No.175457

黙々・恋姫無双 拠点フェイス2 桂花黙

TAPEtさん

一日二つ上げ失敗……

今回は桂花と一緒です。

まぁ、デレなんてありません。

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2010-09-30 00:05:07 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:5438   閲覧ユーザー数:4378

桂花「ちょっと、あんた起きなさいよ!」

 

一刀「……(すー)」

 

桂花「起きなさいってば!今日朝から会議があるのよ!」

 

一刀「……(すー)」

 

桂花「…(ピキッ)」

 

 

㌧!

 

どかっ!

 

一刀「!? !?」

 

布団から飛ばされて床に頭をぶつけてパッと起きた一刀ちゃん。

 

何事かとあっちこっち見回ってます。

 

あれ?これって前にやってない?

 

桂花「ほら!早く行くわよ!」

 

一刀「…ぁ!」

 

桂花さんの腕に引っ張られて、一刀ちゃんは無理矢理引きずられて「桂花さんの部屋」から出ました。

 

何故一刀が桂花さんと一緒にいるのかというと、

 

この前、倉から勝手に兵糧を持ってきた罰です。

 

本人はことわってから持ってきたと言ったんですけどね(倉の担当者は半分脅迫されたそうです。一刀ちゃん何したの?)

 

それで、桂花さんの罰も一緒に合わせてもらうことになりました。ズバリ、今度一週間、二人で一緒にいることに決められたようです。

 

二人の腕は長い布で繋がっていて、役3m以上離れないようになっています。

 

桂花さんは随分嫌な見たいですね。子供でも男は男のようです。

 

 

 

一刀ちゃんの場合……桂花さんのことがあまり好きじゃないみたいです。

 

何せこの人のせいで華琳さんが御飯食べていなかったのですからね。

 

寝るのも床に布団だけ敷かれて寝ていますし、多分、ここに来てこんな待遇初めてじゃないですか?。

 

多分、今起きなかったのもわざとですよ。

 

 

 

華琳「では、朝の会議を……」

 

秋蘭「……」

 

一刀「……くー…くふー」

 

そうでもないか……

 

そういえば、この前リミットを明らかに突破して瞬間移動してましたからね。多分それのせいで疲労が溜まっているんじゃないかなって思います。

 

桂花「こ、こら、おきなさいよ」

 

華琳「ほおっておきなさい。秋蘭」

 

秋蘭「はっ、先日の盗賊と戦った地域ですが、州牧が逃げてしまったらしく、朝廷から華琳さまに、そちらの州牧も兼任なさるように申してきました。

 

華琳「まぁ、当然ね」

 

春蘭「しかし、自分が治める地を捨てて逃げるなど、外道中の外道ですな」

 

桂花「まったくだわ。でもま、おかげで華琳さまの覇道のための一歩になったのだから寧ろ感謝するべきかしら」

 

華琳「自分の器に過ぎた場所まで上がった未熟者に礼など言う必要はないわ。寧ろその無力のせいで民たちを苦しめたのなら、見たとたんに首をはね……」

 

いつもの話で急に口を挟む華琳さんの目先には…

 

桂花「……華琳さま?」

 

この人じゃなくて、

 

一刀「……くふー」

 

この子がいます。

 

っていうか一刀ちゃん?そろそろ起きましょうね。

 

一刀「……ん」

 

華琳「そういえば一刀?」

 

一刀「…??」

 

華琳さんに呼ばれたことに気づいたのか、ちまちま目を開ける一刀ちゃん。

 

華琳「昨日町の人たちから陳情書が「いっぱい」届いたんだけど。昨日町に出かけていないの?」

 

一刀「……ぁ(こくっ)」

 

桂花さんと一緒にいるようになって三日目ですからね。

 

桂花さんの仕事を一応優先的にしますから、一刀ちゃんは桂花さんの隣で大人しくしているぐらい何もできませんでした。

 

といって、一刀が町に出かけなければ決してならないというのならそんなことはないんですけどね。

 

華琳「そうね……桂花、今日は政務は休んでいいから、一日一刀ちゃんと出かけなさい」

 

桂花「か、華琳さま?どうして私がこいつの遊びに付き合わなければ、あっ!」

 

ちょっ!一刀ちゃん!人の脚を蹴っちゃダメですよ!

