洛陽復興の目処が付いた為蓮華軍は南陽に戻った。
そして反董卓連合後雪蓮と蓮華の溝は深くなった。
「蓮華これはどういう事」
「どういう事とは?」
「敵将の処遇についてよ!!」
敵将…呉羽と恋の処遇だった。
蓮華は一刀の護衛の為恋を一刀の部下に、ちょっかいを出さないように呉羽を蓮華の部下に登用しようと考えていた。
「何で敵将を登用しなくちゃいけないのよ!敵将なんて処断するか一兵卒にするべきよ!」
「雪蓮そういうな…確かにあの二人は敵将だった」
「なら…」
「しかし自ら投降し我等に忠誠を誓った時点で敵ではない…そうだろ」
「…わかったわよ!でも気に入らないのはそれだけじゃないわ!」
「なんですか…」
冥琳に説得されてしぶしぶ納得した孫策だった。
しかし、孫策は冥琳の隣で一緒に政務の仕事をしていた詠を指差した。
「なによ!僕になんか文句あるの!!」
「なぜ天の御遣いに軍師や侍女がいるのよ!」
「…は~雪蓮よそれはだな天の御遣いがもし戦場に出た時策に精通した人間がそばにいた方がいいだろ」
「あっそ…わかったわよ!好きにしなさい」
いろいろ意見の相違があったが今までは冥琳達がどうにか取り纏めていたが反董卓連合参加により蓮華側に付いた。
これにより二人の溝がさらに深まった。
そんなある日蓮華たちは政務に明け暮れていた。
「蓮華…ちょっと来なさい」
孫策は蓮華を玉座に呼び出した。
呼び出しを受けた蓮華はある覚悟を決めていた。
「わかりました……冥琳…」
「御意」
蓮華が執務室を出たあと冥琳,穏,詠も執務室を後にした。
玉座に着いた孫策と蓮華。
孫策は玉座に座り蓮華を見下ろした。
「ごめんね仕事中に…ちょっと言いたいことがあったの」
「いえ…それで」
「あなた最近生意気よね」
「何言ってるんですか」
「いろいろ好き勝手しているって言ってるのよ…まあそれを言いたいから呼んだんじゃないけどね♪…これを受け取ってほしいのよ」
そういうと孫策は懐から短剣を出した。
その時蓮華は確信した。
「!!……お姉様…いや楊弘!!!!」
「あらら…ばれてたのね」
孫策はばれたのにもかかわらず態度を変えなかった。
「当り前です!南海覇王を扱えるのはお姉様あなただけです!」
反董卓連合で一刀が襲われた時孫家に代々伝わる南海覇王が使われた。
あの場にいた一刀,蓮華,愛紗はそのことに気が付いていた。
その為蓮華たちは孫策が動きだすのを待っていた。
「じゃあこの短剣受け取ってくれるわよね…」
「いやです!」
蓮華が拒否した事に孫策は激怒した。
「私は孫呉の王よ!!王の命令は絶対よ!北郷一刀を殺しなさい」
「……」
「殺してくれたら今までの事すべて許してあげる」
「……わかりました」
返事を聞いた孫策はニヤリと口元が緩んだ。
「ありがとう期待しているわ」
「思春!!」
しかし蓮華は短剣を取ろうとしなかった。
そして思春を呼んだ。
呼ばれた思春の手には孫家の牙門旗と蝋燭があった。
「は!これを…」
「ありがとう」
「何するつもりなの」
「私はこれより呉を捨てる!!」
蓮華はそう宣言すると孫家の牙門旗を燃やした。
しかし孫策はその行動をあざ笑うように言った。
「蓮華…あなた馬鹿ね。あなた一人謀反を起こしたぐらいで…」
「一人だけではないぞ」
そういう声が聞こえ玉座の扉が開かれた。
そしてそこには冥琳,穏,小蓮,恋が立っていた。
「冥琳…穏…小蓮まで…」
「今まで結んでいた断金の交わり…今をもって切らせてもらう」
「お姉ちゃんとはもう姉妹と思わないよ!」
「孫策よ!私の名は北郷権!一刀を殺そうとするなら私を殺してからしなさい!」
そう言い放つと6人は玉座を後にした。
孫策は6人が出たのを確認すると信頼している2人を呼んだ。
「馬鹿ね…祭,明命!」
「おう!」「御側に…」
「反逆者どもを血祭りのあげなさい」
孫策の指示に黄蓋と周泰は苦笑いを浮かべた。
「それがのう…」
「祭…どうしたの」
「実はのう…無理なんじゃ」
「どういうことよ」
苦笑いを浮かべながら答えた黄蓋に孫策は詰め寄った。
すると周泰は原因を説明した。
「呂布と華雄にみんな気絶させられたようです」
「ッチ…それで今動かせる戦力は」
「100名程度…それに対して反逆者は10000名程います」
