この作品の一刀は、性格、武力ともに原作とは異なっています。
また、一部キャラを否定する場面もございます。
ご理解をお願いいたします。
まだまだ誤字、脱字や分かりにくい表現などもあると思いますが、
こんな自分の作品でも楽しんでいただけたら幸いです。
「一刀さん、起きてください、、一刀さん、、」
ある日の朝、寝ていたらそんな声が聞こえたが、まだ眠い、、
「いい加減に起きなさいよ」
昨日は夜遅くまで政務をやってて疲れてるんだ。もう少し寝かせてくれてもいいだろう、、哀
「へぅ、起きてください、」
ひつこいな、、少し黙らせるか、、
「えっ、あっ、きゃ!」
グイッ
モゾモゾ
こうやって布団の中に引っ張り込めば哀は黙るし、抱き枕で気持ちいいし一石二鳥だな、、
「へうー////」
「なあっ、ちょっと何してんのよ!」
なんだ、まだうるさいな、ならもう一回
グイッ
モゾモゾ
「ちょ、待って////」
ようやく静かになった、抱き枕が二個あるのもあったかくて良いな、、
「へう////」
「うう////]
ん?何かおかしい、なんで二個?何で哀が二人いるんだ?
詠「これが、、こいつの匂い////」 スンスン
月「落ち着きます、、////」 スリスリ
ああ、哀じゃなくてこの二人だったのか、
一刀「どうして二人が?」
詠「わっ忘れたの、昨日言ったじゃない!////」
そう言えば、何か仕事がしたいって言って。でも、表に出るのは無理だからって侍女をすることになったんだっけ、、忘れてた
一刀「そうだったな、悪い」
月「いえ、」
詠「いいから早く起きなさいよ!」
言葉とは裏腹に二人とも離れようとしないし、なにか慌ててるし、何かあったのか?
立ちあがり、頭も本格的に活動を始めた時に哀が部屋に来た。当然か元々朝起こしてくれてたのは哀だったんだし
だが、何でこんなに空気が重いんだ?
哀「、、、始めましてで良いですか?董卓さん、賈駆さん」
詠「ええ、、」
月「はい、、」
哀「私は哀。『一刀様の侍女』をやっているものです」
詠「そう。私達は『こいつの世話をする』ことになった詠と月よ。色々問題もあるから真名で呼んでちょうだい」」
哀「世話をね、、そうですか」
何故だかすぐにこの場を立ち去りたい、、
月「私は、一刀さんに迷惑をかけるのは本意じゃありません」
哀「それは私もです」
月「へぅ、それなら仲良くできますね」 ニコッ
哀「はい。もちろんです」 ニコッ
なんか、胃が痛くなってきた
哀「(悪い人じゃ無さそうですが、、この人達は敵ですね)
月「(良い人だと思うんですけど、、この人は敵です)」
詠「(なんか良く分かんないけど、、こいつは敵ね)」
とりあえず、朝食は軽い物にしよう
三人の異様な雰囲気から逃げ、いや戦略的撤退をした俺は風と一緒に政務をしていた、
そしたら風が気になることを言ってきた
風「月ちゃん達のことを発端に蜀が本格的に敵対行動に出たことは知ってますよねー」
一刀「ああ、」
風「それで国境付近の山に蜀の兵がうろついているそうなのです」
領内に間諜が来ているのは別に良い、ウチもやってるんだしな。だが、今のは、、
一刀「その山の名前、定軍山と言ったか?」
風「お兄さんー、定軍山は魏にある山なのです。風が言ったのは低群山なのですよ」
低群山、定軍山。少し疲れてるな、これはさすがに気にし過ぎだろ。別の山みたいだし
風「おお!それと気になることが一つ」
一刀「なんだ?」
風「蜀の元盗賊さんの話なんですがー、何でもそこで黄忠に似た人を見たそうなのです」
一刀「なっ、黄忠だと、、」
黄忠、定軍山いや低群山。偶然にしては出来過ぎだな、、俺の疑念が分かったのか風の顔も険しくなって来てる
風「お兄さん、どうかしたのですか?」
一刀「風、そこに向かったのは誰だ?」
風「例の話もありましたしー、一応用心して一蝶さんと小蓮ちゃんに行って貰ったのです」
一蝶なら黄忠相手に勝てはしないまでも被害はそう多くないと思うが
一刀「風、俺は低群山に向かう。城はお前と麗羽に任せるぞ」
風「それは、、だめなのです」
一刀「何故だ?」
風「今城には警備の将は最低限しか居ないのですよー。お兄さんの護衛に回せる者が居ない以上、それは認めないのです、、」
なるほど、正論だ。だが、風お前は何時から俺に意見出来るようになったんだ?
