No.176479

いもうと達!~その9~

tanakaさん

何故だろう? どんどん彩が変態になっていくのは……
決して、作者が変態なのではないのです。
ええ、決して……

2010-10-05 00:24:26 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:791   閲覧ユーザー数:758

 炊事、掃除、洗濯。

 それらの家事は出来て当たり前。

 お姉ちゃんをお嫁さんにしようと考えているなら、これは必須スキルである。

 そんな訳で今から洗濯をしようと思っているわけですが……

 決して、洗濯前のお姉ちゃんの下着の匂いを嗅ぎたいからではない。

 そう。断じてそんな事は無い。

 

「あぁ……お姉ちゃんのパンツは何処かな?」

 期待に胸を膨らませながら、洗濯籠を漁る。

「えっと、これじゃない。これでも……ない」

 おかしい。洗濯ものは全部確かめたはずだけど、肝心のお姉ちゃんのパンツが無い。

 何故? 何でお姉ちゃんのパンツが無いの?

 もしかして、誰かに盗まれたっていうの!?

 そんな!? 一体、何処の変態が盗んだっていうのよ!

「何……してるのよ?」

「あ。お、お姉ちゃん! ちょっと聞いてよ。お姉ちゃんのパンツが誰かに盗まれたみたいなんだよ!」

「……は?」

「ほんと、何処のバカが盗んだっていうのよ! 見つけたら死刑よね。うん、死刑」

 私の了解なく、お姉ちゃんのパンツを盗むなんて重罪だよ。

「彩……」

「大丈夫だよ、お姉ちゃん。私が絶対、犯人を見つけるから!」

 そして、犯人が持ち去ったパンツを私が大事に保管しないといけない。

 だから使用される前になんとしてでも捕まえないと。

「彩。あんた勘違いしてるわよ」

「え……?」

「元からその籠に、私の下着は入っていない……」

「な、なん……だと?」

 そんなはずは無い。いや、そんな事あってはいけない。

「あんたに漁られるのが嫌だから、別にしてる……」

「えっ!? な、何で?」

「だから、あんたに下着を漁られたくないからよ」

「そ、そんなぁ……」

 なんということだろうか。私の唯一の楽しみが。

 世界で一番重要な時間が、無くなってしまっただと!?

 どうしてこんな事になったの?

「これだから、変態は困る……」

 ち、違うんだよ、お姉ちゃん。私は変態じゃないんだよ。

 ただの愛情表現なんだよ。

 そこを勘違いしないでよ。

 

「キモイ……」

「はうわっ!?」

 なんて冷たい視線なんだろう。

 そんな目で見られたら興奮するじゃないか。

 だから――

 

 もっと、そんな目で私を見つめて下さい。

 


 
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