No.190710

真・恋姫†無双 魏√あふたぁ? ~御遣いの送還~

だるさん

初めましての方、初めまして。
以前の作品を読んで下さった方々、ご無沙汰しております。

様々な方の作品を楽しく読ませていただいております。
魏√END後のお話が結構多いかな~と思いつつ、とある内容を思いついてしまったので投稿してみます。

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2010-12-20 17:00:24 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:3346   閲覧ユーザー数:2890

「愛していたよ、華琳‥‥」

 

「かずと‥‥?」

 

 

華琳こと曹操率いる魏軍が、劉備・孫策率いる呉蜀連合軍に勝利、大陸を統一した後に華琳によって提案された三国による統治を両国王が受け入れ戦乱の世は終結した。

 

 

「ずっと傍にいるって‥‥言ったじゃない!なんで逝っちゃうのよっ!!」

 

「ばかぁ‥‥ばかぁっ!!」

 

 

三国での統治を祝う祝賀会の最中、成都城に程近い、林に囲まれた小川では一人の少女が泣いていた。

天の御遣いとしての役目を終えた北郷一刀が彼女の目の前で消失‥‥天へと送還されていったのだ。

 

 

 

 

「一刀が‥‥天に帰ったわ」

 

 

賑やかだった祝賀会場が、華琳の一言により水を打ったかのような静けさへと変貌した。

 

 

「な‥‥何言ってんのや孟ちゃん?いくら何でもそれは笑えん冗談やで?」

 

「そうです!隊長が私達を置いてどこにも行くはずがないじゃないですか!」

 

 

魏将たちは信じる事ができない。

『質の悪い冗談だ』『どこかに隠れて驚かそうとしているのだろう』等と口々に否定している。

そんな事はありえないと、そのような事があって堪るかと、己の心を護るために。

 

 

「華琳も御使いクンも私達を持ち上げようとしても無駄よぉ」

 

「華琳さんも御使いのお兄さんもお茶目ですねぇ」

 

 

呉蜀の面々も国王を筆頭に『そんな馬鹿な』と真に受けていなかった。

 

 

「‥‥‥‥私だってこんな冗談、言いたくないわよっ!!」

 

 

感情を爆発させた華琳を見ると、目が赤くなっていた。

コレは冗談ではない、本当の事だと誰もが悟った。

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

一週間後、戦に勝利し大陸を平定した魏軍が本拠・許昌へと帰還した。

本来ならば勝利に喜び、賑やかであるはずの隊列が、まるで葬列かの如く静まり返っていた。

 

 

許昌の住民達は盛大に曹操たち魏軍を迎え、戦勝の喜びに沸いた。

ここで曹操から強烈な爆弾が投下された。

 

 

『天の御遣いである北郷一刀は、役目を終え天に帰った』と。

 

 

「曹操さま、馬鹿なことを仰らないで下さい。そんなことありえませんよ」

 

「私の目の前で天へと帰っていったのだ。嘘ではないっ!!」

 

 

広がる静寂‥‥

 

 

数瞬後、一気に広がる笑い声。

 

「だって、アソコにいらっしゃるじゃないですか。お一人で帰っていらしたからおかしいとは思っていたんですけど‥‥」

 

 

民が指差す方向を見てみると、背中には天和がぶら下がり、左右の腕には地和・人和にしがみつかれ苦笑している男---北郷一刀が立っていた。

 

 

「や、やぁ。お帰り、かr」

 

「北郷!!貴様ぁ~~っ!!!!」

 

 

春蘭に切りかかられ、言葉を続ける事が出来なかった一刀は、それでも笑みを浮かべながら‥‥そして三人を身体に張り付けたまま一目散に逃げ出した。

 

 

いつの間にか掘られていた桂花の落とし穴に落ち、春蘭に捕まり、秋蘭からは冷たい目で睨まれ、霞にボコボコにされ、季衣・流琉の年少組には泣きつかれ、凪・真桜・沙和には抱きつかれ、風と宝譿には散々文句を言われ、なぜか稟からは鼻血の洗礼を受け、華琳には正座させられていた。

 

 

「一体どういうことなの?説明なさい」

 

 

小川で華琳の前から消えたときに意識は飛び、気がついたら許昌の自室の寝台だったこと。

街に出たら戦場に居たはずなのに、何故ここに居るのかと驚かれたこと。

疑問に思い、日付を尋ねたら祝賀会の翌日だったこと。

華琳達が戻るまでは何もできないために、街に残っていた警備隊と共に警邏を行っていたことなど。

 

 

「まったく‥‥伝令でも出して街に戻っていることを教えてくれても良かったでしょうに」

 

「いやぁ、それも考えたんだけど、すぐに華琳達も戻ってくるだろうし、行き違いになっても伝令の人に悪いし、それに‥‥」

 

「それに?」

 

「街に帰ってくる華琳を一番に迎えて、驚かせたかったってのもあるんだけどな」

 

 

照れたように頬をポリポリと人差し指で掻く一刀を見て、華琳は己が胸の内に溜め込んだものを一気に爆発させた。

 

 

「ばかぁ‥‥ばかぁっ!どれだけ私が泣いたと思ってるのよっ!どれだけ皆が泣いたと思ってるのよっ!」

 

「そっか‥‥泣いてくれたのか‥‥ごめんな、そしてありがとう」

 

「一刀‥‥‥」

 

 

一刀は胸に飛び込んできた華琳を抱きしめ、熱い接吻を交わした。

 

 

皆の前でそのような行動を起こしたことにより、春蘭と桂花に追い掛け回されたのはお約束。

 

 

改めまして、初めまして&お久しぶりです。

 

構想5分・執筆約1時間という、内容らしい内容も無いものですが、如何でしたでしょうか?

つけたタイトルもコレでいいのかと未だに悩んでますが。

 

前文にも書きましたけど、魏√ENDものでこういうオチの物って無いよな~と思い立ったのが厄日‥‥

こんな感じのネタが誰かから出てくる前に書いてしまえと勢いだけで書いてみました。

 

もっとも、他の人が書いたのであればもっと面白く or 感動的に出来上がるんだろうな~と思いつつも、

「このネタは俺のもの」的な意識が働いてしまいました(テヘッ)

 

そして書いていて思いました。

三人以上出てくると、俺には書けないかもしれないと。

多数の人を書き分けられる方々が羨ましいと。

まぁ、もう少し練習をしてみたいと思ってますので、その辺は長い目で見て頂ければと。

 

 

俺の脳内ではギャグっぽくなっていたのですけど、実際に書き上げてみたらギャグなんだかシリアスなんだか訳の分からない物に化けましたが‥‥

 

一人でも楽しんでもらえれば本望です。

 

 

それでは次回は‥‥気が回ったときに適当な内容で投稿したいと思います。

 

それではまた、お会いできる事を楽しみにして‥‥

 


 
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