この作品の一刀は、性格、武力ともに原作とは異なっています。
また、一部キャラを否定する場面もございます。
ご理解をお願いいたします。
まだまだ誤字、脱字や分かりにくい表現などもあると思いますが、
こんな自分の作品でも楽しんでいただけたら幸いです。
書いていて、自分でも良く分かんなくなりました
色々考えた、色々書いてみた、色々悩んだ結果、こうなりました。
言い訳させてもらうと、、自分は恋姫無双に嫌いなキャラが居ないんです
天城 近く
関羽「くっそ、どけえええ!」 ゴウッ ゴウッ
獅堂「ちっ、」
一蝶「く、っっ」
関羽「桃香様!!」
ダダッ
一蝶「しまった。追いますよ、獅堂」
獅堂「分かってる」
厳顔「くっ、孫尚香をようやく巻いたというのに。どけ!恋」
恋「やだ、、一刀に怒られる」
厳顔「貴様も、闇に捕われたか!」
星「はあああ!!」
真桜「っっ、」
ダダッ
凪「くっ、抜かれた」
趙雲「ふう、なんとか振り切ったがこのままではまずいな。仕方ない、これは使いたくはなかったんだが」
そう言うと、趙雲は一つの仮面を懐から取り出した
蜀本陣、一刀
『つまりそれは、犠牲も、民も、見ないってことなんじゃないですか』
そうか、そう思うか、ならばそれも良し。だが劉備、俺は見ているぞ。お前に見えぬモノを
一刀「なら、お前は何を思い、何を見る?観ている物があるのなら、剣を抜け」
劉備「えっ、、」
一刀「人を殺したことも無い処女なのだろう?なら、それをこの身で奪ってやろう。そうすれ観えるぞ?正義の真実も」
その言葉を聞いた魏延は塵を見るような目つきで俺を見て来る
魏焔「っ、あんな言葉、聞かなくていいです。こいつの相手は私が」
一刀「なんだ?またお前は命ずるだけか劉備。己は汚れぬか?お前はまた、」
『一人だけ舞台に立たないのか?』
劉備「っっ、大丈夫だよ焔耶ちゃん。下がってて」
焔耶「桃香様、、しかし」
そうだ、誰よりもお前が大徳であるが故に、響いただろう。今の言葉は、、なあ?
劉備は腰から靖王伝家を抜き、俺に向かいそれを向ける。
一刀「戦いでまず行うことは恐怖を抑えること、手の震えを鎮めろ」
劉備「、、、、、」
まるで子に何かを教えるように、優しくされど厳しく、そんな口調で喋っていく
一刀「絶対的な実力差を埋めるには数に頼るのが一番だ。だが、それが出来ぬ状況なら、静かに勝機を待て」
劉備「っ、、、っ」
一刀「相手の油断と、自分の剣気が合わさった時、一撃の元に敵を斬れ!」
劉備「はああああ!」 ギイイインッ
それは最高と呼べる一撃であっただろう。並みの兵なら瞬殺出来る、人を殺したことも無いような者が放てるものではない。
故に、褒めてやってもいいんだが、劉備、何故お前は、、
一刀「何故、眼を瞑っている?」
眼を開けた劉備の顔が恐怖に染まるのが分かる。当然か、最高の一撃を素手で止められたのだから
一刀「やはり、お前は何も観ていないではないか」
その言葉に兵はおろか、魏延さえ動けなくなる。自分でも気づかないほど小さな、怒りが込められていた
劉備「えっ、、」
人を殺す、それは人が犯せる最も重い罪。故に、絶対の意思の元でしかそれは許されない。
絶対の意思の元、赦されても必ず裁かれる。
一刀「そうだ、殺すという意志、覚悟。お前にはそれがない」
