No.186725

無真・恋姫無双 六話下編~我の理想を示すこと

TAPEtさん

すっかり遅くなってしまった上に、新しく書くといった時に中二やらないといったのにすっかり無視していやがる。……まいいや(二週間散々悩んだあげく、やっぱ外国人には戦闘シーンとか無理という結論に到着しました)

2010-11-26 21:59:12 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:2826   閲覧ユーザー数:2388

黄巾党から奪った陣営から出た私たちは、曹操軍と共同戦線を組んで戦うことになった。

途中で義勇兵を募ったり、曹操軍から兵を貰い、それなりの数が揃った。

それにしても流石というべきか、正規軍と義勇軍の統率にとっての熟練度には差があった。

号令一つで的確に動きだす曹操軍の正規軍の姿に、皆の皆が同じく驚いていた。

 

「正規軍であればあれほどは当然だ」

 

と私は口では言っていたが、正直あれほどの整列されている軍を作るには相当な時間と金がかかっただろう。

しかも相手は自分たちの将ではなく、ただの義勇軍の将だ。

これが自分たちの将に指揮されたらどんな動きを見せてくれるかを考えれば、背中に寒気が走るのであった。

 

ふと昔のことを思い出した。

仲間たちと戦っていた時……

それは反乱だった。

最初はちゃんとした訓練もできていない人たちから始まり、最初はバラバラだったが、少しずつ戦っているうちに、皆それなりにいい動きになってきて、後になったら指揮官の我々が一声かけても、まるで自分の手足を動かしているように簡単に命令できるようになった。

 

……いや、何でこの話になったんだ?それはどうでもいい。

 

「ご主人さま、朱里と雛里が戻ってきました」

「そう」

 

ふと愛紗が軍議に行っていた我が軍の軍師たちが帰ってきたことを教えに来てくれた。

 

「行こう。曹操がどんなことを考えているのかが楽しみだな」

「はっ」

 

私は愛紗と一緒に朱里ちゃんたちが帰ってきているところへ向った。

 

 

 

「朱里ちゃん、雛里ちゃん、ご苦労さま」

「あ、ごしゅじんさま」

「ありがとうございます」

「それで、早速だけど軍議であったことを説明してくれ」

 

曹操軍の軍師、荀彧との軍議を済ませて帰ってきた朱里ちゃんと雛里ちゃんに、私は状況を聞いた。

 

「はい、これから曹操さんと共同戦線を張った私たちが向う場所は、黄巾党の本拠地がある場所です」

「本拠地だと?そんなところにこの兵力で大丈夫なのか?」

 

今我々の兵力は曹操軍の精鋭部隊を含め3万弱。

黄巾党の本拠地といえばあまくみても十万以上の兵はあるだろうと思うが…

 

「それが、情報によると現在その場所を守っている兵数は数少ないようです」

「どういうことなのだ?」

「現在本拠地には、黄巾党の首謀者である、張角、張宝、張梁がいないようです」

 

本隊がいないのか?まあ、それなら確かに話は別だな。

 

「確かにそれなら狙う価値があるな」

「え、そうなの?誰もいなかったら攻撃しても意味ないんじゃないのかな」

「ううん、それは違います」

 

鈴々の疑問に雛里ちゃんが直ぐに手をあげる。

 

「どういうことなのだ?」

「兵はいなくてもあそこには、現在黄巾党が持っている兵糧の半分以上が備蓄されてますから」

「そういうことか」

 

それらを全部奪われれば、黄巾党はえらいことになるだろう。

 

「なるほど。兵糧を奪えば食べるものがなくなった黄巾党の全力が激減しますね」

「おなかが減ると戦えないのだ」

 

しかし、こんな場面で兵糧のことを思いつくか。流石は曹操というところか。やはり無視できない存在だ。

 

「と、関心してる場合じゃなかったな」

「はい?」

「相手がそれほどいい戦略を考えたということは、こちらでもそれほどの戦術で答えてあげなくてはならないというわけだ」

「あ、はい!任せてください!」

「うん?」

 

