい選考を合格しなきゃいけないらしいからどうなるかはわからないけどね~」
及川「その部活に行く際はわてにも声かけてや。どんな部活か見てみたいわ」
一刀「了解」
二人がそんな風に会話をしていると、後ろから声をかけられる
卑弥呼「北郷、及川。久しぶりだのう」
一刀&及川「「理事長。お久しぶりです」」
突然のことに少し驚きながらも、二人は理事長である『東方 卑弥呼』に挨拶をする
卑弥呼「うむ。終業式以来じゃの。そうじゃ、ついでだから学園長を紹介してやろう。 おい!! 貂蝉よ!!」
貂蝉「そんな大声出さなくても聞こえてるわよん。あら、その子たちは誰?」
卑弥呼に貂蝉と呼ばれて腰をクネクネさせながら近づいてきた人物こそ、この学園の学園長である『魁 貂蝉』である
卑弥呼「ふむ。以前にも話したであろう北郷と、その金魚の糞の及川じゃ」
及川「金魚の糞!? あんまりだ」
卑弥呼の言葉に及川が若干のショックを受けているうちにも会話は進んでいく
一刀「はじめまして。北郷一刀です」
貂蝉「どぅふふ~♪ 魁貂蝉よ。あなたが噂の北郷君ね~。ということは今日にでも武術部のほうに顔を出してくれるのかしらん」
一刀「はい。そのつもりです。場所は特設武道場でよかったですよね?」
貂蝉「そうよん。顧問は私と卑弥呼だからなにか困ったことがあったら気軽に声をかけてねん♪ それじゃあ、二人とも1限目があるでしょうし、名残惜しいけどお話はここまでね」
貂蝉はそういうと、強烈なウィンクを一刀に放ちその場をあとにする。その後に続くように卑弥呼もその場をあとにする
残された二人は互いに顔を見合わせて苦笑すると、今度こそ自分たちのクラスへと向かっていった
担任「え~。では今日はこのまま各自自由に部活動見学へと向かってください。すでに部活動の準備をされてきている方はそのまま部活動に参加していただいて結構です。なお委員会等については後日それを決めるための時間がありますので、各自さきほど配られたプリントによく目を通しておいてください。委員会の数から言って一人最低一つの委員会に所属してもらうことになると思いますので……残りものに福なんてありませんから」
担任はそれだけ言うと教室をあとにした。残された生徒たちは仲のいい友人たちと共に次々と教室をあとにした。一刀と及川もそれぞれの荷物を持つと教室をあとにする
及川「わては特に興味のある部活動とかは無いからかずピーの…え~っと。武術部やったか? そこに向かおうや」
一刀「ん? いいのか? お前のことだから色んな部活みて情報を集めるもんだと思っていたんだが」
及川「そういうのは自分で見るよりも所属してる奴らとてきとうに仲良くなって情報を聞き出したほうが、いいネタが入るもんや。第一そんなことして無駄に勧誘とかされたら鬱陶しいわ。あ、でも美人さんからの誘いは別やで?」
なんともいつも通りの及川に一刀は自然と笑顔を浮かべていたが…
男子生徒1「ねぇねぇ。いいじゃんYO。部活動なんかサボって俺らとお茶しようZE」
???「で、でも……」
男子生徒2「別に問題なくね? 一日ぐらいサボっても? てか、俺らとお茶すんのそんなに嫌な感じ?」
不意にそんな会話が二人の耳に入った。少しあたりを探してみれば、ちょっと人目につきにくい角の部分で、二人の男子生徒が、一人の女子生徒に声をかけていた。それだけならば何の問題も無いとは思える二人だが、どうみても女子生徒の方が嫌がっているのが感じ取れる
男子生徒1「あ~。もういいじゃんYO。俺らといこうZE」
男子生徒の一人はそういうと、女子生徒の手を無理やり引っ張り連れて行こうとした。それを見ていた一刀と及川の二人は
及川「ちょっとまってなかずピー。え~っと、あったあった。あの語尾がなんか変なアクセントついてるほうが『渋沢 卓也』もう一人のいかにもなチャラ男が『田中 達也』三年生やから俺らの一個上やね。前の学園でもよく他校の女の子にちょっかい出してたみたいやね。それが原因で前の学園では軽い謹慎処分も喰らってるはずやけど…こりてないみたいやね」
及川は手帳を開くと二人の情報を軽く一刀に流す。それを聴いた一刀は何の躊躇いもなく渋沢と田中に近づいていく。一刀に背を向けている二人は一刀に気がつきはしなかったが、正面を向いている女子生徒にはゆっくりと近づいてくる一刀の姿がはっきりと見えていた
渋沢と田中の二人も女子生徒の視線が自分たち以外に向けられていることに気がついて振り返ると、そこには笑顔の一刀がいた。黒い布にそっと手を添えて
一刀「渋沢さんと田中さんですね? こんなところで何をしているんですか?」
渋沢「あ~。え~っと。この娘とちょっとお茶をしないかなって話を……」
一刀の姿を見た瞬間に渋沢の方は一瞬表情が凍りつき、すぐにその場を立ち去りたいオーラを発し始める。しかし、田中の方はそんな渋沢をおかしなものを見るような目で見ると、すぐに一刀に向けてがんを飛ばし始める
