No.182569

真・恋姫無双 鈴の音

黒竜さん

良い米を手に入れて上機嫌な一刀。しかし巴郡に帰る途中に邑が賊に襲われている所に遭遇する。いそいで駆けつける一刀。果たして一刀は邑の人を守れるのか?

2010-11-04 20:14:25 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:6408   閲覧ユーザー数:5067

第五話「賊戦」

 「いろいろありがとな。秋蘭」

 「なに、別に構わんよ。それと華琳様の所への仕官考えておいてくれよ」

 「一応な。それじゃ、また」

 「うむ。気をつけて帰れよ」

 「あぁ」

 一刀は馬に乗って巴郡へと帰って行った。

 「秋蘭」

 「華琳様。どうしてこちらに?」

 「北郷が今日帰ると聞いて来たのだけど。一足遅かったみたいね」

 「はい。先ほど巴郡へと帰っていきました。」

 「そう。それで、士官のこと伝えといてくれたかしら?」

 「はい。『一応考えとく』と言っていましたが。多分こないかと」

 「なら来る様にするだけよ」

 「そうですね」

 「でも、まさか貴女が真名を預けるなんて、思ってもいなかったはよ」

 「一刀の方から言って来たので、それなら私もと言う事で預けました」

 「別に真名にかんしては何も言わないけど、貴女は私のものよ」

 「わかっています」

 「どうかしら。秋蘭、今日の閨の相手は貴女がしなさい」

 「仰せのままに」

 曹操と夏候淵はそのまま城へと帰って行った。

 

 「折角良い米が手に入ったんだ。急いで帰るぞ、飛電」

 一刀は乗っている飛電に言って、速度を上げた。

 あれから数日。巴郡まであと一日の所まで来た一刀は荒れた大地に黒い煙を目にした。

 「もしかして、あれは・・・速度を上げるぞ、飛電」

 一刀は飛電に引かせている荷物の事を忘れて限界まで速度を上げた。

 一刀の向かっている方向には、黒い煙を上げた村があり二里離れた距離からも悲鳴の声が聞こえた。

 「頼む間に合ってくれ」

 一刀は飛電から降り翡翠を鞘から抜き村へと向かった。

 

 「ギャァァァァァァ」

 「もう、次から次へと。何人いるわけ。いい、絶対に一人で立ち向かわない事。必ず三人一組で相手に挑みなさい。じゃないと生き残れないわよ」

 村の中心部には黒髪で後ろの髪を一本に結び。一本の剣で賊をいなして行く女の子が、村人指示を出しながら戦っていた。

 ・・・けど、さすがにこの人数は無理。もともとわたしって武人というより軍師の方が向いているし。あ~あ、この村に来たの。間違いだったかな

 チリーン チリーン

 ・・・なに? 

 チリーン チリーン

 ・・・鈴の音。けど、どこから?

 「くらえぇぇぇぇぇ!!」

 「!?」

 ・・・しまった。音につられて

 女の子の背後から賊の一人が切りつけて来た。女の子は目を閉じて覚悟をしたが何時まで経っても、何もして来ないので恐る恐る目を開けてみた。

 「・・・・!?」

 女の子の前には男が立っていた。ここに来るまでに何人もの人を倒してきてから剣には血が滴れていた。しかし、唾に付いている鈴はとても良い音を出していた。

 「お前ら。覚悟は出来ているだろうな」

 「「「「ひぃぃぃぃぃぃ!!」」」」

 「ア、アニキ。こいつ最近噂になっている鈴の三人集の一人と違いますか?」

 「な、何言ってやがる。そいつらは今巴郡にいるはずだ」

 「残念だけど。それがここにいるんだよな」

 「「!?」」

 「悪いけど。容赦はしない」

 「それがどうした。野郎ども、数じゃこっちの方が上なんだ。こいつを血祭りにするぞ!!」

 「「「「オォォォォォォォォォ」」」」

 頭の命令で賊達が一斉に男に襲い掛かってくる。しかし男は、その場から動かず剣を構えた。

 「ちょっと、貴方。何しているのよ?あいつ等来ちゃうわよ」

 女の子が注意すると男は構えた剣を一気に振り下ろした。

 「北郷流剣術。一の太刀水銀!!」

 男が声を出すと剣から白銀の刃が出て賊達を肉の塊へと変えていく。唯一生き残った頭は、武器を放り出してその場から逃げていった。

 男は剣を鞘に戻しすぐさま女の子に駆け寄った。

 「大丈夫だった?」

 「えぇ。さすが、鈴の三人集の一人ね」

 「そりゃどうも。俺の名前は北郷。巴郡で酒屋を経営している」

 「わたしの名は司馬懿。字は仲達」

 「名門司馬氏の娘さんがどうしてこんな場所に?」

 「両親が五月蠅くて逃げてきた」

 「『逃げてきた』て、それは君のためを考えての言葉だろう」

 「それはわかっているのだけど。毎日武術など勉強などって五月蠅くて」

 「それは同情するよ。俺だって爺ちゃんに毎日言われたから」

 「でしょう。だからわたし思ったの。誰かに仕えて、そのお方を天下人にするって。そうすれば両親だって私の事を五月蠅く言わなくなるでしょう」

 「それで、その御使えする人は決まったのかい?」

 「うん。今さっき決まった」

 「それはよかったね。それじゃ俺はこの辺で」

 「何言ってんの。わたしは貴方に仕えるのよ」

 「は?」

 「だから。わたしが仕える人は北郷。貴方だって言っているの」

 「え!!なんで?」

 「貴方は・・その・・わたしを助けてくれたから。だから、貴方を天下人にする事が貴方への恩返しってこと」

 「いいよ、別に。俺はただ助けを求めた人を助けただけだし」

 「それでも、わたしは命を救われたの。だから恩を返さないとわたしが嫌なの」

 彼女の顔がだんだんと紅くなりながら一刀を見つめる。結局一刀が根負けし。

 「わかった。しかし、俺はただの酒屋だ。そこから俺を天下人にするには骨が折れるぞ」

 「望む所よ。それでこそ、私の知略が試される場所だわ」

 「なら、まずは巴郡へと行きますか」

 「わかったわ。それと今度から私の事は咲と呼んで」

 「それ、真名だよね。いいのか?」

 「わたしがいいと言ったらいいの」

 「わかった。なら俺の事も一刀と呼んでくれ」

 「なら一刀。早く巴郡へ向かうわよ」

 一刀は飛電を呼んで、咲を後ろの荷物車へと乗せ巴郡へ向かった。

               第五話 完

「第五話終了。オリキャラはなんと司馬懿でした」

「なんで司馬懿なんだ?」

「・・・気分で」

「はあ~~~。俺はたまにお前の事がすごいと思うぜ」

「なんで?」

「だって。もう一つのほうで椿に万里。こっちでは咲といろんなキャラが出てくるから」

「それは照れるな~~~~」

「「フ・フ・フ」」

「「!?」」

「あの~~~、焔耶さんに思春さん。どうして私に向って得物を突きつけているのですか?」

「よくも・・・」

「一刀に新しい女を」

「「つくったな!!」」

「ヒィィィィィィィ!!」

「これは死に値する罪だ」

「よってワタシと思春が刑を実行する」

「・・・・・・・」

「だから」

「ここで」

「「死ね!!」」

「イヤァァァァァァァ~~~・・・・」

「え~~~と。前にもこんな事あったような気がしますが、黒竜いなくなりましたので、こっこは天の御使いである北郷一刀がここを終わらさせていただきます。それでは皆さんまたお会いする日まで、BY]


 
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