No.193293

真・恋姫無双 ifストーリー 現代演義 第7話

オトナシさん

みなさまギリギリ1日過ぎの明けましておめでとうございます。
そしてお久しぶりです。

更新はぼちぼちしていきたいと思いますので、今年もよろしくお願いします。

2011-01-02 00:10:07 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:7745   閲覧ユーザー数:6122

私がお兄ちゃんを意識するようになったのはいつ頃からだっただろうか?

 

たぶん私が小学校3年生くらいのときだったと思う。

 

その頃にはもう既にお兄ちゃんは私に勝てなくなっていた。だから、少し情けないと思っていた。しかし、いつも何度も私に負けても立ち向かってくる姿にいつの間にか惹かれていた。

 

その時からお兄ちゃんの優しさをやたらと感じるようになった。前からのことも考えると誕生日プレゼントは欠かさずくれていた。しかも妙に私のツボを押さえたものばかり。

 

たぶんこうして気が付く前から好きになっていたのかもしれない。

 

自分の気持ちに気が付いてからは気が気ではなかった。私は知った、お兄ちゃんが意外ともてていることに・・・・。

 

しかしお兄ちゃんが誰かと付き合うということはなかったので、少し安心していた・・・・・・なのに・・・・・。

 

なんなのよこの急展開。こんなの現実として受け入れるなんて無理ぃぃ~~~!!

葵「はぁはぁはぁ・・・・・つ、つかれた・・・・・てか、死ぬ・・・・」

 

一刀「大丈夫か?」

 

葵「う、うん。ありがとう・・・・・ふぅ」

 

葵がこっちにきて3日目。春蘭との一戦を知った武将(特に戦闘狂のきらいがある人)からの挑戦を受け続けていた。ちなみに今日は鈴々と恋と霞の相手をしていた。

 

葵「正直、三国志の武将っていうの半信半疑だったけど、こうして実際にやってみるとなんと言うか信じるしかないって感じだよ」

 

一刀「まぁ、いきなり言われても普通そうだよ。俺だって最初は少し半信半疑だったよ」

 

葵「ああ、でも一つだけ良いことあったな」

 

一刀「???」

 

葵「いやーお母さんとお爺ちゃん以外の人で本気出したの初めてだったから」

 

一刀「・・・・俺のときはあれで本気じゃなかったのかorz」

 

葵「い、いやいやそんなことないよ!確かに本気ではなかったけど9割くらいは本気だったから!本当だよ?本当だからね!?」

 

一刀「ああ、うん。フォローありがと・・・・」

 

葵(うあああああああ、お兄ちゃんを落ち込ませちゃったよぉ。どうしよどうしよ。私の馬鹿馬鹿!・・・はっ!そうだ!久しぶりにあれ作ってあげよう!うん、そうしよう!そうと決まったら急がないと)

 

な、なんか葵がいきなり髪を掻き毟り始めたと思ったらいきなり走り出してどこかに行ってしまった。どうしたんだ?

ーここから葵視点ー

 

そんな訳で私はお兄ちゃんを何とか励ますためにキッチンまできた。しかし既に先客がいた。

 

雛里「あ!葵さん」

 

葵「え~っと朱里ちゃんと雛里ちゃん・・・だっけ?」

 

朱里「はい!」

 

葵「ああ良かった。合ってた。いきなり50人近くもの名前を覚えなくちゃいけなかったから名前を呼ぶのもちょっと不安で・・・」

 

朱里「確かにいきなり50人は大変ですよね」

 

葵「そうなのよ。ところで二人は何してるの?」

 

(あれ?この二人って私より年上?下?・・・・・まぁいいか!たぶん同じくらいよ。下だったら色々まずいでしょお兄ちゃん・・・)

 

雛里「実はこの本に書いているお菓子を作ろうと思ったんですけど・・・どうしようって朱里ちゃんとはなしていたんです」

 

葵「お菓子?どれどれ?」

 

朱里「これです」

 

それはちょうど私が作ろうとしているものだった。

 

雛里「前にごしゅ・・・・その、一刀さんが好きだって言っていたので作ってみようかって」

 

ああそういえば、蜀の人たちはお兄ちゃんこと「ご主人様」って呼んでいたんだっけ。なんか複雑な気分・・・

 

う~んどうしよう。いっしょに作ってあげたほうがいいかな?でも、お兄ちゃんの笑顔を独り占めしたいという欲望がぁ・・・・

 

朱里「でも難しそうだねって、言っていたんです」

 

うう、困っている表情可愛いなぁ。

 

葵「ちょうど私もこれ作ろうとしていたから一緒に作る?」

 

無理だよ!あんな顔して困っていたら助けちゃうよ!

 

朱里「え?本当ですか?」

 

葵「うん。実はさっきお兄ちゃんをちょっと凹ませちゃって・・・」

 

雛里「それで元気付けようと?」

 

葵「うん。まぁね。そんで、ちょうどいいから一緒にやろ?」

 

二人『はい!ありがとうございます!』

本日もまだまだ残っている夏休みの宿題たちを片付けている。

 

一刀「あ"ぁ~疲れた。糖分・・・・糖分が足んないんだ。きっとそうだ」

 

作業効率が悪くなっているのを糖分の足りないせいにしてみたりする。でも実際足りていない気がしなくもなくもない。

 

ちなみにみんなは二学期からが正式な留学となるので、宿題は免除されている。

 

一刀「ふぅ~休憩がてらなんか食べるか・・・」

 

と思いキッチンに向かうと何か甘い香りがしてきた。

 

一刀「なんか良い匂いがするけど、誰かなんか作ってんの?」

 

キッチンを覗いてみるとさっき走り去っていた葵と朱里と雛里がエプロンと三角巾をつけていた。

 

朱里「あ!ご主人様!」

 

葵「お兄ちゃん!なんて良いタイミング」

 

一刀「へ?何が?」

 

朱里「今ちょうど焼きあがったところですよ」

 

一刀「おお!ケーキ!」

 

葵「あとはデコレーションするだけね。だからもう少しだけ待ってて」

 

一刀「待つ待つ!喜んで待つ!」

 

 

数分後・・・・

 

雛里「お待たせしました」

 

一刀「おお、うまそう!食べてもいい?」

 

葵「あ、あの。ちょっと待って」

 

一刀「ん?どうした?」

 

葵「あ、あのね。さっきはごめんなさい」

 

一刀「さっき?さっきって?何のこと?」

 

葵「えっと、ほらお兄ちゃんを落ち込ませちゃったから・・・・」

 

一刀「ああ、そんなの全然気にしてないよ」

 

葵「本当?」

 

一刀「本当本当。だからさ、早く食べよう」

 

葵「うん」

 

二人『はい』

 

葵の久しぶりのケーキで楽しい休憩を過ごせるかと思ったが、食い意地の張った皆さんが匂いを嗅ぎ付けてやって来たためにあまりケーキを堪能できなかったのが少しだけ残念だった・・・・。また作ってもらお。


 
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