「ッチェ!!まあいいわ私にはこれがあるから…」
悔しいと思いながら玉璽を手にし不敵に笑う孫策だった。
南陽の都から脱出した旧呉軍。
「部隊のみんなごめんね」
「いえ…権様の方が正しいと思ったからみんなついてきました」
「「「「お~~~~!!」」」」
やはり孫策のやり方に否を持っていた者は孫策の部隊にもいた。
その為当初予定していた人数より多くなる結果となったのだった。
一刀は今後の方針をどうするか相談した。
「それで…これからどうしよっか」
「私は一刀様と一緒だったらどこでもいいぞ」
呉羽はそう言うと一刀の右腕を抱きしめた。
「呉羽~…私も一緒だったらどこでもいいけど…ね~花蓮」
「いっしょ~」
そして蓮華も対抗して一刀の左腕、花蓮は左足を抱きしめた。
一刀は嬉しくもあり少し呆れながら大人二人に注意を促した。
「こら蓮華に呉羽…みんなの前でやめなさい」
「ふふふ…いいではないか一刀」
「そ~ですよ~一刀さ~ん」
「冥琳…穏」
二人は注意されてもやめようとしなかった。
元呉軍の軍師は逆に一刀を説得していた。
「まさか華雄さんがあんな態度をするなんて」
「ほんと華雄将軍はいろんな意味で猪ね」
「……いい」
「小蓮様は参戦しなくていいのですか?」
「いいわよ…あの3人には勝てないから」
周りは周りで傍観者を決め込んだ。
一刀も説得をあきらめて今後の方針を考えた。
「まったく…真面目な話今後どうするんだ」
「……魏に下るか」
「そ~ですね~それが一番でしょうね~」
「じゃあ華琳たちの所に居候しにいこ~」
一刀の号令で旧呉軍は魏の都、許昌を目指した。
花蓮side
お城に戻ってからみんなちょっと怖いの~
きっとあのおばちゃんのせいなの
「今日はパパと一緒にいなさい」
「は~い」
ママもなんか怖いの~
「ぱぱ~」
「どうしたんだ花蓮?」
「みんなさいきんこわいの~」
ぱぱもちょっと様子がおかしいの
やさしいけどなにかピリピリしているの
「ああ…大丈夫だよすぐみんなやさしくなるよ」
「わかったの~」
そしたら先生たちと詠お姉ちゃんがやってきたの
「一刀…とうとう動き出すぞ」
「了解……みんなは?」
「今恋と華雄将軍が敵兵を気絶させているわよ」
「月ちゃんは~兵士の皆さんを纏めていますよ~」
「わかった…じゃあ俺と花蓮は先に外に出ているよ。詠は俺と一緒についてきてくれ。二人は蓮華を頼む」
「恋と華雄は」
「恋を蓮華につけてくれ。呉羽はきりがついたら外に来るようにいといてくれ」
「「「了解!!」」」
なにか難しい話をしてるの~
花蓮にもわかるように言って欲しいの~
「花蓮パパと一緒に外に出よっか」
「は~い」
お外に出たらびっくりしたの
兵隊さんがいっぱいいたの
それに荷物もいっぱいだったの~
詠お姉ちゃんはそれらをチェックしにいったの~
「ぱぱ~これな~に?」
「ああ…今からお引越しするんだよ」
やった~♪
あのおばちゃんと会わなくていいんだ~♪
「ご主人さま~」
「月…何人ぐらいついてきてくれるんだ」
「へぅ~10000程度です~」
「予想以上だな」
「一刀様…董卓様…ただいま戻りました」
呉羽お姉ちゃんが戻ってきたの~
でもちょっと痛そうなの~
「お疲れ様です」
「呉羽お疲れ…それで逃げ道は」
「ああ確保した…あとは…ごめん」
パパやさしいの
ハンカチを呉羽お姉ちゃんの傷付いた所をふいてるの~
「あ~な~た~」
「れ…蓮華さん…」
ママちょっとこわいの
「私が頑張ってる時に呉羽とイチャつくなんて~」
「そんなことないって~」
パパはそういってママを抱きしめたの
ママも嬉しそうなの~
花蓮にもして欲しいな~
「もう…しょうがないわね…」
「よし…みんないるね」
「ええ…」
「これより我等は孫呉を捨てる!未練のあるやつはいないな!」
「そんなのないよ」「そうだな…小蓮様の言う通りだ」
「それでは出陣!!」
パパカッコいいの~
どこに行くのかな~
楽しみなの♪
つづく
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わかっていると思いますが今回で楊弘がわかります。
うまく書けたかな…?
不安です…。
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