No.188963 俺の妹の友達がこんなに可愛いわけがない(2)鳳仙鬼さん 2010-12-10 18:45:09 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:3203 閲覧ユーザー数:2902 |
第2章
「今日のは一生のトラウマです・・」
そこには女の子座りでベットにのしかかって凹んでいるあやせがいた
まさにこんなポーズで→orz
「なに大げさにしてるんだよ、ちょっとトイレを一緒にしただけじゃねーかよ」
「それがトラウマだって言ってるんだ死ねェェェェェェェェェェェェェェェ!!」
バチィーーーーーン!
そう、結局あのまあやせのとなりでようを足してしまったのだ。まぁあの場で漏らすよりは
何倍もマシだったからいいじゃないか。
俺はスッキリ爽やかな笑顔をしていた。
そして現在俺とあやせが置かれている状況なんだが、
ガチャリ
「あ、あのさぁ・・まだみつかんないの?」
「うーんこの辺にあるハズなんですが・・・。」
そう、あのとき落とした鍵が未だに見つかっていないのだ。
俺とあやせは手錠で繋がってる。ちなみに俺が左腕で、あやせが右腕だ。その状態から変わっていなかった。
一体どこに行ってしまったのか、鍵は小さいなりに、こんな片付いた部屋で無くなるようなものじゃないんだが。
「あ、あなたまさか自分で隠し持ってるんじゃないでしょうね!? 全部計算してやってるんじゃ?
そ、そりゃあ最近冷たいことばっかり言ってましたが、そこまですることないじゃないですか」
「しねーよそんなこと!!おまえなぁ・・・いくらなんでもそこまでひどい男じゃないぞ?
なんなら俺の体調べてみろよ」
「う・・・今あなたに触りたくないです」
ったく・・・なんで俺がこんなに嫌われなきゃならんのだ?ホワーイ?だいたいさっさと
鍵を解いてくれればこんなことにはならなかったはずなのに・・・。
「はぁ・・・」ため息をつくしかなかった。
「で?相談って何なんだよ」
俺は今日この家に来た本当の目的を思い出した。
「あなたねぇ・・こんなときにそんなこと言ってる場合ですか?」
いや、呼んだのはあんただからね?相談があるって言って、俺これでも受験生だよ?
今日はこんなことがなかったら麻奈美と図書館に勉強に行ってる所なんだからな?
まぁホイホイついてきたのは俺の方なんだが・・・。だって仕方ないじゃん!こんな可愛い
中学生が困ってたら助けてあげたいじゃん?たとえそれが嫌いな桐乃の事だったとしても。
俺あやせのこと大好きなんだからさぁ!・・・はぁ・・なんだか考えてて虚しくなってきた。
「ない・・・ここにもない・・・」
あやせは必死に鍵を探していた。
仕方ないな・・・とりあえず鍵が先だなこりゃ。何言っても相談の話になりそうもないみたいだ。
「んじゃ俺も探すとするか」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
きょろきょろ見渡し、俺達が転んだ所の周りをくまなく探してみた。
うーんない。ないぞ。あれから4時間ほどたっただろうか、いくら探しても一向に見つからなかった。
そろそろ、日が落ちてきたな。窓を見ると、空がだいだい色に染まっていた。
「あのさぁ・・?そろそろ俺帰りたいんだけど」
「はぁ? 何言ってるんですか?このままどうやって帰る気ですか?」
俺とあやせは手錠でつながってる。
「なんかこう、ペンチかなんかで無理やり取れないの?」
「そ、そんなんで取れませんよ!多分この手錠本物なんだから!」
「ふーん」
「おい・・まてまて、今なんて言った? 本物・・・だと!?」
「だ、だから、本物なんでそんな物で壊れるほどやわに出来てないって言うんです!・・・多分」
「そうか・・・で、どこで手に入れたの?」
「それは言えません」
・・・・・怖えーよ!!なんで本物なの!?いや・・”多分”って付けたから
完全にそうとは限らないはず。しかしなんで出どころを内緒にするの?
隠す所が逆にリアルで本物っぽいぞ。
「だいたい、ペンチとかウチに置いてないし、買いに行くのなんてそれこそ人に見られるじゃないですか」
うーむ。自転車屋とかに行けば鍵を無くした人のためにカギを強引にねじ切る器具があったと思うんだが、
それ自転車屋の人にする説明が無理な気がするしなぁ・・・大体そこまでどうやって行くんだって話だ。
「そうか・・・どうしよう・・もしかして二人でこのまま・・・」
「しょ、しょうがねーなぁ・・・ここは素直におまえの母さんが帰ってきたらどうにかしてもらおうぜ?」
「それ一体なんて説明すればいいんですか?」
「そりゃーおまえ友達の兄貴に相談持ちかけられて、手錠をかけさせられ、もみあってるうちに
手錠を自分にかけてしまい、ついでに鍵をなくしちまった、って言ったらどうだ?」
「それ、あなた完璧に警察に通報されますね」
「なんでだよ!ありのままを答えただけじゃないか!!」
「そんなのウチの母が信じてくれるわけないじゃないですか!!」
う・・・まぁこいつ言ってる事も一利あるな。母はPTAの会長をやっていて、非常にお堅い人らしいのだ。
そりゃ知らん男が家に二人っきりで、手錠を掛け合ってるんだからたとえ俺がその場に
居合わせたとしても、誤解するだろう。そして、その大好きな桐乃と二度と合わないようにするかもしれない。
うーむ。これは行き詰まってしまったな。
・・・・・ん?さっきから気になってたんだが、あやせの様子がおかしい、せっぱ詰まった感じで
もじもじしている・・・まさか・・・俺と同じくもよおしちゃったのか!?
