No.190535

真・恋姫†無双~仮面ライダーを受け継ぎし者~董卓編 第二話

アキエルさん

この作品は恋姫†無双と仮面ライダーのクロス作品です。

BLACKさんの作品に感化され、勢いで書いてしまいました。

楽しんでいただければ幸いです^^;

2010-12-19 18:26:15 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:2399   閲覧ユーザー数:2137

 

  ※注意

 

 この作品はsion様の真・恋姫†無双魏√EDアナザー 外史の統一者を参考とし構成されています。ところどころ同じ文章や似た文章が出ると思いますが、許可は取ってありますのでご安心ください。

 

 ですが私ことアキエルは今まで小説を書いたことが無く勢いだけで書いてしまった作品です。

 

 まだまだ未熟で作品は駄文だらけなので、暇つぶし程度に呼んでくださったら幸いです。 

 

 でわ、未熟な作品で恐縮ですが、お楽しみください

 

 

 EPISODE03:出会い 

 

 葵と張遼が談笑しているのを眺めていると

 

 急に張遼が切り出す

 

 

 「なあ一刀は天の御使いなんやろ?月っち……董卓と会ってくれへんかな?」

 

 「何で?」

 

 「昨日すっごい流星を見てな天の御使いの噂もあったから捜索に行く途中に此処が盗賊に襲われて捜索を中断してこっちに来たんや。伯っちによるとアンタが天の御使いらしいやん」

 

 「伯っち?」

 

 「伯約やから伯っち」

 

 

 いつの間にやら葵に愛称が付いていた

 

 安易な愛称に一刀は苦笑いをしながら気になったことを葵に聞いてみた

 

 

 「そうか……で、葵は何で俺が天の御使いって判ったんだ?」

 

 「それはですね。この大陸中で管輅と言う占い師が広めた予言なんですけど『深き闇夜を切り裂く大いなる流星と共に、天の御使い降臨せん。その者、白き衣を纏い鉄の馬を操り、仮面の戦士となりて戦乱の世を治めるであろう』って言ってました」

 

 「へぇ、そんな噂が流れてるんだ」

 

 

 五代さんも手の込んだ事をするなぁ

 

 

 「で?如何するんや?」

 

 「いいよ」

 

 「よっしゃー月も喜ぶで~。今すぐ行こう!」

 

 「え?今から?」

 

 「善は急げや!」

 

 

 と言って俺の腕をグイグイ引っ張って行く

 

 

 「ちょ……わかったから少し待って、荷物とか持ってくるから」

 

 「おぉ?スマン、スマン」

 

 「少し待っててくれ」

 

 

 と張遼に言い

 

 バイクを転がしてくると張遼はマジマジと見る

  

  

 「なんや?そのゴッツイ車輪のついた乗り物みたいなやつは?」

 

 「コレはね予言に出てくる鉄の馬で、俺のいた所ではバイクって言うんだ」 

 

 「へぇ~コレが鉄の馬か。普通の馬より早いんか?」

 

 「正直、勝負にならないよ」

 

 「言うなぁ。じゃあウチと勝負や!」

 

 

 そう言うとニンマリ笑い馬に飛び乗り一刀の横に並ぶと

 

 

 「じゃあ先に行くで!」

 

 「え!?」

 

 

 一刀が声を掛ける前に走り出してしまった

 

 

 「葵!後ろに乗って確りと掴まれ!」

 

 「は、はい!」

 

 

 一刀は直にエンジンを掛け急発進すると

 

 後ろに掴まっていた葵が「ひょわ~」と悲鳴を上げていた

 

 葵が悲鳴をあげている頃、先に出た霞は自分の出せる最高時速を出し走っていた

 

 

 「流石に早すぎたかなぁ……」 

 

 

 呟いていると

 

 ブオォォォォォ

 

 真後ろから聞きなれない音がする

 

 

 「?……何の音や?聞いた事もない音やな?」

 

 

 振り返ってみると

 

 

 「な、なんやて!?ウチの全速に着いて来とるなんて」

 

 「ふぅ…追いついた。行き成り出発しないでよ」

 

 「いや~鉄の馬がどんだけ速いか見たくてなぁ」

 

 なはは、と笑っていた

 

 

 