何だか軍師の二人が張り切ってるな……ああ、

 

「ああ、違う違う。二人に任せるって言う意味じゃないんだ」

「「はい?」」

「先の戦いではいい統率と策を見せてくれたからな。今度は大将として、私がちょっといいところ見せてあげないとな」

「また一人で危ないことをするつもりですか?」

 

愛紗は心配げに聞く。

心配というか、「我らの主はもうちょっと身を慎むべき」とかいいたそうな目で見てるんだけど。

 

「愛紗、愛紗は少し私のことを信用してほしいのだがな」

「別に、ご主人さまを信用できないというわけではありません。ただ、我らのご主人さまとして、もう少しご自分の安全というものを考えて…」

「愛紗、お前は桃香を守る時に己の命を考えんながら守るか?」

「もちろん、私は命を賭けてお二人をお守りします」

「なら、私も命を賭けて部下たちのその勇気に答える。それが私のやり方だ」

「……」

「後、この際だから皆に言っておこう」

「「「??」」」

 

皆の目が注目している中で私は言った。

 

「私はあんな高飛車な女に遅れを取るつもりはない」

 

 

 

と、胸を張っていったところ、本隊の曹操から伝令が来た。

 

「劉備軍は横隊を組み、号令と共に敵陣に向けて突撃せよ。我らの後方も、援護の矢を打って直ぐ後を追う」

「……」

「やった!鈴々が先陣!!」

 

と、鈴々は喜んでいるが、

 

「囮に使う気満々ではないか」

「そうだよ!私たちの戦力じゃ敵さん相手に時間稼ぎにもならないよ!」

 

その後、伝令は曹操の作戦を説明した。

曰く、私たちが時間稼ぎをしている間、特殊部隊が城に入って兵糧を焼く。

自分たちの城で火が上がることを知った敵は混乱に陥り、その混乱に乗じて総攻撃をかける。

 

「その特殊部隊とやらは必ず成功するのか?」

「はっ、我が軍の精鋭部隊なら、必ず」

 

としても、随分と生生しく出てきたな。こっちらの義勇軍に敵本隊を付けて自分たちの被害は最小限に済む戦略を選んだか。

 

「……伝令よ、帰って曹操殿に伝えてくれ」

「はい」

「兵糧焼く前に終わらせてやる、とな」

「…はっ」

 

 

 

「ご主人さま、どうするおつもりですか?」

 

伝令が去った後、愛紗がまた心配そうに聞いた。

 

「朱里ちゃん、敵との戦力差は?」

「こちらは曹操さんの部隊を加えて約一万、敵は2万ぐらいです」

「倍の差か……ちょうどいいハンデだ」

「お兄ちゃん、どうするのだ?」

「鈴々、愛紗、二人には頼みがある」

「「??」」

 

私は二人にだけ聞こえるように耳にささやいた。

 

「にゃー、くすぐったいのだ」

「真面目にやるんだぞ」

「……本当に大丈夫なんでしょうね」

「大丈夫、大丈夫。昔はいつもこうやってたんだから」

「それは安心させるおつもりで言っているのですか……?」

「……」

 

なんというか

 

「……やっぱ、誰かに心配されるっていいね」

「ぶ、部下として当然です」

 

 

 

「あの、ご主人さま、私たちは……?」

 

振り向けば朱里ちゃんたちが上目遣いでこっちを見ている。

 

「二人は今回はお休みかな。桃香と一緒に下がっていてくれ」

「でも……」

「軍師たちの能力を疑うわけじゃない。ただ、こっちも二人の能力を腐らせないほどの実力を持っていると見せたいだけだ」

「はい……」

「桃香、二人と一緒に後方で待機していてくれ。後で伝令が行けばその時総攻撃、わかったな」

「わかったよ。でも……作戦の前に終わらせるって、どういうこと?」

「なーに、要は敵が混乱すればいいってことだ。この日のために用意したものがある」

「???」

 

私にはまだちゃんとした武器はない。

それでも、戦うことはできる。

 