田中「あ? なんだてめぇは? お前二年だろ? 俺らがなにしようと勝手だろうが、潰すぞ? あ?」
そんなことを言いながら田中は一刀の襟元を掴む。それを見た瞬間に渋沢はその場を駆け出し、女子生徒は田中の態度におびえだす
一刀「はぁ…あんたみたいは先輩がいると思うとはずかしいね」
田中「あ? なに、おぶぁ!!」
一刀が小さな声で言った言葉が聞き取れなかった田中はなんと言ったか聞き返そうとしたが、言葉の途中で黒い布に包まれた硬いなにかに鳩尾を強打され、一刀を掴んでいた手を離して蹲る
一刀「怯えてる娘を無理やり連れてこうってのは頭がおかしいんじゃないか? 何か文句があるなら二年A組の北郷一刀のところまで来い。いつでも相手をしよう。一緒にいたもう一人にも伝えておけ」
蹲っている田中は一刀の名前を聞いてハッと顔を上げる。自身が元いた学園にて鬼の風紀委員長と恐れられていた人物がいたことを。そしてその名前が『北郷 一刀』であったことを
及川「かずピー。先生が近づいて来てるで。さっさといこうや」
一刀「了解」
及川の言葉に一刀は頷き返すと、女子生徒を見ることもなくさっさとその場をあとにする。女子生徒のほうはしばらくぼ-っとしていたが近づいてきた先生に事情を聞かれることになった
特設武道場
及川「広いな~」
一刀「だな」
二人は特設武道場の前でそれだけ会話すると中に入る。するとすぐに気合の入った声が二人を出迎える
???「はああああああああああ」
???「せい!!」
武道場の中央では二人の女子生徒が試合をしており、まわりでは他の部員がその試合を見守っていた。すると、見守っていた部員の一人が一刀と及川に気がついて近づいてくる
???「ふむ。入部希望者ですかな?」
二人に近づいてきた女子生徒はそう言いながら二人の顔を見る
一刀「俺はそうだけど、こいつは違うよ。俺の付き添いみたいなもんだ。で、入部にはなんかテストみたいなのを受けないといけないってきいたんだけど」
一刀がそう言うと、女子生徒はなんとも言えない笑みを浮かべた
???「テスト内容はいたって簡単。部員の一人と試合をしてくれればいい。ただし、あまりにも弱いと入部を断られるから注意してくれ」
女子生徒はそれだけ言うと振り返り手を二回ほど叩く。すると試合をしていた二人や、まわりの部員の視線が集まる
???「今日30人目の入部希望者だ!! 誰か相手をしたい者はいるか?」
女子生徒がそう大きな声で叫ぶと、他の面々はさもうんざりな表情を浮かべる。そして一人の女子生徒が一歩進み出る
???「私が相手をしよう」
そう言ったのはさっきまで武道場の中央で試合を行っていた二人のうちの一人であった。短く切りそろえられた銀色の髪が特徴的なその女子生徒は、手に持っていた大斧を壁に立てかけると、木刀を一つ手に取る
その女子生徒は木刀を片手で二、三回振り回すと、武道場の中央へと戻った
及川(あ~らら。こりゃ完全にかずピーのことなめてんな~。さてさて、かずピーの機嫌は……)
そんなことを考えながら及川は隣の一刀の表情を伺う。そしてその顔に意地の悪い笑みを浮かべる
及川(うしし~☆ はよ始まらんかな~♪)
対する一刀は、手に持っていた長細いものの布をとる。そこからは、長さ一メートル以上はあるであろう大太刀が姿を現した
そして無言のまま銀髪の女子生徒の前に立つ。そして
???「始め!!!」
一刀たちと話していた女子生徒の合図と共に試合が始まった。銀髪の女子生徒は開始と同時に一刀との距離を詰める
そんな様子を見ながら、及川は笑みを浮かべたままに小さく呟く
及川「そないに無警戒につっこむかいな。ありゃかずピーにとってはいいカモだ」
誰にも聞こえないような及川の呟きを聞きとれた者はいなかった
金属同士がこすれあうような、澄んだ音が道場中に静かに響きわたると同時に、銀髪の女子生徒が持っていた木刀は弾き飛ばされ、首元には大太刀の切っ先がつきつけられていた
???「勝負あり!!」
審判を勤めていた女子生徒がそう宣言すると、一刀は静かに刃を鞘に戻す。そして
一刀「これでテストは合格ですよね? とりあえず今日はこれで帰らせてもらいます。不愉快なので」
それだけ言うと一刀は荷物をまとめて道場から出ようとする。及川もその後に続いて上機嫌なまま出て行こうとしたが
???「ま、待て!!」
試合に負けた銀髪の女子生徒が一刀の肩を掴もうとしたが、その手は及川に止められた
???「放せ!!」
そう叫んで力任せに及川の手を振り払おうとした女子生徒だったが、気がついたときには背中に痛みと衝撃がはしり、視線は天井を見上げていた
そんな女子生徒の視界に及川が入り込む
