No.197240

恋姫無双~天の断罪者~5

ノエルさん

もし恋姫無双にこんな設定があったらと書いてみました。
世界の守護者の一人である一刀が外史と呼ばれる三国志の世界で魏・蜀・呉の人々と触れ合い?ながらその世界が破戒するのか、それとも存続するのかを見定めていく物語です。基本中立的な立場からどの勢力にも属しませんが、一時的に属することはあります。

2011-01-22 18:39:58 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:4054   閲覧ユーザー数:3328

常にぐだぐだな状況で進んでおります。

 

今回は、自分の文才のなさにあきれてながらもなぜかやってしまった感が一杯です。

 

注意してても誤字脱字も多々あるかと思いますが、気晴らしに読んでくだされば幸いです。

 

 

荀彧達と街で別れ、とりあえず袁紹が治める街をみて回る一刀だが、物の数分もしないうちに

 

(なんだか、これだけで袁紹がどんな人物か分かるってものだな。うん、本人を見定めるまでも無いか。さっそく次に行きたいところだが、荀彧達との約束もあるし、というかあの調子じゃあ守らなかったら何言われるか…何処で時間を潰すか?)

 

街につき、荀彧達と別れたが約束の時間までまだ二刻ほどある。どうしたものかと考えた末、旅の準備でも済ます(今更だが)事にした。

 

「それじゃあ、まずは服屋でも探すか。たしか、貂蝉が出している店の別店があったはず。それから、食料を調達すれば丁度いいだろう。…っとここか」

 

そこには、異様な雰囲気をかもし出した店があった。若干入るのをためらうが、覚悟を決めて店に入った。…そこには見知った顔があった。

 

「いらっしゃいませー。当店になん…のよう…でしょ…うか」

 

「なになに、どうした……の」

 

「…おい、お前らここで何しているんだ。しかもノリノリで、それに確かお前達には任務があった筈じゃ?しかもその服装は…趣味か?」

 

中に入ったらあの貂蝉を思わせる人が接客をしているかと思ったが、そこにいたのは見知った部下の顔だった。しかも、服装がラフな感じではなく……メイド服とゴスロリファッションに身を包んでいた。

 

「いえ、これは、その、一花様から『部下なら団長の補佐をするようにと』他の人も様々な街の服屋や、装飾店、鍛冶屋などに配置されています。それとこの服装は趣味です「なら部隊の服装をそういった服に変えるか」…私たちじゃなく一花様のです。折角なら可愛い服を着てみたらといわれまして」

 

「そうか、あいつの趣味か。けどまあ、お前たちだってあんな堅苦しい服より、このメイド服みたいな服の方がいいだろう。男子は執事服と言う事で、うん、そうするか」

 

「ちょ、ちょっと決定事項みたいに言わないで下さい。確かに嬉しいけど、それよりも何か買いに来たんじゃないんですか」

 

「ああ、それじゃこの話はまた今度ということで。とりあえず、布袋とマントを用意してくれ」

 

「マントは貂蝉柄に「黒の無地で頼む」…分かりました」

 

そういって二人とも店の奥に入ること一刻後品物を持って戻ってきた。しかも、布袋には既に旅の準備が整えられていた。どういうことか問いただす前に一人が

 

「とりあえず、食料や着替えなど今後必要になりそうな物は詰め込んでおきました。もちろん、マントも一緒に、あと一花様特注薬も…まあ、お試しパックということで。それと、こちらの情報カード(腕輪)を渡し忘れたということで中身は後で確認してください。あと、足りない分は自分で調達してください」

 

「(情報カードね…どうせ地図なんだろうけど)あいつの薬もか。心配性というかなんというか。それにしても、後で食料を調達しようと思っていたから彼女たちとの約束の時間までどうするか?」

 

一刀の言葉に二人が「なんですか。さっそく女の子にちょっかいをかけているんですか?」「全く、この人の女たらしぶりは死んでも治りそうもありませんね?…まあ、死ぬことはありませんが」と話に食いついてきた。

 

「おい、そんないい話じゃないぞ。たんに愚痴のはけ口にされるだけだからな。しかも、一人は男嫌いと来たもんだ」

 

「よくいいますよ。四人の婚約者のうち一人男嫌いがいるくせに、十分たらしの領域です」

 