一刀「風、お前は俺の道具だったはずだが?道具が担い手に逆らう気か?」
風「むう、それが軍師としての仕事なのです」
相変わらず怒ったような顔が可愛いな
一刀「今、此処で一蝶とシャオを失う訳にはいかない。それ程ことは深刻なんだ」
風の顔色が変わったな。諦めたかな?顔を下に向けてむう、とか唸っているし
風「分かったのです。でも、行くなら討伐に出てる恋ちゃんを待って」
一刀「それじゃ間に合わないかもしれないだろ」
風「しかし、誰か護衛を、、」
「その役目、私がやってやってもいいぞ」
声がした扉の方を向けば、綺麗な栗色の髪。これは、意外なところから援護が来たな、、
一刀「その言葉、本当か?馬超」
馬超「ああ、」
その瞳に偽りの色は無し、まあ元々そう言う事をする柄じゃないか
一刀「なら、お願いしようかな「むう、お兄さん」、、」
風が珍しく困った顔をしながら反対してくるが、今は誰の手だろうが借りたい状況なんだ
一刀「そんなに心配なら、兵士を信用のおけるもので固めれば良いだろ」
風「言われなくてもそうするのです」
なんとか納得したか、なら急がねばな
一刀「すぐに出る、馬超も準備を急いでくれ」
馬超「分かった」
数刻経ち、俺の隣には難しい顔をする馬超が居る。まったくせっかくの美人が台無しだな
それに気になることが一つ
一刀「なんで護衛の任、志願したんだ?」
馬超「、、、母上が言っていたんだ。自分の信じた道を行けって」
馬騰がそんなことを。やはり一度会ってみたかったな
馬超「正直、このままお前と敵対してるのが正しいのか分かんないんだ。だから、お前を見定めようと思った」
俺を見定めるね、、
一刀「そうか、好きにしろ」
馬超「そのつもりだ」
馬超がこの後どう動くかは俺の知ったことじゃない、、結局は当事者の問題だしな
それよりも今は二人だな、、、
低群山 小蓮
おかしい!この任務、此処まで難しいモノでは無かったはずなのに
小蓮「何人、残ってる?」
一蝶「ほとんど散らされました。残っているのはこれだけです」
あんなにいた兵が今はこれだけしかいない、
まあ、逸れた兵も生きてるよね。きっと、だって一刀とシャオの兵だもん
一蝶「仕方ありません。今は生きることを考えましょう「それも難しいよ」、、えっ」
あーあ、失敗しちゃったかな?でも、仕方ないよね
小蓮「囲まれてる。隠れてないで出てきなよ」
黄忠「あら、ばれてましたか」
関羽「、、、」
小蓮「シャオ、カンはいいもん。当然だよ♪」
一蝶「これは、貴方の策ですか?黄忠」
黄忠「はい、でもまさかこんな大物が掛るとは思いませんでした。呉の元姫と夜天揚羽寛項」
一蝶「夜天揚羽?なんですそれは?」
黄忠「知らないんですか。夜天を飛ぶ悪しき蝶、黒天を知る狂った獣、貴方と興煜は蜀ではそれなりに有名なんですよ」
一蝶「なるほど、そうでしたか」
ふーん。獅堂も一蝶も有名なんだ。知らなかったな
それより、どうする?シャオと一蝶じゃ勝てないと思うけど
一蝶「まあ、抵抗ぐらいはしないといけませんよね」 スッ
小蓮「そうだね♪」 スッ
「待ってください!」
武器を抜こうとしたら関羽の後ろから声がした。
えっ、なんでここにいるの?
一蝶視点
一蝶「なぜ、貴方がここに?劉備」
劉備「話し合う為です」
話し合う?なにを?馬鹿ですか?このひとは
小蓮「なにを話すの?」
劉備「私は戦いたくありません。だから、話し合ってもらえませんか?」
、、、話がかみ合ってませんね。此方が合わせてあげねばならないんでしょうか?
