No.192035

恋姫無双~奇人商人一刀~7話

武中さん

最初と最後の語録は覚えておいてくださると
後々楽しいかもしれません。
   うそですwww

本当はギャグとか書いてみたいんです。

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2010-12-27 00:16:06 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:7883   閲覧ユーザー数:5982

武中の作品ですので

 

「読みにくい!」や「誤字脱字ばっかじゃねぇか!」や「なんか文法ちげぇよ!」が

 

大量にあるはずです。

 

ご指摘いただければありがたいです。

 

あと「こんなん一刀ちゃう!」とか「恋姫の原型とどめろや!」とか

 

「キャラ崩壊するな!」があるでしょうが、

 

自分のはこんなもんです。あしからず。

 

ではでは

 

戦場よりも北幻庵との商談のほうが余程怖い。

  ~劉玄徳語録より~

 

 

蝗害とは、トノサマバッタなど、相変異を起こす一部のバッタ類の大量発生による災害のことである。

これには長らく人類は悩まされてきた。現代でようやく農薬などで被害を減らすことができるようになったが、

三国志の時代には蝗害はなによりも恐ろしいものであった。

曹操の治める兗州で蝗害による飢饉が起きた。

 

 

「こんなときに蝗害と干害とは・・・」

「こればかりはどうしようもありません。」

曹操はすこし疲れたような顔をしていた。親の敵である陶謙も討ち取れず、結局自分は民を虐殺しただけであった。

行いに対して天が反応したかのように蝗害が起きた。さすがの曹操もこれには参ってしまった。

「もう少し兵達の食料配当を減らさなくてはね・・・秋蘭、私も含め将も減らすわ。苦しいところだけども・・・」

「分かっております。ここは耐えどころだと皆理解しています。」

「悪いわね。今桂花が商人のところへ行っているわ。それで少しは賄えるでしょう。」

商人から米を買い付けることができたなら俄然楽になる。

幸い、先の反董卓連合軍で北幻庵の商会と繋がりを持つことができた。

多少、足元を見られ値を上げられるだろうが餓えるよりはマシというものだ。

 

 

「そろそろ桂花が帰ってくる頃かしら?」

「そうですね。・・・おや噂をすれば。」

荀彧が戻ってきた。その顔は真っ青であった。

結構値を上げられたのだろうか?その様なことでは曹操は咎める気はなかった。

今回ばかりは仕方がない。そう言って荀彧は慰めるつもりだった。

しかし荀彧の言葉に曹操、夏侯淵は凍りつくこととなる。

「申し訳ございません!!」

「桂花、どうしたの?多少値が張った程度では今回は・・・」

「その・・・売ってすらもらえませんでした・・・」

「なんですって!?」

 

 

「ど、どういうことなんだ!桂花!!」

いつも冷静沈着な夏侯淵ですら慌てる。

正直今でも空腹状態なのだ。夏侯淵は姉である夏侯惇に自分の食料を少し上げていたりするのだ。

「それが・・・今後一切曹操様には物を売らない、と言われたのよ・・・」

「理由は?何か言ってたかしら?」

曹操はこのとき理由に目途がついていた。もし曹操の予想通りだと非常にまずいこととなる。

相手は太守でもなければ、天子もない。ただの大商人なのだ。だからこそ危険なのだ。

「徐州に攻め込んだ際に・・・商会の輸送隊を襲ったことが原因だそうです。」

「やはり・・・か・・・。すぐに商会の方に謝罪の文を送りなさい。」

「はっ!」

 

 

荀彧は部屋を出たあと、曹操は自分の短絡さに呆れていた。感情で動いた結果がこれだ。

このままでは餓死してしまう。その前に兵が暴動を起こすかもしれない。

そうなると曹操が群雄としてこれから先、生きていくのは非常に難しい。

「感情は己を追い詰めてしまうものね。」

「しかし、あのときは・・・」

「あの時確かに桂花は私を止めたわ。それを無視したのよ。

蝗害と干害は予想できなかったとしても、虐殺などする必要はなかったわ。

大陸中に店を持つ商会の輸送隊ぐらいいるでしょうね。

・・・本当に愚かだったわ。」

曹操はこの出来事からより成長したと言われる。

しかし、このとき曹操は北幻庵という男を見誤っていた。

曹操の認識が悪かったわけではない。ただ北幻庵は予想以上に冷徹な男だっただけである。

 

 

「麗羽から食料の援助ですって?」

「はい~。風としてはこれを受けるのはおすすめしません。」

「私も反対です、華琳様。」

陶謙攻略の前に加入した軍師の程昱と郭嘉が反対する。

この時期に食料の援助は非常に助かる。しかし曹操はいずれ袁紹と対峙する。

そう考えると袁紹に借りがあるのはまずいのである。

「そうね、私としても麗羽に借りを作るのはね・・・

と、言いたいところだけど、食料の買い付けはまだできないのよね?」

「はい。食料だけでなくその他の物も一切売ってもらえません。

何度も文も送りましたが拒否されました。」

「・・・どうしたものかしらね。」

 

 

一度は他の商人から買い付けることも考えた。

しかしどの商人も北商会が売っていないなら、という理由で売ることを渋るのだ。

更にこの年の秋は蝗害と旱魃のため穀物の値段は1石50余万銭にもなり、一帯では人が人を食らう状態になっていた。

例え商人といえど自分の食料を確保するので必死だったのだ。

そんなとき報告が入る。

「北商会から文が送られてまいりました。」

「わ、渡しなさい・・・オナカスイタ・・・」

荀彧も限界だった。徐々に減っていく貯蔵、それを計算し切り詰めていく。

外交や内政は程昱と郭嘉がやってくれるから助かっているがこれが一人だったとするとぞっとする。

もしや商談についてかと部屋にいた全員が思った。荀彧はあまり期待はしていなかったが

それでもやはり多少は期待をしてしまった。

そこに書いてあった内容はこうであった。

 

 

「食料、その他の品をお売りしましょう。商談については~」

これには誰もが喜びよりも先に驚きが来た。

あれほど頑なに商談を拒んでいたのに突然商談を申し込んできたのだ。

一体どんな思惑なのか、それは北幻庵にしかわからぬことであった。

 

 

北幻庵は生まれが分からぬ。孔明はどうやら知っているようだが言葉を濁すのだ。

  ~龐士元語録より~


 
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