 暫く走っていると城が見えてきた

 

 

 「お兄様。あれが天水です!」

 

 「やっと着いたか」

 

 

 城門に着くと張遼が門番に話を通し門をくぐり馬小屋にバイクと馬を置く

 

 

 「しかしホンマに凄いな~!この”ばいく”って奴は。」

 

 「本当ですね。あんなに速いのに馬と違って余り揺れませんでしたし」

 

 「ウチも乗ってみたいわ」 

 

 「張遼ならすぐに乗れるかもね」

 

 

 そんな話をしつつ城に入ると俺たちは玉座の間に通され 

 

 

 「ちょっと待っててな、呼んでくるから」

 

 「わかった」

 

 

 張遼は走って出てしまった

 

 

 「ど、どど、どうしましょうお兄様!と、董卓様にお会いするのは初めてで……」

 

 「落ち着いて」

 

 

 と慌てる葵を落ち着かせているが一刀も内心、緊張していた

 

 暫くすると少女2人を連れて張遼が戻ってきた

 

 

 「待たせたな~」

 

 「いや、そんなに待ってないよ」

 

 「初めまして私が董卓といいます。こちらが…」

 

 「…賈駆よ」

 

 「俺は性は北郷、名は一刀、字はありません。此方は妹の…」

 

 「姜維、字は伯約です」

 

 

 葵はペコリと頭を下げた

 

 自己紹介が終わると賈駆はジロジロと俺の事を上から下まで見る

 

 

 「……霞、こいつが盗賊100人以上を追い払ったって奴?疑うわけじゃないけどこんな弱そうな奴が天の御使いとでも言うの?」

 

 「へぅ~詠ちゃんそんな言い方失礼だよぅ」

 

 「けどな詠。一刀の持ってる鉄の馬はウチより速かったで?」

 

 「へぇ…予言に出てくる見たことも無い白い衣、鉄の馬を持ってるんだ。じゃあ仮面の戦士って言うのは?」

 

 「見せたら信じてくれるかな?……賈文和さん?」

 

 「!?……なんで僕の字を知ってるの!?」 

 

 

 賈駆は軍師兼文官であまり表に出ない為、会った事も無い男から自分の字が出ることは有り得ない事だった

 

 

 「まぁ天の知識とでも思ってくれ。ついでに言うと董卓さんの字も知ってるよ、仲穎さんで合ってるよね?」

 

 「へぅ!?すごいです……」

 

 「月は天水の太守だから知っててもおかしくは無いわ問題は僕の字を知っていた事よ!説明して頂戴」 

 

 「そうだな……此処の書庫に始皇帝・劉邦、項羽の事が記されている書物は有るかい?」

 

 「有るに決まってるでしょ」

 

 「俺のいた世界にも董卓や賈駆、張遼の事が書かれてる書物がある。」

 

 「!?……じゃあ、あんたはこれから起こる事が分かると言うの?」

 

 

 衝撃の真実に詠は同様を隠しきれなかった

 

 

 「ああ、大きな出来事は変わらないだろう」

 

 「……フン!そんな確証が無い事信じられないわね。もしかしたら僕の字だって何処かで知っただけかもしれないし」

 

 「じゃあ仮面の戦士は張遼との試合で証明しよう」

 

 「「「え?」」」

 

   

 葵以外驚いていた

 

 いくら盗賊を追い払ったとは言え本物の武将には到底敵わないだろうと思ったからだ

 

 

 「(詠、ああ言ってるけど、どないする?)」

 

 「(本人が言っているから良いんじゃない?……でも手加減はしてあげなさいよ)」

 

 「……どうかした?」

 

 「何でもあらへんよ」

 

 

 そうして皆で練兵場に着くと一刀と霞は練兵場の真ん中に移動する

 

 互いに約10m程、距離を取る

 

 すると霞がある事に気付く

 

 

 「何や、一刀は武器は使わんのか?」

 

 「今の所は、ね」

 

 「そうか」

 

 「……準備は良い?」

 

 

 賈駆が確認してくる

 

 

 「何時でもいいよ」 

 

 「…………始め!!」

 

 

 開始の合図で俺は両手をベルトのバックルに両手をかざすとクウガの刻印が輝き出しベルトはアマダムと変化した

 