 

 

 

曹操 「………」

夏侯惇「華琳さま、どうかなさいましたか?」

曹操 「………」

夏侯淵「華琳さま、あの男の言葉気になるのですか?」

曹操 「…まさか、私があんな男の蛮勇から出た言葉に動じるとでも思うの?」

夏侯淵「そうは思いませんが……華琳さまはあの言葉がただの蛮勇だと思いますか?」

曹操 「そうではないわ。多分何かを企んでいるでしょう。けど、それは私に見せ付けようとすることにすぎない。そんな自分の誇りのために無駄な兵を消耗されるようでは、それほどの人物ではないのでしょう」

夏侯惇「最初からあんな男が、華琳さまと並ぶような者なはずがありません」

 

曹操 「さて、実際どうなのかは戦いは始めなければ分からないわ。先陣に号令を出しなさい。特殊部隊も動く準備を」

「はっ!!」「御意!」

 

曹操「さぁて、どんな戦いを見せてくれるか楽しみにしているわ。劉備、影子」

 

 

 

 

私の戦うスタイルは、一対一ではなく、一人でより多くの相手を相手するためのもの。

 

地雷というものがある。

地雷は人を完全に殺すことはほとんどない。

足とかを切って、戦場で戦友に助けるようにすることによって、一人の負傷に二人、三人が戦闘不能になるためだ。

 

敵の命を絶つのは効率が低い。

敵を混乱させるのに必要なのは、敵に恐怖や驚愕を与える何かだ。

それは自分たちの本陣から火が上がる姿でもあるし、他にもある。

そう、例えば……

 

しーーーーーーっ!!

 

「!?な、何だ?」

「いきなり煙が……!」

 

先ずは煙幕で部隊の視野を切る。

そして、

 

 

サッ!!

 

「うっ!」

「お、おい、どうしたんだよ!」

「うああああああ!!!」

「何だ!何が起きたんだよ!」

 

そして煙が少しずつ消え、周りが見えるようになった頃、

 

「お、俺の腕、腕が!!」

「誰か、誰か助けてくれ!足が、俺の脚は何故切られてるんだよ!!」

「くっそー!こんなところにいられるか!俺は逃げるぞ!」

 

横にいた奴らの腕や足が、いつの間にかなくなっている。

ある時は、斬られた自分たちですら斬られた時には気付かず、煙が去った後自分の腕がない姿を見た後になってそれを自覚する。

そして悲鳴をあげる。

 

いっそ殺してあげれば優しいだろう。

だけど、それでは意味がない。

生きたまま叫べ。仲間に命を乞え。

その中で不安さが全ての軍に伝わる。

 

「何だ!一体何が起きてるんだよ!」

「血が、血が止まらねえ」

「やられたやつらはほってけ!残ったやつらだけでも行くぞ!」

「そ、そんな見捨てるのかよ!」

「助けてくれ!!」

「おい!いくらなんでもそれはないだろ!このままこいつらを無視していくのかよ!」

「じゃあ、ここまで来てこいつらを負って帰るってのか!?もうおせえんだよ!」

 

混乱する。

側にいた、名前だけでしても同僚という立場も者たちが命を乞う。

けど、助けられない。

冷静な指揮官はそのまま進軍を命ずる。

親しい戦友がやられた者たちはそんな指揮官に異議を唱える。

指揮が取れなくなる。

指揮がなければ、2万という数は意味を持たない。

 

「我の名は影子!天から降りた御使いなり!民を苦しめたその罪、償わせてもらおう!」

 

「て、天の御使い!」

「あいつがやったのか?!」

「よ、妖術遣いだ!」

「ひぃっ!」

 

そこにちょっとして演出。

いやぁ、にしても疲れるな。あっちこっち煙の中を走りながら腕や脚だけを狙うっていうのも。

得物がいつもと違うから尚更だ。

持っているのは普通の剣だ。

曹操軍から調達したもので少しはマシだけど、そろそろ限界だ。

 

ガカーン

 