う・・・・こいつ・・俺と一緒にトイレに行くぐらいなら死んだ方がマシだとか言い兼ねん。
「ひとつ提案があるんだがいいか?」
「はい、なんですか?」
「俺と恋人になってくれ!!」
バチーーーーーン
部屋中に額を叩く音が響いた。まぁ予想はしていたけどね!今日叩かれるの何回目だよ!ハァハァ
そろそろMに目覚めそうだぜ!
「な、なななな何急に言い出すんですか!?通報しますよ!?」
「い、いやぁ聞いてくれ、これなら今後何があっても大丈夫だと思うんだ、ほら、恋人同士なら
たとえ手錠で繋がられてたって、変じゃないだろ?ほら、お互い好きあってるんだし」
「いや、めちゃめちゃ変ですよ!!っていうかあなたのこと好きじゃありません!!」
「な!・・・うう・・・そこまで言わなくても・・」
俺はその場でへたりこんだ。好きじゃないとか言われたら絶望してしまうじゃないか・・・。
「なんでそんなこの世の終わりみたいな顔してるんですか・・・」
「だってよぉ・・・」
「そ、そんなに私のこと・・その・・す、好きなんですか?」
「あたりまえだ!!」
即答した。
すると、あやせの目から光が消え、なんだか嫌いな虫を見る目でこちらを見下した。
そんなに嫌なのかよ・・・。
「私にひとつ提案があるんですがいいですか?」
「ひじょ~~~に聞きたくないんだが、言ってみろ」
「死んで下さい」
「お断りだ!!」
「なんでですか?名案だと思ったんですが」
「怖えーよ!!なんで俺が死んだら事が収まるんだよ!!収まったとしても
それは案として一番最悪だよ!」
なんて提案をしやがる・・・・可愛い顔してとんでもないこと口にする女だぜ。
顔を見るとだんだん真っ青になってるあやせが見えた、
「お、おいさっきから顔色悪いようだけど大丈夫か? ・・・あ、本当に殺すのは無しだかんな?」
「トイレ・・・」
ぼそぼそとつぶやいたあやせ
「ん?」
「あ、あなたがぐずぐずしてるから私もトイレに行きたくなってきたじゃないですか!!この変態!!」
顔を赤くしながらつぶやいた
「い、いや俺が変態なのは関係なくね?」
「くぅ・・・最低・・・あなたと一緒にトイレに行くぐらいなら死んだ方がマシです!」
「そこまで言わんでも・・・あのなぁあんま我慢しすぎるのも体に悪いぜ?」
あやせは、両腕を抱え、身を守るポーズをとった。まるで俺がいやらしいことを迫ってるみたいだ。
「うう・・・わかりました・・」
お手洗いの前に行くと、今度は手錠だけでなく、目隠しをさせられ、ティッシュで耳を塞がれ
そして鼻をつままれようとしていた。
「まてまて、鼻までつままれたら呼吸できないんですけど」
「口ですればいいでしょう?私の・・お、おしっこの臭い嗅ぐつもりですか?この変態!」
赤くなるなら言わなきゃいいのに・・・しかし、まぁ年頃の女の子が用を足す時に年上の
男が隣にいるってのもひどい状況だよな・・・。まぁそれがわかってるからそれぐらい
受け入れてもいいだろう。はたから見たら今の俺はヒドイ状態だ・・・。
そんなこんなで、なんとかトイレを乗り切った俺達だったが、そろそろ外が暗くなってきたな
いい加減どうにか打開策を決めないと、ほんとにマズイと思う。
腹も減って来たしな。
「あ、あのさぁ・・」
「なんですか・・私がこんなに凹んでる時に話かけないでください・・・・」
またさっきと同じくこんなポーズになっていた→orz
「おまえ・・俺は何も聞いてないし臭ってもないんだぞ?」
「うわあああああああああああああああああああああああああーっ!」
それを聞いただけであやせは布団に潜ってしまった。
こりゃ相当なトラウマになってるな・・・・
あやせと2人になれて、ちょっと嬉しいかもとか思ってたが、距離が近すぎるのも問題だな。
ふむ、困ったぞ。
だがこんな困った時、今まで俺がやってきたことと言ったらもうこれしかないだろう。
人に助けを求める!!
うん、我ながら情けないな。
だが今回俺は暴走していない。これだけでも褒められるべきだろう。
状況は今までで最悪だが・・。
【つづく】
Tweet |
|
|
5
|
0
|
追加するフォルダを選択
あやせの人生相談第二話です。