劉備「だって、私はただみんなで笑っていたいだけで、大陸のみんなを救いたいだけで。私は生かす為に」
一刀「それ故に俺を殺す(捨てる)と?矛盾に気づかんのか?おまえが言うみんなとは、誰のことだ?その中に、俺は入っていないんだな」
劉備の顔に理解が浮んでいく。なぜ、蜀の奴らはこんな簡単な論理をこいつに教えなかったんだ
劉備「あ、、、」
一刀「初めて知ったか?救う(殺す)ということを?救われる(奪われる)怖さと、手から零れ落ちる切なさ。救えるのは己が救くおうとした者だけだと」
靖王伝家を握る手に力を込める。出てきた血が輝きを穢し、刀身の軋む音が聞こえた
劉備「や、、いや、離して」
一刀「なら、剣を捨て、再び命じるだけの王になるか?あるいはその方が幸せか」
劉備「いや、もう私だけ蚊帳の外なのは、、嫌」
魏延「(桃香様、まさか知っているのか。桔梗様達が色々やっていたのを)」
一刀「そうだ、それで良い。なら、始めようか」
肩を掴み、その華奢な体を投げ飛ばす。劉備は地面にぶつかり跳ね跳んでいく
劉備「っぐっ、、いた、い」
一刀「幸せな人間だ、自分の血の味も知らんとは。あらゆる意味で処女なわけだ。まあいい、知らぬというなら教えてやろう」
魏延「桃香様!貴様!」
一刀「邪魔だ、退いて居ろ」
突っ込んでくる魏延を蹴り飛ばす。
退いていろ、これはお前達が教えねばならなかったこと。主が傷つくのは己が落ち度だ
一刀「戦う(話し合う)とはすなわち、傷つけあうことを意味する。穢れ無き乙女では人は救えぬぞ?痛みを知るのは悪い経験ではないだろう」
劉備「ぐっ、、」
地に転がる劉備を蹴飛ばし、また跳ばす
その時、関羽達が駆け付けてきた
関羽「桃香様!、なんてことを。鳳薦、貴様!」
一刀「下がっていろ、関羽!劉備は王として俺と立ち会っているんだ、貴様などが出る幕じゃない!」
関羽「っっ、」
後ろから一蝶達も来たのを感じる。アイツらが居れば邪魔は入らんか、、
そう思い、なんとか体を起こそうとする劉備に眼を向ける
劉備「っ、、ぐっ」
一刀「もう嫌か?痛いか?救われたいか?嫌だろう、痛いだろう、救われたいだろう。それは等しく、お前が救ってきた者が抱いていた願いだ。そして、お前が殺してきた人(悪)もまた、同じ望みを持っていた」
劉備「あっ、、っっ」
劉備の顔に理解が浮んでいくのが分かる。そうだ、、お前は
一刀「そうだ、お前は人を救った。殺され、嬲られ、お前に助けを求めてきた者を救った。助けを求めなかった人を嬲り、殺してな!」
劉備「違う、、私は」
その言葉を理解し、劉備の顔は歪んでいく
一刀「安心しろ、それを間違っていると言うつもりはない。どうあれ人を救ったんだ、それを誇れるなら、お前は英雄だよ」
劉備「私は、人殺しをなんて、、」
一刀「誇れない、お前は泣きながら殺すんだ。ならなぜ殺す、なぜ剣を取る!人を殺してでも人を救いたい。英雄ならば持っているであろう普遍の偽正義さえ、お前は持っていない!」
体に怒りが満ちて行くのを感じる。ああ、そうか。俺はここまでこの女が憎いのか、、
なぜ、何でだ劉備、何故お前は、、、、
一刀「人を救いたい?ああ、救えばいいさ。だがな、目を逸らし、言い訳を叫びながら救うのは間違っている。救うなら迷わず殺せ、傷つき、嬲りながら殺せ。死んだ者達の叫びと怨念を背負うべきなんだよ」
なのにお前は、そんなことすら出来ないのだろう?