「……持たなかったか」

 

私の速度や荒い使い方を耐えずに両方とも折れてしまった。

 

「でもちょうど頃合だ」

「てめぇ!!よくもこんなことを…!!」

 

一部こっちにしかけてくるやつらを無視しながら出る前に持ってきた短弓に閃光弾をつけた矢をつがえる。

 

「愛紗、鈴々!任せたぞ!」

 

 

空に太陽とは違う光が舞う。

 

 

 

 

「関羽将軍!東側から信号が上がりました!」

「ご主人さま!無事だったのか……無茶な作戦だとばかり思っていたのに、本当に一人でここまで兵を乱すことができるとは……」

「どうしますか!」

「…と、感嘆している場合ではない。今より敵に突撃する!ご主人さまの動きに敵は混乱している!今こそ好機!関羽隊、これから黄巾党の部隊に突撃する!」

「はっ!!」

 

 

 

 

「にゃあ、鈴々もあんなに暴れてみたかったのだ」

「信じられないです。天の御使いといえども、こんな大軍勢をたった一人で……」

「でも、鈴々たちも負けないのだ!よぉし、皆!これから敵に突撃するのだ!」

「「「おお!!」」」

 

 

 

 

「はぁああああっ!!」

「その剣借りるぞ?」

 

スシャッ!

 

「ぐああ、手、手に手裏剣が…!!」

「死ぬほど痛いだろ。と、死んだら痛みなんてないけどね」

「ふざけるな!天の御使いか何か知らないが、姿を見せた以上はわかってるだろうな!」

「うむ、そうだな。こんな風にお前らに姿を見せているのも、少しおいしくないな。んじゃあ、軍全体的にはいい感じに混乱している。私は帰ることにするぞ」

 

スッ

 

「なっ!消えた!?」

「よ、妖術か?」

「はええ、全然見えなかった」

 

・・・

 

・・

 

 

 

「押し切れ!!我らの力を、思い知らせてやるのだ!!」

 

グシャッ

 

「ぐぅっ!」

「ふっ……敵の抵抗が弱い。本当にあの大軍勢がここまで乱れるとはどういうことだ……?」

 

 

「ぱあぁ!!」

「ひゃっ!!」

 

「私だ、驚いた?」

「ご主人さま?!いきなり後ろから現れないでください!思わず斬ってしまうところでしたぞ?!」

 

態と愛紗の後ろから現れてみた。

いや、脅かすつもりは最初はなかったんだけど、後ろ姿があまりにも無防備だったもので…

といっても、こんな戦況じゃ後ろなんて気にすることもないな。

 

「まさかぁ、愛紗がまたしくも私を斬るなんてありえないだろ。それにしても驚くのが随分とかわいらしいじゃないか?愛紗は幽霊とか苦手なタイプだな」

「そ、そんなことはどうでもいいです!……それより、その姿は一体何なのです」

「うん?ああ」

 

愛紗が私の姿を指摘することも無理はない。

私の今の姿を一言で言うと、血まみれだった。

 

「人の腕や足を続けて絶っていったからな。どうしても血を浴びてしまうんだよ。しかも千回以上それをやっていればな」

「一体どうやってこんな……」

「私の戦い方を見てきたら分かるだろ?速さ。極上の速さが私の武器だ。速さを利用して相手の後ろを取る。そうだね、今の愛紗みたいに」

「……」

「…怒った?」

「…怒ってません」

「大丈夫だよ。こんなことをするのは義勇軍に居る時だけだ。ちゃんと定着してからはこんな無茶はしない。それまでは我慢してくれ」

 

愛紗は本当にいい家臣だ。劉備の第一家臣を誇るだけはある。

そんな人物が今は私を心配してくれる。

これ以上に頼もしい護衛はない。

 

「桃香に伝令を出そう。戦いは勝てそうだけど、そろそろ時間が近い。曹操のやつらが成功する前に終わらせるとの約束だったからな」

「はっ!」

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

 

 

 

 