「そうですよね…そういえば、彼女たちにはこの仕事のこと伝えてあるんですか?」

 

「いや言う暇がなかった。まあ、あいつ等の事は置いておいてくれ、もしばれたら後が怖い。…そろそろ待合わせ場所に向かうとするかそれじゃ、仕事がんばれよ」

 

「「(逃げましたね)分かりました」」

 

その後、店を出て荀彧が言っていた待合わせ場所(城の入り口)に向かうと、既に曹仁が待っていた。

 

「ごめん。遅れたか?」

 

「いえいえ、私は少し早めに来ただけですから。むしろ桂花さんの愚痴を聞かされると分かっていて来る一刀さんのほうがすごいです。」

 

「いや、愚痴を聞かされるのはある意味妹で慣れているからな(慣れたくもないが)。それに、約束は守るたちでね。例え愚痴を聞かされるだけだとしてもなむしろ、曹仁さんのような可愛い女性がいるだけで役得というものだろう」

 

「(////)…そういうものですか「うん、そういうもの」けど、あの毒舌にさらされると分かっていて来るのもどうかと…もしかして、そういった趣味があるとか?もしそうなら少し引くんですが。」

 

「あるわけないだろう。ただ、身近に一人同じような人がいただけだよ…今となってはいい思い出だ」

 

「そうなんですか?その人は今はどうしてるんですか?」

 

「ああ、今は毒舌はなくなったかな。それから……この話は荀彧さんも来た事だしやめにするか。それで、何処で話を聞けばいいんだ?」

 

門の方を曹仁と共に見ながら声を掛けると驚かれたが、直ぐに姿を現し遅れたことを悪びれもせずむしろ『なに、仲良くお喋りしてるんだ』みたいに睨み付けながら

 

「…そうね。ホントは男なんかに愚痴りたくないんだけれども…少し歩いたところに丁度いい店があるから其処に行きましょうか?言っとくけど、あなたが考えるようないかがわしい店じゃないわよ。あと、鈴華もそんな男の話なんか聴いてないで行くわよ。後なるべく離れて歩いてくれるけがわらしいから」

 

「だぁー、そんなこと考えるか。ったく人のことをなんだと思ってやがる。」

 

「女を見たら襲い掛かる男に決まってるじゃない。だから一人じゃなくて鈴華も誘ったに決まってるじゃない。そんなことも分からないの。ダメねぇ、無知な男は」

 

「(ぐ…あいつ等じゃないがしばいたろうか)…そうだな、そんな無知な男に愚痴をこぼしたくなるあんたは何だ、愚かなのかそれとも、馬鹿なのかどっちなんだ?」

 

「そんなの私は私に決まってるじゃない。あんたなんかと一緒にしないでよ」

 

「あの、そろそろ移動しませんか?なんだか視線が気になってしょうがないんですが」

 

周りの住民や門番の視線が二人に集中していることに気がつき何事もなかったように歩き出した。

 

「そうね。ここだと貴方の恥が増えるだけでしょうから、場所を変えましょうか?」

 

「俺としては、むしろ恥が増えるのは荀彧さんのほうだと思うんだが…」

 

「なによ…」

 

「なんだよ…」

 

「あの一刀さん。毒舌には慣れてる筈じゃないんですか?それにしては、切れ気味のような気がするんですが…」

 

「いやぁ、慣れているとはいえ、限度があるからな…ここ最近言われ続けられていれば怒りたくもなるってものだ」

 

「…そうですか。けど桂花、私なんかじゃ一刀さんを止めることなんかできないと思いますよ「ウソ」…ホントです。前回の時だってなんだか軽くあしらわれている様に感じましたから」

 

「まあ、そうなった時は…走って逃げることにするわ…っとこのお店よ。なんでも会員制の店らしいから、お客も少ないのよ…店の見た目はあれだけど味は保障するわ」

 

「なんだかどっかで見たことある看板なんだが……しかし、こんな店に入ろうとするとは、荀彧さんはやはり普通の人とは観点が違うな」

 

「当たり前の事言わないでくれるかしら。一様誉め言葉として受け取っておくけど…貴方に誉められても嬉しくないわね」

荀彧に対し嫌味を言う一刀だがそれを流す荀彧をである。曹仁はそのやり取りを見て、荀彧のことをなぜか羨ましく感じていた。

 

