No.182584

風邪のせい?

tanakaさん

なんとなく美琴です。
ちょい微妙な感じがしますが、気にしない方向でお願いします。

2010-11-04 21:29:48 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3281   閲覧ユーザー数:3143

「う~風邪を引くなんて最悪……」

 ここ最近風邪なんて引いてなかったのに、自分の体調管理が出来ないなんて

情けないわ……

「仕方ないですわよお姉様。人間風邪を引く時だってありますの。それに――」

 あ。なんか嫌な予感がする……

 

「せっかく風邪を引いているのですから、黒子が誠心誠意、看病してさしあげますわー♪」

「止めなさいっ!」

「ああんっ。酷いですわお姉様♪」

 はぁ……はぁ……体調が悪いってのに、無駄に能力を使わせて……

 あ~ヤバイ。何だか意識が朦朧としてきた……

 

 ダメ……完全に落ちる…………

 

 

「…………」

 あれ? なんだか人の気配がする。黒子かしら?

 マズイわね。早く起きないと黒子に変な事をされるかもしれないわ。

「お。起きちまったか」

「……?」

「御坂、大丈夫か?」

「あ、うん。一応大丈夫だけど……」

「そうか。それはよかった」

「ありがと――って、何であんたがここに居るのよっ!?」

 てか、どうやって入って来たのよ?

 いや、そんな事よりも今の私の格好って、パジャマ姿じゃない。

 こ、こんな格好でコイツに見られるなんて、恥ずかしすぎるわ。

「お、おい。暴れるなよ。暴れると熱があがるだろ」

「う、うう、うるさいわねっ! 何であんたがここに居るのよ!?」

「何でって、お前が風邪を引いたって聞いたからな」

「……聞いたって、誰に聞いたのよ?」

 誰がこんな余計な事をしたのよ?

「誰って、白井だよ」

「く、黒子が!?」

 何で黒子がそんな事を? あの子の性格から考えたら、一番あり得ない行動なんだけど。

「俺にもよく分からんが、アイツにも思う事があったんじゃねぇのか」

「そ、そう……」

 黒子が……ね。

 ほんっと、余計な気遣いなのよ。

 別にあんたがこんな事をしなくても、私は自分の力で――

 

「うおっ!? お前何いきなりビリビリさせてるんだよ!?」

「ふぇ? 別に私は……」

「いやいや、思いっきり電気が漏れてるんですけど!?」

「あ、ごめん……」

「はぁ……とりあえず落ちつけよ」

 

 ぽふっ

 

「な―――――っ!? ななな、何をっ!?」

「は? 何って御坂の頭に手を置いただけだろ」

「だ、だから何で手を――」

「俺の幻想殺しでお前の漏電を防いでるんだよ」

「で、でも――」

 そんな事されたら余計に制御が出来ないじゃない!

 あんたに頭を触られるなんて――

「ど、どうした御坂!? 顔がどんどん赤くなってきて――まさか熱が上がってるんじゃ」

「ひゃっ」

 ば、バカ。バカ。バカ。何で顔を近づけるのよ!?

 他にも熱を測る方法なんていくらでもあるでしょ。

 何であんたはこんなにも――

 

「バカ! は、離れなさいよ!」

「お、おう……」

 はぁーはぁー、ほんっと無自覚にそんな事しないでよ。

 一人でテンパってる私がバカみたいじゃない。

「まぁ、でも元気そうでよかったよ」

「そ、そうなんだ」

「ああ。これでも一応心配してたからな」

「~~~~~~~っ」

 あーもうっ! 何で私は学習が出来ないのよ。

 アイツはただ無自覚で言ってるだけで、別に私の事なんて――

「御坂。風邪が治ったら、俺の所に来いよ。豪華な物なんて用意出来ないが、何かプレゼント

してやるからな」

「…………うん?」

 ぷ、プレゼントって急にどうしたのよ?

「お前みたいな奴でも元気が無いと寂しいからな。ただの完治祝いだな」

「い、一応……楽しみにしておくわ」

「おう。楽しみにしててくれ」

「うん……」

 ど、どうしよう? 一体何をプレゼントされるのかしら?

 べ、別に期待なんかしてないわよ?

 こ、これは――

 

 風邪で考え方がおかしくなってるだけなんだからねっ!

 絶対にアイツのプレゼントが嬉しいってわけじゃないんだから!

 そうよ。全ては風邪を引いてるのが悪いのよ!

 


 
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