 

桂花「何すんのよ!」

 

『遊びじゃない』

 

桂花「は?遊びじゃないと何?あんたが町の警邏でもしてるってこと?」

 

華琳「まぁ、見れば解るわ。桂花、この前言ったわよね。一刀が一体何者なのかって。今回のことでよく見るといいわ」

 

桂花「は、はぁ……」

 

華琳「それと一刀?」

 

一刀「??」

 

華琳「人の脚を蹴っちゃダメよ」

 

一刀「…」『御免なさい』

 

 

 

 

というわけで、一刀ちゃんと桂花さん、町に出かけてみました。

 

桂花「どこに行くのよ」

 

一刀「………」

 

桂花「何か言いなさいよ!」

 

一刀「……」『桂花お姉ちゃん』

 

桂花「何よ」

 

『盲人と急にぶつかって「前ちゃんと見て歩け!」と言ったら酷いと思わない?』

 

桂花「っ、それは……」

 

まぁ、その通りですね。

 

『特にどっか行く予定はないよ。桂花お姉ちゃん行きたいところある?』

 

桂花「あのね…私は遊びに来たんじゃないのよ」

 

『ボクも別に遊びに来てないよ。遊ぶかもしれないけど』

 

桂花「……」

 

何なのよ一体、って顔ですね。

 

あ、桂花さんはいつもそんな顔ですか。

 

・・・

 

・・

 

 

??「あ、御使いお兄ちゃん!」

 

一刀「……(にぱっ)」

 

桂花「??」

 

少女A「御使いお兄ちゃん!」

 

少年B「昨日は何で来なかったんだよ」

 

一刀「…^^」

 

少年C「うん?この布は何?」

 

少女D「おねえちゃんだれ??」

 

桂花「わ、私?…え、ちょっとあんた、何してるのよ!」

 

少女A「この人帽子が猫っぽい!面白い!」

 

少女D「ほんと!」

 

女の子たちが桂花さんの頭巾が気に入ったみたいです。

 

桂花「えっ?!ちょっと、やめなさい!潰れちゃうじゃない」

 

少年B「ねぇ、兄さん、今日は一緒に遊ぶんだよね」

 

一刀「…(フルフル)」

 

一刀ちゃんは何も言わずに微笑みながら布をさして、女の子たちに囲まれた桂花さんを指しました。

 

少年B「え?何?遊ばないの?」

 

少年C「何で縛られてるの?」

 

一刀「………」

 

『罰』

 

少年たち「???」

 

案の定、文字が読めない男の子たちです。

 

少女A「あ、それ知ってる!「ばつ」だよね!」

 

一刀「(びっくり)!!」

 

少年C「すげえ、お前いつから字読めるようになった?」

 

少年A「へへーっ、この前お兄ちゃんが買ってくれた絵本に書いて……あ」

 

一刀「……」

 

『内緒って言ったのに…』

 

少年B「ええっ!お前兄さんに本買ってもらったのかよ!」

 

少年C「ずるいよ!兄さん、俺も買ってよ!俺も勉強して、兄さんと話できるようにするから!」

 

一刀「…ぁ…(あわあわ)」

 

本、高いんですよねぇ。

 

災難ですね、一刀ちゃん。

 

 

 

少年B「兄さん、ありがとう!」

 

少年C「またねぇ!」

 

『今月のお小遣いが……』

 

わーい、財布が空だー。

 

ちなみに秋蘭さんからもらいます。

 

桂花「自業自得でしょ?」

 

『でも、今度会ってもうちょっと対話できるようになったらそれはそれでいい』

 

桂花「……」

 

ぐー

 

『…ボクじゃないよ』

 

桂花「わ、私でもないわよ」

 

相打ちです。

 

そろそろお昼ですね。

 

でも一刀ちゃん、お金なくなりましたし、この人が払ってくれそうにもないですし、昼ご飯は帰って食べますか?

 

『御飯食べに行こう』

 

桂花「あんたお金ないじゃない。私に払わせるつもり?」

 

『……ちょっとぐらいいいじゃん』

 

桂花「いやよ。何であんたなんかお金使わなくちゃならないのよ」

 

『は冗談で。大丈夫。お金なくても食べれるから』

 

桂花「は?」

 

・・・

 

・・

 

 

ここ、ラーメン屋です。

 

『おじさん』

 

ラーメン屋おじさん「…うん?おお、御使いのぼっちゃんじゃねぇか。その後ろのお姉さんは誰だい?」

 

『桂…荀彧さん。曹操お姉ちゃんの新しい軍師』

 