 

 「変身!!」

 

 

 変身の構えを取り叫ぶと一刀の体がクウガへと変身する

 

 

 「へぇ。其れが仮面の戦士か」

 

 「正確には仮面ライダーって言うんだけどね」   

 

 

 張遼はそんなに驚いてはいなかったが董卓、賈駆は驚愕していた

 

 

 「へぅ……吃驚しました」

 

 「アイツ、本当に天の御使いかも知れないわね……」

 

 「さっきから、そうですと言ってるじゃないですか~」

 

 

 そして一刀は静かに構える

 

 

 「そろそろ行くで!」

 

 

 張遼は一気に距離を詰め横薙ぎに振るう

 

 俺は体を引いて躱しながら蹴りを放つが、張遼は屈み躱す

 

 俺は躱された蹴りの勢いをそのままに軸足を変え後ろ回し蹴りを放つ

 

 

 「ハァ!」

 

 

 それに気づいた張遼で防いたが威力をいなしきれず2~3m後退する

 

 

 「アタタタなんちゅう蹴りや(これは手加減できんな……)」

 

 「いや~俺もビビッた。賊とは違って速いね」

 

 「そりゃそうやろ。あんな奴等と一緒にされたら困るわ」

 

 「確かに」

 

 「それにな、さっきの手加減してたんや。今度は本気で行くで」

 

 「!?」

 

 

 行くでと言った瞬間に突きが間近に迫ってきていた

 

 ギリギリで躯を横に逸らし躱すが、すぐに横薙ぎが迫る

 

 それを篭手で防ぐとすぐに次の攻撃が来る

 

 

 「(くっ!切り替えしが早くて反撃する余裕が無い上にこっちはリーチが短いから攻撃が届かない!)」

 

 

 防御ばかりで碌な攻撃が出来ない状態が続いた

 

 

 「(さすがにフォームを変えたほうが良さそうだな)」

 

 

 と考えていると横薙ぎが飛んでくる

 

 俺は咄嗟に篭手で防ごうと構えるが寸前で止まり

 

 防御で空いた胴に石突の突きがめり込む

 

 

 「がはっ……!」

 

 

 その衝撃を殺しきれずバイクの傍まで飛ばされる

 

 

 「お兄様!」

 

 「ゴホッ、ゴホッ……大丈夫だよ。葵」

 

 

 

 駆け寄ろうとする葵を手で制止し息を整える

 

 

 「さすがやなぁ。ウチの一撃モロに喰らって気絶しないなんて」

 

 「当たり前だろ?仮面ライダーは伊達じゃないよ」

 

 

 ……しかし流石に素手じゃキツイな

 

 そんな事を考えながらバイクのグリップを引き抜く

 

 それはトライアクセラーだった

 

 トライアクセラーとはトライチェイサーのキー兼、特殊警棒である

 

 一刀はアクセラーのグリップにあるスイッチをスライドさせると両端が伸びロッドのようになると

 

 

 「超変身!!」

 

 

 そう叫ぶとクウガのカラーが赤から青に変化し持っていた警棒もドラゴンロッドへ変化した

 

 

 『!?』

 

 

 姿と手に持った武器まで変わった事に葵も含めて皆驚いた

 

 

 「赤から青に変わった……?」 

 

 「あれ以外の姿が他にもあるの!?」

 

 「わ、私もまだ赤色しか見た事が無いので……」

 

 

 葵は賈駆に強く尋ねられ怯えながら答える 

 

 それを横目にロッドを構えマイティフォームより早く距離を詰め霞に突きを放つ

 

 

 「ハァ!」 

 

 「な!?」

 

 

 

 先程までと違う速さに戸惑い反応が遅れるもギリギリで躱し後方に跳び距離を取った

 

 

 「急に動きが速くなったなぁ!」

 

 「まだまだ行くぞ!」

 

 

 互いに距離を徐々に間合いを詰める

 

 そして同時に仕掛ける

 

 

 ガキィン ビュン ガン キン ヒュヒュン ギャリィィ キン ガィン

   

 

 どちらも突き、薙ぎ、払い

 

 どちらも躱し、防ぎ、弾き、受け流す

 

 

 「楽しいなぁ。一刀!」

 