「…あ、あの桂花そろそろ中に入りませんか」

 

「そうね。…それじゃあ入りましょうか。ああ、貴方は一緒に入らないでくれる。変に勘ぐられたくないから……何しているの早く入りなさいよ全く愚図なんだから」

 

「お帰りなさいませ。お嬢様方、旦那様。お疲れでしょう今すぐにお席にご案内します。それと旦那様、ご質問は後ほどお伺いいたします」

 

「一緒に入っていいのか良くないのかどっちだよ……はぁ、どおりで一部隊しか調練に出なかったわけだ」

 

そうして一刀は中に入るとやはりと言うか見知った部下を見つけ溜息をついた。それを見た一人が席に案内しながら声を掛けてきた。荀彧達は何のことか分からない顔をしながら案内された席に着いた。

 

「んで、何を聞けばいいんだ。これから行かなきゃいかないところもあるし、とっととすませたいんだが。…あと、お前達の説明はいらん。だいたいは他のやつに聞いた今は、自分の仕事に専念しろ」

 

「その前に注文ぐらいさせてよ。全く空気が読めないんだから。…そうね。いつものやつにお酒を加えてをいただこうかしら。それにしてもここの店員と知り合いなの、貴方確か他の世界から来たとか言わなかった。やっぱり嘘だったのね。まあどうでもいいけど、責任もって死になさいよ」

 

「私は彼女と同じものを。桂花それはちょっと言い過ぎなんじゃ…」

 

「酒と胃がもたれなさそうな料理を…嘘はついてないし殺せないから。あと、説明するとだな、ここの店員も俺と同じように他の世界から来たということだ。ただし、門をくぐって来たか来ないかの違いだ。それに知り合いというか、俺の部下なんだが…」

 

「かしこまりました。しかし、四人も婚約者がいるのに団長の周りは相変わらずですね。少し羨ましいですが「それを言うか…そういえば、まだ彼女に告白してないのか」…ぐ、心の整理ができてないんですよ。では、少々お待ち下さい。」

 

店員は一刀に対し嫌味を言うが、自分の恋路のことを言われ、言葉をつまらせてしまう。その場から逃げるように店の奥に引っ込むと荀彧から

 

「…なんだか腑に落ちないけど。それじゃあ、貴方には私が味わった屈辱をたっぷりと聞いて貰いましょうか。ああ、言っとくけど拒否は認めないからそのつもりでね。まあ、こんなことしか役に立たないんだからちゃんと聞きなさいよ」

 

「桂花その言い方はちょっと「もともと愚痴を聞くために来たんだそれくらいは妥協しよう」…一刀さんもそう思います…っていいんですか」

 

「いっただろう、慣れているって。ただ…」

 

「…な、なによ。近づかないでよ。うつるじゃない……にゃにひゅるのよ。ひょ、ひょっとあにゃたもみてにゃいでたしゅけなしゃいよ」

 

「君が男嫌いなのはよーく分かった。けどな、男をみな一色単に見るのは勘弁してもらおうか…それにしても軟らかいものだな」

 

「ひょっとひぇんたい」

 

一刀は荀彧の席に近づくと笑顔のままいきなり頬を引っ張り遊んでいる。曹仁はいきなりのことであっけに取られていたが

 

「あ、あのそろそろ放したほうが…」

 

「…ああ、そうだな。荀彧さん愚痴を聞く前に「何するのよこの変態、最低。」…あのなあ、さっきも言ったが男にだって色んなやつがいるんだ。それを一色単でまとめて見下すのはやめろ」

 

「そうかもしれないけど、男なんて馬鹿なくせにこっちが少し隙を見せると襲い掛かってくるじゃない。さっきの貴方みたいに。…だからやなのよ昔から」

 

「桂花…」

 

曹仁が何処となく昔を思い出したのか悲しい表情をしながら荀彧を見た。その後、気持ちを切り替えて一刀を見てみるとなにやら楽しそうに笑っていた。

 

「ああ、ようは男嫌いの理由を延々と聞けばいいのかそれとも他にあるのか」

「そんなの袁紹のことに決まってるじゃない。何で貴方なんかに昔話をしなきゃいけないのよ。頭がどうかしてるんじゃない」

 