おじさん「あっ!こ、これは失礼しました」

 

桂花「べ、別にいいわよ。ていうか、あんた、そこに何を書こうとしたのよ」

 

『……今日は桂の葉が入ったラーメンが食べたいなって?』

 

そんなラーメンあるか……

 

おじさん「桂はないけどよ…どうだ?今度新作に出せようとするもんがあるんだが。試食してくれよ」

 

一刀「(こくっ)」

 

おじさん「荀彧さまもいかがですか?」

 

桂花「仕方ないわね……」

 

 

 

 

おじさん「へーい、お待ち!」

 

桂花「……ぁぁ……」

 

うわー。

 

一刀「……」【いただきます】

 

一刀ちゃん、突っ込まないんですか?

 

ラーメンが何か上にたくさん乗せられて本体が見えないんですが。

 

桂花「何なのよ。これは…メンマ?」

 

おじさん「あいよ。メンマでありますよ!それも荊南のメンマの名人が作った超高級メンマよ!」

 

一刀「……(すすー)」

 

桂花「麺よりも多いじゃない。メンマが」

 

おじさん「それはこの店の特徴ですぞ」

 

桂花「何なのよそれは…」

 

一刀「……(すすー)」

 

桂花「あんたも何か言いなさいよ!」

 

一刀「……・・・(ぱぁーっ)(☆キラキラ☆)」

 

桂花「?!」

 

あ、☆キラキラ☆は効果です。

 

後、後光とかも……

 

??「な、何だ、あの露店!何か光ってるぞ!?」

 

??「ああ、あそこは有名だ。またあの御使いの子が来たな」

 

??「何、何?」

 

??「お父さん、私あそこで食べたい!」

 

わー。広告効果は抜群です。

 

これはお金はもらいませんね。

 

寧ろ広告料もらいましょう。

 

桂花「あ、あんた、それは何なのよ」

 

一刀「??(きょろっ)」

 

ちなみに本人は知らないようにしております。

 

本業、お客さんが知らないように助けることを経営モットーとしております。

 

桂花「……」

 

『桂花お姉ちゃん、早く食べないと美味しくなくなるよ』

 

桂花「わ、解ってるわよ……しかし多すぎるのよ。このメンマの量は。ラーメン屋ならもっとラーメンに気にしなさいよ」

 

おじさん「何をおっしゃるか!メンマはどんな料理にでも合う、究極の食材なのですよ」

 

桂花「だからってこんなにたくさん要らないでしょ!寧ろこれじゃメンマが主になってるみたいじゃない!」

 

おじさん「何か問題でも?」

 

桂花「大アリよ!」

 

おじさん「…そうかね、ぼっちゃん」

 

一刀「……?」

 

桂花「あんたは何なにもしらないみたいに頭傾げているのよ!」

 

メンマラーメンにあまりに夢中でした故に…

 

あ、ちなみにこの店の名前ですけど…言わなくても解りますね。

 

??「おっさん、あの子が食べてるのくれよ!」

 

??「こっちも!」

 

おじさん「はい、はい!しばしお待ち!」

 

一刀「…(すーすー)」

 

桂花「………」

 

 

 

 

『美味しかったね』

 

桂花「…もう当分メンマは見たくもないわ」

 

『メンマ美味しいよ?』

 

桂花「美味しいとか美味しくないとかの問題じゃないわよ」

 

『……好き嫌いはよくないよ?』

 

桂花「あんた先から私のこと馬鹿にしてるでしょ」

 

 

 

 

 

??「万引きだ!」

 

一刀「!!」

 

桂花「えっ?ちょっと、何よ!」

 

あ、あっちから誰か走ってきてますね。

 

万引き「退け、退け!!」

 

万引きがこっちに刃物を振りながら走ってきてます。

 

一刀「……」

 

それを見た一刀ちゃんは素早く桂花さんの腰を掴まえて、

 

桂花「えっ?ちょっとあんたどこ触ってるのよ!」

 

スッ!

 

桂花「……えっ?」

 

 

万引き「なっ!?」

 

一度移動したかと思いきや、また現れたのはその直ぐ上。

 

そして、そこを通りすぎようとしていた地上の万引きさんと桂花さん&一刀ちゃんはそのまま…

 

ドン!

 

桂花「キャッ!」

 

万引き「ぐえっ!」

 

あ、万引きが桂花さんのお尻に敷かれました。

 

桂花さん、WIN!

