No.198197

誰のがいい?

tanakaさん

ただただ、バカっぽ話。
京介が皆に愛されてる話です。

2011-01-27 22:57:38 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2021   閲覧ユーザー数:1856

 三人の女の子がそれぞれ胸を強調して迫ってくる。

 そこだけを聞くと殴りたくなるぐらい、羨ましい奴だと思っちまうだろ?

 だがな、現実はそんなに甘くはないんだよ。

 

 

『あ、あたしの胸が一番に決まってるじゃない!』

『ふ……バカね。あなたみたいな中途半端な胸より、先輩は小さい方が好みなのよ』

『はぁ? 何言ってんの? あんたみたいな超貧乳に興味を持つはずがないでしょ』

『……貧乳にも巨乳にもなれないくせに』

『あん? 喧嘩売ってんの?』

『それは、あなたでしょ』

『ははは。お二人には悪いのですが、京介氏は拙者のオッパイが大好きなのでござるよ』

『『それは無い!』』

 学校から家に帰ると桐乃、黒猫、沙織の三人が妙な口論をしていた。

 胸のサイズがどうのこうの言っていたが、どうやってそんな話になったんだ?

 それにしても、胸の話か……

 

 まぁ、胸といえばまずは沙織だよな。

 あの胸は健全な男子高生には厳しいものがある。

 あれを揉むことが出来たら、どれだけ幸せなんだろうか。

 それにしてもマジであの胸には、何が詰まっているんだろうか?

 

 そして次に大きさでいえば桐乃か。

 大き過ぎず小さすぎない。

 ちょうどいいサイズというべきだろうか。

 手に収まるようなサイズ。

 しかもまだ桐乃は成長の可能性があるんだよな。

 

 最後は黒猫か。

 確かに三人の中では黒猫が一番小さい。

 だが小さくとも問題はないと思う。

 そこに夢が詰まっていれば何の問題もないじゃないか。

 それに小さい方が感度がいいって言うしな。

 

 そんな風に三人の胸について考えていると――

「ねぇ、あたしの胸が一番よね!」

 桐乃が恐ろしい無茶振りをしてきやがった。

 余計な事を考えていたのが悪かったか。早く自分の部屋に戻ればよかった。

「早く、あたしのが一番って言いなさいよ!」

「ふん。強要させるなんて余程自分に自信がないのね。ねぇ先輩、分かっているわよね?」

「あんたも強要してるじゃない!」

「なんのことかしら?」

「きぃ――――!」

 取っ組み合いの喧嘩を始める二人。

 おいおい、マジかよ。そんなくだらない事で喧嘩するなよ。

「まったく、二人には呆れますな」

「……そうだな。そして、何故お前は腕を絡ませてくる?」

「むむっ、気付かれましたか。しかし、京介氏的には嬉しいのでしょ?」

「いや、まぁそれは――って、何を言わせる!」

「まぁまぁ、いいでござらんか。そんな事より、拙者の胸が京介的には一番でござるか?」

「「ちょっ、抜け駆けするな!」」

 今度は沙織を巻き込んでの喧嘩が始まる。

 こいつらは何でこんな事で喧嘩してんだろうな。

 まぁ、これ以上巻き込まれるのも嫌だし、こっそりと離脱するか。

 

 ゆっくりと、慎重に…………

 

「ちょっ、あんた何逃げようとしてんのよ! まだ話は終わってないんだからね!」

 ま、マジかよ……桐乃。

「誰のが一番か決めずに逃げるのは、男としてどうかと思うでござるよ京介氏」

 さ、沙織まで……

「そうよ先輩。男らしく早く決めてちょうだい」

 完全に退路を断たれた。

「「「さぁ!」」」

 胸を強調して迫ってくる三人。

 なんと答えても最悪の結果しか生まれない。

 現実なんてこんなもんだよな。

 そうそう羨ましい展開になるわけがない。

 現実は甘くないんだよ。

 

 だから今の俺に出来る事は――

 

「あ、ちょっ、逃げるな!」

「逃がさないわよ先輩」

「むふふ、鬼ごっこですな」

 こいつらに捕まらないように全力で逃げるだけだ!

 


 
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