 「ああ、そうだな。張遼!」

 

 

 結局3時間以上戦ったが決着は着かず両者疲れきってその場に倒れ込んでいた

 

 

 「ハァ……ハァ……いや~ホンマに楽しかったわぁ。あんたの腕を見込んでウチの真名を預けたる、ウチの真名は霞や」

 

 「ハァ……ハァ……ありがとう。霞」

 

 

 俺と霞は起き上がりガシッと握手をする

 

 それを遠目に見ながら月と詠が話す

 

 

 「月、私はアイツを天の御使いと認めて良いわ」

 

 「私もだよ詠ちゃん」

 

 

 そして、倒れている2人の元に寄る

 

 

 「予言を証明し霞と同等の武を持つ事を鑑みるに、貴方を天の御使いとして認めるわ。で?貴方は月に仕えてくれるのかしら?」

 

 

 五代さんも流れに身を任せろって言ってたしな

 

 

 「ああ、こちらこそよろしく頼むよ」

 

 「ありがとう御座います御使い様、私の真名は月と申します。これからよろしくお願いします」

 

 「僕の真名は詠よ。よろしくね」

 

 「俺のことは御使いじゃなくて一刀って呼んで欲しい。よろしく」

 

 「私の真名は葵です。よろしくお願いします」

 

 

 互いに握手をした

 

 

 その後もう夕刻だったので歓迎会を兼ねて皆で食事していた

 

 すると詠が一刀に話しかけた

 

 

 「ねぇ一刀。貴方が私たちと会ったとき言ってたこれから起こる事がわかるって本当の事なの?」

 

 「あぁ。俺の居た世界は董卓たちが居た世界から約1800年後の世界だ。だから董卓の事が書かれてる本も当然有る」 

 

 「!……じゃあ一刀は何年も先の未来で私たちの事を本で読んで知っていたと言うの!?」

 

 「あぁ…そして俺は今、違う世界に居るという事ははっきり分かる。何故なら書物に書かれている賈文和や董仲穎は男だからだ、さすがに1800年前と言えど性別の間違いは有り得ないだろう。コレで理解できた?」

 

 「……えぇ漠然としか理解できてないけどアンタが仮面ライダーになれることからもアンタがこの世界の人間じゃない事も分かるし、アンタが今体験してる事を私たちに置き換えたなら、私が過去に行き性別の変わった項羽や劉邦に合うと思えば名前も知っている事も納得できる」

 

 「(まぁ俺の世界でも普通は変身出来ないけど・・・)」

 

 

 俺は思わず苦笑いを零す

 

 そんな一刀とは裏腹に真剣な表情で此方に顔を向ける

 

 

 「ねぇ一刀の世界では董卓はどうなったの?」

 

 「……俺の世界では乱れる大陸を統一する前に死んだ」

 

 『……』

 

 

 俺の言葉に葵も含め言葉が出ない

 

 そんな空気を断ち切ったのは詠だった

 

 

 「……そう。でも貴方はその董卓がどう死んで行ったかも分かるんだから、それに対処すれば良い事よ」

 

 「そうだな。俺も全力で協力をするよ」

 

 「そうや!月っちを傷つける奴はウチがやっつけたる!」

 

 「わ、私も頑張ります!」 

 

 「へぅ……皆さんありがとう御座います」

 

 

 落ち込んでいる月を皆で励ました

  

 それに月は目に涙を溜めながら感謝していた

 

 

 「(そうよ、起こることを予め知っていればどんな事だって対処が可能になる。でも此処は違う世界、一刀が知っている歴史道理に行かなくてもある程度は対処できる、最悪な事は起こらないわ。絶対月を死なせないんだから!)」

 

 

 詠は胸の内でそう決意していた

 

 

 翌朝の軍議室

 

 

 「今から軍議を始めるわ。まずは楓、賊の討伐遠征お疲れ様」

 

 

 この楓とは華雄らしい

 

 今まで討伐遠征に行っていたらしいが一刀が眠った後帰ってきたらしい

 

 

 「いや、労いの言葉を貰うほど疲れては居ないが、最近賊が多いのではないか?」

 

 「そうね最近賊の討伐回数が徐々に増えてきてるわね……何か情報は手に入った?」

 