 

桂花「あいた…何なのよ……」

 

一刀「……(てゐ)」

 

一刀ちゃんはぶつかって倒れた万引きさんの手の刃物を遠く蹴りました。

 

そして、他の腕に抱いている、店から盗んだ高そうな重箱を取り出しました。

 

 

店主「おお!御使いさん!ありがとうございます」

 

遅れて追ってきた店の人が一刀ちゃんを見て言いました。

 

一刀「……」

 

店主「本当にありがとうございます!」

 

『警備に連絡した?』

 

店主「いえ、まだ……あの人たちに言ったらもう後が遅いですので……」

 

『そっか…はいっ、これ』

 

一刀ちゃんは重箱を店主に返してあげました。

 

そして、まだ万引きさんの上に乗っている桂花さんのところ振り向きました。

 

『桂花お姉ちゃん、大丈夫?』

 

桂花「大丈夫なわけないでしょ!何なのよ一体!」

 

『御免。説明してる暇がなくて…』

 

桂花「だからって私まで…あいたた……」

 

『大丈夫?』

 

桂花「特に悪いところはないわ。…ていうか何なのよ、それは。あんたなんでそんなことできるのよ」

 

『何かできる』

 

桂花「説明になってないわよ…」

 

いや、無理ですから。

 

『おじさん、この万引き、後はお願い』

 

店主「あ、はい」

 

『桂花お姉ちゃん、立てる?』

 

桂花「ちょっと……って、手掴まえるんんじゃないわよ」

 

一刀「……」

 

何も言わずに手だけスンと出す一刀ちゃん。

 

桂花「……」

 

何も言わずに手を掴む桂花さん。

 

 

 

 

そして夜です。

 

一刀「(すー……すー)」

 

桂花「結局、ろくなこともなかったじゃない」

 

 

秋蘭「本当にそう思うのか?」

 

桂花「!秋蘭」

 

秋蘭「華琳さまのご命令だ。今日にて二人の罰を終わらせる」

 

桂花「あ……」

 

秋蘭「……桂花、お前、北郷を床で眠らせているのか?」

 

桂花「それがどうかしたの?男と一緒の部屋で寝るだけでも私は気持ち悪いのよ」

 

秋蘭「…損ずることをするな…お前は」

 

桂花「は?どういうことよ」

 

秋蘭「いや、何でもないさ……それより、今日の北郷はどうだったか」

 

桂花「別に?子供と遊んでたらお金使われて、お金ないから変な店でただで試食してもらって、後は万引き一人を私を利用して捕まったぐらいかしら」

 

秋蘭「そうか。…いつもどおりだな」

 

桂花「いつもこうなの?」

 

秋蘭「ああ、北郷が町に出るといつもそういう感じさ。子供たちに誘われて一緒に遊んで、店の人たちに誘われて御飯を食べて、たまに警備たちの手に収まらない悪者があったら何とか自分でやっつける。北郷が町に出るだけで、町の治安が上昇して、活発化する」

 

桂花「……そうなの?」

 

秋蘭「ああ、町で誰一人でも北郷のことを知らないようにした者があったか?」

 

桂花「……嫌、なかったわね」

 

秋蘭「そういうことだ」

 

桂花「どういうことよ?」

 

秋蘭「北郷はそこにいるだけでも町で騒ぎの中心となっている。自分は自覚がなくても、実際、一日も北郷が町に現れないと、町の皆が一刀のことを心配して城に陳情書が山ほど届いてくるほどだ」

 

桂花「そ、それほどなの?」

 

秋蘭「ああ、あいつの波及力はそれほどなのさ」

 

 

 

一刀「……ぅ…???」

 

秋蘭「む?北郷、起こしてしまったのか?」

 

一刀「……(フルフル)」

 

桂花「ちょうどいいわ。あんたもう帰りなさいよ。もう華琳さまの許可も来たわけだし、私の部屋で寝る必要もないじゃない」

 

秋蘭「そうだな。…北郷、良かったら私の部屋で一緒に寝るか?」

 

一刀「……」

 

『嫌、ここで寝る』

 

桂花「なっ!」

 

秋蘭「ふふっ、そうか。それは残念だったな。それじゃあ、私は戻るぞ」

 

 

 

桂花「ちょっと、何勝手に決めてるのよ!私が出て行きなさいと言ってるの!」

 

一刀「……(すー)」

 

桂花「ちょっと!起きなさいって!!」

 

 

 


 
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