「いやなに、いつまでも話し始めないからてっきり最初にあがった話なのかなーと思ったわけで……そうカリカリしているとはげるぞ」

 

「なっ、誰のせいよ。それに誰がはげるのよ「荀彧さんに決まってるでしょう」女の子に向かってなんて事いうのよ」

 

「はて、曹仁さん以外に女の子っていましたっけ?」

 

「ここにいるでしょう」

 

「お待たせしました」

 

自分を指しながら講義をしていると機を見計らったように料理が運ばれてきた

 

「荀彧さん料理も来たことですしそろそろ話し始めましょうか。…もう少し遊びたかったが「遊ぶってあんた」それは後にします。」

 

「…一刀さん」

 

「そ、そうね、何のために見境のない男を誘ったのか分からないものね。はぁ、なんか貴方と話してると疲れてくるわ「それは良かった」…ぐっ、と、とにかくたっぷりと聞いてもらうわ」

 

「桂花…少しは素直になろうよ」

 

「何のことよ…私は十分素直よ…いい加減話を進めるわよ。って何食べてるのよ」

 

「はぐっ、はぐっ、ゴク、ゴク、ふう、さっきから待ってるんだが。ようやく始まるのか」

 

少し前から料理を食べながら酒を飲んでいる一刀はようやくかという風に肩をすくめると荀彧達は『誰のせいよ』と反論したかったが、酒を一気に呷り袁紹のことを愚痴り始めた。袁紹の馬鹿っぷり、何かにつけて名家を引き合いに出すこと等、二時の間繰り返し繰り返し聞かされ続けられていたが、曹仁の一言により話が変な方向に行き始める

 

 

 

「ところで、一刀さんこれからは私の事、鈴華と呼んでください」

 

「ちょっと、鈴華どういうつもり、こんな罵倒されることに悦を感じる奴に真名を許すなんて。いったいどうしたのよ」

 

「おい、だれが『罵倒されることに悦を感じる』だ。慣れてるだけで、喜んではいないぞ。ホント裏表の激しい女だな。彼氏もできないぞ「つくりたくも無いわよそんなもの」……それで何で俺に真名を許す気になったんだ」

 

「ちょっと無視しないでよ」

 

「…えっと、私の事を知っても笑いませんでしたし、何より誇り高い感じがしましたから……だから、貴方に真名を受け取ってほしいんです」

 

「こんな奴に誇りなんてあるはず無いじゃない…大量の埃ならあるだろうけど」

 

「ちょっと桂花いくらなんでもそれは無いんじゃない」

 

「曹仁さん「鈴華です」…鈴華さん、荀彧さんの言うとおりだよ「ちょっと一刀さん」…少し前ならともかく今現在は誇りが揺らいでいますから…だからこそ俺個人の流派にもかかわらず剣技においては人を殺すことができない。できて、かすり傷をつける程度が限界です」

 

「どういう意味よ…誰がやっても剣で斬ったりすれば殺せるでしょう……あたればの話だけど。何、男の癖に剣もまともに扱えないの屑以下じゃないの。鈴華、押さえられたと言ったけど、男だからって緊張して力が出せなかったんじゃないのかしら」

 

「いえ、そんなことは」

 

「荀彧さん酒が入ってるとはいえ少しは言葉を読み取ろうよ。俺は、剣技においてはといったでしょう。…それなら賊はどうやって殺したんだって話になるだろう。」

 

「それもそうね。じゃあどういう意味よはやく説明しなさいよ」

 

「…俺たちもとい俺が使っている剣技は四神流と呼んでいるんだが普通と違うんだ。「どう違うって言うのよ」…この流派は信念や誇りを持っているものにしか扱えず且つ、決して揺らがないことが条件なんだ」

 

「だからなんなのよ。その技を使わなければいいだけじゃない」

 

「この剣技は極めると例え使わなくても剣での攻撃に影響を及ぼす。つまり、俺自身の誇りが揺らいでいる限り、使うだけ無駄というわけなんだ…こうなった理由はいえない」

 

「そう、なら何故帯剣をしているのかしら?それこそ、無駄じゃない」

 

