No.184799 彼とアタシと如月ハイランド 準備中naoさん 2010-11-15 21:51:03 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:6594 閲覧ユーザー数:6223 |
「あっ、いたいた。ムッツリーニ君、今日はわざわざありがと」
「……俺に何のようだ、工藤愛子」
「うん、ちょっとムッツリーニ君に頼みたいことがあってね」
「……頼みごとだと?」
「そう。この前の試召戦争の結果、どうなったか知ってるよね? ほら、優子が秀吉君の振りをしてたときの……」
「……あたりまえだ。木下優子が明久と名前で呼びあうようになった」
「そうそう。で、その後優子が吉井君をデートに誘おうとしてたけど断られちゃったんだよね。女の子のお誘いを断るなんて、酷いと思わない?」
「……前置きはいい、頼みごととやらを話せ。おまえはなにを企んでる」
「企んでるなんて酷いなぁ。ボクはただ、友人の恋を応援したいだけだよ」
「……それで、俺になにをやらせたい?」
「優子が誘ったその日、吉井君は秀吉君と遊び行くらしいから、何とかして秀吉君のキャンセルしてもらうよう――」
「断る」
「――早っ!? なんでよ、別に遊び行くだけならいつでもできるんだから、今回ちょっと譲ってくれるよう頼んでくれても……」
「……友人の恋路の邪魔はできない」
「あ~、秀吉君ってやっぱそっちなの? 何となく、吉井君とくっついてること多いなって思ってたけど……」
「……それはだいたい明久からだが、秀吉もまんざらではなさそう。秀吉の演技という可能性を考慮しても八割方そうと見ていい」
「む~。まさか優子も自分の弟がライバルになるとは思ってないだろうな――それにしても、ムッツリーニ君は秀吉君を応援してるんだ。いろいろ障害多そうだけど。やっぱり友人だから?」
「……アキちゃんと秀吉のツーショットはきっと高く売れる」
「最低だよっ!!」
「……話はそれだけか? なら俺はもう帰るぞ」
「……ムッツリーニ君、このボクがなにも持たずに君と交渉すると思っているのかな」
「……なにを出されようと、俺は友人を売ったりはしない」
「さっきの台詞の後じゃ何の説得力もないんだけど……ふふん、これを見ても同じ台詞を言えるかな、ムッツリーニ君」
「……? なんだこれは――温泉宿のパンフレット?」
「そうだよ。冬休みのつもりだからもう少し先になるけど、優子と代表と三人でスキーしに行こうかって話があるんだよ」
「……それと俺に何の関係がある」
「良いから、次のページめくってみなよ」
「……? こ、これは……!」
「代表や優子は坂本君や吉井君を誘うのに反対しないし、その二人が来るならムッツリーニ君が来てもおかしくないでしょ。そして吉井君が来るなら美波ちゃんと瑞希ちゃんも来るはずだよ。さあムッツリーニ君、ボク達のサービスシーン見たくないのかな?」
「……混浴(ブハッ)」
「ちょっ、ムッツリーニ君!? なんかすごい勢いで鼻血がでてるんだけど!?」
「……いつものこと」
「……まさか想像しただけでアウトとは思わなかったよ。ていうかこれがいつものことって、ムッツリーニ君は普段どんな生活してるのさ」
「……気にするな。それより話の続きを(ボタボタボタ)」
「気にするなって無理すぎる要求なんだけど……とにかく、頼みたいのは秀吉君の予定の変更だよ。それができるんだったら、温泉はムッツリーニ君達も誘うよう代表達に話してあげる」
「……問題ない。まかせておけ」
あとがき
ということで、第2作目「彼とアタシと如月ハイランド」導入部です。皆さんタイトルから察したように明久と優子の遊園地デート編です。まあ、前作での優子の目的がこれだったんで、この話はやんなきゃかと。次回からは優子視点で話を進めていきます。
一応話の大筋は考えてあるんですが、ここ6年ほど遊園地なんぞにいった記憶はなく、どんなアトラクションがあるのかさっぱりです。そのあたりのことは今から考えていくつもりですので多少時間がかかりそうですが、途中リタイアだけはするつもりないんで、気長に待っていてください。
そういえば、少し前ですが閲覧ユーザー数が100を超えました。多い人だと4桁いってたりするんで(もっといってるのかな?)まだまだだとは思いますがそれでも結構テンション上がります。また数人ですが自分の作品を支援していただいたり応援メッセージ頂いたりしてくださってる人もいるようで、本当にありがとうございます。応援してくださる皆様の期待に添えるよう、これからもがんばって書き続けていきます。
それでは、また次回お会いできることを楽しみにしています。
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どうもnaoです。
懲りずに第2作目を投下します。どうぞご覧ください。
今回は導入部ということで短いです。