「霊夢さん。遊びに来ましたよ♪」
「別に来て欲しいなんて言ってないんだけど」
私の顔を見るなり、ツンツンした態度を取る霊夢さん。
そんなイケナイ態度を取る霊夢さんには、少しお仕置きが必要なのかもしれませんね。
「……そうですか。では帰りますね」
特に何かを言うわけでもなく、すぐに帰ろうとする。
「ちょ、早苗、本気で帰るの!?」
ふふ……引っかかりましたね。
「ですが、霊夢さんが邪魔そうな顔をしていましたので」
「そ、それは――」
さてさて、ここから攻めていきますよ。
「霊夢さんは、私が遊びに来たのが迷惑だったんですよね?」
「や、それは、なんていうか……」
焦った表情を浮かべている霊夢さん。
ふふ……っ。そんなに焦らなくても霊夢さんの本当の気持ちは理解してますよ。
でも、私からそれを直接言うつもりはありませんけどね♪
「べ、別に早苗が邪魔とかじゃなくて……わたしはただ……」
「ただ、何ですか? ちゃんと言ってくれないと分かりませんよ」
「つい反射的に言ってしまっただけというか、本心じゃないというか……」
顔を真っ赤にして話す霊夢さん。
ああ、可愛い。可愛いですよ霊夢さん。
「つまり、私に会えて嬉しいという事ですか?」
「違――っ!? そういうわけじゃ――」
「それは残念です。と、言いますか少しだけ悲しいです」
少しだけ悲しそうな表情を浮かべる。
まぁ、霊夢さんの言葉は本心じゃないのは分かっている事なので、ただの演技ですけどね。
「さ、早苗っ!? そ、そんな顔しないでよ!」
今日、一番の焦りを見せる霊夢さん。
ふふっ♪ こういうのを見ると愛されてるって思いますね。
さぁ、もっと私に霊夢さんの可愛い顔を見せて下さい。
「だ、だって、霊夢さんが……」
「ちょっ、何も泣かなくても――」
ああ、素敵です。焦りからどんどん泣き顔に向かっていっている表情。とても素敵ですよ。
「もーっ! どうしたらいいのよ!?」
おっと、少しやり過ぎましたかね。このままだと霊夢さんが壊れてしまうかもしれませんね。
そろそろ落ち着かせるとしますかね。
「霊夢さん。落ち着いて下さい」
「さ、早苗……?」
「私は霊夢さんの気持ち、ちゃんと理解してますから」
「…………は?」
「まぁ、つまりは今までのは演技という事になりますね♪」
ぺろっと、舌を出してお茶目っぷりをアピール。
「~~~~~~っ!」
「あ、あら? もしかして霊夢さん怒ってます?」
少し弄っただけで怒るなんてあり得ないですよね?
いえ、そもそも霊夢さんが私に冷たい態度を取ったのが悪いんですよ。
それなのに、自分の態度を棚上げして私を怒るんですか?
「早苗。あんたに一回地獄を見せてあげようかしら」
「あははっ♪ それは遠慮します」
「遠慮する必要は無いわよ。じっくりと見せてあげるから」
ジリジリと霊夢さんが近づいてくる。
あ~これはちょっと逃げた方がいいかもしれませんね。
「で、では、霊夢さん。私はこれで――」
「逃がすか、ゴラァァァァァァァァァァッ!」
「いやー助けてー(棒読み)」
逃げる私に追いかける霊夢さん。
ふふっ♪ 霊夢さん。しっかりと私を追いかけて下さいね♪
さぁ、私と霊夢さんの愛の逃避行が始まりますよ。
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ついに早苗さんです。
二人の巫女さんが出会う時、何かが起こる?
と、まぁ、冗談はこれくらいにして、ちょっと悪戯っぽい早苗さんです。はい。