 「これと言った情報は入って無いが…賊の中に何やら黄色い布を巻いた奴らが居たな……」

 

 

 もう動しだしているのか……

 

 黄巾党の発生でこの大陸は乱れ始める

 

 それを知っている俺は戦慄する体を落ち着かせる

 

 

 「そう分かったわ、ありがとう。次に私たちの仲間になった人物を紹介するわ、一刀」

 

 「初めまして俺は姓は北郷、名は一刀、字と真名は在りません、どうぞよろしく」

 

 「私は姜維、字は伯約、真名は葵です。よろしくお願いします」

 

 「そして一刀は天の御使いよ」

 

 「何ぃ!?それは本当か!仮面の戦士とか言う」

 

 

 バンッと机を叩きながら立ち上り一刀を見る

 

 

 「本当よ」

 

 「ほぅ、それなら是非とも戦って見たいものだ」

 

 「楓、戦うなら軍議が終わってから練兵場でやってよね」

 

 「了解した!」

 

 「あのぅ…俺の意見は……?」

 

 

 一刀の意見は思いっきり無視され軍議が終わった後一刀達は練兵場に付いた。

 

 一刀と華雄は真ん中に月・詠・霞・葵は東屋へ移動した。一刀は華雄と15mほど距離を取る

 

 

 「今回は新しいフォームを使ってみるか」

 

 

 トライアクセラーのスイッチを前回とは反対にスライドさせると片方だけ伸びる

 

 

 「準備は良い?」

 

 「ああ」 

 

 

 答えると同時に一刀はベルトに両手を翳しアークルに変える

 

 

 「何時でもいいぞ」  

 

 「…初め!」

 

 

 合図と共に変身の構えを取り 

 

 

 「変身!!」

 

 

 タイタンフォームになり持っていたアクセラーはタイタンソードに変化した

 

 

 『!!』

 

 「ほぅ……」  

 

 

 華雄も霞と同様大して驚いていなかったが月達は又しても前回と違う姿に驚きを隠せなかった

 

 

 「それが仮面の戦士と言う奴か、しかし話では姿を変えると聞いていたが武器まで変化とは凄いな」

 

 「コレはこの仮面ライダーの特殊能力だよ」

 

 「なるほど、でわその仮面らいだーとやらの実力を見せてもらうぞ!」

 

 「行くぞ!」

 

 

 お互いに距離を詰めお互いの武器が交わる

 

 ギャリィィリン

 

 キィン

 

 

 「ちっ…」

 

 「っ……」

 

  

 そしてお互いに顔を歪ませ離れる

 

 それを見ていた霞は一刀の戦闘力を測っていた

 

 

 「う~ん、あの姿は赤や青より速さが無いなぁ、けどその分華雄と同じ力が有るみたいやな。」

 

 「どういう事ですか?」

 

 

 呟く霞の言葉が気になり月は尋ねた

 

 

 「あのな、ウチが戦った時は華雄ほどの力が無かったんやけど、あの姿になると速さが落ちる代わりに華雄と同等の力が発揮出来るみたいなんや。多分色によって強さの比重が違うんやろな」

 

 「わぁ♪流石です霞お姉様」

 

 「せやろ~♪なんやウチにも妹ができたみたいやわ~♪」

 

 

 霞は葵に抱きつき頬ずりしていた

 

 

 「ちょっと霞!そんな事してないで、もうちょっと詳しく説明しなさい」

 

 「しょうがないなぁ。例えるなら赤が速50攻・防50とするなら青は速75攻・防25になり、紫は速25攻・防75になると言う事や」

 

 「じゃあ今は速さを落として力を上げたと言う事ね」

 

 「やっと解かりました」

 

 

 月が解かった所で皆は一刀達に視線を戻すと未だに打ち合っていた

 

 だが打ち合いながら一刀も華雄の戦闘力を測っていた

 

 

 「(……パワーは俺と殆ど一緒なんだけど、俊敏性は今の俺より遅いし突っ込んで来るばかりで攻撃にフェイントが無いから往なし易いな……)」

 

 

 一刀が考えていると

 

 

 「ちいっ!貴様、戦っている最中に考え事か!」

 

 

 頭に血が上った華雄が大きく振りかぶり上から戦斧を振り下ろしてきた

 

 

 「ハァ…それに冷静さが無いね」 

 

 

 ガン、ギャリィィィィィン、キィン!