一蝶「なぜ、戦いたくないのですか?」
劉備「誰にも、死んで欲しくないからです」
一蝶「それは残念です。既に私の兵が何人か死んでしまいました」
劉備「だから、これ以上死んで欲しくないんです。貴方達にも!」
そういった劉備の顔は本心から私たちのことを心配したものでした、、
美しい、容姿云々ではありません。心が穢れを知らぬのでしょう、あれはではまるで桃源の天女だ
美しすぎて、、吐き気がしますね。なぜあの女は、王であるのに綺麗なのでしょうか、、
劉備「だから、降ってくれませんか?寛項さん、孫尚香さん」
ああ、こんなに人を嫌いになったのは初めてかもしれません。
劉備、貴方は分かっているのですか?人を統べる王が人の穢れを知らぬことがどれ程の大罪か
劉備「あの、寛項さん。どうなんですか?」
一蝶「あ、すいません。少しぼーっとしてしまって」
劉備「いえ、良いですよ」
一蝶「そうですね。私は死にたくありませんし、部下にも死んで欲しくありません」
劉備「なら、降ってくれるんですか」
笑顔でそれを言いますか、信じられませんね
一蝶「しかし、降ることはしません」
劉備「えっ、なんでですか?」
あの顔は本当に分からないんですな、、まったくそろそろ作り笑いも限界です
一蝶「私が、貴方を嫌っているからですよ」 ニコッ
劉備「えっ、」
小蓮「(あーあ、一蝶、キレちゃってる)」
一蝶「その甘ったるい言動と頭の足りぬ行動、見ているだけで虫唾が走ります」
あや、劉備の顔色が変わりましたね。もしかして人に嫌われるのは初めてだったでしょうか?
関羽「キサマ、、桃香様を愚弄する気か!」
主を馬鹿にされて頭にきましたか。、、、関雲長、見ていて憐れですね
一蝶「、、、なぜ、貴方程の人があんな女に仕えているのですか?」
関羽「桃香様の優しさ、理想。その先にこそ本当の正義があると確信したからだ!」
正義?悪も知らぬような女に正義があるだと?関羽、その冗談で私を笑い死にさせる気ですか?
一蝶「くっ、はは、はっはっは!!」
関羽「何がおかしい!」
一蝶「ならば聞きましょう。貴方は一度も疑問を持ったことが無いのですか?自分達が正義であるかどうかに」
関羽「優しさを与え、平和を願うことが正義でないはずがないだろう!」
一蝶「なるほど、、貴方の不幸はそこの女を主としたこと以前に。知らぬことのようですね、正義の姿を」
関羽「悪を滅ぼすことが正義、それ「違う!」、、何が違うという」
一蝶「私は王朝の仕えた頃より、何度も見てきました。犯すしかない悪も、血に彩られた正義も!」
一蝶「関雲長、貴方は本当は知っているはずです。友を、親を、子を守るため悪事を行う達が居ることを。裁かれるべきでない悪があることを」
関羽「、、、、それは」
そう、世界にはある、正義という名の悪が。知っているのでしょう、関羽
一蝶「私は近くで見てきた。正しい悪を、間違った正義が裁く。漢王朝、その醜すぎる姿を。それは貴方も同じなのではないのですか。それ故に願ったはずだ、真の正義を、大陸の平和を!」
関羽「そうだ、、だから私は桃香様の優しさの元で作られる平和を信じた」
一蝶「そうです。そこまでは正しいこと、しかし貴方はその先で知るべきだった。その先に平和は訪れぬということを」
関羽「どいう「待ってください」、、桃香様」
一蝶「、、、何ですか」
劉備「寛項さん。あなたが私を嫌いでも構いません。けど、その言葉は訂正してください」
一蝶「、、、、」
劉備「優しさで平和は、作れます!きっと本当はみんな分かりあえるはずなんです。寛項さんや鳳薦さんだって、ほ「そう言うところですよ」、、えっ」
一蝶「私は、、貴方のそういう所に虫唾が走る」
劉備「、、どうしてですか」
一蝶「劉備殿、、、認めたくはありませんが、貴方と一刀様は似ています」
そう、似ているんです。似てしまっている、劉備と一刀様は、、
関羽「(えっ、、)」
劉備「なら、分かりあえるんじゃないんですか。私と鳳薦さんは」
一蝶「、、、、一刀様は人を殺す時、笑っている。どうしてだか貴方に分かりますか」
劉備「それは、、」
一蝶「嫌だ嫌だと言いながら殺したら、犠牲になった者達が救われぬではありませんか。」
そう、勝利するには誰かを殺さねばならない。相手の正義を壊さねばならない。だから、一刀様は
一蝶「嫌なら殺さねばいいのです。中途半端な気持ちでは殺された者達が浮ばれない。だがら、一刀様は笑っておられるのです。その背に亡き者達の憎しみを背負う為に」