曹操「…信じられないわね」

荀彧「はっ……こんなことが本当に可能だとは…」

夏侯淵「敵陣で我らが作戦に成功してた時、敵は既に壊滅直前までいっていました」

曹操「……桂花」

荀彧「ただ勝っただけだというのなら、中々の人物だという評価で済ませますが、この素早さ、人間のものではありません」

曹操「……」

夏侯淵「劉備と影子をこちらへ呼びましょうか」

曹操「……いえ、私が行きましょう。秋蘭は付いてきなさい」

夏侯淵「はっ」

荀彧「華琳さま、私も行きます」

曹操「あなたも気になるの?」

荀彧「それは……軍師として当然…」

曹操「そう、ならいいわ。敵陣の片付けは春蘭と季衣に任せればいいでしょう」

 

 

 

 

桃香「あ、曹操さん」

曹操「劉備、…正直に言いましょう。あなたたちには驚いたわ」

桃香「え?…ああ」

曹操「私の軍師も驚いていたわ。一体どうやってそんな短い間に敵殲滅できたのかって」

桃香「ええっと……朱里ちゃん、どうやったの?」

朱里「はわっ?!わ、私ですか?ええ、ええと……」

曹操「??」

夏侯淵「そういえば、影子の姿が見えんな。彼はどこだ?」

愛紗「ご主人さまなら、戦いの途中敵陣から火があがるのを見て、「まけた…」とため息をついて、その後戦いが終わった後一人でどこかに」

曹操「…………」

雛里「あの、私が探しに行ってきます」

鈴々「鈴々も行くのだー!」

 

てってってって

 

曹操「……劉備、どうやらあなたの主は、本当に天の御使いのようね」

桃香「そうですよ♪ご主人さまは、天の御使いなんです♪」

曹操「…ははぁ…今回は呆れて笑いしかでないわね」

朱里「私も、この軍の軍師として本当に大丈夫なのかって思うぐらいです」

荀彧「一体何をどうしたのよ。あの男は」

 

 

 

 

サアァーー

 

「ったく、後もうちょっとだったのに……ああ、これじゃあ血まみれになった意味もないじゃないか」

 

その頃私は、近くで見つけた川辺で血まみれになった身体と服を洗っていた。

そんなことで悔しいのかと言ったら特にそんなことはないけど……まあ、気分の問題だ。

自分でそんなに胸を張って言ったのに「これから一気に片付けるぞ!」といったところで敵の砦で火があがるのを見たら戦意がガンとなくなってしまって、敵部隊の中を駆けていた疲労が一気に身体を襲ってきて戦うところじゃなかった。

 

ちゃばちゃば

 

「はぁ……せっかくのマフラーがなぁ。もう新しく作ってくれる人もいないというのに」

 

あいつらは大丈夫だろうか。

重守琳(エスリン)とか私がいなくなったって泣いていなかったら良いんだけど。

いや、こんな時って、割と帰ったら時間ってあまり過ぎてないときもあるから……

 

「ああ、お兄ちゃん!」

「あわわ!!//////」

「!!」

 

鈴々と雛里ちゃんこっちに来た時、こっちは服も脱いでいて裸同然の姿。

いや、それよりも先ず首!首を隠さないと…!!

 

「お兄ちゃん、鈴々も一緒に水浴びするのだー!」

「おい、鈴々!入ってくるな!雛里ちゃんも顔赤らめて俯いてないであいつを止めてくれ!」

「あわわ……む、無理です!」

「わーい!!」

 

ばしゃーー!!

 

 

 

 

その後、しばらく私たちは曹操と一緒に行動をするようになる。

こっちの呆れるほどの戦功に曹操たちの私たちへの扱いも少しはマシになったが、それでもこのままだといつまでも諸侯たちに連れまわされる形で白蓮のところに居た時と同じだ。

早く桃香がどこかの刺史の官位ぐらい貰ってくれれば……といいながら、時間を過ごしていた。

 

その間のいろんなエピソードもあるが、それは今後言っていくことにしよう。

 


 
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