及川「あんな~。いくらなんでも無礼すぎや。いままでどんな奴が入部を希望してきたんかは知らんけど、少し考えればわかるんやないか?」
それだけ言うと、今度こそ及川は一刀のあとを追って道場を出て行った
その後二人はそのまま学園からでて少し歩いたところにある学生寮に到着していた。そこは女子寮として使用されていたのだが合併の際にいくつかの部屋が男子生徒用として使用許可が下りた。しかし、簡単に言ってしまえば女子寮の中に男子寮を作ったということなので、入寮する生徒は学園側により選考されることとなった
そして、一刀と及川の二人は無事に選考を通過することができたということである。一刀にとってはなぜ及川が通過したのかが疑問でならなかった……
二人は寮の管理人に簡単に挨拶をすませると各々の部屋に向かった。といっても一刀の部屋が302号室で及川が303号室なので、各々の部屋に入るまでは帰り道が一緒ということになる
及川「今日はおつかれさん。わてはもう部屋の片付けとか終わってるから、あとでそっちに手伝いに行くわ」
一刀「助かるよ。代わりに晩飯は俺が作るよ」
及川「マジか!! かずピーの作る飯は美味いからの~♪ そいじゃまた後で」
そう言うと及川はさっさと部屋の中に入っていった。一刀も鍵を開けて中に入る
一刀「ただいま~」
誰もいないとわかっていながらも自然とそう呟いてしまったことに一刀は苦笑を浮かべながら靴を脱いで中にあがる。中はあまり広くなく、ワンルームマンションといった感じだ。質素なベットに実家から運ばれてきた荷物が入ったダンボールが幾つかつまれている
ダンボールの数はさほど多くはないので、今日中に片付けることは簡単であろう。一刀は上着を脱ぐとベットの上に放り投げて、まずは服と油性ペンで書かれたダンボールをあけた。その中から黒のジャージ上下を取り出して身につけ
一刀「よし。ちゃっちゃと片付けますか」
気合を入れて片付けを始めた。その後、及川が先ほどの約束どおり手伝いに来たこともあって部屋の片付けは予想以上に早く終わり。二人は一刀の作ったナポリタンを食べながらゆったりとしていた
『ピンポーン』
二人がゆっくりしていると、不意に部屋のチャイムが鳴った。一刀は立ち上がると玄関のドアを開ける。するとそこには…
貂蝉「こんばんわ」
???「こんばんわ」
ガチムチ理事長と一人の女子生徒が立っていた
一刀「あ、理事長。それと……」
陽蓮「葛城陽蓮だ。今日はウチの部員が申し訳なかった」
陽蓮はそう言うと、一刀に対して深く頭を下げた。最初はなんのことだったかわからなかった一刀だったが、すぐに武道場での一件を思い出す。しかし、一刀自身はそのことはさほど気にしていなかった
一刀「謝らないでいいですよ。そんなに気にしてないですし。とりあえず頭を上げてください」
一刀がそう言うと、陽蓮は下げていた頭を上げる。そんなやりとりをしていると、一刀の後ろから及川が現れた
及川「ん? なんで理事長と美人さんが一刀ん家訪ねてきてるん? まさかかずピー。俺の知らないところで問題でも起こしとったんか?」
一刀「んなわけないだろう。ほら、武道場でのあれあったろ? あれについて謝りに来てくれたんだよ」
一刀がそう言うと、及川は合点がいったというように手を合わせた
及川「なるほどな~。まぁ、もう少し話が長くなりそうなら立ち話もなんやから上がってもらったらどうや?」
一刀「そうだな。お二人ともせっかくだったら上がっていきませんか?」
及川の提案に一刀が賛成して、ガチムチ理事長と陽蓮にそう言うと、二人は顔を見合わせた後に
貂蝉「せっかくだから上がらせてもらおうかしらん」
陽蓮「お邪魔します」
そういって一刀の部屋に上がることになった
陽蓮「先ほども言ったが、今日の件は本当に申し訳なかった。というのもな、北郷たちが来るまでに50人近くの入部希望者が来たんだが、どいつもこいつも弱い奴ばかりでな。正直皆うんざりしていたんだ」
貂蝉「まぁ、武術部には学園ないでもとびっきりの美女が集まってるから仕方ないといえば仕方ないんだけどね~。なにより私という美貌がそこにあるからねん♪」
及川「理事長に美貌?」
貂蝉「……(ギロリッ)」
及川「見目麗しゅうございます」
一刀は陽蓮の言葉だけ聞いて、ガチムチ理事長と及川の漫才を軽く聞き流しながら、陽蓮と貂蝉の分のお茶を淹れて二人の前に置く
貂蝉「あ、そうそう忘れるところだったわ。これ武術部の練習表ね。基本的に毎日道場は開いてるから暇な時にでも顔を出して頂戴。北郷君は実家の道場のこともあるだろうし」
貂蝉はなぜかパンツの中から鞄を取り出すと、鞄の中から一刀と及川に武術部の練習表を渡した
及川(なんなんやあのパンツ!? 鞄が出てきよった……てか、そのままの格好で外を歩いて来たんか? TKB丸見えで? ブーメランパンツで? 露出狂以外のなんでもないやん!!)