 

 一刀は溜息と共に華雄の攻撃をソードで受け、流す事はせず戦斧の刃と柄の間に引っ掛け捻り上げ弾いた

 

 戦斧は回転しながら華雄の後方7~8mの所に刺さった

 

 

 

 「くっ……」

 

 「猪突猛進な所を無くせば、もっと強くなるよ」

 

 「きゃー♪お兄様素敵ですぅ!」

 

 「へぅ…かっこ良かったです」

 

 「凄いやん一刀」

 

 

 

 

 「本当に凄いわね。他の色もあるの?」

 

 「あと使えるのは緑くらいかな」

 

 「見せてくれない?」

 

 「いいよ」

 

 

 一刀はその場でぺガサスフォームに変身して見せた

 

 「それの特徴は何なの?」

 

 「この姿は言わば弓兵かな。さっき霞が分析してたみたいだけど同じ様に解説するなら速50攻防25になり遠距離攻撃を可能にした姿だよ、。武器も見せたいから弓が欲しいんだけど」

 

 

 そう言うと詠は近くの兵に頼み武器庫から弓矢を取って来て貰って一刀に手渡す

 

 すると手に持った瞬間、弓矢はペガサスボウガンに変化した

 

 

 「お兄様?これは一体何ですか?」

 

 「これは俺のいた世界ではボウガンと呼ばれてる武器さ」

 

 「ほぅ…やはり矢を打ち出すのか?」

 

 

 華雄が興味深々に聞いてくる 

 

 

 「普通はね。でもこれは空気……所謂、風を打ち出すんだ」

 

 「へぇー、変わってんなぁ~」

 

 「詠、一里ほど離れた所に的を立ててくれないか?」

 

 「はぁ?そんなに遠くちゃ当たらないでしょ!?」

 

 「いいから、いいから」

 

 

 暫くすると兵士から合図が来る

 

 俺は神経を集中させると遠くに有った的が近くに望遠鏡を覗いてるかの如く大きくなり

 

 視界には何やら照準を合わせる十字のマークが映し出されている

 

 その照準を合わせ俺はトリガーを引くと一里先に有った的は粉々になった

  

 「へぅ~~!?的が粉々になっちゃいました……」

 

 「何やねん、その威力は。弓の達人でもそんな事できんて」

 

 「それが緑の力なのね……」

 

 「う~む。これは凄いな」

 

 

 

 それぞれ感想を言っていたが葵だけは何も喋らず黙っていた

 

 一刀は気になり変身を解き近づき声を掛ける

  

 

 「葵、どうした?」

 

 「っっっすっごいです!霞お姉さまと引き分け、華雄さんに勝ち、一里先の的に当てる武を持ってるなんて」 

 

 

 目をキラキラさせながら一刀に言ってると華雄が抗議する

 

 

 「おい、ちょっと持て。何で霞はお姉さまで、何で私は華雄さんなんだ?」

 

 「えっ…と。華雄さんとはまだ真名も預けられてませんので……」

 

 「おお!?そうだったな、北郷も男で始めて私に勝ったのだから真名をお前達に預けよう。私は性は華、名は雄、真名は楓だ、よろしく頼むぞ」

 

 「俺に真名は無いから一刀が真名に当たる、一刀って呼んでくれ。これからよろしく」

 

 「私は葵と申します。これからは楓お姉さまと呼ばせて頂きますね」

 

 「うむ、中々良い面だ。どうだ、私から武術を習って見るか?」

 

 「いえ、いいです」

 

 「なっ……!?」

 

 

 葵は華雄の誘いをキッパリと断り

 

 一刀に顔を向け怖ず怖ずと口を開ける

 

 

 「あの……お兄様、出来ればお兄様に教えて頂きたいのですが……」

 

 「え?俺?」

 

 「駄目ですか?……そうですよね、私が武術を習ってもしょうがないですよね」

 

 

 俯く葵の頭に手を置き撫でる 

 

 

 「そんな事無いよ、葵。俺のいた世界の姜維は文武に秀でているからね、きっと葵も秀でているさ俺で良ければ教えて上げるよ」

 

