なのはが亡くなってから1ヶ月が過ぎ去った……
21歳のなのはの誕生日の時に結婚しようとどちらからからとも無く言った。
それが可笑しくってお互い笑い会い、ヴィヴィオが嬉しそうに笑って……
其処には確かな幸せがあった。
だけど、結婚式、当日、なのはがテロにより暗殺された……
今でも夢に見る……
血染めのウエディングドレス……
呆然としてなのはを抱きかかえる自分、泣き縋るヴィヴィオ、騒然とする周り……
そして、あの時から僕の時間は止まっている……
僕は、なのはの葬儀が済み、悲しみから逃げる様に放浪の旅に出た。
僕は……逃げたのだ……
なのはの死と言う現実から……
僕自身の悲しみから……
逃避した……
そんな時だった……
マリー……アリシア・ツォン・スターゲイザーとであったのは……
彼女は次元漂流者だった……
その力は老いている筈なのに強く、特にサイブレードを使った剣技は正に神業の一言に尽きた……
僕は彼女から剣技を学んだ。
ハッキリ言えば僕には才能なんて欠片も無かった……
それでも僕は師匠からは一本も取る事が出来ず、ボコボコに叩きのめされた。
彼女に弟子入りしてから一年が過ぎた……
何とかコンバーター(増幅器)無しでサイブレードを維持する事が出来た。
この感じは魔法を使う時、そう、シールド系の魔法を使う時と感覚が似ている事に気が付いたのだ。
より硬く、より強靭に、より効率よく、より早くと……
其処に刃となるよう指向性を持たせる事をブラスしてやればサイブレードの刃が出来上がった。
師匠にそれを見せた時は大変驚いていた。
何故なら、コンバーター無しでサイブレードの刃を出すのは並大抵ではないらしく、自分の世界でも数人いる位だそうだ……
そして僕は師匠の下で10年間訓練に励んだ。
そして、師匠が他界するその日、師匠の本名と師匠のサイブレードを譲り受けた。
僕は材料を集め、師匠のサイブレードに僕のこれまで培ってきた魔法理論とデバイス技術の総力を結集し、誕生したのがインテリジェントデバイス……
『スターゲイザー』
だ……
そして、月日は流れ、10年が経った……
僕はある人物からの依頼で遺跡を調査している時だった。
碑石に刻まれた古代ベルカ文字で書かれた文字を読み上げた時から僕の時間と世界は一変した……
『汝、失われた思いと時間があるならば願え』
と……
光から抜け出すと僕は5歳の頃の自分になっていた……
文字通り、世界と時間は一変したのだ……
スターゲイザーも僕について来た……
師匠の形見であり、僕の相棒が……
現状を理解した僕は決断する。
今度こそなのはを救うと……
諦めかけた思いは過去に……
小さな自分に宿って蘇った……
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コレは僕のリハビリ作品として某小説サイトにも出したものです。
期待はしないで下さい。
リハビリ作品ですから……