一刀「ありがとうございます。実家の道場については門下生がまだいますし、祖父もまだまだ元気なので気にしないでいただいて結構ですよ」
一刀がそう答えると、ガチムチ理事長は一度だけ頷いて、お茶をすすった
陽蓮「北郷の実家は道場なのか。剣道かなにかか?」
ガチムチ理事長の横に座っていた陽蓮が一刀にそう訊ねると、一刀はわずかに首をかしげて
一刀「剣道は剣道なんだけど……型が独特なんですよね。ですから剣道の公式戦などに出場したいっていう人はウチの道場にはいないですね」
及川「でもかずピーの場合は得物が特殊やから、その独特な型をさらに我流で磨いたやつやけどな~。変態やな」
一刀「変態いうな。しかたないだろ。大太刀が使いやすかったんだからさ」
貂蝉「大太刀っていうのはあそこに掛けてあるやつ? 見せてもらってもいいかしら?」
ガチムチ理事長の言葉に一刀は頷いて返すと、掛けてあった大太刀を貂蝉に差し出す。受け取った貂蝉は刃をゆっくりと抜く
陽蓮「道場でも気になっていたんだが、どうして刃が黒いんだ?」
陽蓮が言ったとおり大太刀の刃は黒く、波紋などは見られなかった。しかし、一刀にもなぜ刃が黒いかというのはわからず、ただ首を振ることしかできなかった
貂蝉が大太刀の刃を鞘にしまい、一刀に返す。そして一刀は大太刀を元に位置に掛けなおす
貂蝉「さてと、そろそろ帰りましょうかね。明日もあることだし。お邪魔したわねん」
貂蝉がそう言いながら立ち上がると、陽蓮も一緒に立ち上がり、後に続くように一刀と及川も立ち上がる
貂蝉「それじゃ。また明日ねん」
陽蓮「それじゃあな北郷。邪魔して悪かった」
一刀「いいえ。よかったらまた遊びにでも来てください葛城さん」
陽蓮「私のことは陽蓮でいい。同じ学園に姉妹が私を含めて四人いてな。武術部に四人とも所属してるからそのほうがなにかと便利だ。あ、だが一応先輩をつけてくれると助かる。じゃないとうるさい奴がいるからな」
一刀「わかりました陽蓮先輩。俺のことは好きなように呼んでください。できれば一刀で、そのほうが呼ばれなれてるんで」
陽蓮「わかった。じゃあまたな一刀。明日はまともに武術部出てくれよ」
一刀「はい」
一刀と陽蓮の会話が終わると、ガチムチ理事長と陽蓮の二人は、そのまま帰路についた。そして……
及川「及川です……。最後の最後で全然ふれられなかったとです。及川です……」
及川は意味不明な言葉を呟きながら、肩を落として自室へと戻っていき
一刀の少し慌しい、新しい学園での初日は終わりを迎えた
どうもkarasuです
いかがだったでしょうか? 楽しんでいただけたでしょうか?
少々問題が発生しましたが、問題ない!!! たぶん……
概要てきなものを登録なしで見られるようにしてほしいという大佐からの支持をもらったので、簡単に概要を……
なんとなくわかっていただけたと思いますが、ギャグメインで甘い感じもちょこちょこ入れられたらなといった感じで進めます。ストーリー? 全然考えてないですねww すみません…orz
今回ばかりは概要が書きにくいのでこれで堪忍してください!!
なにか質問等ございましたら、気軽にコメント、メールをください。
こんな私ですがこれからもよろしくお願い致します。
ここまで読んでいただきまことにありがとうございます。
これからもほそぼそと続けさせていただきたいと思います。
Tweet |
|
|
78
|
12
|
追加するフォルダを選択
投稿です
過度な期待はせずに生暖かい目で見ましょう
<●><●>