なら、お前は一体何を持っているというんだ
一刀「正義も無ければ大義もない、覚悟の欠片も持ってない。戦う理由を持たぬお前が何故、関羽(英雄)や俺(魔王)と戦場(こんな場所)に居る!」
何故、市政で普通に暮らすことを望まなかった、普通に生きることを良しとしなかったんだ
劉備「私は、救いたいって思ったから」
一刀「笑わせるなよ。お前が名も知らぬ誰かを救うだと?その薄っぺらい理想で、甘露に満ちた幻想で。お前はな、こんな場所に居るべきじゃないんだよ」
『違う!』
俺の嘲りに満ちた声、それに反応しようとした関羽より先に否定の声が響いた
一刀「、、、、」
関羽「桃香、、様」
土に塗れた体を起こし、劉備が俺を見据えている
劉備「違う、違うもん。なんで、何でそんなこと言うの。どうして、みんな私のこと、除け者にするの」
一刀「、、、、」
劉備「甘くなんてない、薄くなんてない、私の理想は!がんばったんだもん、がんばったんだから」
絞り出す声、震える体、眼に涙を溜めながら、劉備は己の理想を信じていた
その様子に、既知感を覚える
一刀「それで、」
劉備「同情なんて要らない、褒めて欲しくも無い、分かってくれなくてもいい。正しくないって言われてもいい。だた私は、人を、助けたかった、みんなに笑っていて欲しかった」
一刀「、、、、」
劉備「一人は寂しいから、一人で笑っていても楽しくないから、だから誰もが笑える世界を作りたかった。それは、いけないことですか、、」
一刀「いや、だがその理想を叶えるにはお前はやさしすぎた」
劉備「違、う、、優しくなきゃ。だれも、笑顔になってくれま、せん」
気力も体力も限界なのだろう。足取りがおぼつかなくなっている
一刀「人を笑わせたいなら道化にでもなっていろ。お前は王になど成るべきじゃなかった」
劉備「っっ、、」
俺の言葉で気力が切れたのだろう。劉備は前に倒れ込みそうになる、、
劉備「えっ、、、」
関羽「なっ、、、」
一蝶「、、、へ、」
一刀「、、、、、」
俺はそれを、受け止めていた
劉備「なんで、、」
一刀「一度でも王を名乗ったなら。泣いたり、敵の前に倒れるなどという無様を晒すな」
そう言って倒れないよう後ろに押して離れたが、、
劉備「えっ、、あ、きゃ」 トテン
劉備はバランスを崩して尻もちをついていた、、なんだこいつは
尻もちをつき倒れた劉備を俺は見下ろしながら呟く
一刀「全軍を止めろ、この戦い、俺の勝ちだ。これ以上の犠牲は無用だ」
劉備「、、、、はい」
関羽「くっ、、」
周りに居た蜀の将たちが落胆の表情を浮かべていた。
無理もない、敗北など受け入れたいモノでは無いからな
その中で、劉備は涙目で話しかけてきた
劉備「鳳薦さん、、私は、間違っていたんですか」
一刀「お前の正義とやらを真っ向から否定はしない。己が願う己への願い、俺の大義も似たようなものだ」
だが、、お前に非があるとするなら、そうだな
一刀「、、お前に罪があるのなら、それは無知であったこと。無力が故に戦場に立てず、無辜が故に妄想を振りまいた。そして、無知が故に真実を知らなすぎた」
劉備「、、、、ぐす、、」
一刀「蚊帳の外は辛かったろう、叶えたいと思えば思うほど、理想は離れて行ったろう。何時も思っていたはずだ、どうして叶わぬのだと。その思い、、分からなくもない」
昔の俺が、そうであったようにな、、
一刀「お前はやり方は間違えたが、その理想は間違ってはいない。少なくとも俺は、そう思う」
劉備「ぐす、、ひっく、、うう」
関羽「桃香様、、」
張飛「、、、お姉ちゃん」
黄忠「、、、、」
倒れるなと言えば倒れ、泣くなと言えば泣く。本当に王には向いてないな、、
そんなことを思っていると、獅堂が近づいて来た
獅堂「おい、どうすんだ?こいつら」
獅堂の言葉で緊張が走っていく、魏延など明らかな殺気を向けて来てるし、
一刀「どうもない。戦いは終わった、劉備の正義が砕けた以上、もう戦う理由など」
『否、正義は敗れぬ。正義は砕けぬ!たとえ劉備様が敗れようと、正義に敗北は有り得ない!』
俺の言葉を遮りながら、そんな声が聞こえてきた。
獅堂「っっ、誰だ!」
思えば、蜀で初めて正義を語ったのは誰だったか、、
他の誰よりも、正義に固執した者は誰だった、、
一刀「なるほど、劉備の敗北は認められても、正義の敗北は許せぬか」
だから、そんなものを付けているのか?なあ、
「そのだとも、魔王よ、我が正義にて貴様を撃とう」
一刀「意外だよ。まさかお前に、こんな所で会おうとは趙、、いや、正義の使者、とでも呼んだ方が良いのか?」
「いかにも、悪の匂いに誘われ、美々しき蝶が今、舞い降りる!我が名は華蝶仮面!黒い夜を消し去る為に舞い降りる。正義の化身なり!」
未だに正義を語るか、いや語らねば生きられぬというのなら、俺を倒し勝者(正義)となってみろ
我が大義、砕けると言うのなら、、くっはは、ははははは!!
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真恋姫無双夜の王第33話、
対蜀編まだ終わらない、、