 「わ、私が文武に秀でてるなど……。でも嬉しいです」

 

 

 葵はモジモジと照れる

 

 

 「じゃあ、ウチも手伝ったる!」

 

 「一刀が文武に秀でてるって言うなら私が知略を教えてあげるわ」

 

 「私は何も出来ませんが、精一杯応援してますね」

 

 「私は一体何をすればいいのだ……」

 

 

 華雄は膝を抱え、地面にのの字を書きながら落ち込んでいた

 

 ちょっと可愛いと思いつつも声を掛ける

 

 

 「そんなに落ち込むなよ。楓にも手合せをお願いするからさ」

 

 「本当か!」

 

 

 さっきまで、のの字書きながら落ち込んでいた顔がパッと明るくなった

 

 又しても可愛いなぁと思ってしまった一刀であった

 

 

 

 

 葵が一刀に武術を教えてほしいと言った翌日、一刀と葵は練兵場にいた

 

 

 「さて葵、今日から俺が祖父から受け継いだ北郷流総武術を伝える」

 

 「はい!」

 

 「北郷流総武術は剣術・体術・槍術・射撃術を独自に組み合わせたものだ。剣術は剣術に始まり抜刀術、短刀術、二刀剣術。体術は空手に始まり柔術、拳闘術、蹴撃術(テコンドー)。槍術は槍術、杖術。射撃術は弓術、投擲術だ。しかし葵には、この中から一番合った武術を中心に伸ばす」

 

 「はい!…あの、お兄様は総武術の中で何が一番お兄様に合ったのですか?」

 

 「う~ん……俺は剣術だったな。総武術を習う前から爺ちゃんに剣を習っていたからね、多分爺ちゃんは俺の特性を見切っていたんだろうね」

 

 「そうですか、お爺様はお兄様同様、凄いお人だったのですね」

 

 「ああ、俺は一度も勝てなかった。今でも勝てるかどうか……っと、話が逸れたな。さて始めようか」

 

 「はい!がんばります!」

 

 そして稽古を始めてみると俺は驚いた

 

 葵の基礎体力は変身前の俺と同じくらい有り、呑み込みも早く瞬く間に本日の課題、刀剣術の第一段階を終えてしまった

 

 最初は体力作りからだと考えていたのだが木刀千回の素振りを多少息を切らせる程度で終わらせたのである

 

 

 「(……凄いな、才能が有るのは解かるけど初めてやった木刀の素振り1000回を難なくやり終えるなんて基礎体力が半端無い。)」

 

 

 いくら過酷な時代でも並みの武術家以上の基礎体力が有った事に一刀は驚いていた

 

 

 「なぁ葵。君は何か修行でもしていたのかい?」

 

 

 「?……いえ、そのような事はした事無いですが」

 

 「そうか、今日は此処までにしよう」

 

 

 一刀は『無意識に氣でも使っているのか?』と思ったが自分では判断出来ない為、心のにとどめて置く事にし葵と夕餉に向かった

 

 

 「あら、一刀。今日の修行は終わったの?」

 

 「一刀さん。こんばんわ」

 

 

 重役専用食堂には先客の月と詠が仲良く食事をしてる最中だった

 

 

 「ああ、葵は凄く優秀だよ。俺の教えることをどんどん吸収していくからあっという間だよ」

 

 「そんな、優秀だなんて…エヘヘ」

 

  

 優秀と褒めると葵は真っ赤になって照れていた

 

 

 「そうなの?じゃあ私の時も頑張ってよね」

 

 「はい!よろしくお願いします」

 

 「頑張ってくださいね」

 

 

 と頭を下げる

 

 それを見つつ一刀は有ることを思いついた

 

 

 「なぁ、詠。ちょっと修行の道具を作りたいんだけど良いかな?」

 

 「何を作るんですか?一刀さん」

 

 

 月が興味津々に聞いてくる

 

 

 「サンドバックって言って、主に拳撃や蹴撃の訓練に使う道具なんだ。多分、兵の訓練にも応用出来ると思う」

 

 「それは良いわね。何が必要なの?」

 

 

 兵の訓練に役立つかもと聞くと詠は快く承諾した

 