劉備「、、、、」
一蝶「似ているのに、同じはずなのに、一刀様一人が憎しみを背負い、悪と呼ばれ。貴方は優しさに縋り、正義と呼ばれる。私にはそれが許せない!ヘラヘラ笑うだけの貴方が!」
劉備「っっ、、、」
関羽「それは違う!桃香様も悩んでおられる。苦しんでいる」
一蝶「では正義とは何ですか!殺したくないと叫び殺し、殺した後に涙を流すことが正義か!」
関羽「そんな優しすぎる桃香様だからこそ、全ての者に善意を向けられるのだ!」
一蝶「そうですね。たしかにそれは善でしょう。美しいことです、目も当てられぬほどに!」
『だが、善であることが正義なのか!』
関羽「、、、っっ」
一蝶「違う、、亡き者の無念も知らず、笑いながら生きることは、、悪だ!」
先ほどまでのは喧騒は消え去り、、静けさが訪れる
その中で一人の武人が、、己の真実を知る
関羽「そうか、わかった。その言葉がお前の本心なら。やはり、私とお前は相容れぬ存在」
一蝶「相容れぬなら私を斬りますか。それが正義なのですか?」
関羽「そうだ、正義だ。信念のもと相容れぬのなら、それを斬るは正義。私は私の正義と桃香様の為にお前を斬らねばならない」
一蝶「、、、分かりました。それが正義だと言うのなら、打ち砕きましょうその偽りを」
私では関羽には敵わないでしょう。しかし、ここで退くことは認めるということだ、正義を
兵士「無茶です、おやめくだ「止めちゃだめ」、、しかし」
兵士「しかし、、」
小蓮「駄目ったらだめなの!」
劉備「こんなの、私はた「いけません。桃香様」、、紫苑さん」
黄忠「愛紗ちゃんも寛項も今、武人として戦おうとしている。それを止めることは桃香様でも出来ません」
劉備「でも、そんなの」
黄忠「(そう、桃香様では止められない。止められるのは二人を力ずくで黙らせるだけの力を持つ者だけ、もしここに居る王が桃香様でなかったなら止められていたかもしれません)」
関羽「正義の為にお前を斬る!」
一蝶「悪が故に貴方を斬りましょう!」
動き出した刹那、何処からか声が聞こえた
「正義だ、悪だと言った所で、そんなものに答えは出ない」
この声は、まさか
関羽「、、、、誰だ」
一蝶「一刀、、様」
後ろを振り向けば、白銀の旗がはためいていた
一刀「と、お前は前にそんな事を言ってなかったか。一蝶」
一蝶「一刀様、、、何故ここに」
一刀「俺を誰だと思っているんだ?それより、、剣を引け一蝶。これは無用な戦いだ」
一蝶「、、、、はっ」
この人の命には、逆らえません
関羽「(鳳薦、、、こいつが桃香様と似ていると。いうのか)」
低群山、一刀
一刀「久しいな劉備。建国の時以来か」
劉備「はい。、、、鳳薦さん」
一刀「そう身構えるな。今回の策、見事だった。危く腹心の一人が打ち取られる所だった」
劉備「、、、笑っているんですね。鳳薦さんの兵士がたくさん死んでいるんですよ」
一刀「死んだ者を嘆く前に生きた者達に喜ぶべきだ。それより劉備、今回はこれで両方引かないか?」
劉備「えっ、」
一刀「今戦ったところでどちらにも利益は無いはずだ。決着はまた今度にしないか?」
劉備「、、、、、」
紫苑「(この提案は受けるべき。鳳薦、その実力は未知数。いま戦えば少なくない被害がでます。桃香様)」
劉備「分かりました、今は引きます。けど次は、、鳳薦さん、貴方を倒します」
ほう、この俺に敵意を向けるか。すこし変わったか?劉備
一刀「、、、どうしたんだ。らしくないな、劉備」
劉備「わかったんです。愛紗ちゃんを見て、寛項さんを見て。貴方が倒さなきゃならない存在なんだって」
一刀「なぜ、俺は倒されねばならない?」
劉備「鳳薦さんは戦いを求めるのですよね。、、、戦いはこの大陸には必要ありません」
一刀「戦いは要らぬと言うか、、、良い眼だ。だが、勝てると思っているのか、天に」
劉備「勝てます。正義は、、勝ちますから」
関羽「桃香様、、」
劉備「(信じなきゃ、愛紗ちゃんが信じてくれた正義を私の正義を。今度は私自身が信じる番)」
なるほど、正義は勝つね、、世迷言を
一刀「、、、、、一蝶。撤退の準備を」
一蝶「はっ、」
正義が勝つ、当り前じゃないか。勝者のみが正義を語れるのだから
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