「そうだな、それでも捨てられない物もあるものじゃないか」

 

「かず…」

 

荀彧は自分は何故こんな奴にドキドキしているのか疑問を感じ始め、一刀は『誇り』が揺らぎ始めた事件を思い出し、どこか遠い目をしている。鈴華は声を掛けようとするがなんと声を掛けていいのか分からず、話をそらすためにも桂花に声を掛ける。

「ねぇ桂花「なによ」…もしかして、気になる人に私が真名を呼ばれていることにヤキモチ妬いてる?」

 

「ちょっと、何で私がヤキモチ妬かなくちゃいけないのよ「だって…」なによ」

 

「さっきから顔を赤くして、眼が泳いでます」

 

「そ、それは、お酒を飲みすぎたからで、誰が見境のない穢わらしい男を気にしなくちゃいけないのよ……そりゃ、私の事しっかり受け止めてくれたり、手玉にも取られたりしたけど、その程度のことでヤキモチなんか……妬くわけないでしょう」

 

「そうですか?曹操さんのことを思い出している時の桂花に似ているんですが…」

 

「違うわよ。ぜんぜん違うわよ。そもそもこの私がこんな無駄に生きている男を好きになる分けないでしょう」

 

「その『無駄に生きている男』に愚痴を散々こぼしていたのは何処の誰だか…まあそれはそれとして、荀彧さんそろそろ店を出ませんか「…桂花よ」…はい」

 

「…だから私の真名よ。鈴華の見る目は確かだもの、あんたがどうしようもない男だろうと鈴華が認めた相手なら私も真名を預けてあげる…光栄に思いなさいよ」

 

「俺は荀彧さん自身が俺を認めるまで真名は受け取る気はないから」

 

一刀は拒否した者の荀彧は顔を赤くしながら声を荒げた

 

「…いいから受け取りなさいよ。賊の討伐や、私の愚痴を聞いたことに対してあんたに感謝しているんだから。それに私だって、ここに来るまでに聞いた話等で、一応はあんたを認めているんだから素直に受け取りなさいよ。初めてが私じゃないのが癪だけど」

 

「ということは、私が始めて真名を一刀さんに預け人ですか?なんか嬉しいです」

 

「えーと鈴華、喜んでいるところ悪いが、君以外にも一応真名を許されている人はいるんだが「えっ、誰ですか?」カリ…曹操だけど」

 

「ウソ、あの華琳さんが男に真名を預けるなんて信じられません」

 

華琳のことを知っている鈴華としては信じられないといった顔をしたがそれ以上に初めてじゃないことに落胆する。

 

「まあ、色々あって真名を許してもらったんだが、その話は別の機会ということで「別の機会っていつよ。今話しなさいよ」…そろそろ次の旅に出たいし、また会うこともあるだろうからその時に…」

 

「…えっと、もう旅たつんですか?」

 

「そのつもりだけど何か」

 

布袋を見せながら答える一刀に鈴華は「いえ」と短く答えるものの、桂花は納得いかないのか

 

「いつ会えるかも分からないのに話をしないってどういうことよ」

 

「そうだな。余り話すのはまずいんだが、君達の性格からこのまま袁紹の元にずっといるわけじゃないだろう。もしかしら、次の仕官先で会えると思うが」

 

「会えなかったら、その時はそうね。蛙風呂でも味わってもらおうかしら」

 

「別にかまわんが、ただ、君達より先に其処に行くことはたぶんないぞ」

 

「ふん、来るとわかってるだけでもいいわよ。それじゃ蛙風呂は説明しないときにするわ。それまでに、あんたを一泡吹かせられるようになってるから。振るえながら過ごせばいいわ」

 

「一刀さん是非、今度あったら手合わせお願いします」

 

「桂花さん楽しみにしてます。鈴華さんその時はお手柔らかに」

 

会計を済ませ(3人分を一刀が払い)、桂花達は、城へ一刀は街を後にするため移動するが、桂花から「絶対説明しなさいよ」としつこく言われ続け、溜息をつきながら、街を出た。

少しして、慣れた手つきで、情報カードもとい腕輪を操作し地図を広げながら次の目的地である涼州を確認し布袋からマントをはおり、のんびりと歩きが始めた。

 


 
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