 

 「そうだな、一丈四方の皮と鎖と大量の布切れを揃えてほしい」

 

 「分かったわ」

 

 「よろしく」

 

 

 一刀は食事を終わらせ席を立つ

 

 

 「じゃあ俺はいくよ。葵、頑張れよ」

 

 

 頭を撫でると葵は満面の笑みで返す

 

 

 「はい、お兄様。今日はありがとう御座いました」

 

 「じゃあね、一刀」

 

 「おやすみなさい、一刀さん」

 

 

 そうして葵の修行の一日目は過ぎて行った

 

 

 

 

 

 

 あとがきです

 

 

 ここまで読んでくださった方々、心より感謝を申し上げます

 

 おかげさまで見習いからも卒業し、皆様のコメントや応援メッセージをもらいこれからもがんばって行きたいと思います!

 

 でわ、設定紹介です

 

 [ドラゴンフォーム(青のクウガ)]

 

 クウガの特殊形態

 

 基本カラーは青

 

 水を司る戦士

 

 アイデンティティワードは「邪悪なる者あらば その技を無に帰し 流水の如く邪悪を薙ぎ払う戦士あり」

 

 跳躍力や俊敏さに優れており、特に跳躍力はマイティフォームの3倍を超える数値を発揮する場合もある

 

 高い所へ跳躍する時のみこのフォームになることもある

 

 パワーや耐久力はマイティフォームよりも著しく低下しており、その短所を補う為、槍や枝など「長きもの(棒状の物)」をイメージさせる物を手にすることで作り出される「ドラゴンロッド」を武器とする

 

 必殺技はドラゴンロッドを敵に突き立て、先端から封印エネルギーを流し込む「スプラッシュドラゴン」(都合により必殺技を変更しております)

 

 

 

 [ペガサスフォーム(緑のクウガ)]

 

 クウガの特殊形態

 

 基本カラーは緑

 

 風を司る戦士

 

 アイデンティティワードは「邪悪なる者あらば その姿を彼方より知りて 疾風の如く邪悪を射抜く戦士あり」

 

 視覚、聴覚といった感覚神経が極限まで研ぎ澄まされた形態で、紫外線や赤外線を見ることや超音波を聞くことが出来るが、接近戦は不得手

 

 この能力で遠く離れた敵や動きの速い敵、保護色で姿を隠した敵をも正確に捕捉出来るようになる。ただし消耗が激しいため、このフォームを維持できるのは50秒間だけ(都合により設定を変更しております)

 

 「射抜くもの(射撃)」をイメージさせる物を手にすることで作り出される「ペガサスボウガン」を武器とする

 

 必殺技は高密度に圧縮された空気弾を封印エネルギーと共にボウガンから撃ち出す「ブラストペガサス」(都合により必殺技を変更しております)

 

 

 

 [タイタンフォーム(紫のクウガ)]

 

 クウガの特殊形態

 

 基本カラーは紫

 

 大地を司る戦士

 

 アイデンティティワードは「邪悪なる者あらば 鋼の鎧を身に付け 地割れの如く邪悪を斬り裂く戦士あり」

 

 パワーや耐久力に優れた形態、その防御力から、強力な敵の攻撃からの緊急回避としてこのフォームになることもある

 

 相手の攻撃を回避しようともせず、受け続けるまま進撃し、タイタンソードで攻撃するという力任せの戦法をとる

 

 バイクのグリップや角材など「斬り裂くもの(剣)」をイメージさせる物を手にすることで作り出される「タイタンソード」を武器とする

 

 必殺技はタイタンソードで敵の体を貫き刀身から封印エネルギーを流し込む「カラミティタイタン」(都合により必殺技を変更しております)

 

 

 以上です。

 

 都合によりと言うのは一刀が北郷流総武術を習得しているためと必殺技名がいまいちと言う独断と偏見により変更しました。それに伴いキャラやイメージの崩壊を招く恐れがありますが、ご了承ください><;

 

 他に設定や能力がわからないと言う方がいらっしゃるなら直接コメントください。なるべく早くお答えいたしますので

 

 でわ、更新は不定期ではございますが今後とも応援してください!よろしくお願いします

 

                                アキエルより <(_ _)>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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